仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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二十五話目
フェーズ4の力 新たなるバイスタンプ


ライヤが新たなる力に目覚めた。その姿は以前あったツノが消えて全体的なカラーリングも変化。以前の黒や灰色のような暗い色から虎のような黄色い体毛になると一層獣感が増す。体の服装ももう弁護士には未練が無いかのように白い服から黒い服装へ。それに伴って弁護士バッジも消えている。両腕の牙は完全に赤く染まり、下半身は刺々しくなった。

 

これがライヤの新たなる進化、サーベルタイガーデッドマンフェーズ4である。

 

「ククク……俺は更なる進化を遂げた。もう俺に怖いものなんて無い。弁護士だってこの際もうどうだって良い」

 

「そんな……」

 

「おい、五十嵐一輝。結局お前は俺を救う事などできない。そもそも俺にとって救われると言うのは……お前が俺の手で無惨に死ぬ事なんだからな」

 

その瞬間、サーベルタイガーデッドマンはリバイへと襲い掛かった。リバイは咄嗟に今のフォームでは不味いと予感するとバリッドレックスへと変化する。

 

《バリィバリィアップ!》

 

《My name is!仮面ライダー!リバ!バ!バ!バイ!》

 

だが、サーベルタイガーデッドマンの力はリバイの想定を上回っていた。

 

サーベルタイガーデッドマンからの攻撃は目にも止まらないスピードであり、それは今まで戦ったどのデッドマンよりも速い。バリッドレックスでさえも今は対処するのが厳しかった。

 

「オラオラどうしたぁ!お前の力ってのは……そんなもんかよ!」

 

サーベルタイガーデッドマンが吠える中、バイスがそうはさせるかとばかりにオストデルハンマーを振るうがそれを簡単に弾き飛ばすと次々と斬撃が決まっていく。

 

「のわあっ!?」

 

「バイス!……このっ!」

 

リバイもオーインバスターを使うものの、スピードに加えてパワーも上がったサーベルタイガーデッドマン相手にまるで歯が立たない。最早バリッドレックスの出力では今の現状を切り抜けるには力不足だ。

 

「バリッドレックスでさえ勝てないなんて……どうすれば」

 

「終わりだぁ!」

 

サーベルタイガーデッドマンがリバイにトドメを刺すために背後から牙を振り下ろそうとする。

 

「変身!」

 

《イーヴィルアップ!》

 

《イーヴィルエビル!》

 

その瞬間、リバイの影からイーヴィルエビルが出てくるとサーベルタイガーデッドマンからの一撃を受け止めた。

 

「なっ!?」

 

「大二!カゲロウ!」

 

「遅くなってごめん!」

 

「おいおい、バイスよぉ。相棒ならもっとお兄様の力になってやれよな」

 

「はぁ!?お前には言われたくねーよ!」

 

エビルが蹴りでサーベルタイガーデッドマンとの距離を離させるとサーベルタイガーデッドマンは笑みを浮かべる。すると次の瞬間、超スピードで移動すると近くに来ていた安藤を人質として取ってしまう。

 

「安藤さん!」

 

「工藤……」

 

「もうその名前で呼ぶんじゃねーよ。俺はライヤ。あと、お前なんて友達でも何でもねーよ」

 

三人のライダーがサーベルタイガーデッドマンへと向かうが、安藤の首に牙を突きつける。

 

「おい、お前ら。コイツがどうなっても良いのか?」

 

「「くっ……」」

 

「卑怯だぞ!」

 

「知らねぇなぁ。まぁ、一先ずお前ら。コイツを返して欲しければ明日の正午に俺の指定する場所に来い。ただし、来て良いのは五十嵐一輝、五十嵐大二、五十嵐さくら、牛島光の四人だけだ。他のフェニックスの連中を連れてきたら即刻コイツを殺す」

 

そのタイミングで救出した元太を連れてきたさくら、光の二人も到着。サーベルタイガーデッドマンは二人にもしっかりと聞こえたのを確認してそのまま逃げていった。

 

それから大二と光はフェニックスに戻ると現状を報告。そして、幸せ湯では元太を療養しつつ一輝が詳しい事情をさくらに話した。

 

「そんな、ライヤはもう……」

 

「カジキゲノムの力でもデッドマンを分離しきれなかった。……どうしたら良いんだよ」

 

一輝が迷う中、奥の部屋から体力を回復して持ち直した元太と幸実が出てくる。

 

「……一輝」

 

「父ちゃん!?まだ出てきたら……」

 

「大丈夫だ。……それよりも、簡単に諦めたらダメだ。最後の最後まで……足掻くんだ」

 

「でも……何も案が出てこないのに」

 

一輝はどうする事もできない自分に無力感を覚えた。それでも元太は一輝へと語りかける。

 

「……俺は一度その身を玩具にされた。それでも、今こうして幸実と一緒に暮らす事ができてる。だからその身が滅びるその時まで……自分のやりたい事を諦めるな」

 

「父ちゃん……」

 

「偶には良い事言うじゃんパパ」

 

「え?」

 

「でも、パパさんらしいよね」

 

それから三人は笑い合う。すると一輝のガンデフォンに連絡が入る。一輝はそれを受けてスカイベースへと移動するとそこには若林と狩崎がラボにいた。

 

「若林さんに狩崎さん……どうされたんですか?」

 

「前々から話していたフェーズ3以上のデッドマンの分離のためのシステムの糸口が掴めた。今はその調整を狩崎に進めてもらっている」

 

「本当ですか!?」

 

「ああ。君がカジキバイスタンプの真の力を引き出してくれたお陰でデータは揃った。後は最後の調整を済ませるのみだよ」

 

それを聞いて一輝はようやくライヤを救えるという希望が見えてくる。しかし、狩崎の話には続きがあった。

 

「……だが、明日の正午に間に合わせるにはギリギリだ。そして、このスタンプを運用する上で問題点も存在する」

 

すると狩崎が出したのは紫と黄色がベースカラーで赤い炎の形をしたクリアパーツ。更にバイスタンプの左側には何かへの接合部も存在し、バイスタンプの下部には加熱ノブ型の装置もある。

 

「これは……」

 

「ボルケーノバイスタンプ。バリッドレックスバイスタンプとの併用によって力を発揮するスタンプだ。ただ、使うためには一輝とバイス。二人の連携が鍵となる」

 

「どうすれば良いんですか?」

 

「……まずはこれを付けてもらう」

 

二人に見せたのは電脳世界へとダイブするための装置だった。それから二人は一度変身すると台の上に寝かされて装置を付けられる。二人が目を開けるとそこは真っ白な仮想空間であった。

 

「え!?何ここ!?」

 

『ここはトレーニング用の仮想空間。バリッドレックスを超える力を手にするためには二人の息を完璧に合わせなければならない』

 

「なるほど、それで何をすれば……」

 

すると空間が黒く塗り替わると同時に一輝とバイスの前にリバイスラッシャーを手にした仮面ライダーリバイが登場する。

 

『ここで君達にはそこにいる敵と戦ってもらう。このトレーニングをクリアできればライダーキックに限らず、悪魔と人間の分離が可能とできるはずだ。しっかりとマスターしたまえ』

 

『後はどれだけの時間でクリアできるかは君達次第。ここでもたつくようならば工藤を救う事はできないぞ』

 

「はい!」

 

「じゃあ早速やりますか!」

 

それからトレーニングは始まる。すると早速リバイが二人へと襲い掛かった。幸いな事にどれだけ二人がダメージを受けてもそれは自己修復機能で回復できる。

 

「はあっ!」

 

一輝がオーインバスターでリバイスラッシャーを受け止めてからバイスが後ろからオストデルハンマーで殴る。そして、距離が空いた所に一輝がオーインバスターをガンモードにして撃つ。

 

それを喰らったリバイはよろけ、そこに二人による同時攻撃が決まり、リバイは撃破された。

 

「へっへーん!こんなの楽勝だもんね!……ってあれ?」

 

すると突如としてバイスの体が氷漬けにされてしまう。それを見た狩崎は状態をリセットする事で元に戻した。

 

「どうして?」

 

「あー、凍えるかと思った!」

 

「このゲノムの真価として、リミックスの力を単体でも引き出せるような調整をしている。だから通常のリミックスとは違ってお互いの出力を合わせないと反動でダメージが来るよ」

 

つまりこのパワーアップはメリットが大きい反面、デメリットもそれ相応に高いゲノムと言えるだろう。

 

すると二人の前にまたリバイが出てくるとトレーニングが再開。二人はまた連携攻撃による戦いを始めた。

 

その頃、ウィークエンドの拠点では赤い粒子が飛んでくるとそれがデモンズドライバーの中に入っていく。

 

『純平め……余計な真似を……』

 

するとそこに赤石とオルテカが現れると同時にデモンズドライバーへと語りかける。

 

「どうやら失敗したようだね」

 

『まだ力が不完全なようだ。俺が真の力を発揮できればあんな奴らなど簡単に倒せたと言うのに……』

 

そう言うベイルの声色は悔しそうであった。ライブ相手にあれほど有利な勝負をしていながらも、最後には元太の抵抗によって撃破には至らなかったのだ。こうなるのも無理は無いだろう。

 

「君はこれからどうするつもりだい?」

 

『決まっている。純平がアテにならない以上、今はこのベルトの中にいるしか手は無い』

 

「ならばオルテカ。君が再びデモンズとして敵を殲滅せよ」

 

「承知した」

 

「ベイルよ、君の力を更に解放したまえ。さもなくば君はここにいられなくなるぞ?」

 

『わかっている。オルテカ、奴等に地獄を見せてやろう』

 

「ええ」

 

オルテカはようやくベイルが自分に協力する気になった事で笑みを浮かべた。するとそこにアギレラとフリオもやってくる。

 

「長官、ライヤが帰還命令を無視しております」

 

「ほんと、新たな進化をしたからって調子に乗ってるわねライヤ」

 

どうやらライヤは人質を見逃すわけにはいかないと撤退命令を無視。一人立てこもっている様子なのだ。

 

「別に良いじゃないか。このまま奴がリバイスを始末してくれるのなら捨て置けばいい。それに、もし奴が負けても代わりの幹部ならここにいる」

 

するとそこに一人の男が入ってくると手にはその男が使うプロトバイスタンプを持っており、男はギフの棺の前に立つと棺が輝くと同時にフェーズ3……ギフテクスとして認められた。

 

「そうね。それに、彼はあの目的のために必要……それとなくオルテカにも伝えておきましょう」

 

そんなやり取りをする中、ギフテクスとして認められた男はまた別の場所へと歩いていく。

 

場面は戻ってスカイベース。そこでは一輝とバイスが未だにトレーニングを続けていた。

 

「「はあっ!」」

 

二人同時の攻撃でリバイが倒されると今度は一輝の体が炎へと包まれていく。

 

「なっ!?熱っ!!熱い!!」

 

するとまた狩崎がリセットして元に戻すとこの日の訓練は終わりとなった。

 

「狩崎さん、まだ俺は……」

 

「焦らない。ここから私はこのスタンプにカジキバイスタンプのデータをインプットしなければならないからね」

 

今はゆっくり休むべき時と一輝は理解すると休む事に。しかし、救える力が目の前にあるからこそ、一輝の心には焦りの感情が湧き出てくる。

 

「早くマスターしないといけないのに……」

 

「一輝、別に無理して急がなくても……」

 

「いや、ダメだ。今の奴はフェーズ4。次に決めないとライヤは工藤はどんどん後戻りできなくなる」

 

「はぁ……どうしてそんなに他人の事で必死になれるのかね」

 

バイスがそう言う中、一輝はスカイベースを出ると幸せ湯へと戻っていくのであった。




また次回もお楽しみに。
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