仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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二十四話目
ライヤの過去 救いたい気持ち


五十嵐元太がデッドマンズ及び、ウィークエンドへと入って数日が経った。フェニックス総司令官である若林は一人考えていた。そこに大二と光が入ってくる。

 

「「失礼します」」

 

「呼び出して済まなかったな」

 

「いえ……」

 

「それで、用件は?」

 

「ベイルが敵側についた事でこちらとの戦力の差はますます広がっている。我々としても至急デッドマンズに対抗するための力が必要だ。そのために新たなライダーシステムが必要となる」

 

若林が考えていたのは今後のフェニックスの戦力増強案であった。日に日に勢いを増すデッドマンズに対抗するための力がここ最近不足してきている。そのために今は小さな何かでも必要なのだ。

 

「新しいライダーシステム……」

 

「いわゆる量産型のライダーって訳ですね」

 

二人の言葉に若林は頷く。するとそこに狩崎も呼ばれていたのか入ってきた。

 

「ヘーイ、遅くなってソーリー。ここからは私も加わるよ」

 

「えっと、それで新たなライダーシステムの案……ですよね?」

 

「そうだ」

 

話が一瞬脱線しかけたので再び元の話に戻すと若林が求めているのは汎用性の高い新たなライダーシステムだ。

 

「……デモンズシステムを応用するのはできないんですか?」

 

「デモンズの中枢に存在するベイルの代わりとなるシステムが作れれば」

 

「それについては私の方でも試してはいる。だが、デモンズドライバーが取られているからね。案は考えられても実践は難しい」

 

「いっそのこと新たなバイスタンプの開発はできないんですか?例えばバイスタンプの力で直接身体能力を強化するとか」

 

「確かにそれもアリではある。だが、問題点があってだな。そもそもバイスタンプは悪魔と契約し、力を解放するための物。それをライダーシステムを介さずに使うとなればそれ相応のリスクも出る」

 

結局の所、ライダーシステムが無ければバイスタンプをリスク無しでは使えないという事だ。そのために若林達が取った手は……

 

「やはりデモンズシステムの量産化か……」

 

「デモンズドライバーの設計図はこちらにもある。一度量産化のためのシステムを組んでみるよ」

 

狩崎の言葉により量産化の話は終わり、続けてまた新たな話となる。それは新たなデッドマンズ関連の話だ。

 

「……ここ最近デッドマンズの活動が活発化しているのに伴い新たな組織がバックについていることが判明した」

 

「そうなんですか!?」

 

光が驚く中、大二の中のカゲロウもそれに同意していた。と言うのも、前にカゲロウがデッドマンズと共に行動した際にその組織の基地に一時的に入ったことがあるからである。

 

「……確か名前はウィークエンドとか言ってたな」

 

「成程、カゲロウ。ウィークエンドの方の拠点の場所は覚えているか?」

 

「いや、確かに場所には案内されたが入る際にパスワード及び虹彩認証をしている様子だった。恐らく俺や大二が入れても他の奴等までは入れないし、そもそも俺の登録も抹消されてる可能性が高い」

 

こうなると結局は敵が出てくるのを待つしか無いという状態である。まだまだフェニックス側が苦しいのは間違い無いだろう。

 

「……ひとまずは戦力を充実させて来たるべき時を待つ。二人共、期待している」

 

会議はそれで終わる事になり、同時刻。幸せ湯では一人の男性が一輝達の元にやってきていた。

 

「……いらっしゃいま……」

 

「お願いします!工藤を……工藤を助けてやってください」

 

そう言われて驚く一輝。一輝は一旦その男性から落ち着いて話を聞き出すために座ってもらう事になった。そこにさくらも合流。話を聞く事になる。

 

「ライヤの……工藤の弁護士としての同期!?」

 

「はい、私は安藤忠臣と申します。俺と工藤は専門学校の同期で学校を卒業する際に二人でこの乱れた世の中をどうにかしようと誓い合ったんです」

 

「ライヤ……工藤の当時の様子とかはどのような感じだったんですか?」

 

「工藤は正義感に溢れた正しい人間でした。成績は優秀、学校内ではトップクラスの優等生で……」

 

安藤から工藤の……ライヤの学生時代の話を聞く程にライヤは元々、正しい道を歩んでいる様子でこのような犯罪に手を染めるような人間では無かったらしい。

 

「……あんなに正しい方向に世界を導く事を実行しようとしていたアイツが、そんな簡単に外道に落ちるとは思えないんです」

 

「話はわかりました。俺達に任せてください」

 

「どうかお願いします」

 

そう言って頭を下げる安藤。それから安藤が帰った後、一旦この事をフェニックスの方に伝えに行くと大二や光は話を聞いて渋い顔になる。

 

「ライヤを助けて欲しい……か」

 

「でも、フェーズ3のデッドマンから人間を分離って……できないはずじゃ……」

 

「そこなんだよね。まずはそのハードルを超えないと……」

 

一輝達四人が話しているとそこに狩崎がある知らせを持ってきつつ入ってくる。

 

「ヘーイ、そんな悩める君達に朗報だ。そのフェーズ3を分離する方法。見つかったかもしれない」

 

「本当ですか!?」

 

「狩さん流石!」

 

それから狩崎が見せた図面にあったのは新たな形のバイスタンプである。

 

「これがその新しいバイスタンプ……」

 

「まだ導入までには時間がかかるけどね。でも、これが完成すればフェーズ3のデッドマンでも悪魔と人間の分離が可能となる」

 

「今はそれを待つしか無いか……」

 

しかし、完成までには時間がかかるために今はデッドマンを迎撃する事しかできない。今誤ってギフテクスのデッドマンにオーバーダメージを与えれば消滅のリスクがあるのだ。

 

一輝達はデッドマンズの襲撃に備えつつまたそれぞれのやるべき事を進める事になる。それから数日が経過した。

 

「安藤さん、工藤の学生時代について詳しく教えてもらえませんか?」

 

一輝は工藤を救う手掛かりが何か掴めないか安藤に学生時代の事を聞く事に。

 

「工藤はとにかく正義感の強い人間でした。とにかく、悪い事をする人間が許せないと言った感じで……」

 

どうやら工藤は悪を過度に許さない性格で悪い行いを見たらすぐに止めに入るような人間だったらしい。

 

「そのせいで人間関係のトラブルに巻き込まれる事も多々ありました。周りの人間は工藤にあまり関わらないようになって……。そんな中でも俺に対しては心を許していたみたいです」

 

安藤は友達があまりいなかった工藤とも気さくに接していたからか、工藤は困った時は安藤を頼るようになったのだ。安藤は工藤にとって信頼できる友達であった。

 

「……それから学校を卒業して俺達は弁護士として別々の道を歩むようになりました。それでも最初のうちは偶に会って世間話をしていたりもしたんですが……」

 

しかし、工藤は裁判がキッカケで心を折ってしまうとその心の隙につけ込まれると彼はデッドマンズの方に入るようになってしまったのは以前説明した通りである。

 

「……アイツは本来犯罪に手を染めるような奴じゃないんです。だから、何としてでも救いたい……」

 

「そうだったんですね……」

 

一輝が納得する中、バイスの方は疑問を持った様子であった。そのために霊体の状態のまま一輝に質問する。

 

「でもよ、何でこの人は工藤が窮地に陥ったのに助けられなかったのかね?」

 

バイスからの疑問に一輝は安藤へとそれを言い換えて質問。安藤はそれを聞いて答えを返す。

 

「工藤が窮地に陥っている時、俺は大型案件を取り扱っていて……絶対に取りこぼせなかったんです。だから工藤を救う事にまで気が回せなかった。そのせいでアイツは……」

 

そう言って罪悪感を募らせる安藤。そんな安藤を一輝は救いたいと考える。するとガンデフォンが鳴ると共にライヤが街に出現したとの知らせが入った。

 

「安藤さんはここに……」

 

「いいえ、工藤がいるのなら俺にも行かせてください」

 

それを聞いて一輝は少し迷う。一般人を危険に晒したくないという気持ちがあるからだ。しかし、それでも一輝は最終的にその言葉に頷く事になる。

 

「わかりました。ですが、絶対に安全な場所にいてくださいね」

 

「はい!」

 

一輝と安藤が現場に向かうとそこにはライヤが立っていた。そして、ギフジュニアの軍団及びギフテリアンも何体か存在する。

 

「うーわっ、凄い数……」

 

「とにかく止めるぞ!」

 

「あいよ!」

 

《レックス!》

 

「はぁ……」

 

一輝はスタンプに息を吹きかけてからそれを押印。そのまま変身した。

 

《Come on!レ・レ・レ・レックス!》

 

「変身!」

 

《バディアップ!》

 

《オーイング!ショーニング!ローリング!ゴーイング!仮面ライダー!リバイ!バイス!リバイス!》

 

リバイとバイスはギフジュニアの群れに突っ込むとそのまま交戦を開始。そこに大二や光も到着。さくらはまだ学校の時間であるためにここには来れられない。

 

「カゲロウ、今は手数が欲しい。二人で行くぞ!」

 

「良いねぇ。偶には二人揃って行こうか」

 

《バット!》

 

大二はカゲロウを分離すると二人揃ってツーサイドライバーを装着。バットバイスタンプを使って変身する。

 

「「変身!」」

 

《仮面ライダーエビル!》

 

《仮面ライダーライブ!》

 

何故ここでイーヴィルエビルやホーリーライブを使わないのか。これは狩崎からの話として二人が分離している間は増大したエネルギーの制御をする事が難しいからと言われているためだ。つまり、イーヴィルエビルやホーリーライブへの変身のためには二人が予め一人に戻る必要があると言える。

 

「一気に行くぜ!」

 

《マンモス!バディアップ!》

 

《巨大なキバ持つ!陸のボス!マ~ンモス!はなっからクライマックスだぜ!》

 

リバイとバイスはマンモスゲノムとなるとリバイがブーメランを使って遠距離から敵を制圧。更にバイスはギフテリアン相手に格闘戦を展開。一人でもギフテリアンと互角に渡り合う。

 

「はあっ!」

 

更にライブとエビルもギフジュニアやギフテリアンを少しずつ倒していく。そんな中、ライヤは一人戦況を見定めていた。

 

「なかなかやるじゃないか。五十嵐一輝。今日こそお前を潰してやる」

 

《サーベルタイガー!》

 

とうとうライヤことサーベルタイガーデッドマンも参戦すると手に武装した牙を振るってリバイを攻撃。そこからサーベルタイガーデッドマンは執拗にリバイだけを狙った。

 

「工藤、お前を助ける……」

 

「あん?今はライヤだ。その名前で呼ぶんじゃねーよ!」

 

それからサーベルタイガーデッドマンは斬撃でリバイを吹き飛ばす。リバイはそれを受けてスタンプを切り替えた。

 

「だったらこれだ!」

 

《カマキリ!バディアップ!》

 

《いざ無双斬り!俺が横切り!カマキリ!俺たちオンステージ!》

 

リバイとバイスがカマキリゲノムになると武装を展開して牙に対抗する。

 

「おい、手を抜いてるんじゃねぇぞ?あの氷の奴にはならねーのかよ」

 

そう言うサーベルタイガーデッドマンは怒りに震えていた。サーベルタイガーデッドマンとしては本気で相手して欲しいのである。それなのにリバイが本気を出さないため苛立っているのだ。

 

「言っただろ。お前を救うって……俺は日本一のお節介だからな!」

 

「フェーズ3を分離できないくせによく言えたもんだぜ!」

 

次の瞬間、サーベルタイガーデッドマンは超スピードで移動するとリバイを連続で切り刻む。リバイはそのダメージの重さに膝をついた。

 

「くっ……」

 

「ふん。しらけたな。今度は本気で戦え。俺は本気のお前を潰しに来たんだからよ」

 

そして、サーベルタイガーデッドマンは地面に斬撃波をぶつけると撤退。それと同時にエビル、ライブ、バイスも雑魚の群れを撃退するのであった。




また次回もお楽しみに。
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