仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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反撃と深まる謎

リバイにイーグルスタンプが渡る少し前、人質として囚われているさくらと彩夏の二人は不審者の男に話しかけていた。

 

「こんな事して何のつもり?」

 

「はぁ?そんなの決まってるだろ。身代金を要求するんだよ」

 

そう言う男にさくらは完全に呆れ顔をすると凛としながら言い放つ。

 

「お金が無いのは自分のせいじゃん。他人を巻き込まないでくれる?」

 

「あのな、お嬢ちゃん。この世は物凄く理不尽なんだ。ごく僅かな富裕層が莫大な富を抱えている。明日のパンにも困るような連中なんてどこにでもいるのにな」

 

「だからって、これで何か変わると思ってるの?」

 

「誰かがこうやって本気で怒らないと何も変わらないんだよ」

 

そうやって話す不審者とさくら。そんな中、彩夏は一人悲しそうな目をしていた。

 

「まぁ、世間話はこの辺で良いか。ホラよ」

 

そう言って不審者はスマホを彩夏へと投げ渡す。彩夏はそれを受け取ると不審者は電話を指示。

 

「身代金を要求する。お前の家族にでも連絡しろ」

 

彩夏はそれを恐る恐る手に取ると親へと電話をかけようとするがその手は震えていた。

 

「彩夏ちゃん?」

 

「ほら、さっさとしろ」

 

そう言う不審者に彩夏は仕方ないとばかりに電話をかけた。しかし、電話は繋がる事なく切れてしまう。

 

「はぁ……んだよ使えねーな。お前、親から見捨てられた感じか?新人アイドルって言うから少しは親から期待されてると思ったが」

 

不審者の罵倒の言葉にさくらがキレそうになるが彩夏はそれを止めるように言った。

 

「良いの……さくらちゃんが怒る必要は無いから……」

 

「でも……」

 

「私ね、アイドルになったのは良かったんだけど親からは物凄く反対されて……それで最終的に親とは縁を切って無理にアイドルやるって話になって……」

 

彩夏は自分がアイドルになった経緯を静かに語る。その声は悲しく、切なかった。

 

「……最初から私の親は私の事なんて眼中に無いの。いつも妹ばかり可愛がって……仕方ないんだけどね、何をやっても平凡な私に対して妹は優秀なんだから」

 

「………」

 

「わかってる……私に才能が無いことぐらい。それでも足掻きたくて、アイドルをやって有名になったらきっと私の両親も認めてくれる……そう信じてるから」

 

さくらはその話を聞きながら何かを思ったのかそれを言おうとする。しかしその前にさくらへとスマホが投げられた。

 

「そっちの女は使えないからな。お前が電話しろ」

 

さくらはこれをチャンスと考えた。さくら自身、空手をやっているために対人戦には慣れている。後は男が何かしらの要因で隙を見せればそこで銃を弾き飛ばして逆転できると。

 

「ほら、さっさとしろ」

 

そうやって急かす不審者、そしてさくらはスマホを取ると不審者の動きを警戒しながら電話をかけようとしていた。

 

その瞬間、突如として外から轟音が聞こえると何かが工場のシャッターに激突する音が聞こえる。

 

「何!?」

 

「今!」

 

不審者が一瞬それに気を取られた瞬間を狙いさくらはスマホを投げ捨てた。不審者がそれを見て銃を向けるがもう遅い。さくらの回し蹴りが不審者の銃を弾き飛ばし、続けて不審者の腹を殴った。

 

「ごふっ……この小娘が!」

 

「はぁっ!」

 

向かってきた不審者に対して更に追撃の回し蹴りが炸裂。不審者は倒れ伏すと気を失い、懐に入っていたであろうプテラのプロトバイスタンプを落とす。

 

「彩夏ちゃん!行こう!」

 

それから急いでさくらは彩夏の手を取るとその場から逃げ出す。その少し前、外ではリバイがイーグルのスタンプを使おうとして上部のスイッチを押す。

 

《イーグル!》

 

「はぁ……」

 

それからスタンプをオーインジェクターに押すと霊体となったバイスが出てくると緑の液体が入ったスタンプを持つ。

 

《Come on! イ・イ・イ・イーグル!》

 

「よっ!」

 

リバイがスタンプを装填。一度倒すとオーインジェクターが前を向きバイスからスタンプが下ろされる。

 

《バディアップ!》

 

するとリバイの体に液体が纏わりついて姿が変化。それと同時にバイスも新たな装甲を纏い具現化する。

 

《荒ぶる!高ぶる!空駆け巡る!イーグル!(イーグル!)お前の羽を数えろ!》

 

「俺っちカッコ良すぎて飛んでいっちゃいそう!」

 

リバイの方は右がピンク、左がパープルに分かれたカラーリングで複眼はピンクサイドがグリーン、パープルサイドがマゼンタである。額にはW字型の触覚もあり、肩はエッジの効いたものになっていた。更に腰からはマントが垂れ下がり、胸には鷲の顔を模したアーマーも付いている。

 

バイスの方は被り物の色が右がターコイズ、左がグレーで被り物は鷲の鋭い眼光なような物がある。膝には鷲の足のようなアーマーもあり、肩もそれぞれ被り物と同じ右肩がターコイズ、左肩がグレーと言った配色だ。

 

こうして、リバイとバイスのゲノムチェンジ、イーグルゲノムが登場する。

 

「さぁ、お前らの罪を数えろってなぁ!」

 

「はあっ!」

 

バイスがカッコつけてる間にリバイは風を纏いながら空へと飛び上がると滑空してきたプテラデッドマンへと蹴りを入れて地面に叩きつける。

 

「何!?」

 

ウルフデッドマンはプテラデッドマンの動きに対応された事に動揺するが、それでもまだ戦力ではこちらが上とばかりに銃を撃ちまくった。

 

「バイス!」

 

《イーグル!》

 

リバイがイーグルのスタンプを押して振るとバイスが緑色の突風を放出し、銃弾を全て相殺。ウルフデッドマンはそれを見てすかさずスピードによる撹乱に切り替える。

 

「コイツの動きは確かに速い……だったら!」

 

するとイーグルゲノムの特徴である高い視力で動きを見極める事に二人は専念。その間にウルフデッドマンは何度も攻撃を仕掛けるが、リバイもバイスもそれを防御しながらウルフデッドマンの隙を伺う。

 

「さっさと決めてやるよ!」

 

ウルフデッドマンがトドメを刺す時に使う大技の際に生じる動きが一瞬硬直した瞬間を二人は見逃さなかった。

 

「今だ!」

 

ウルフデッドマンがエネルギーを纏い飛びかかってきたその時、二人は同時にハイキックを放ちウルフデッドマンの動きに完璧に対応。

 

「何だと!?」

 

舐めていたとは言えギフテクスにようやく一撃を決めた二人。そのままウルフデッドマンは衝撃を逃すために下がる。リバイは戦いの流れが変わったその時を見逃さない。

 

「バイス、畳み掛けるぞ!」

 

「あいよ!」

 

リバイはスタンプを二回倒して必殺技を発動。二人はそれぞれ緑と紫の竜巻を纏うと跳び上がり、ダブルライダーキックの体勢に入る。

 

《イーグル!スタンピングフィニッシュ!》

 

「「はぁっ!!」」

 

二人のキックをウルフデッドマンは受け止めるものの、その威力は中々の物でウルフデッドマンはバランスを崩していた事もあって吹き飛ばされると工場のシャッターに叩きつけられた。

 

「チッ、今回はここまでか……だがこれで終わったと思うなよ?」

 

そう言ってウルフデッドマンは赤黒いガスと共にその場から撤収。するとどこからともなくギフジュニア達が現れた。これはウルフデッドマンことフリオが撤退前にプテラデッドマンの支援をするように工場の見張りをさせていたギフジュニアを回したのである。そしてそれはヒロミ達に突入のチャンスを与えた。

 

「今だ!突入しろ!」

 

ヒロミの指示と共にフェニックスの隊員は一斉に突入。そこには逃げてきたさくら、彩夏と奥の方でさくらにやられて倒れていた不審者が気絶しているのみだった。

 

「被害者の保護、及びアイツの確保とバイスタンプの回収だ!急げ!」

 

ヒロミの指示通りにテキパキと動くフェニックスの隊員。しかし光はヒロミの突入指示の判断が遅かったためにほぼほぼ事態はフェニックスの関与無しでも収拾していた事に不満を抱く。

 

「くっ……結局は五十嵐一家に良い所は全部持っていかれるのかよ」

 

「光、余計な損害を出さないのは指揮官として必要な……」

 

「ヒロミさんの判断は遅すぎますよ!」

 

「………そうかもな。だが、ギフジュニアがいた所に無理に行ってもし誰も突破できなければどうする?」

 

「そんなの……」

 

光はヒロミの意見が正論だとわかってはいた。わかってはいるのだがどうしても納得はできず。彼のヒロミへの憧れの気持ちは薄れ始めていた。

 

そして戦闘ではリバイとバイスが竜巻を使い参戦してきたギフジュニアをあっという間に吹き飛ばして蹴散らす。そこに残っていたプテラデッドマンが空から竜巻を起こして二人を閉じ込めた。

 

「あっ!アイツまた逃げる気か!」

 

「いや、今度は逃さない!バイス、リミックス行くぞ!」

 

「あいよ!」

 

《リミックス!バディアップ!》

 

リバイがバイスタンプを倒してスイッチを押し、もう一度倒すとバイスがリバイの下に入りリバイを肩車。バイスがリバイを持ち上げると二人のマントが合体して翼となり、リバイの胸のアーマーが鷲の顔に。バイスの膝のアーマーが鷲の足を構成。これによりリバイスイーグルへと変化するのだった。

 

《必殺!ミラクル!グルグル!イーグル!》

 

リバイスイーグルは空を飛ぶと竜巻を粉砕。逃げようとするプテラデッドマンへと追いつくとそのまま高い視力でプテラデッドマンを捉える。

 

「一気に……行くぜ!」

 

《イーグル!スタンピングフィニッシュ!》

 

リバイスイーグルは緑と紫の竜巻を纏いプテラデッドマンに突撃するとプテラデッドマンもそれに対抗して翼にエネルギーを纏わせて突進するが、威力はリバイスイーグルが上でプテラデッドマンはイーグルバイスタンプの紋章が浮かぶと共に空中で火花を散らす。

 

「はい、3!2!1!……ドーン!」

 

バイスのカウントダウンが終わると同時にプテラデッドマンは爆散。これにより二人は勝利を収めた。

 

その後、事態が収拾したためにさくらと彩夏は変身解除した一輝の元に来る。

 

「一輝君、ありがとう」

 

「おう、彩夏も無事で良かった」

 

「一輝兄も偶には頼りにな〜る!」

 

三人で話していると大二がその場から去ろうとしたが一輝が声をかけた。

 

「大二!お前のフォローのお陰で助かった!ありがとよ!」

 

「……解決したのは全部兄ちゃんだ……俺へのお礼は要らない……」

 

大二は先程若林達に言われた件を引きずっているのか辛口な返事を返すと去っていき、それを見たバイスは呑気そうに呟く。

 

「あららぁ、プライドがズタズタに壊れる音がしたんだけど」

 

「……大二」

 

それからスカイベースでは不審者からヒロミが聞き取りをしており、光も同席していた。

 

「もう一度聞く、本当お前が操っていたんじゃ無いのか?」

 

「ああそうだよ!確かに俺はデッドマンズと会う行為はしたが俺は選ばれなかったんだよ!」

 

逆ギレする不審者に対して光がヒロミの横から思い切り机を叩き、声を張り上げる。

 

「じゃあお前が持っていたスタンプはどう説明するんだ!」

 

怒り立つ光をヒロミが制すると一人考え込む。この不審者から生み出された悪魔では無いとしたら一体誰から生み出された悪魔なのか……。事件の謎は深まるばかりだ。

 

そしてデッドマンズベースの幹部室ではアギレラが満足そうにしつつ一人の黒いローブを纏った人間を見つめていた。

 

「ふふっ、作戦は成功。よくできました。あなたの悪魔は良い仕事をしたわよ……でも、あなた……まだ悪魔を産めそうね」

 

そのローブを纏う人間の履いているサンダルの足の爪にはネイルがされており、女性の物であるということがわかった。果たして、悪魔を生み出したのは誰なのか。その謎が明かされる時は近い。

 

バイスタンプラリー

 

三話目……イーグルバイスタンプ




また次回もお楽しみに。
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