仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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十四話目
さくらの友達とストーカー


ディアブロとの戦いから暫くしたある日、さくらが慌てて学校から帰ってきていた。

 

「お帰りさくら!」

 

「……一輝兄お願い!ちょっと相談に乗って欲しくて……」

 

「さくらが……珍しいな!いつもは“私の事なんて構わないで!”って言うのに……」

 

一輝にそう言われてさくらは一瞬苛立つが今はそんな事を言ってる場合では無い。早速さくらは外に出ると三人の女子高生を連れてきた。

 

「あの……さくらの友達の九条咲夜です」

 

「南條愛香です」

 

「茅野蘭です。さくらから聞きました。さくらのお兄さんはここ最近、デッドマンズと戦う事で有名な仮面ライダーだって」

 

「助けてください!」

 

そうさくらの友達は口々に言う。一輝はそれを聞いて一度詳しく話を聞く事になった。話はこうだ。ここ最近、学校から帰っていると後ろから視線を感じるようになり後ろを振り向くがそこには誰もいない。

 

気のせいかと考えたさくらの友達は前を向くと黒ずくめの格好をした不審な人物がいきなり前に現れているのだ。その隣には怪物もいたためにさくらの友達は悲鳴を上げてそこから逃げる事になる。幸いにも追いかけては来なかったために問題は無かったのだが、ここ数日それが三人の前で頻発。三人ともすっかり怖くなってしまってさくらに相談した所、デッドマンズ関連の事なら一輝に任せるべきとさくらが言ったのだ。

 

「そっか……って、何でさくらは解決しようとしないんだよ。お前もかめ……」

 

そこまで言ったところでさくらは一輝の口を強制的に塞ぐといきなり惚け始める。

 

「あー、私も仮面ライダーの力が借りたいな〜なんて思ってさ」

 

どうやらさくらは友達に自分がジャンヌだとバレたく無いらしい。実はライダーの変身者が公にされているのは仮面ライダーリバイの一輝、仮面ライダーライブの大二、仮面ライダーデモンズのヒロミの三人。ジャンヌことさくらはフェニックスと契約していないのであくまで非公認のライダーとして戦っているのだ。もしここでそれを言えば学校で注目を浴びまくってしまい、普通の学校生活が送れなくなる危険があるためである。

 

「お願いします、私達を助けてください!」

 

「わかった。俺達に任せてくれ!」

 

一輝の言葉にさくらの友達三人は安堵の表情を浮かべる。その頃、デッドマンズベースではアギレラ、フリオ、オルテカ、野田、灰谷、工藤の六人が顔を揃えていた。

 

「ねーえ、コイツらをさっさと選別してギフテクスにしよーよ。そうすれば五人なんてあっという間なのに」

 

「……選別?」

 

選別の事を知らない灰谷が疑問符を抱く。それに対してオルテカが答えを返す。

 

「選別と言うのはフェーズ2のデッドマンがフェーズ3、ギフテクスに至れるかの大事な儀式。ギフ様によって選ばれれば晴れてギフテクスとして認められます」

 

フェーズ2がギフテクスに至るための条件。それはギフに選ばれる事であった。それを聞いた野田が口を尖らせて質問する。

 

「もし、ギフテクスとして選ばれなかったらどうなるの?」

 

「消えるわ。シュッてね」

 

それを聞いて灰谷と野田は体に悪寒が走る。しかし工藤は何ともなさそうな顔つきで食事を進めていた。

 

「生贄とかギフテクスとか正直どうでも良い。俺は俺をこんな目に遭わせたあの男さえ始末できればな」

 

工藤はそう言う中、オルテカはひとまず灰谷の元に行くと質問した。

 

「それはそうと君はここ最近何をしている?」

 

「何って、それはもう次の生贄候補を探しているんですよ。何しろ、私達三人が選ばれるとも限らないので」

 

そう言う灰谷の言葉にオルテカは納得すると灰谷はホッとしたような顔つきに変わる。灰谷も灰谷で以前の作戦の失敗以降ここでの肩身が狭くなっていたために実績を挙げる必要があると考えていた。

 

「では私はこれで……」

 

それから灰谷がそそくさと出ていく中、オルテカはフリオへとある指示を出す。

 

「フリオ、あの男を見張っておいていただけませんか?」

 

「ほう」

 

「今あの男はしょうもない事をやろうとしているので……」

 

「わかった」

 

それからフリオもオルテカの言葉と共に灰谷の後を追っていくのであった。

 

その日の翌日。一輝はフェニックスにいる大二やヒロミ、光らと連携して犯人を捕まえようとした。この日はそれぞれ一輝、大二、ヒロミの三人がさくらの友達の護衛に付くことを名目に家まで着いていくという事になる。

 

「ごめんね、こんな事にしちゃって」

 

「大丈夫だよ、さくら。私達の身の安全を確保できるのなら……」

 

「早く捕まると良いね、ストーカー」

 

「じゃあ私こっちだから!」

 

「うん!じゃーね!」

 

それからさくら達四人はそれぞれバラバラに別れると帰路に着く。それを受けて一輝、大二、ヒロミはそれぞれ三人を遠くから尾行。怪しい人物がいないか探す。

 

「こちらヒロミ、怪しい人影は今の所見えない」

 

「俺もです」

 

「俺の方も異常無しです」

 

三人はそれぞれ連絡を取り合いながら犯人が姿を現すのを待つ……のだが、中々その姿を現さない。しかも、もうすぐ彼女達は家に着いてしまう。流石に家に着いてからも尾行する事はできない。寧ろ、家に帰るまでに不審者がいないかを探すために彼等はいるのでそれ以上の捜索ができないのだ。

 

そして、もうすぐ彼女達が家に到着すると言った所で事件は起きた。突如として三人の前にギフジュニアの群れが出現する。

 

「「「なっ!?」」」

 

このタイミングでデッドマンズによる襲撃である。さくらの友達は突然の襲撃に腰を抜かしてしまう。三人は急いでスタンプとベルトを出すと変身する。

 

《レックス!》

 

《バット!》

 

《スパイダー!》

 

「「「変身!」」」

 

《バディアップ!》

 

《バーサスアップ!》

 

《Decide up!》

 

《仮面ライダー!リバイ!バイス!リバイス!》

 

《仮面ライダーライブ!》

 

《(仮面)rider Demons!》

 

三人は変身を完了するとギフジュニアとの戦いを開始する。だが、デッドマンの姿はいつまで経っても現れる事は無かった。

 

「何故ギフジュニアしかいないんだ……」

 

「へーん、そんなのどうだって良いだろ!さっさと倒しちまおうぜ!」

 

リバイが考え込む中、バイスはそんなのお構い無しとばかりにギフジュニアを攻撃していく。

 

「はあっ!」

 

ライブとデモンズもそれぞれの地点でさくらの友達をギフジュニアから守りつつ戦っていく。だが、異変は突如として発生した。

 

「バイス、さくらの友達は!?」

 

「あり?ってえぇ!?いつの間にかいなくなってる!?」

 

「なっ!?さっきまでここにいたはずなのに!!」

 

「どういう事だ!」

 

リバイ達仮面ライダーが戦っている間に突如としてさくらの友達三人が行方不明になってしまう。リバイ達は恐らく、ギフジュニアに気を取られている間に連れ去られてしまったと考える。

 

「でも、幾ら何でも連れ去るまでが一瞬すぎる……」

 

「取り敢えずさっさとコイツらを倒して追いかけようぜ!」

 

「そうだな!」

 

《スタンプバイ!必殺承認!》

 

《カジキ!スタンピングスラッシュ!》

 

《イタダキ!ドライブ印!オストデルクラッシュ!》

 

リバイとバイスは二人同時に必殺技を使い、残っているギフジュニアを殲滅。すかさずイーグルゲノムへとチェンジした。

 

《バディアップ!荒ぶる!高ぶる!空駆け巡る!イーグル!(イーグル!)お前の羽を数えろ!》

 

それからリバイとバイスは竜巻を纏いながら浮き上がるとイーグルゲノムの特性である視力で辺り一体を捜索する。すると彼らの近くに目には見えないが何かの気配を感じ取った。

 

「そこだ!」

 

「おうよ!」

 

二人は同時に手を翳すと竜巻をその場所へと飛ばす。するとそこにいた何かに命中するとその何かは姿を現した。

 

「………」

 

それは以前ディアブロとの戦いの際にアラスカに現れた姿を消す事ができるデッドマンである。

 

「お前か!さくらの友達を連れ去ったのは!」

 

しかし、そのデッドマンは無言で口にエネルギーを溜めると火炎放射として放ってくる。

 

「「くっ!?」」

 

二人はそれを回避するが、その直後にはそのデッドマンは姿を消してしまっていた。

 

「しまった!?」

 

「あーもう!逃げられちまったよ!」

 

二人は悔しそうにする中、ライブやデモンズからも友達がいつの間にか連れ去られてしまったとの話が入る。三人は一度集まってから話をする事になった。

 

「大二もヒロミさんもいつの間にか連れ去られたんですよね……」

 

「ああ」

 

「……何か心当たりがあるの?兄ちゃん」

 

「実は俺が護衛していた地点の割とすぐ近くに姿が見えなくなるデッドマンが現れて……」

 

「そいつが連れて行ったのかな?」

 

「可能性としてはそれが高いが……果たしてそう上手くいくのか?相手は地上を走らないとならない上にお前達が戦った時には既に五十嵐さくらの友達はいなかったんだろ?」

 

そう言われると一輝も違うと思い、考え込む。そこにさくらが入ってくると三人が何を話しているのかなんとなく察して口を開く。

 

「……私、探しに行く」

 

「待て、さくら。相手がどこにいるのかもわからないのにそれは危険だ」

 

「でも元々は私のせいだから……」

 

そう言うさくらの様子は珍しく暗い顔つきで友達が捕まってしまったのは自分も作戦に参加しなかったからと後悔しているのだ。するとそこにいた光が声を上げる。

 

「……あの、もしかしてさくらさんの友達が連れ去られたルートは空だったりしません?」

 

「「「「空?」」」」

 

四人が疑問に思う中、光はその仮説を四人へと話す事になる。

 

「先程の状況を聞いていると地上ルートで連れて行かれた可能性は低いと思います。地面から通った場合は足元に穴が開くはずなので何かしらの痕跡が残ります。だとすれば超スピードで空から連れ去った可能性が高いと思います!」

 

光の仮説に全員が頷く。しかし、ルートがわかった所でどこに連れ去ったかがわからなければ意味が無い。

 

「……奴等は三人を一体どこに連れ去ったんだ?」

 

「ひとまず、手分けして目撃情報を探しましょう」

 

「そうだな。空から行ったのなら誰かしらは目撃しているはずだからな」

 

それから各自聞き込み調査を始める中、さくらは光と共に行動する事になった。

 

「……ごめんなさい、光さん」

 

「良いですよ。僕の使命はデッドマンズを殲滅するために力を貸す事なので」

 

「……やっぱり私が仮面ライダーの事、言った方が良かったんでしょうか」

 

さくらは今回のことを受けて少し心が揺れてしまう。自分がライダーだとカミングアウトしていれば恐らく護衛任務に参加でき、友達を誰か一人でも助けられたはずだと考えている。

 

「……僕は間違ってないと思いますよ。まずはさくらさんの身の安全が第一ですから。それに、本来ならさくらさんはこの戦いには参加しないはずだったので……」

 

「だけど……」

 

「ですが、さくらさんが言うべき時だと思ったのでしたら遠慮してはダメです。その時は勇気を出して言いましょう」

 

それを聞いてさくらはニコリと笑うと光の意見に賛成。それから二人は友達を救うために聞き込みを進めていくのであった。




また次回もお楽しみに。
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