>砂竜ガレオス。
>言わずと知れた、討伐すんのがクソめんどいから、みんなあんまり手をつけず、討伐数があまり伸びないモンスターだ。ザコには違いないのだが。
>
>ハイネ
>『ハァ』
>砂から上半身(首から上)を出しているガレオスにハイネが斬りかかる。
>真っ正面からの攻撃なのでかわされるのは当然、ガレオスは砂に潜り込む。
>ハイネ
>『くそ…。シン気をつけろ よ』
>ガレオスは砂の中を移動する時、背びれを砂から出している。
>それがないということは、砂の中に潜ったガレオスはまだこの辺りにいるということだ。
>シン
>『ん?』
>今、一瞬砂が盛り上がったような。それはつまり…
>シン
>『うわあっ』
>考える時間なく地中からの急襲。
>ハイネ
>『シン』
>ハイネはシンの方へ向き直り、駆け出す。
>そこへガレオスが砂ブレスを吐く。
>ハイネ
>『』
>ハイネはとっさに大剣の刀身でガードする。
>ガレオスは完全に砂から這い出てきた。
>シン
>『ヤロー、なめやがって』シンが両手に双剣を構えてガレオスに突っ込む。
>その姿を見たガレオスは顔を反らせた。
>シンはガレオスの左のひれをとらえた───と思ったその時…
>シン
>『うっ…』
>突然、右から何かに強くはたかれた。
>尻尾でのはぎ払いだ。
>シン
>『っててて…』
>大事はなさそうだ。
>続いてガレオスは、ハイネに砂の上を滑って体当たり。ハイネは左へ緊急回避する。
>ハイネ
>『でかいわりにちょこまか と…』
>ハイネから少し距離をとりガレオスは立ち上がった。ハイネはガレオスの後方から攻める。
>しかし、ガレオスはこちらに向き直り、砂ブレスをハイネの足元に吐いた。
>ハイネ
>『っ』
>ハイネはバックステップで回避する。
>ハイネ
>「一人でガレオス狩るのっ て、こんなにムズいのか よ…」
>ハイネの脳裏には、数年前一族の仲間とともに砂漠に出てクエストの模擬演習などをしていた頃の記憶がよみがえっていた。その時はガレオスを倒すのも簡単だった。もちろん、ハンターである仲間の援護があってこそだが。当時はまだハンターではないハイネが、仲間の援護があるとはいえガレオスを狩れていた。
>しかし、今は狩るどころか攻撃一発きめることができない。
>シン
>『ハイネ、大丈夫か?』
>さっきガレオスに尻尾にぶっ飛ばされていたシンが、応急薬を飲んで、ハイネの隣にきた。
>ガレオスはゆっくりとした足取りで、2人に迫ってくる。
>ハイネ
>『さて、どうしたモンかね ?』
>ハイネが次の戦術を考えていた時…
>ココ
>『ニャー』
>2人とガレオスの間に、オレンジと黒の毛のアイルーが飛び込んできた。
>ゼノンが連れてきた火吹きアイルーのココだ。
>ハイネ
>『お前、ゼノンさんの…』ココ
>『ニャ~、苦戦しているみ たいだニャ~』
>2人の前に立って、このセリフを吐き捨てるとは、2人に代わってガレオスと戦うということなのだろうか?
>ココ
>『ま、ここは任せるニャン 』
>ココは背負っていたタルのついた棒を手にとった。
>アイルーが使う武器の一つのハンマーだ。
>ココ
>『ニャン』
>ココが駆け出す。
>ガレオスは砂ブレスを吐く。
>ココはそれをジャンプで交わし、空中から火炎放射を浴びせた。ガレオスに火は弱点だ。
>『ガアァ』とうめき声をあげるガレオスに、ハンマーでの一撃。頭にヒット。
>ガレオスは大きくよろめいた。
>ハイネ
>『…』
>シン
>『スゲー…』
>ココはカッコよく着地してガレオスに向き直る。
>こうして見ると、ココとガレオスの体格差はスゴい。ココ
>『これで終わりニャ』
>ココはその場に[大タル爆弾]を設置し、後ろを大きくバックステップした。
>ガレオスはそれを追って、砂の上を滑る体当たり。
>そして、ガレオスが大タル爆弾に接触しようとした時、ココは再び火炎放射。
>その火が大タル爆弾に引火し、爆発。
>シン、ハイネ
>『うわっ』
>凄まじい爆発と爆風に、手を前に出して顔をかばう。砂が飛び散り、爆発の中心部はクレーターのようになっている。
>その爆煙の中にガレオスが横たわっている。
>ココ
>『ニャア』
>ココはこっちを向いて、肉球の手で()ポーズをとる。
>ハイネ
>『ホントにやりやがった… 』
>シン
>『ひょっとして、ココって オレたちより強い?』
>当たり前だ。
>とりあえず、ガレオスから剥ぎ取りを行う。
>シン
>→[砂竜の鱗]
>
>ハイネ
>→[砂竜の鱗]
>
>こうして砂漠最終戦は、アイルーのココによってシンとハイネは勝利をおさめた。なんとも格好のつかない最後だったが、結果オーライということで。
>そうして、2人と1匹は目の前のゴールに向かっていった。
>
>ココ
>『ゼノンさん、ただいまニ ャ~』
>子供のようにココが駆け出していき、その後からシンとハイネが現れる。
>ハイネ
>『ただいま~ス』
>シン
>『ただいま戻りました』
>ゼノンはテントの前で何かの作業をしているようだった。
>ゼノン
>『おう、帰ったか』
>話を聞くと、ココを送り込んだのはゼノンだったようだ。
>岩山から2人とガレオスの戦いを見ていたゼノンが、ココに援護してやれと送り込んでくれたようだ。
>結局は援護というより、全部ココ任せになってしまったが。
>ゼノン
>『それよりサボテンの花、 ちゃんと採ってきたんだ ろうな?』
>そう言うゼノンの前に、シンとハイネはサボテンの花を並べて見せる。
>1、2、3…8、9、10、11?ゼノン
>『ん?1本多くないか?自 分用か?』
>ハイネ
>『はい、まぁ。墓参りの時 に供えるもの持ってきて なかったんで』
>ゼノンは『ほぉ~』と納得する。
>しかし、問題が一つ。
>シン
>『あの~、時間ってあるん ですか?』
>そう。シンたちはこのサボテンの花を、今日の終わりまでにシドに届けなければいけない。
>今から気球で戻れば余裕だが、とても墓参りをしている時間はない。
>ココ
>『それは大丈夫ニャ。さっ きロロに連絡して、ヒメ 姐に伝えもらったからニ ャ』
>ん?
>どういうことでしょう?
>“ヒメ”、確かコイツはゼノンさん家の一番偉いアイルーだったよな。
>んで“ロロ”。コイツは知らんな。
>ハイネ
>『どういうこと?』
>アイルーはそれぞれに特殊な能力を持っており、ハンターがそれをスキルと言う風に、アイルーの場合はそれをオトモスキルと言う。そしてココのオトモスキルは、“炎の吐息”と“以心伝心”だ。(※他にもある)以心伝心というのは、ある特定のアイルー2匹が離れた場所にいてもそれぞれ連絡を取り合うことができるというスキルだ。
>今回の場合、その特定の2匹というのがココとロロというアイルーなのだ。
>シン
>『へぇ~、そんなことでき んだ』
>電話や無線機などの通信手段があまり整っていないこの時代の、大切な連絡網の一つだ。
>ハイネ
>『で、シドなんて言ってた ?』
>ココ
>『ノープロブレムだってニ ャ』
>つまり、構わないってことだろう。
>とりあえずはよかった。ダメって言われたらどうしようかと思うとこだった。
>ココ
>『そう言えば、ヒメ姐が鉄 線がなくなりかけてるか ら、クロノスで買ってき てほしいって言ってたニ ャ』
>ゼノン
>『そうか』
>クロノスは砂漠の村。ハイネの出身地だ。
>ゼノン
>『そういうことらしい。す まんが帰りに立ち寄って もいいかの?』
>シン
>『あ、はい、もう全然オッ ケーです』
>ハイネ
>『…』
>そういうことで、ハイネの墓参りの後にはクロノス村に立ち寄ることになった。3人と1匹は、テントなどを片付け、出発の準備を始めた。