沙倉ひびきは現在、普通の女子高生なら絶対に味わないような苛烈なトレーニングを施されていた。
「はいはい、しっかりと交互にリズム良くやらないと背中が焼けちゃうよ。これ、意外に火加減難しいから、もっとスピーディーに行ってみよう!」
と彼女がやっているのはケンイチも若き日に散々お世話になった修行法、スルメ踊りという鉄棒に足を縛られてその下で火を焚かれた上で腹筋と背筋をするというなんともきついトレーニング、このスルメ踊りの他にも杭の上に手と足をおいて行う腕立て、さらには重いツボを持たされて中腰の姿勢で木の棒の間をすり足で歩かされたりと
「よし、それじゃ、一旦休憩。準備してる間に水分補給でもしておいで」
「は、はい。」
ひびきを道場から出してケンイチはかつての自分に様々な地獄のような修行をさせ、自分を一般人から達人という下り坂へと突き落とした師匠の1人が使っていた工房の鍵を開けるのだった。
「ケンイチさん・・・・それは?」
「これは投げられ地蔵グレートって言ってね。僕が武術を始めた頃から師匠達が梁山泊を去った今も定期的に新作修行器具が送り続けられてるから今でも使ってるけどね。」
ひびきの実力というか、才能はケンイチを遥かに上回っておりこの段階で技の修行に入ってもいいと考えたんだけど
「まあ、今日はこれは使わないんだけどね。君はおそらくだけど僕の奥さん美羽さんより才能があるかもしれない。だけど君には今、圧倒的に足りないものがある。それは柔軟性だよ。柔軟性は筋力と並んで大事な要素だ。身体の硬い格闘家はいないからね。そこで君に使ってもらうのは」
と地蔵をしまって取り出した装置は
「このまたわりくんインフィニティ僕が使ってた頃よりアップグレードされて計算上では最低2時間もあれば180°全開になる筈だから美羽さん、サポートをお願いします。くれぐれもゆっくりと僕の時みたいなことがないように、全開にしないと外れないから、もし本当に痛くてダメだと思ったら、
・ぇ・・・・と合言葉を叫んでね。」
「え、ケンイチさん今なんて、聞こえなかったんですけど・・・・」
「ははは‼︎、それじゃ頼みました。僕は少し仕事の打ち合わせで出掛けて来ますので」
「本当にまずそうなときは・・・・こっそり緩めますわ。」
と美羽がひびきの背中を押し始める。
「いや、だからもう・・・・」
「ぎゃあああ!!!!!!!」
「おっしゃられていたよりも柔らかいじゃありませんの」
「それもう少し!」
「や・・め・・・・」
「ようし!それじゃ最後まで一気に‼︎」
「じ・・・じぇろにもぉぉぉぉ‼︎」
「え、今じぇろにもって言った?、早かったね。僕も人のこと言えないけど、でもよく合言葉が聞こえたね。」
「あ・・・・あ・あ」
「ふむ・・・・でも僕の時と違って外れてはいないようだからまあ」
「ケンイチさん、随分お早かったですわね。」
「いや、ひびきちゃんの悲鳴が聞こえたから玄関から急いで来たんですよ。万が一外れたら僕も岬越寺師匠がいない時にやったらもしかしたら脱臼癖が出来てたかもしれませんし。だからゆっくりって言ったのに」
「すいませんですわ。」
「まあ、ひびきちゃん、この道場の裏で接骨院と鍼灸院をやってるんだけどまあ、骨継ぎなんかは師匠達程とはいかないけどね。まあ、何度もケガしようとも死にかけようとも生き返らせてあげるから安心してね。」
(人を壊すのも治すのも自由自在か・・・・とんでもない人に教わっちゃったな・・・・)とかつて師匠に自分が思ったこととまったく同じことを思われていることを後に知ったケンイチは自分もしっかり現在も坂を転げ落ちていることに嬉しさを覚えつつもほぼ人間を辞めてきていることに少し落ち込むことになるのだった。
ひびきのライバル
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ジーナ・ヴォイド
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上原彩也香
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奏流院朱美(ライバル兼ヒロイン)
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呉迦楼羅