一輝がブックゲートを使って富士山へと移動したその頃、アラスカ戦線では異変が起きていた。デモンズ、サーベラ、デュランダルの三人が何とか押さえ込んでいたデッドマンズのメンバーだったが突如としてそこに新たなデッドマンが現れたのだ。
「くははは……」
「まさか……こんな奴までいたのか」
それは昆虫のような緑のカラーリングをした下半身に尻尾が生えた見た目。更に歯を見せて笑ったような人間の顔の上にカメレオンを模した深緑色の仮面を被っている。3つの大きな目が浮かび上がった悍ましい姿をしている。顔と両肩にはカメレオンの舌を思わせる赤い装飾があしらわれ、素体部分は皮が剥がされ筋肉が剥き出しになった様な外見だ。また、フェーズ2以降の特徴でもある白い衣装は、タキシードを模したマントのようになっており、サイを思わせる巨大な角を後ろに生やしている。
「助かりましたよ、カメレオンデッドマン」
実はカメレオンデッドマンは最初からアラスカに来ていたのだが、デッドマンズの窮地を救うために姿を現したのだ。
「その程度かな?」
「くっ……」
「よく頑張りましたね……ご褒美にスタンプを押してあげるわ」
そう言ってアギレラはアラスカの大地にスタンプを押印する。その瞬間地面から柱が上がっていき、最後の一つのスタンプが押されてしまった。
「これで、ディアブロ様は完全な力を取り戻すわ」
「くそっ……」
「さて、目的は果たしましたし帰りましょう」
「そうね。……あなた達はコイツの相手でもしていなさい」
そういうとアギレラ達四人の隣に一人のデッドマンズの信者が現れるとカメレオンデッドマンがデモンズから奪い取ったスタンプを取り出して手渡すと信者が押印する。
《モグラ!》
その瞬間、信者が赤い契約書に包まれていくとその姿を変化。獣型の下半身に両手には穴を掘るために必要となるであろうシャベルのような手、顔には人間のような顔つきの上にモグラの被り物をしたような姿になる。また、体は下半身同様に毛むくじゃらで茶色い毛皮を被っていた。
これにより、モグラデッドマンフェーズ2が三人の前に立ちはだかる事になる。
「ばいばーい」
それと同時にアギレラ達幹部四人は撤退。その去り際にギフジュニアも召喚して足止めをさせる。
そして、富士山の山頂の火口部では世界各地から集められて高まったエネルギーが上空に生成されていた。そしてそれはスタンプの形となり、火口部に押印されるととてつもないほどのエネルギーとして顕現。それは圧倒的な出力を誇り、ディアブロは歓喜に震える。
「ふははは!遂に……遂に我の元に真の力が戻ってきた!!」
そう言ってディアブロが中に飛び込むとそのエネルギーを吸収。そのタイミングでようやく一輝が到着するものの、もう時既に遅し……。ディアブロは完全な復活を遂げてしまう。
「そんな……」
それと同時に富士山が火を噴くと周囲に火山弾が降り注ぐ。それはまるで地獄絵図とでも言うべき物であった。すると一輝の前に真の力を取り戻したディアブロが降り立つ。
「遅かったなぁ。もう我は真の力を取り戻した。最早貴様にはどうする事もできない!」
「……だとしても……俺はお前を止めて見せる!」
「ならば世界を滅ぼすに相応しい力を持った我の力を味わえ」
そう言ってディアブロは手に紫のエネルギーを高める。そして、それを一輝へと放った。
「変身!」
《オーイング!ショーニング!ローリング!ゴーイング!仮面ライダー!リバイ!バイス!リバイス!》
それと同時に一輝はリバイへと変身。攻撃を無敵時間で凌ぐとそのままリバイスラッシャーを手に走っていく。
「はあっ!」
リバイはディアブロへとリバイスラッシャーを振るうがそれはディアブロから発せられるエネルギーのバリアによって防がれてしまう。
「何!?」
「真の力を取り戻した我にあらゆる攻撃は通用しない!」
ディアブロは余裕そうに両手を広げるとノーガードの姿勢を取った。それを見たリバイは悔しそうにしつつもそれでも攻撃を通すために何度も攻撃を試みる。
「効かぬなぁ。我を倒してみせろ、人間よ」
「うぁああ!」
リバイが孤軍奮闘する中、世界各地の面々も少しずつ追い込まれていく。
「うらっ!」
バスターからの攻撃はレオニダス・クリスパーが強靭な肉体で受け止めるとカウンターの一撃をぶつけ、バスターを怯ませる。
「コイツら、疲れを知らないのかよ!」
「弱い、弱すぎるぞ!」
エスパーダも電気を操るエジソン・クリスパーを前に得意の雷属性の攻撃は効果が薄く、範囲攻撃によってかなり疲弊していた。
「うぐっ、このままじゃ……」
「私の頭脳の前には無駄無駄」
スラッシュはエジプトという地面が砂の大地で機動力が削がれる中で逆にクフ・クリスパーは飛行能力を持つために機動力に雲泥の差ができている。そのため、攻撃が全く当たらない。
「私の剣撃を持ってしてもダメなのか」
「早く諦めるが良い。人間よ」
剣斬は極寒の氷の上でヒミコ・クリスパーと戦うが、正面戦闘が得意な剣斬に対してヒミコ・クリスパーは搦手をメインにして戦うために終始押され気味であった。
「クソッ……正々堂々と戦えよ!」
「これが私の戦い方よ」
アラスカではギフジュニアの群れに加えて地面を潜りつつ奇襲攻撃を仕掛けてくるモグラデッドマンを相手に三人がかりでも有効打を与えられずにいる。
「うわぁあ!」
「攻撃がまるで決まらない……」
「どうすれば……」
世界各地でライダー達が不利な状況下に陥る中、未来で戦うセイバー達も窮地に陥っていた。既にレジスタンスライダー達は何度も敗北を重ね、限界が近い。更にその度にセイバー達も負担が増えてかなり消耗していた。
「くっ……どうにか凌ぎ切って見せる!」
《エレメンタルドラゴン!ゲット!》
《烈火抜刀!》
《エレメンタルドラゴン!エレメントマシマシ!キズナカタメ!》
セイバーはプリミティブドラゴンの装甲の上に赤い炎の龍の装甲が追加されたような見た目で胸の辺りで手を取り合う二匹の龍が目を引くエレメンタルプリミティブドラゴンに強化変身。落ち込んでいた戦力を補強する。
「ぐあっ!」
その一方で大二ことライブにも異変が起きていた。ライブは悪魔達から受けたダメージによってボロボロである。その瞬間、突如としてライブが立ち上がるとライブガンをベルトに装着。
「おいおい、大二。だらしねーなぁ。代われ」
するとライブガンをエビルブレードにチェンジ。すかさずライブは姿を変える。
《バーサスアップ!仮面ライダーエビル!》
「なっ!?カゲロウ!!」
「こんな時に……」
しかし、バイスやジャンヌの心配を他所にエビルはデビルライダーを攻撃し始めた。
「「……え?」」
「俺は誰かに支配されるのは嫌いでね……ディアブロとかいう奴とは馬が合いそうにねーんだわ」
どうやら二人の心配も杞憂に終わり、今回は特別にエビルが味方として戦ってくれるらしい。
エビルは素早い動きでデビルライダーを撹乱すると隙を作っていき、そこにバイスやジャンヌ、セイバー達が付け込んで攻撃していく。
「ふへへ、中々やるじゃねーか」
「あ?誰に言ってるんだお前。まぁ、貸し一つにはするけどな?」
それからエビルはエビルブレードで連続でデビルライダーやギフジュニアを斬りつけてダメージを蓄積させる。
「光あれ!」
《最光発光!》
すると最光から放たれた眩い光がデビルライダーの視界を奪うとセイバー、ブレイズ、バイス、エビル、ジャンヌの五人が同時に跳び上がる。
《必殺読破マシマシ!》
《必殺読破!》
《必殺承認!》
《レックス!スタンピングフィニッシュ!》
《バット!ダークネスフィニッシュ!》
《コブラ!スタンピングスマッシュ!》
《エレメンタル合冊撃!》
《キングライオン必殺撃!》
五人同時のライダーキックがデビルライダーとギフジュニアを纏めて吹き飛ばす。だが、それでもまだ殲滅には至らない。どころか、先程よりも数が増えているまでもある。どうやら、デビルライダー達は増援をあちこちから集めているらしくこのままでは六人で凌ぐのにも限界が迫ってきていた。
「おいおい、まだ来るのかよ」
「これじゃキリが無さすぎる」
「ねぇ、狩ちゃんの修復はまだ終わらないの!?」
するとデビルライダー達は先程のお返しとばかりに同時攻撃を仕掛けてくる。それを見たエビルはその場にいた全員を突き飛ばしてそれをその身に受けた。
「ぐあああああ!」
「カゲロウ!?」
「大二、あとは任せるぜ」
《バーサスアップ!》
そう言ってカゲロウは力尽きる寸前にエビルブレードをライブガンにチェンジして再度大二に主導権を返す。
《仮面ライダーライブ!》
「たくっ、好きなだけ暴れるだけ暴れてそそくさと帰るなよカゲロウ……」
しかし、状況は何一つ変わっていない。このままでは敗北は免れないだろう。
セイバー達はそれでも勝利を手にするために命尽きるまで戦おうとしたその時であった。
突如として六人の目の前に次元の穴が出現するとその中から足音が聞こえてくる。
「何!?」
「これは……一体」
「まさか、またデビルライダー達の増援じゃ……」
六人は新たなる敵の出現に備えて構えを取る。しかし、その中から出てきたのは四人の人間であった。一人は灰色のパーカーを着た小柄の少年、一人は青いブレザーに身を包み、顔立ちはカッコ良いというよりは可愛い系で茶髪の天然パーマが特徴のゆるふわ系男子、一人はミニスカート状になっているピンク色の着物に白いフリルとハイソックスを履いており、黒い髪を二つに結びツインテールにした女の子のような体格や服装をした人物、最後の一人はグリーンの短い髪に可愛らしい顔立ちで黒いメッシュが入った髪に服装はシングル型のブレザータイプの黒い上着とズボンであり、ボーラーハットを被った少し背伸びしたようなお洒落な格好だ。
「人間……なのか?」
「突然空間に穴が空いて中に飛び込んでみたら……まさかこんな所に出てくるなんて」
「ですが、これは私達の力が必要そうですね」
「じゃあ早速やるか」
「ああ!」
四人はそれぞれ見た事もないベルトを取り出すと少年は奇妙な形状をしたバックル、カレイドドライバーカオスを装着。ゆるふわ系男子はバックル部分が肉食恐竜の頭部のようになっているエクトゥスドライバーをセット。女の子のような人物はルーペ型のサイドレバーにメカニカルなデザインが特徴の銀のドライバーで中央にはクリアカバーがある独特なデザインのバックルを付ける。ポーラーハットを被った少年はダークグリーンの柄と嵐を連想させるシャープな鍔を思わせるグリップハンドルに、黒い鞘もしくはタブレット思わせるような液晶画面が付いた聖剣ティルヴドライバーを巻いた。
「まさか、あの四人も仮面ライダーなのか!?」
そして、その予測が正しい事を示すかのように四人はそれぞれ手順を踏んでいく。
一人はミニディスクと呼ばれる道具からカレイドアプリを起動、カレイドドライバーに装填する。そして、青い魔法陣が展開。
《BALMUNG!HENSHIN STANDBY!》
一人はサイコロ、モンロダイスを出すと一の目を模した赤いスイッチを押し込む。そして、ドライバーにある恐竜の横顔を模した口のスロットへと装填。
《TYRANNO×WOLF!GABURI!LET'S CALL!》
一人はマゼンタの宝石のようなアイテムで動物の横顔が刻まれているシンスタルのスイッチを押す。
《LUST!》
一人はセイバー達剣士と同様にワンダーライドブックのページを開く。
《KASOKU DRAGON!かつて、あらゆる障害を破壊し駆け抜けたのは……たった一体の神獣だった》
四人はそれぞれ待機音が鳴り響く中、一人はカレイドドライバーの白いスライドスイッチを動かす。一人はエクトゥスドライバーのバックルの上顎を押し込むようにその口を閉じる。一人は虫眼鏡型のグリップを握り、下に降ろす。そして一人は本をベルトに装填してソードグリップをバイクハンドルのように思い切り捻った。
「「「「変身!」」」」
四人がそう叫ぶ中、四人は光に包まれると共にその姿を変化。一人は万華鏡のような輝きを反射させながら、禍々しい気配を放つ紫のアンダースーツとなって纏わり付く。一人は赤い光が彼の身体を覆い、現れた赤い甲冑が戦うに相応しい身体構造へと変えていく。一人はドライバーから召喚された垂れた耳を持ったマゼンタカラーの巨大なエフェクト、兎のモデルが帯のような形状へと変化して縛り付けるように少年の身体へと注入していく。一人はワンダーライドブックに記された神獣、カソクドラゴンの持つエネルギーを嵐の聖剣の持つエネルギーと混ぜる事で凄まじいほどの暴風が彼の体を覆う。
《Show me a heart! Requiem Wo Hibikasero!!》
《SCANNING!TYRANNO×WOLF!赤くてFANGなKNIGHT!その名は……TYRANNOLF!!》
《POSSESSION LINK!情熱のJUMPPING FIGHTER!LUST RABBIT!!!WAKE UP SIN!!》
《DOWNLOAD!KASOKU DRAGON~!!♪聖剣創造!邪道を征する雷風が、機械の竜と共に走り抜く!》
こうして、誰もが見た事も聞いた事もない変身音と共に四人の仮面ライダーが姿を現すのであった。
今回の最後に登場したライダーは名もなきA・弍さんが描かれている小説のライダー達です。彼等の活躍は次回描くので楽しみにしてください。それではまた次回で。