受付嬢の朝は早い。
>太陽が顔を出した後、それに続くように目を覚ます。イク
>『あ~、天気いいな。チク ショー』
>窓から射し込める日光と、入り込んだスズメに起こされた。
>昨夜は、サクとずっと昔話をしていたので、床についたのも遅かったのだ。
>イク
>『おはよ~さん』
>サクのやつはどうせ起きているな、と思いつつ部屋を出る。
>やはりもうサクは起きていた。
>サク
>『おはよう』
>すでにいつものピンクのメイド服に着替えていた。
>イク
>『早いな~、おい』
>目をこすりながら呟く。
>まったくどうでもいいような話し方で。
>サク
>『早いのに越したことはな いからね』
>まったくもって正論。
>感心するばかりである。
>イクもさっさと顔を洗って、着替えて、パンを口に準備完了。
>早速、集会所を解放する。現時刻、5:30
>
>シン
>『あ~~~あ』
>シンが起床したのは、太陽もすかっり昇った8:30のことだった。
>シンもイクと同じく、日光とともに部屋に侵入したスズメによって起こされた。『チュッチュッ』という鳴き声が心地いい。
>9:30に集会所へ集合。
>時間的にはいい感じだ。
>シンは早速着替え、軽く朝食をとる。
>そうして朝の身支度を始める。
>チェーンシリーズの防具をまとい、ボーンシックルを背に装着。
>剥ぎ取りナイフを腰に。
>回復薬を3つ、回復薬グレートを1つ、それと昨日買った砥石を3つ入れたポーチを手に準備完了。
>少々待ち合わせの時間には早いが、先ほどのサクの一言のように
>『早いのに越したことはな い』
>の意気込みで、マイルームを後にする。
>集会所までは徒歩5分。
>その間に雑貨屋がある。今朝はおっちゃんがいた。
>おっちゃん
>『オッス、シン』
>シン
>『おはようございます』
>一言のあいさつ。
>おっちゃんは、とりあえず顔見知りのハンターがくるとあいさつする。
>気前のいい人なのだ。
>目の前に迫ってくる教会のような建物。
>初めて入った時はあれだけ緊張したのに、もう3日で慣れてしまった。
>サク
>『おはようございます』
>出迎えはサクの笑顔。
>シン
>『おはよ』
>集会所を見回すとケッコーいる。ハンターが。
>クエストから帰ってきたハンターや、シンのようにこれから出発するであろうハンターたち。
>ハイネ
>『お~い、シ~ン』
>壁にもたれているオレンジの髪の青年が手を振っている。
>『お~い、シ~ン』って、なんか『おいし~』に聞こえたシンだった。
>シン
>『もう来てたのかよ』
>集合時間までまだ早いぞ、と言いたげな顔でシンが駆け寄る。
>ハイネ
>『おう』
>お前だってそうじゃないか、という顔でハイネが迎えた。
>ハイネみたいなやつは、『あ、ゴメン、寝てた』などと言って、遅刻してくるようなイメージがあったが、以外にハイネは時間には厳しいようだ。
>ハイネ
>『よし、じゃ、早速行くか 』
>いざサクのもとへ。
>ハイネ
>『サク~、☆1のクエスト 頼むよ』
>ハイネとシンはギルドカードを差し出す。
>サク
>『はい、どうぞ』
>ハイネとシンのギルドカードと引き換えに、クエストの一覧表を差し出す。
>指定地密林のクエストはすべて削除されていたので、少し種類が少ない。
>主に雪山と砂漠だ。
>雪山はさっむいとこ。
>砂漠はあっついとこ。
>寒ければスタミナが削られ、暑ければ体力が削られる。ハンターの常識だ。
>密林はそれがないので、好まれているのだ。
>シン
>『どっちにする?雪山か砂 漠か?寒いか暑いか?』少し悩むところだ。
>シンはポッケ村出身というこもあって、冷寒地での狩りは経験済みだ。
>サク
>『もし、よろしければ、わ たしが少しアドバイスさ せていただきましょうか ?』
>迷っている2人に声をかけたのはサクだった。
>シンとハイネはちょっと驚いたようすだったが、そのアドバイスを求めることにした。
>サク
>『砂漠には砂地の高温のエ リアの他に、低温の洞窟 のエリアがございます。 暑さ寒さ防ぐクーラード リンクやホットドリンク を持っていくにしても、 砂漠では両方持っていか ねばはらないので、少々 わずらわしいかと思いま す』
>つまり、雪山をすすめている。
>受付に立つ身として、これぐらいの知識は頭に入れておかねばならないのだ。
>ハイネ
>『そうかそうか。じゃ、雪 山のクエストにすっか』シン
>『そうだな』
>シンも内心は雪山がいいと思っていたようだ。
>これでだいぶしぼられた。あとは、内容で決めるだけだ。
>ハイネ
>『これなんかどうだ?』
>ハイネが指差すさきには、【雪の山のガウシカ】と書かれたクエストが表記されいた。
>ガウシカ、ポッケ村で育ったシンにはおなじみのモンスターだ。
>シン
>『オッケー、それで』
>話はまとまった。
>サク
>『かしこまりました。クエ ストナンバー3【雪の山 のガウシカ】でございま すね』
>サクがちゃちゃっとクエスト受注の手続きをとる。
>サク
>『では契約金をいただきま す。今度はお2人いっし ょでよろしいですか?』前回のクエストでは、2人とも別々に出たので、念のためにサクが確認をとる。2人は『はい』とうなづく。
>契約金は400Zだ。
>手続きを終えると、2人のギルドカードとクエストの詳細が書かれた紙を手渡す。
>サク
>『雪山へは気球で向かって もらいます』
>気球は専門の者に乗せてもらう。
>主に竜人族が営んでいる。一般に『運び屋』といわれている人々である。
>上位以上の高レベルハンターになれば、専用の運び屋がつくくらい、運び屋はハンターと密接な関係にあるのだ。
>
>
>運び屋ソーマ
>『準備はバッチリだ。さっ さと乗んな』
>運び屋フィンクス
>『雪山かよ。さみーな、お い』
>2人の運び屋、どちらも竜人族だ。
>シンとハイネは早速、気球のもとへ案内された。
>シン
>『おお』
>ハイネ
>『デッケー』
>その気球の大きさは、シンとハイネが思っていた以上のデカさだ。
>人が乗る部分もはしご付きで二階建てになっている。ソーマ
>『ほらほら』
>マッチョな青年が急かす。シンとハイネが乗り込み、準備完了。
>ソーマ
>『フィンクスっ』
>フィンクス
>『んなデケー声出さなくて も聞こえてるっつーの』バルーンに浮遊用の空気を入れる。
>空気を入れられ膨らんだバルーンは、気球のかごもさることながら、凄まじいデカさとなった。
>シン
>『ウッハー』
>ハイネ
>『マジ、ハンパねぇ』
>さらに驚く2人だった。
>雪山は、このティーズをさらに北へあがり、そこにある山脈のことだ。
>巨大気球が、空へと舞い上がった。それにしても不思議だ。こんなデカいモンが飛ぶなんて。
>景色がみるみるちっこくなっていく。
>気球が気流にのり、竜人族の2人は安定を確認した。ソーマ
>『一応、自己紹介しとこう か』
>2人の運び屋が手を止めてシンとハイネの前にくる。ソーマ
>『運び屋のソーマだ。見た とおりの竜人族さ』
>30歳前後と思われる竜人族の青年。名はソーマ。
>フィンクス
>『オレはフィンクス。同じ く運び屋だ』
>年はソーマと同じくらいの竜人族の青年。名はフィンクス。
>シン
>『シン・アスカ。今年から ハンターになったんだ。 よろしく』
>ハイネ
>『ハイネ・ヴェステンフル で~す。同じく新人ハン ターで~す』
>雪山までは遠い。1日はかかる距離だ。
>ちなみにシンの出身であるポッケ村の近く。
>気球からの景色は、素晴らしいものだった。
>意外にハンターの資格を持っていたソーマとフィンクスに、シンとハイネも話がはずんでいた。