エビルが倒れる中、デモンズやプラナリアデッドマンはリバイ達の動揺に乗じて勢いに乗る。
「ザマァないなぁ。結局お前らでは私達に勝つのは不可能なんだよ!」
そう言ってプラナリアデッドマンが手にした杖でジャンヌを連続で殴りつけた。更にラブコフの不調によってジャンヌが上手くラブコフを制御できないために反撃できない隙を突いて更にエネルギー弾をジャンヌへと連続でぶつかる。
「うわぁああっ!?」
ジャンヌは地面を転がるとラブコフがトリケラゲノムから元の姿に戻ってしまう。
「ラブゥ……」
「ラブちゃん!大丈夫……」
ジャンヌがラブコフを心配する中、プラナリアデッドマンからの猛攻撃は続く。そしてそれはリバイやバイスも同じだ。不調をきたすバイスにデモンズは容赦なく両手の武器で攻め立てた。
「流石にこれでは相手にすらなりませんねぇ」
そう言って煽る中、リバイが加勢に入るとバイスから一旦デモンズを引き剥がす。
「これ以上好きにさせるかよ!」
「なるほど、あなたが立ち塞がりますか。でしたらこれでどうでしょう?」
《アノマロカリス!》
《Charge!》
《デモンズフィニッシュ!》
デモンズが両腕に黒のエネルギーを高めると同時に突き出してリバイへと攻撃を叩き込んだ。
「ぐっ……」
リバイはそれを氷の壁を展開して防ぐがその威力に押し戻された。
「やっぱり前よりもパワーアップしてる……」
「……?」
しかし、デモンズは疑問を浮かべている様子だった。まるでパワーアップと言ってもこの程度かと言わんばかりの顔つきである。
「こんなはずはない。私の予想なら今のでリバイスを上回れたはず」
それからリバイは気を取り直してデモンズへと立ち向かい、それを受けてデモンズもリバイと再度交戦する事に。
その頃、カゲロウの精神世界では大二とカゲロウの二人が背中合わせで立っていた。
「大二……狩崎のスタンプの力は来たか?」
「……いや、まだだ」
「どうやら失敗のようだな」
カゲロウが溜息を吐くと入れ替わりに失敗したと、大二の力と自分の力を釣り合わせるなど不可能だと感じ取る。
「……そうでもないさ」
それを聞いてカゲロウは大二へと振り向く。大二はそのタイミングでカゲロウの方を向いていた。そして、ニッと笑う。
「俺達は元々一つの存在だ。だから片方が強くなればそれに従ってもう片方も強くなれると信じてる」
「おいおい、信じるだけ無駄じゃね」
カゲロウが大二へと負の感情をぶつけるが、大二はそれでも大丈夫だとばかりの返事を返す。
「……そうやって俺に試練を与えてくれるカゲロウは優しいな」
「……あん?」
「カゲロウは俺が成長するために沢山の事をしてくれただろ」
大二からの言葉にカゲロウはプイッとそっぽを向くが、内心は大二が成長して嬉しい気持ちなのである。
「ふん。俺だってお前が成長すれば同じように成長するから試練を出してやってるだけだ。……それでも大二、お前は俺の片割れでいてくれるのか?」
カゲロウからの問いに大二は頷く。二人の絆が固く結ばれた瞬間、突如としてカゲロウを闇が飲み込もうとする。それはカゲロウを暴走させようとするギフの力だ。
「チッ、あの野郎余計な事を……」
「大丈夫だ!カゲロウ、俺を信じて任せてくれ」
そう言って大二はカゲロウの手を掴むとそのまま入れ替わるように場所を交代。そのまま迫り来る闇を払い除けた。
「へっ、大二。あんなに弱かったお前がここまで強くなれるとはな」
「弱かったは余計だ。それに、カゲロウは俺にとって必要な存在。俺が非情な心を持てたのもお前のおかげだ。だから……だから今度は俺が非情になって自分の中の正義を実行する」
そう言う大二にカゲロウはフッと笑みを浮かべると大二へと注告の言葉を投げかける。
「大二、自分の正義を振り翳すあまりに自分を見失うなよ。行き過ぎた正義は時に自分を滅ぼす」
「だったら。今度俺の正義が暴走した時は俺を止めてくれ、相棒」
「……ああ」
すると大二の元にクロウバイスタンプが飛んでくるとその色が変化。黒からターコイズの色合いになると同時に黒い部分が白くなり、白カラスの力がスタンプに宿る事になる。
《ホーリーウィング!》
そして場面は現実世界に戻る。その頃そちらではリバイ、バイス、ジャンヌがデモンズ、プラナリアデッドマンに追い詰められていた。
「ほらほら、どうした?そんな程度か!」
デモンズが強化形態となったリバイや不調のバイスを圧倒し、プラナリアデッドマンもジャンヌへとエネルギー弾によって大きなダメージを与えていく。
「くっ……」
「さくらちゅあ〜ん。そろそろ私の怨念を晴らさせてもらうよ」
「誰があんたなんかに……」
その瞬間だった。突如としてデモンズとプラナリアデッドマンへと銃撃が命中すると二人は振り向く。そこにはイーヴィルエビルがライブガンを手にして射撃を命中させていた。
「カゲロウ、お前に銃は似合わないはずだが……」
「カゲロウ?何を言ってるんだオルテカ。俺は……五十嵐大二だ!」
次の瞬間、エビルの変身が解けるとその体は五十嵐大二へと戻っていたのだ。
「大ちゃん!」
「やった……大二」
「遅くなってごめん。ここからは俺がやる!」
「たった一人で何ができる?」
「一人じゃ無い。俺には、カゲロウがいる!」
そして大二はクロウバイスタンプ改め、ホーリーウィングバイスタンプを手にする。
「それは……」
「オルテカ、カウン……白黒、付けようぜ」
《ホーリーウィング!》
《Confirmed!》
すると大二の影が伸びると同時に黒い羽が大量に飛び散る。そして、ポーズを取るとそのままスタンプを装填。その直後にエビルブレードをライブガンにチェンジした。
《Wing to fly! Wing to fly!》
エビルに比べると神聖な待機音が鳴り響く中、大二の周りに散っていた黒い羽は白く変わる。そして、大二がスタンプの激鉄を引くと翼が展開された。
《ウィングアップ!》
「変身!」
《ホーリーアップ!》
大二がライブガンのトリガーを引くとそのまま背中に白い翼が生える。それと同時に翼が大二へと重なり、大二は姿を変えた。
《Wind!Wing!Winning!ホーリー!ホーリー!ホーリー!ホーリー!ホーリーライブ!》
その姿はターコイズのアンダースーツに体の装甲は白をメインにしたカラーリング。腕には袖が付いており、胸部及び肩の装甲はまるで白い鳥が翼を広げたようなデザインに。更に顔も白カラスが翼を広げて空に飛び立とうとするような形となっている。また、背中にはイーヴィルエビル同様に白い翼のようなパーツが付いていた。それはまるで悪に裁きを下す天使のような姿である。
「大二!」
「すっげぇ!」
「大ちゃん……」
そしてこの様子を見ていたスカイベースでは若林、狩崎、光がそれぞれ差はあれど喜びの感情を抱く。
「やった!」
「グゥレィト!!大二君がカゲロウの力に追い付いた。そして、光と闇のバランスが取れた事で目覚めた姿。その名も仮面ライダーホーリーライブの爆誕だ!」
「……心配をかけさせる」
そして、ホーリーライブを見たデモンズやプラナリアデッドマンは動揺していた。まさか大二までもが進化を遂げるとは思わないからである。
「馬鹿な……」
「ふん、姿が変わったからって何だってんだ。はあっ!」
プラナリアデッドマンが大量のエネルギー弾をホーリーライブへと放つと背中から展開された翼がそれを防ぐ。そして次の瞬間にはライブが突進してすれ違い様に二人をライブガンに付いているホーリーウィングバイスタンプの翼部分で切り裂いた。
「なっ!?」
「……お前達に慈悲は……与えない!」
ライブのその言葉に二人が苛立つ中、ライブは二人へとライブガンを連射。その威力は前までよりも遥かに凄まじく、一撃喰らうだけでもかなりダメージを受ける程だ。そして、その高い実力で二人を圧倒する。
「はあっ!」
ライブガンの連射による二人への牽制から翼を広げて空を舞う事による三次元的な戦いぶり。二人からのエネルギー弾や糸が命中する瞬間、ライブは白い羽を舞い散らせながら瞬間移動すると後ろから二人へと回し蹴りを叩き込む。
「「ぐあっ!?」」
「クソッ……こんな事があり得るはずがない!」
「こうなったら、デモンズドライバーの真の力で捻じ伏せる!」
《Add…!》
《バッタ!》
《Dominate up!》
《Add…!》
《スコーピオン!》
《Dominate up!》
《Add…!》
《モグラ!》
デモンズが二つのスタンプをデモンズドライバーに押印。ゲノミクスの力を高める。そして、三つ目のスタンプを使おうとしたその時。突如としてデモンズドライバーが拒絶反応を起こすと弾かれてしまう。
「なっ!?馬鹿な……」
その直後、プラナリアデッドマンが吹き飛ばされて叩きつけられる。
「くっ、こんな所で死んでたまるか!」
プラナリアデッドマンは身の危険を感じると撤退。残されたデモンズは歯軋りするとそのままライブの顔面に拳を叩きつける。しかし、それは全く効果が無く。逆にライブからの拳をまともに受けると吹き飛ばされてしまう。
「がああっ!こんなものじゃ無いぞ。私の力はぁああっ!」
「これで終わりだ」
《必殺承認!》
ライブがバックルにライブガンを合体。そのままスイッチを押して必殺技を発動すると背中の翼を展開して飛び上がった。
《Wing to fly!Wing to fly!》
《ホーリージャスティスフィニッシュ!》
疾走感のある待機音の後にライブガンのトリガーを引くとそのままライブはエネルギーを纏ってライダーキックをデモンズに命中させる。そしてそのエネルギーに耐えられずにデモンズは変身解除した。
「ぐあああっ!?」
「……もうお前は、俺に勝てない」
そして、ライブはオルテカを見下ろすと彼へと言葉を言い放つ。
「何故なら……背負ってるものが違うからだ」
そして、オルテカは悔しそうに顔を歪めるとそのまま去っていく。それを見届けるとライブは変身解除。そして同じく変身解除した一輝やさくらと合流する事になる。
「大二……」
「大ちゃん」
「「お帰り!」」
「ああ、ただいま。二人共!」
これにより、光と闇の対決に始まった一連の事件は終わりを告げる事になる。しかし、ウィークエンドの拠点に戻ったオルテカの気は収まらなかった。
「赤石長官!どういう事だ!何も変わってないぞ!」
そう言って抗議するオルテカ。赤石はニヤリと笑うとオルテカでは無くベルトに声をかけた。
「そろそろ出てきたまえ。デモンズドライバーに宿し悪魔」
するとデモンズドライバーに目が発光するとそれは流暢に言葉を喋り始める。
「オルテカ、俺は俺の意志で戦う。そろそろお前に付き合うのも終わりだ」
「……お前は、誰だ?」
「我が名はベイル。さて、我が家に帰るとしよう」
そして、悪魔はベルトを抜け出すとそのままウィークエンドの奥の部屋へと入っていく。そして、奥の部屋から一人の仮面を被った男が姿を現した。
「こいつは……」
「紹介しよう。我がウィークエンドが誇る博士……」
「初めまして、デッドマンズの諸君。狩崎真澄と申します」
そう言って博士こと狩崎真澄は自己紹介をする。それを聞いてオルテカやその場に居合わせたデッドマンズの面々は驚く事になるのであった。
バイスタンプラリー
二十二話目……ホーリーウィングバイスタンプ
また次回もお楽しみに。