>次第に吹雪がその強さと冷たさを増していく中、ポポとの雪辱戦に勝利を納めたシンとハイネは、本来の目的であるガウシカを探すべく、さらに雪山の奥へと踏み込んでいた。
>ハイネ
>『こんなところにガウシカ なんていんのかよ』
>ひどく寒い。
>ホットドリンクがなければ、スタミナどころか体力すらけずられそうな勢いだ。吹雪が強くて、周りを見回すこともできない状況だし。(数m先が見えないってほどでもないが)
>シン
>『ん~』
>シンも唸り声を出す。
>
>追跡者
>『ふぅ~、ポポには勝てた みたいね。よかったよか った』
>吹き荒れる吹雪に気配を隠して、シンとハイネを追跡している。
>なんだか安心したような口調も気になる。
>
>相変わらず視界は悪い。
>ホワイトアウトまでとは言わないが、これじゃ近辺にガウシカがいても見逃してしまいそうだ。それにティガレックス等の強敵も。
>ハイネ
>『シン~、なんとかなんね ぇ~の?』
>シン
>『なんとかって言われても な~。雪山にお願いして 、機嫌直してもらうぐら いしかないんじゃないか ?』
>それを聞いたハイネは、お祈りのポーズをとる。マリア様の像にひざまずく牧師さんのように。
>ハイネ
>『何にもなんねぇじゃねぇ か』
>シン
>『…』
>冗談で言ってみただけだ。祈るだけで吹雪がやんだら苦労はしねぇよ、心の中でハイネには伝わらないツッコミをいれておいた。
>シン
>『まぁ、時間かけるわけに もいかないしな。最初の ホットドリンクを飲んで から2時間くらいたって るから、残り1時間。も う1本のホットドリンク を合わせて4時間か』
>ホットドリンク1本の効き時間は約3時間。
>冷寒地帯に入ってすでに2時間がすぎていた。
>時間がないのに、吹雪で足止めをくっている場合ではなかった。
>シン
>『さっさと探そう』
>少し焦りを感じたシンは駆け出す。
>ハイネ
>『お、おい、シン。おいて くなよ~』
>お祈りのポーズを続けていたハイネが、シンを追う。
>30分という短くも吹雪の雪山をさまようにしては長い時間が流れた。
>吹雪の中の雪原を駆け回ったシンとハイネ。
>シンはポッケ村育ちの眼力をいかして、ホワイトアウト状態の中、ガウシカを探している。
>ハイネはまだお祈りのポーズを続けていた。すでに願い事というのが、『吹雪をお鎮めください』というのから、『クエストクリアできますように』と、根本から変わっていたのはハイネの内心だけ。
>シン
>『いた、ガウシカ発見』
>ハイネ
>『マジでか』
>やっと合わせた両手を離した。
>シンの行く先にピョンピョンと跳ね回る四足歩行の動物を視認。
>頭に角と体の大きさ具合からガウシカに間違いないだろう。
>数は6匹。
>シン
>『さっきも言ったけど、ガ ウシカはポポと違って、 オレらの気配に気づくだ けで距離をとるから、一 発KOで頼むぜ』
>ハイネ
>『お、おう』
>「アレ?そんな話、聞いた っけ?」
>実際聞いていない。ハイネにとっては初耳だ。
>やっとのことでガウシカを見つけたシンは、ちょっとと頭がこんがらがっているのかもしれない。
>とりあえずは、そういうことらしいので、そういうことなのだ。
>シン
>『ハァ』
>手早く背から双剣を抜き、ダッシュから斬り込む。さらに連続攻撃。
>ポポより体力のないガウシカは、すぐさま力尽きた。ハイネ
>『一発KO、やってやんぜ 』
>ガウシカの真正面から、大剣を振りかざす。
>ガウシカは背を向ける。
>ハイネ
>『そうら』
>リーチの長い大剣を降り下ろす。
>『ドスッ』という、斬るというよりかは殴るに近い音がした。
>ガウシカは倒れた。
>ハイネ
>『おう~し』
>気持ちよく一発KOをきめたハイネは、大剣を背にし、倒れたガウシカに駆け寄る。
>すると、ガウシカは目の前で再び立ち上がった。
>ハイネ
>『』
>ガウシカは角を振り回し、ハイネを威嚇する。
>ハイネはその角に突かれ、しりもちをつく形で倒れた。
>ガウシカは再び逃走をはかる。
>ハイネ
>『コンノヤロー、死んだフ リなんかしやがって』ハイネもすぐに立ち上がり、逃げたガウシカを追撃する。
>基本的にガウシカは攻撃を加えてこない。
>ハイネもすぐに追撃に成功した。
>ハイネ
>『フン、騙し討ちなんてな しだぜ』
>ハイネは得意気にガウシカを踏みつける。
>ハイネ
>『さてと、次狩るか』
>辺りを見回したところ、跳ね回るガウシカの姿は存在しなかった。
>すべてシンが狩り終えていたのだ。
>さすが、ポッケ村出身。雪山には強いな、そう思ったハイネは、同時に自分がなさけなく思えた。だって、騙し討ちとかされたもん。シン
>『よし、一通り片付いたぞ 。あとはコイツの角が出 るかどうかだな』
>今回のクエストはガウシカの討伐ではなく、ガウシカの角の納品だ。
>2人は周囲に散らばるガウシカから、剥ぎ取りを行う。
>
>シン…
>→[ガウシカの角]×3
> [ガウシカの毛皮]×2 [ホワイトレバー]×1ハイネ…
>→[ガウシカの角]×2
> [ガウシカの毛皮]×2 [生肉]×2
>
>目的のガウシカの角は2人合計して5本。
>納品する数は10本。
>つまり、残り5本だ。
>ハイネ
>『え~、あと5本も~…』疲れた~、しんどい~、みたいな口調だ。
>シン
>『ほらほら、時間もねぇん だから。置いてくぞ?』シンがさっさと進んでいく。ハイネもしぶしぶ続く。
>クエスト開始から5時間経過。
>ホットドリンクも2本目を飲み、さらに1時間がすぎていた。つまり、さっきガウシカを倒してから1時間半たったということだ。
>その間に、さらにをポポ3匹倒した。しかし、以来ガウシカとは遭遇していない。
>クエストの残り時間はまだまだ余裕だが、ホットドリンクの持続持続が刻々と迫ってくる。
>ハイネ
>『けっこうウマいのな、携 帯食料って』
>時間的には昼なので、スタミナを回復・持続させるために支給品の携帯食料を飲みながら、しばしの休憩だ。
>シン
>『雪原にはいないな~』
>ポッケ村出身のシンとしては、意地的なもので、雪山では自分がリードしたいと思っている。
>なんとなくだが、ハンターとしてシンは自分よりハイネの方がレベルが上と思っている。だからせめて、雪山では…、というやつだ。シン
>『…洞窟ん中。あそこなら いるかもしんないな、ガ ウシカ』
>ハイネ
>『洞窟?』
>ハイネの脳裏に悪夢がよみがえる。
>セルケトだ。
>前回のクエストで、ハイネは密林の洞窟でセルケトに襲われかけた。
>ハイネ
>「雪山にセルケトはいない よな。あの資料にも、セ ルケトの生息域に雪山は 含まれてなかったし…」『そ、そうだな』
>やや乗り気でないものの、了承するハイネ。顔はちょっと引きつっている。
>