くそぅ、原作2巻で終わらせたかったのにエリザベートとかユキメとか魅力的なキャラが多い! そしてつい先日見たカゲマスのアイリスとベアトリクスが可愛くてR18の脳内プロットがヤバい!
これを進めないとR18を進められないのでさくさく進むよ。
殺風景な石造りの部屋で四肢を拘束されていた女性……名前はわからないので鮮やかなヴァイオレットの瞳にあやかり彼女のことはヴァイオレットさんと呼ぶことにする、心の中で。美女に名前を尋ねるのは僕にとってハードルが高すぎる。それを言ったら
とりあえずヴァイオレットさんは助けてあげた。「四肢を拘束されてるから何をされても私は抵抗できないわよ?」とからかってきたものの、スカートの端を少し持ち上げただけで大人しくなった。バレバレなんだよ、僕の解放されたエクスカリバーをチラ見してる時点で貴女がむっつりだってことは! もし更にからかって来ていたら目と口を閉じてスカートに潜り込むしかなかったから危なかったぜ。
ちなみに彼女の拘束具を破壊したのはスライムソードだ。ズボンとパンツなし、お尻は大惨事、エクスカリバーはフリーダムという状況を打破するためにスライムを取り出そうとした時、ヴァイオレットさんに聖域の特性で魔力を使えないと知った瞬間の絶望感……僕以外にはわかるまい。
だがそんな絶望を僕は何度も乗り越えてきたのだ。聖域の魔力を使えなくする作用は『ディアボロス教団』が学園を襲撃した時のアーティファクトの力を更に強くしたような感じだ。学園では魔力を見せないよう細く緻密に練り上げたが、今回は吸い取られても問題ないくらい沢山強固に練り上げた。
おかげで僕のお尻は綺麗になり、ズボンも手に入った。一部のスライムを塵も残さず消滅させたけど常備しているので問題ない。ヴァイオレットさんの信じられないものを見る顔だけはちょっと心に来たけど。
聖域の攻略も実に簡単だった……精神的なものを除いて。いや、どっかの戦場みたいな黄昏た場所で大量の死体を相手にするのはいいんだよ。魔力があったから無双ゲーみたいに吹っ飛ばしまくったし、素の身体能力でも問題なかったくらいの強さでしかなかった。
でもクリア条件が少女、しかもどう見ても子供時代のヴァイオレットさんを殺すことって何なん? 本人は魔力がないとか弱い乙女だし
聖域の中央にある核を破壊することが脱出方法と聞いたから短距離全方位殲滅型奥義『アイ・アム・オールレンジアトミック』で聖域を蒸発させてやろうと考えたけど、僕を聖地に誘ったアルファ達が近隣にいることも考えてやめる。いなくてもあんな奥義使ったら地図を書き換える必要が生まれる。ノリや気分だけで傍迷惑な技を使うほど僕は馬鹿じゃない。
「聖剣は英雄の直系にしか抜けないと書いてあったわ……でも、じゃあへし折ろうとは普通しないでしょう……」
しかし何故かヴァイオレットさんがドン引きしている。失礼な。僕は古代文字がびっしり刻まれている巨大な扉を固く閉ざしている鎖を斬るべく、明らかにこれで斬ってくださいと言わんばかりに鎮座していた扉の横の台座から聖剣を取っただけなのに。鎖は太いけど聖剣の半分もあれば十分そうだったから、魔力込みの怪力で圧力をかけて半ばからへし折っただけなのに。剣の先端じゃないと駄目とか決まりはないのに。台座ごと引き抜こうと思えばできたけどやらなかったのに……。
……はい、嘘です。魔力を使った僕の力なら引っこ抜けると思って海老ぞりになるくらい力入れてたら途中で折れて、さも狙い通りみたいな顔しただけです。……弁償とかないよね?
だからヴァイオレットさんの視線も甘んじて受け入れよう。結局『アイ・アム・オールレンジアトミック』も使ったから。
だってね、大量の死体と戦わせてくる聖域の中心にある核だよ? 碌でもないものに決まってるじゃん。だから何があってもいいように警戒しながら扉を開けば……そこには鎖に繋がれていなければ僕を掴んでいたであろうグロイでっかい手が迫って来ていた。
でも言い訳させてほしい。思わず撃ちそうだった奥義をその時は止めたんだ。なのに後ろから急に現れたオトンにも負けない輝きを放つハゲが「早く奴を殺せオリヴィエッ!!」と叫んで、大分強いアルファそっくりのエルフを大量にけしかけてきたから……。咄嗟に持っていた二分の一聖剣を投げたらそれはオリヴィエに弾かれ、ハゲの頭頂部を綺麗に真っ二つにした、縦に。初対面だったけどとても三下感溢れるハゲだったな。
ドッキリじみた真似をされて解き放たれた短距離全方位殲滅奥義は何もかも蒸発させた。ハゲも聖剣も核らしいグロイ手も……そして僕は早朝の森に立っていた。あの異世界どこでもドアがあった場所だ。
眩しい朝日に目を細める僕にヴァイオレットさんが嘘を吐いたことの謝罪、大切な記憶をくれたことの感謝、本当の私を見つけたら私を殺してと意味深な言葉を残して消えた。少しの寂寥感、見た目がいいなら幽霊だろうと怯えない男の子の性に罪深い感情を覚えながら、途中でぶつかった熊が死ぬ本気ダッシュで街に戻ろうとしていたのだが――
「はいシド君、あーんです」
「……あ、あーん」
何故か僕は森の中で焚火を囲いご飯を食べている。正確に言えば両腕を隣に座ったローズとアレクシアに抱きつかれ、黒い笑みを浮かべた売れっ子作家ナツメを演じるベータに熊肉をあーんされている。焚火は熊肉を焼くだけの調理器具と化しており、誰も火にあたろうとしない。この背筋が凍るような寒気は僕だけが感じているのだろうか?
進行方向に突如人影が出現し、本気で走っていたせいで衝撃波も出ていたし方向転換もできなかったので全力ブレーキをかけて盛大な土埃を巻き上げながら人影の前で止まれば、それはアレクシア達だった。熊に襲われそうになっていた彼女等であるが、突如降って来たもう一頭の熊と熊がぶつかり事なきを得た。
そして僕は熊肉をベータにあーんされている。改めて振り返っても意味が分からない。普通熊肉がもったいない、じゃあ食べようってなるか? さっきから食べてるの僕だけだし。
「シド君と私は同じベッドで一緒に寝るくらい仲良しです」
「あらー、そうですか。いいですね……私はポチと恋人なので、お風呂で裸を見せあいっこするくらいの仲なんですよー」
やべぇよ、王女二人の会話とそれを聞くベータの笑みが滅茶苦茶冷たくなってきて怖いよ。もう熊肉の味しねえよ、あの獣臭さが最早遠い記憶だよ。
というか王女二人組! 僕の腕を自分の胸に抱え込むだけでなくしれっと僕の手を自分達の股に触れさせようとするとか何考えてるんだぁ!? ベータもあーんする時に地面に手を着くフリしながら僕の股間を撫でるんじゃない!
うぅっ、熊肉が、熊肉の滋養強壮効果がー! もしや、特に意味もなく殺した熊達の呪いなのか……? 美味しく食べるから許してー。
――一行が街に戻れたのは四時間後だった。熊肉はほとんど男の腹に収まった。次の日、男は寝込んだ。
最近思うのは原作シャドウってボンドルドみてぇだなぁです。もしボンドルドとシャドウが出会って悪魔憑きをくれたら大金払うって言われたら、たくさんいるからいいよねってミツゴシ商会の従業員の魔力を暴走させるくらいはやりそう。
あと子供できても自分の陰の実力者ムーブの道具としか思わなさそう。ハーレム作ろうものなら子供の名前を覚えない上にたくさんいるから減らしてもいっかって平気で考えそう。だから今作では性格変えたんですけどね。