仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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二十三話目
幸せ湯での火事 閉ざされた過去


狩崎真澄と名乗った博士。それに対してアギレラが疑問を抱くと言葉を発した。

 

「ねぇ、その名字って……」

 

「ああ、狩崎博士はフェニックスに所属するジョージ狩崎の父親だ」

 

「……なるほど、前に五十嵐大二の任命式の際に言っていた狩崎の父親というのがあなたと言うわけですか」

 

オルテカの言葉に他の面々も理解する。すると真澄は奥のラボへと入っていく。

 

「ん?今日は自己紹介だけか?」

 

「まぁ、博士も多忙なのだ。それに、今しがたデモンズドライバーの悪魔が出ていっただろう。アレの行く先にも注目せねばならない」

 

それを聞いてオルテカは不満な顔つきを浮かべる。デモンズドライバーの中にいた悪魔がいなくなったとなればパワーダウンは免れない。下手をすればジャンヌと互角かそれ以下のレベルにまで落ち込んでしまうだろう。

 

「仕方ありません。暫くはまたデッドマンの姿になるしか無さそうですね」

 

オルテカが仕方ないとばかりの顔つきになる中、アギレラがライヤとカウンを呼び出すと二人にある事を言った。

 

「……そういえば、あなた達はいつまでリバイス達に良いようにやられるわけ?」

 

アギレラからの文句に二人の顔つきが固まる。ここ最近ライヤもカウンもフェニックス陣営の仮面ライダー達に負けてばかり。二人のプライドはズタズタにされ続けていたのだ。

 

「次こそは必ず……」

 

「いつまでも次の機会があると思ってると痛い目を見るわよ?」

 

そう言うアギレラの声のトーンが一つ下がっているのを聞き、二人は戦慄する。このままでは幹部の座から引き摺り下ろされるかもしれないと二人は危機感を覚えた。

 

「フリオ、ライヤやカウンと一緒に早く生贄の器を探してきてよ」

 

「承知しました」

 

「では、私も一緒に探しましょう」

 

そこにオルテカも加わると四人の幹部達は行動を開始する。四人が出かけた直後。部屋の中に一人の男が入ってきた。その姿を見てアギレラは驚愕する。

 

「あなた……どうして……」

 

アギレラが驚く中、その男は何かをアギレラへと説明。それを聞いてアギレラはニッと笑う。そしてある事を指示した。男は頷くと行動を開始する。

 

その頃、スカイベースでは狩崎が光と共に調べ物をしていた。それは五十嵐家の大黒柱、五十嵐元太の心臓についてである。

 

「元太さんに心臓が無いなんて……確かに気になりますね」

 

「……何故彼の心臓が無いのか……」

 

すると光が誤って狩崎の机にぶつかってしまうとその衝撃でパソコンのキーボードの近くにあった一冊の本が落ちてしまう。

 

「あ!すみません!」

 

「大丈夫だ。……っと、これは?」

 

狩崎が手にしたのは小学生が読むような考古学の本だった。それを見た狩崎は過去の事を思い出す。幼い頃に実験を楽しんでいた日々。その中で実験が行き詰まった時に幼い狩崎へとアドバイスを言う一人の男性……それは、狩崎の父親である真澄だった。

 

……過去から学ぶ事。それが未来を決めるんだ……

 

それを思い出した狩崎は過去の事を調べ始める。それを見た光も食い入るように見つめた。

 

「五十嵐家の過去……」

 

「そうだ。過去を遡ればきっと何かが……」

 

画面に映し出されたのは幸せ湯で起きた火事についてである。二人は顔を見合わせるとそのページを開く事に。そこにはかつて起きた火事の事について詳しく載っていた。

 

「見た所、普通の火事に見えますが……」

 

「だが、何かがある。私の勘はそう告げている」

 

そして、二人は一度スカイベースを出ていく事になる。幸せ湯では一輝達が家族で過ごしていた。

 

「大ちゃん、久しぶりの休暇だね」

 

「ああ。カゲロウの一件もあったからな」

 

「おいおい、俺のせいだとでも言うんじゃねーだろうな?」

 

「まぁまぁ、とにかく今は家族の時間を楽しもうぜ」

 

そう言っていると元太や幸実が入ってくる。元太はアルバムを手にしていた。

 

「父ちゃん、それって」

 

「おう、家族のアルバムだ」

 

それからページを捲っていくとその中に今の家とは構造が違う場所があるのが見える。

 

「……あれ?こんな場所、うちにあったっけ?」

 

「これか。これはうちが火事になる前の写真だな」

 

「……火事?」

 

さくらが何のことだかわからずに首を傾げた。すると幸実がわけのわからない様子のさくらへと補足する。

 

「さくらの生まれる前の話よ。うちが火事に見舞われたんだけどね、その時はパパさんが守ってくれたんだから!」

 

「マジ?一輝兄、大ちゃん、知ってた?」

 

「いや、俺もその時は小さかったから……」

 

「俺は……」

 

その瞬間、一輝の脳裏に火事の光景が映りかけた。だがそれはすぐに消えてしまう。

 

「あれ?そういえば覚えてないな」

 

その直後、ガンデフォンにバイスが映ると思い切りそれを静止するように声を上げた。

 

「はいはーい!もうこの話は……お・わ・り!」

 

「そうね。今は過去の記憶を楽しみましょう」

 

「そうだな」

 

それからページを捲っていく中で一同は気が付かなかった。ページを捲るたびに既に見た写真の中から一輝の姿が徐々に消えていっているということに。

 

そしてアルバム鑑賞が終わるとガンデフォンに電話がかかってきた。それはスカイベースからやってくる狩崎達からの連絡である。

 

「どうしました?狩崎さん」

 

『教えて欲しい。君達の、五十嵐家の過去の事を』

 

「……え?」

 

『過去の事を知れば色々とわかることがあるからだ。例えば……何故五十嵐元太の心臓が無いのか……とかね』

 

一輝はその言葉を聞いて頷くと事情を大二やさくらに説明してから狩崎を迎えに行く事にした。場面は移り狩崎と光の方へ。

 

「もうすぐ幸せ湯に着きます……ですが」

 

「君も気付いたようだね」

 

狩崎達が広い場所に出るとオルテカ、フリオ、ライヤ、カウンの四人が取り囲んでいた。

 

「……君達、殺気がダダ漏れだよ」

 

「僕達に何の用だ」

 

「あなたには用はありません。牛島光。用があるのは狩崎、お前だ」

 

「ワッツ?君達に私を狙う理由はあるのかい?」

 

「……さぁね。ただ、こっちはお前に聞きたい事があるからな」

 

「悪く思うなよ?」

 

それから四人はそれぞれプロトバイスタンプを取り出すとそれを次々と押印していった。

 

《ウルフ!》

 

《ダイオウイカ!》

 

《サーベルタイガー!》

 

《プラナリア!》

 

そして、狩崎達へと襲い掛かろうとしたその時。一輝達三人が駆けつけると狩崎や光を守るように立つ。

 

「ふへへ、迎えに来て正解だったぜ!」

 

「……お前ら!絶対に許さない」

 

「今日はアギレラ抜きみたいだけど、それで勝てるなんて思わないでよね!」

 

《バリッドレックス!バリバリ!》

 

《バット!》

 

《コブラ!》

 

《バリバリィアップ!》

 

《バーサスアップ!》

 

《リベラルアップ!》

 

「「「変身!」」」

 

《バット!仮面ライダーライブ!》

 

《仮面ライダー!蛇!蛇!蛇!ジャンヌ!クジャク!》

 

《My name is!仮面ライダー!リバ!バ!バ!バイ!リバイ!》

 

四人はライダーに変身すると四人の幹部達との戦闘を開始する。ライブが銃撃を仕掛ける中、ダイオウイカデッドマンはそれを触手で防御。防いでしまう。

 

「オルテカ、今日はデモンズじゃないみたいだな」

 

「ふっ、あなたには関係の無い事ですよ」

 

ジャンヌはプラナリアデッドマンからの射撃を凌ぎつつ近づいて鉄扇による斬撃を喰らわせるが、プラナリアデッドマンの能力の関係であまり有効打を与えられない。

 

「そんなんじゃダメージを食らってもダメージにすらならないぜ」

 

「アンタも随分としつこいわね!アギレラ一人でも面倒なのにアンタまで加わらないで!」

 

ジャンヌはうんざりしたような顔つきを仮面の下に浮かべる。アギレラと言いカウンといい、ジャンヌの相手はいつでも面倒な奴ばかりだと愚痴を言いつつもジャンヌはプラナリアデッドマンと交戦を続ける。

 

「はあっ!」

 

リバイとバイスら二人でタッグを組み、サーベルタイガーデッドマンやウルフデッドマンとの戦闘を開始。サーベルタイガーデッドマンのスピードにリバイは最初こそ混乱しがちだったが、ここまで戦い抜いた経験を活かして対応する。

 

「今度こそ五十嵐一輝、お前を潰す。そして俺はこの組織での信頼を取り戻すんだぁ!」

 

「へん、そんなのお前らが俺っち達に負けるから悪いんだろうが!」

 

「バイス、余所見してる場合かよ!」

 

四人対四体の戦いが進む中、ライブはダイオウイカデッドマンの手数に苦戦。切り札を切る事にした。

 

「大二ぃ、ここは代われ」

 

「ああ、任せるぞ!」

 

《イーヴィルウィング!》

 

《Confirmed!》

 

《Wing to fly!Wing to fly!》

 

《ウィングアップ!》

 

《イーヴィルアップ!》

 

《Wrath!Wicked!Warning!イーヴィル!イーヴィル!イーヴィル!イーヴィル!イーヴィルエビル!》

 

ライブはエビルに任せるつもりでイーヴィルウィングのバイスタンプを使用。イーヴィルエビルへと変身してからダイオウイカデッドマン相手にする。

 

「ふん、その姿の対策なら出来ている……」

 

ダイオウイカデッドマンは影に潜りつつ自らの隙を突こうとするエビルに対して大量の触手を伸ばして出てきた所をすかさず対応。

 

「少しはやるじゃねーかよ」

 

そしてウルフデッドマンと戦うバイスは銃撃をバリッドシールドで防ぎつつ乱戦に持ち込む。

 

「そんなへなちょこ銃弾なんて効かないもんね!」

 

「あんまり舐めてると痛い目を見せてやるぞ!」

 

バイスがオストデルハンマーによる攻撃を仕掛けるが、ウルフデッドマンは持ち前の機動力でそれを躱す。

 

そして、ウルフデッドマン以上のスピードを持つサーベルタイガーデッドマンはリバイをスピードで翻弄するが、リバイだって負けてない。

 

「あのスピードと牙を攻略するには、これだ!」

 

《ジャッカル!》

 

《カマキリ!》

 

《スタンプバイ!必殺承認!》

 

リバイがジャッカルとカマキリのスタンプを使い、機動力の強化と必殺技のエネルギーを高める。

 

《カマキリ!スタンピングスラッシュ!》

 

二人が高速でぶつかり合う中、オーインバスターと牙による斬撃同士の攻撃は互角に終わり、お互いが後ろに下がった。

 

「くっ……」

 

「やっぱり強い」

 

リバイ達が戦いを進める中、ウィークエンドの狩崎真澄の部屋では先程自由の身となった悪魔。ベイルが真澄の前に姿を現していた。

 

「……やはり君は行くのか」

 

「ふん。お前には皮肉な話だろう?かつて俺を封じ込めたのに今度はお前の改修によって俺は完全に覚醒したのだから」

 

そう言うベイルは真澄の部屋の奥に置かれているデモンズドライバーに酷似した赤いカラーリングで中央に液晶の付いたベルトの中に入り込む。そしてそれは浮かび上がるとガラスを割って出てきた。

 

「……最初に言っておく。ジョージに、息子には手を出すな」

 

「俺はお前の指図など受けない。そして、俺の相棒はアイツだけだ」

 

そう言ってベイルはベルトごとどこかへと飛び去ってしまう。それを見届けた真澄は座っていた椅子の背もたれにもたれかかると片腕で頭を押さえて天を仰ぐ。

 

「皮肉なもの……か。正にその通りだな」

 

その言葉が意味する事とは。そして、ベイルの向かった先とは果たして……。




また次回もお楽しみに。
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