ファイナルハンターG   作:N_ローゼン

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その背負う過去2

>ティーズから砂漠までは約半日。

>砂漠の近くにはクロノスという村がある。ハイネの故郷だ。

>

>※以前、ハイネの出身はジャンボって言ってたけど、訂正しておいてください。(^人^)

>

>つまり、前回の雪山ではポッケ出身のシンが先導していたが、今回はその逆になりそうだ。

>ゼノン

>『小僧、もう一度名を聞か してはくれんか?』

>シンもハイネも気球の中では気まずい空気になりそうと思っていた。しかし、意外にも先んじて口を開いたのはゼノンだった。

>シン

>『あ、はい。ボクはシン・ アスカといいます』

>ハイネ

>『オレはハイネ・ヴェステ ィンフルス』

>これを機に打ち解けあえば、と思うシン。

>ゼノン

>『ワシはゼノン・ゾルディ ック。まぁ、運び屋と気 球の修理を生業にしとる 老いぼれじゃ。よろしゅ うな』

>まさかゼノンの方から握手を求めてくるとは、想定外だった。

>シン、ハイネという順でゼノンの手をとる。

>ココ

>『オイラ、ココっていうニ ャ。よろしくニャン』

>バルーンの真下で、熱を送り込む作業をしている火吹きアイルーのココ。毛並みはオレンジと黒のしましま。火吹きアイルーのココにとっては、ベリーナイスな毛並みだ。

>挨拶代わりにハイネの目前ギリギリに火炎放射。

>大げさに転んだハイネに、その場が笑いに包まれた。ゼノン

>『ハイネというたな、お主 ?』

>ハイネ

>『はい』

>ゼノン

>『確か、下の名はヴェステ ィンフルスと。ではまさ か、“火の目の一族”の 者か?』

>ハイネの一族は、滅亡したヴェスティンフルス一族。別名“鳳凰の一族”とも呼ばれる。

>その由来は、感情が高まり興奮状態になると、その眼球が紅く染まるという。

>ゆえに、ヴェスティンフルス一族を“火の目の一族”という人もいる。

>ハイネ

>『知ってるんですか?まぁ 、今は滅んじゃって、生 き残りはオレだけなんで すけどね』

>ハイネは相変わらず、笑い話にしようとする。しんみりした話はキライなのであろう。

>ゼノン

>『そうか…』

>ゼノンは顔をうつむける。同情でもしているのだろうか。

>ゼノン

>『そういえば、“火の目の 一族”は砂漠の一族だっ たな』

>ハイネ

>『はい。だからもし、時間 があれば、一族の居住区 があったエリアに行って 、花でも添えようかと思 ってます』

>シドに砂漠のクエストを依頼されたのは突然だったので、墓参り用の花なんかは用意できなかったが、とりあえずサボテンの花程度でも供えようかと思っている。時間があればの話だが。ゼノン

>『時間のことなら心配せん でもええ。お前さんらの クエストが終わってから 向かえばよかろう』

>ハイネ

>『いいんですか?そこまで やってもらって』

>ゼノンは『かまわん』という表情をしている。

>シン

>『ちょっと質問してもいい かな?』

>挙手したシンが、やや控えぎみに呟いた。

>ハイネ

>『何?』

>シン

>『ハイネの一族ってさ、な んで滅んだの?』

>ハイネ、ゼノン

>『…』

>シンの問いかけに、ハイネばかりかゼノンまで口を閉ざしてしまった。

>シンも『やっぱりこんな質問しなきゃよかった』と後悔する。

>少し沈黙が流れ、最初に口を開いたのはハイネだった。

>ハイネ

>『“クモ”って、知ってる ?』

>しんみりした話はキライ。しかし、さすがのハイネも話しづらそうだ。

>以前、ハイネはシンに『隠し事はなし』と、普通は恋人間で交わされる約束をした。この約束に沿って、今ハイネは告白した。しかし、嫌々話してるわけでもない。ただ、思い出を掘り返すのがちょっとつらいだけだ。

>シン

>『クモ?盗賊団の?』

>ハイネ

>『そう』

>クモ、盗賊団と言われているが、実際は強盗団と言った方が正しい。殺人、テロなど、標的を奪取するためには手段を選ばない。

>以前に話した“死神衆”が成長した組織とも言われている。

>ハイネ

>『ヴェスティンフルス一族 、また“火の目の一族” って言われているって、 さっき言ったよな』

>シンはうなづく。

>ゼノンは空を見上げている。

>ハイネ

>『この目は感情が高まると 紅く染まる。そしてその 状態で死ねば、紅く染ま った目は、永久に紅く輝 き続けるんだ』

>ハイネは自分の目を指差す。その目はほんのり紅かった。

>ハイネ

>『そして、ヴェスティンフ ルス一族の紅い目は、世 界七大宝玉の一つなんだ よ』

>シン

>『…』

>ハイネ

>『ここまで言えば、察しが つくだろ?』

>つまり、クモという盗賊団が世界七大宝玉の一つ、ヴェスティンフルス一族の紅い目を奪うために、一族を皆殺しにして、その目を奪いさったのだ。

>ハイネ

>『なんでオレだけ助かった のかはわからないけど、 なんか生きてんだよ』

>ハイネの顔に笑顔が戻る。ハイネ

>『2年前の話だよ。それか らはずっとシドが面倒み てくれた』

>2年前というと、ハイネはちょうど今のシンの年齢だ。シンは17。ハイネは19。シンも両親をなくしているので、ハイネの話も重々理解することできた。ただ同情はしていない。こういう過去を持つ人々にとって、同情は一番の暴力なのだ。ゼノン

>『それから、貴様はシンと 言ったな』

>シン

>『は、はい?』

>今までハイネの深刻な話をしていたのに、今度はシンに振られた。

>ゼノンはなんでも知っている、今までのハイネとの会話でそれが理解できた。ということは、もしかしたらオレの親のことも…、と思うシン。

>ゼノン

>『お前さんの父親、キ…』シン

>『あー』

>やっぱり、ゼノンはシンの父親のことも知っていた。シンは全力でゼノンを妨げる。

>ゼノン

>『何じゃ?』

>シン

>『え~と、あの~…』

>ハイネ

>『もうすべてを吐いちまえ よ。楽になるぜ~』

>シンは父親のことを知られたくない。

>でもハイネも自分のことを話してくれた。

>ここで話さなければ、あの約束にも反することになるし。

>しばらく考えた末、シンはようやく腹をくくった。

>シン

>『わかったよ…』

>ゼノン

>『じゃ、やはりお前さん、 キラの息子か』

>キラ・ヤマト。“白銀の竜王”と言われる歴代最強のハンター。で、シンの父。ハイネ

>『え?キラって何?、キラ ・ヤマトのこと?え?え ?え?はい?え?ウソ、 マジで?』

>グッドなリアクションありがとう。

>ハンターなら、その名前を知らぬわけがない。歴代最強のハンターとして名を馳せ、HR10を初めて名乗り、流竜オルトロスからティーズを救った、あの伝説であり英雄であり神とまで称されたハンター、キラ・マヤト。

>今、目の前にいるダチがそのハンターの息子だなんて。

>ハイネ

>『マジかよ…』

>まだ現在進行形で驚いているハイネ。

>シン

>『なんでオレがキラ・ヤマ トの息子だってわかった んですか?』

>ゼノン

>『フン、わかるモンなんじ ゃよ。老いればな』

>どういうことだ?

>シン

>『っていうか、ゼノンさん 、父さんのこと知って… 』

>ゼノン

>『そろそろ着くぞ』

>シンの質問はかきけされた。

>ゼノンの言うとおり、突然空気が生暖かくなった。それがすぐに熱風に変わった。砂漠って感じになってきた。

>地表もいつのまにか、緑から黄土色に変わってるし。ゼノン

>『あそこの岩山に着陸する 』

>ゼノンがココに何やら指示をだして、着陸準備にはいる。

>シンとハイネは邪魔にならないように、隅っこに待避する。

>ゼノン

>『シン。キラのことならま たいずれ、ゆっくり話を しよう』

>隅っこに待避しようとしたシンの耳もとで、ゼノンが小さな声で呟いた。

>

 

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