仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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情報整理 束の間の休息

一同が司令室に集まるとクロック達三人への対抗策について話し合う事になる。

 

「まず初めに、ウォズと言ったか……。あのアナザーライダーの素性について知っている事を言ってもらおう」

 

若林からの言葉にウォズはそれを話すのを渋るような顔つきになった。しかし、ハルトはそんなウォズに言うように指示したため、結局言うことになる。

 

「彼等はネオタイムジャッカー。我が魔王こと常葉ハルトが最低災厄の魔王であるアナザーオーマジオウになるのを防ぐために活動を進めている組織の一員であります」

 

「でも、アイツ。クロックだったか。この世界を支配するって……」

 

「いえ、彼の元々の目的は違いました。彼等は未来の別世界にて元々王家の人間として生を受け、ゆくゆくはクロックは王となる人間でした。しかし、アナザーオーマジオウの手によって彼等の世界は破滅に追い込まれる事になります」

 

ウォズからそれを聞いた途端ハルトは頭を抱えると溜息を吐く。

 

「えぇ……また未来の俺絡みの出来事かよ」

 

「彼等は我が魔王に恨みを抱くとネオタイムジャッカーとして組織に入り、我が魔王の命を虎視眈々と狙っていました。その最中、クロックはアナザーバールクスとしての力を手に入れることになります。それ以降、彼の中にもう一つの野望が生まれました」

 

「なるほど、つまりそれが世界を支配するということか」

 

大二の言葉にウォズは頷く。そこから彼は暫くの間計画の準備として支配する世界を見定めていたのだが、その支配先として相応しいと考えたのがこの世界である。

 

「って、私達からしたら凄い迷惑なんですけど」

 

「そういえば、クロックはギフ相手に対抗できるって考えたのかな?」

 

一輝からの質問にウォズは手にした本を見てからその内容を読み上げていく。

 

「そこは問題無いと思っていたみたいですね。クロックは我が魔王の持つアナザーライダーの力を持ってすればギフをもねじ伏せられると考えていたようで」

 

とにかく今はギフよりもクロックの方を優先すべきだと考えた一輝達。それからそのクロックを倒すためのデータを共有する事になる。

 

「そういえば、クロックには俺の攻撃が全く効かなかったけど何でだ?」

 

「確かに、俺達の攻撃は効いてたんだけどどうして?」

 

「へーい、それは恐らくアナザーバールクスの元になったライダー、仮面ライダーバールクスの力に起因してると思うよ」

 

仮面ライダーバールクス。彼の能力として平成ライダーの力を無力化する能力がある。だからアナザー化してもそれが引き継がれて全てのアナザーライダーの攻撃を無効化する能力として昇華されていると見るべきなのだろう。

 

「どうりで俺の攻撃が全く効かないわけだよ……」

 

ハルトがガッカリした様子になる中、それでもアナザーライダーの攻撃を無効化するだけならまだ勝機はある。

 

「そうだ!だったら俺達仮面ライダーの力なら……」

 

「攻撃は通るってわけね!」

 

「へっ。だったら鍵は俺達ってわけか」

 

するといきなりカゲロウの声がしたためにキャロルは疑問の声を上げた。

 

「おい。今最後の台詞は誰が喋った?」

 

「俺だよ。カゲロウだ」

 

「マジで?カゲロウもいるのか!……あー。でもカゲロウがいるってことはまだホーリーライブとかにはなれないのか……。でもヒロミさんはいないし……ってあれ?よく見たら若林司令官いるし……んん?」

 

ハルトは突如として混乱し始める。自分が知っているリバイスの歴史とはまるで違うからだ。

 

「あれ?あれ?じゃあ今の時系列ってどこだ?まさかまだデッドマンズベース攻撃前?いや、だとしたらこの司令官はデッドマンだし……」

 

ハルトが勝手に一人でブツブツと言い始める中、一輝達は唖然とした状態になっていた。

 

「待って……今そっちの状況ってどうなってるの?」

 

ハルトが一輝に質問をする。一応ハルトはこの質問で今のリバイスの時系列を割り出そうと考えたのだ。

 

「えっと、じゃあ話すよ」

 

それから一輝達がハルト達へと説明を開始。それを聞いたハルトの顔は固まった。何故ならハルトの知るリバイスの歴史から脱線し過ぎているからだ。

 

「嘘だろ!?リバイスはボルケーノまで!?ホーリーライブになってもカゲロウが生きててパワーアップしてる!?光さんがフェニックス側!?若林司令官の本物がまだ生きてる!?デモンズドライバーは奪われたまま!?もー、ピプペポパニックだよー!!」

 

ハルトが許容できる容量をオーバーするとそのまま後ろに倒れてしまい、目を回す。それを見た一輝達はドン引きしていた。

 

「話を戻せ。色々と脱線しているぞ」

 

若林にそう言われて一輝達は対策の話に戻る事になる。一応出揃ったデータとしてはアカリは超スピードでの機動戦が得意という事、クォーツはパワーと防御力が高いという事、そしてクロックが出すアナザーライダーはウォッチを核としてこそいるがパワーを引き出せてないために対応するライダーでは無くても倒せるという点だ。

 

「ひとまずはこの辺りか。それはそうと、クロックは何故いきなり目的を転換した?前までは常葉への復讐目的だったんだろ?」

 

「それはアナザーライダーになる事による精神汚染ですね。アナザーライダーになるためにはある程度の適性が無いとダメなんですよ。でないとアナザーライダーの力に心を支配されてしまう」

 

「今のアイツらはアナザーライダーの適性が不十分な状態で変身しているという事か」

 

するとそこに光が慌てた様子で駆け込んでくるとある事を一同へと伝えた。

 

「大変です!街中で三人の怪物が現れたのとそれと並行して世界各地で怪物が出現したと!」

 

「クロックの奴、もう動き出したのか……」

 

「取り敢えず、迎撃するしか無いな」

 

「各地に現れた敵の特徴は?」

 

それから光の報告で各地に現れたのはアナザーシノビ、アナザークイズ、アナザーキカイ、アナザーバイオライダー、アナザーロボライダーという事になった。

 

「取り敢えず、世界各地の敵は俺とカゲロウ、さくらで対応します」

 

「それならば私も手伝おう。私の力もアナザーライダーだからね。恐らくこちらを相手した方が良い」

 

「ならばオレも……」

 

キャロルもそれを聞いて動こうとする中、ハルトがそれを遮るように言った。

 

「ダメだ。キャロルの力は想い出を焼却する。だから無闇に戦って長期戦にでもされたら……」

 

ハルトが心配の声をあげる中、狩崎はそれを聞いて奥の部屋へと入っていくと一つのスーツケースを手に持って戻ってくる。

 

「へーい。ならば君はこれを使ってみなよ」

 

そう言って狩崎がケースを開けるとそこにはデモンズドライバーを紫に塗装し、筋肉質の部分が青くなったドライバーが出てくると同時に五つのブランクのバイスタンプが入っていた。

 

「狩崎さん……これって」

 

「これは秘密裏に開発していたドライバーでね。ただ、普通の人間には使いこなせない。何しろ、出力が高すぎて制御に一苦労してしまうからだ。でも君からは並みの人間とは思えない何かを感じる。だからこれを使ってみてもらいたい」

 

有り体に言えばこのベルトを使えるかどうかの実験台になって欲しいという事だ。その物言いにキャロルは苛立ちを覚える。

 

「おい、オレに向かってモルモットになれだと?ふざけるな。オレがそんな申し出を受けるとでも……」

 

「受けなければ別に良いよ。ただ、その場合は君がこの戦いに参加できなくなるだけさ」

 

それを聞いたキャロルは苛立ちを露わにする。まさかこんな所で狩崎に会話の主導権を握られるなんて思わないからだ。

 

「くっ……まさか、この世界にオレを手玉に取ろうとする奴がいるとは。後で覚えておけよ」

 

そう言ってキャロルは狩崎からの申し出を受けるとデモンズドライバー(verアルケミス)及び五つのブランクバイスタンプを手にした。しかし、その時狩崎は気が付かなかった。ウォズが狩崎が入って行った部屋に勝手に侵入していったことに。

 

そして、何食わぬ顔をしてウォズが出てくるとそのタイミングで若林が指示を飛ばした。

 

「取り敢えず、それぞれの持ち場を通達する」

 

若林が通達を終えると一同はスカイベースの甲板に出ていくとそれぞれ大二、カゲロウ、さくら、キャロルはベルトを装着している。

 

「何だかこれ、前にあった剣士達との共闘の時を思い出しますね」

 

「ふへへ、そうだなぁ!」

 

光の言葉にガンデフォンに憑依したバイスも興奮した様子で声をあげた。

 

「大二、カゲロウ、さくら。そっちは任せるぞ」

 

「ああ」

 

「勿論!」

 

「さっさと倒して戻ってきてやるよ」

 

「キャロル、ウォズ。二人共無事に帰って来いよ」

 

「誰に向かって言っている。ハルトこそ死ぬなよ」

 

「我が魔王。あなた様の力、必ず取り戻します」

 

すると狩崎が指を鳴らすと移動のための手段を用意していた。そこにあったのはバイス・プテラゲノムを模したエアバイクである。勿論、バイスの顔の部分には何も書いていないが。

 

「これは?」

 

「バイス、プテラゲノムのデータを回収した時から時間をかけて量産したエアバイクだ。本来ならフェニックスの隊員に支給するものだが今回は特別に貸してあげよう」

 

狩崎からの言葉に全員は頷くとそれぞれバイクに跨り、移動を開始する事になる。

 

そして、残された一輝とハルトは二人でまた街で暴れているクロック達の元に行く事になった。その頃、街ではクロック達が逃げ惑う人々を追い詰めるかのように攻撃を仕掛けている。

 

「道を開けなさい。クロック様のお通りよ?」

 

アカリが残酷な笑みを浮かべながらそう言う中、クロックが狙うのはただ一人だけだ。

 

「早く来い、常葉ハルト。お前を潰して世界の王となってやる」

 

すると逃げる人々と入れ替わるように一輝とハルトは姿を現す。それを見たクロックはハルトを嘲笑う。

 

「やっと来たか。魔王の力を失った雑魚が」

 

「お前、俺が憎いなら直接来いよ。ビビって他の人間を巻き込むなんて手を使って。そんなにアナザーオーマジオウが怖いか!」

 

ハルトの挑発にクロックは苛立ちを露わにすると額に青筋を立てた。

 

「お前なんぞに私の苦しみがわかるか?もう良い。……私がこの世界を支配する!この力を使ってな!」




 

「相棒達の力でそんな事させるか!!一輝さん一緒に戦ってください!!」




 

「勿論だ、この世界は俺達が守る!何せ日本一のお節介なんだ!」




 

「その言葉、さっきも聞いた。何度も同じ事を言うんじゃねーよ!」

 

そう言ってクロックは手にエネルギー弾を生成するとそれを二人に向かって放つ。それを見た二人はすぐにベルトとスタンプ、ウォッチで変身した。

 

《レックス!》

 

《ジオウ!》

 

「変身!」

 

《バディアップ!》

 

《オーイング!ショーニング!ローリング!ゴーイング!仮面ライダー!リバイ!バイス!リバイス!》

 

三人はそれぞれリバイ、バイス、アナザージオウとなると三人と向かい合う。それを見たクロックは手を翳した。

 

「貴様等如き、俺が手を下すまでも無い」

 

《BLACK RX!》

 

《一号!》

 

すると二つの禍々しい光が出てくるとそこから剣を手にした人型の戦士……アナザーBLACK RX、下半身がバイク型の巨人……アナザー一号が降臨。更にその周囲にカッシーンと呼ばれる金と黒の装甲を身に纏った兵士が出現する。

 

そして、三人はアナザーライダーとカッシーン達を倒すための戦闘を開始するのであった。




また次回もお楽しみに。
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