Crowned Clown   作:飛翔するシカバネ

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10月30日(日)

 

なんとか今日までに準備ができた。

 

なんなら急すぎて昨日には間に合わなかったが、文化祭は土日月の三日間。

支持率アップのために行った文化祭日数増加は功を奏したわけだ。

 

文化祭は大盛況。

 

普段は来ない他校の生徒や一般の人も多く入っている。

去年の活動以上に学校のイメージアップになり、理事会も満足している人も多い。

 

そして準備期間も含めてあの後俺は一切直斗にであっていない。

 

去年の話題の生徒会長が合コン喫茶を見に行ったとして女子も増えて、地味にHEROに憧れていた女生徒もやってきて中々に盛り上がっていた。

原作とは天と地ほどの差だな。

 

そして今日は一応イベント作りのために女装コンテストに参加する。

それが条件の一つになる。

 

舞台横にスタンバイする。

 

「会長がこう言うの出るって意外でした……」

 

「いや、会長お前だろ。お前まで俺を会長呼びしたら来年もOBで来たら会長と呼ばれかねんぞ」

 

「僕は会長を継ぎましたが、僕の中で会長は会長なので」

 

「そりゃどうもな。イベントに参加したのは三年だし、結構遊びは少なかったな〜というちょっとした後悔からだ。一つ遊んでおきたくてな。最後の文化祭を。だから手伝う気にもなったんだぜ」

 

「ありがとうございます。かいちょお。ご卒業おめでどうございまず〜」

 

「まだ卒業はしてねーぞ」

 

 

 

「さて今年の参戦はも一人います!文化祭が三日開催になった立役者。学校改革を起こした生徒会長!3年高木明さんです〜!!!」

 

観客席からはこんなのに参加するなんて〜とか、原作でHEROが言われていたようなことだな。

だが、それも黙らす。

 

カッとハイヒールを鳴らし、ステージへと上がる。

 

一つ前に出た熊田と打って変わって、巽完二のようなドレス。しかし、こちらは黒。

イメージは魔入りました入間くんの悪周期女装バージョンだ。

 

可愛いではなく、カッコよくて美しい女性。

 

「こ、これは先ほどの熊田さんのように女性らしい。ですが、系統は別です!熊田さんをキュートと称するならクールビューティーいや……ブリリアント!!!」

 

観客席はまたもや歓声が上がる。

そして今度は女性からもかっこいいと声を集める。

男性のウケも良い。

中にはお姉様とすでに妄想世界に旅立っている人もいる。

 

 

「えーとそれでは質問させていただきます。いいでしょうか高木会長?」

 

「だから俺は会長じゃないって。まあ、慕ってくれるなら嬉しいことはねーよ。いいぜ質問してきな」

 

男口調のままだが、むしろこっちの方が今の見た目に合っている。

一挙一足が男女共に魅了する。

 

「えーとそれでは一つ目。今回はどなたかに推薦されて参加したんですか?」

 

「いや、自ら立候補だな。去年は結局運営で奔走してばっかだったから、最後は思いっきりバカやりたいと思ってな。まあ思い出作りさ。笑われようとも何もしなかった学校生活じゃ味気ないだろ?」

 

「なるほど……ですが、笑えるレベルではないくらいクオリティが高いのですがそれは……」

 

「やるなら勝ちに行くだろ。勝負の舞台だしな。それに去年化粧を一部許可したのに習って、自分でもしてみたんだよ。これが結構むずくてな。学校で下地で練習ができないで、社会に出ていきなりやれは酷だと思って改革に組み込んだんだ。それでやってた時の経験かな?誰に見せるわけでも無いが、経験していないことを我が物顔で語るわけにもいかんだろ」

 

「さすが会長です。質疑応答ありがとうございます!これにて出場者は以上です!観客の方は投票用紙をご記入の上速やかに投票お願いします」

 

 

 

そして集計。

 

 

「出ました!今年のミス?女装コンテスト優勝者は2位との熊田さんと僅差で高木会長の優勝ですー!!!おめでとうございまーす!!!!!!」

 

「サンキュな」

 

「優勝した高木会長には次のミスコンでの特別審査委員長を……」

 

「あ、すまんそれパス」

 

「え!?」

 

「俺もねるべく参戦したかったが文化祭をもっと盛り上げるためにミスコンの裏で作業しないといけないんだよ。だから特別審査委員長は2位の熊田さんに譲ってくれや」

 

「え?いいのかクマー?」

 

「いいよ〜楽しんできな。外部からの参加者がいてもいいじゃないか。せっかく盛り上げてくれたんだからいいだろう」

 

「えーそれでは少し残念ですが、文化祭を大いに盛り上げてくれた高木会長に盛大な拍手をー!!!」

 

「だから会長じゃねーってw」

 

そう言って拍手を受けて、抜けていく。

早々に着替えて、きちんとした格好になり、校門前まで急ぐ。

ミスコンが見れないのは悔しいが、交換条件で撮影者もいるし、問題ないだろ。

 

校門前にはリポーターの姿とカメラを持った男がいた。

 

「すみません、またしてしまって……」

 

「問題ないですよ。寧ろさっきの女装コンテスト少し撮らせてもらったし。そっちは問題ないよね?」

 

「少し恥ずかしいですが大丈夫ですよ。後輩たちの置き土産として頑張ったようなものですから」

 

「了解です!では、行きますよー3……2……1」

 

 

 

 

「はい、本日の地域密着紹介は本日開催中の八十神高等学校に来ています。本日は…………

 

 

 

 

 

 

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