ひろがるスカイ!プリキュア ~天駆ける若き王者~   作:リュオネイル

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今回は原作アニメ第1話の後半からです!

では、張り切っていきましょう!


突然の異世界!? 現れたのは伝説の戦士!

 拝啓。父上、母上、そしてルナを始めとしたスカイランドの皆さん。お元気でしょうか?私ですか?私は今……。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」

「うぉぉわぁぁぁぁぁぁ!!!?」

 

 誘拐された妹を共に救ってくれたヒーローガールことソラと一緒に、異空間の穴から出たところから真っ逆さまに落ちています。

 ……うん、字面にすると訳分かんねぇな俺。 え?表では叫んでるのに内ではめちゃくちゃ落ち着いてるって? いやあれだよ?人間急なピンチに陥ると慌てるより逆に冷静になりやすいとか……あんな感じよ、多分。 叫んでる理由? 気分だよ。

 

「どど、どうしましょう!?」

「落ち着けソラ! ここは俺に任せろ!」

「っ!? 何かいい考えでも!?」

「俺はこういう時のために滑空用アイテムを開発しているんだ! これさえあれば……ぁ」

 

 俺は慌てるソラを落ち着かせようと背中をまさぐるが、そこであることに気が付く。

 

「どうしました!?」

「いや……実はあのアイテム、背負いカバン系の装備だから今着けてなかったわ」

「えぇ!? じ、じゃあどうすれば!?」

「……こうなったら!」

「他にもまだ何か!?」

「任せろ」

 

 俺のミスに一瞬顔を青くしたソラだったが、俺は冷静さを取り繕って堂々と言ってやった。

 

「…………運に」

「運頼みですか!?」

「だってしょうがねぇだろ他に手がないんだからよぉ!」

「だからって……っ! あそこ! 誰かいます!」

「何ッ!? 本当じゃねぇか! おーいそこの少女!」

「どいてくださーい!!」

「……ん? えぇぇええ!!?」

 

 俺とソラの叫びに気付いたのか、俺たちの真下にいるピンクがかった薄い小豆色のロングヘアーで、髪の一部を結い上げ後頭部辺りでシニヨンにしており白いリボンを結んでいる少女が驚きに目を見開いて棒立ちしていた。

 あわや少女か地面と激突!……と思っていた時、急に落下速度が落ち、何かの力による浮遊状態となりゆっくりと落下していき見事に着地を果たした。 勿論、エルも無事だ。

 

「……セーフ」

「な? 何とかなったろ?」

「それはそうですが……今のは、いったい……」

「…………」

 

 無事着地できたことに安堵するソラ。そんなソラの肩を軽くたたきドヤる俺に呆れた表情を浮かべる。エルはというとソラの腕の中でなにやらご満悦のようだ。

 そしてそんな俺たちのやり取りを見て呆けた表情で見ている少女。そんな彼女に気付いたソラがハッとした表情になり彼女に詰め寄る。

 

「ご、ごめんなさい! ビックリしちゃいましたよね!? 実は私も相当ビックリしてて!」

 

 ソラの鬼気迫る様子に少女は困惑気味になっており、これは止めた方がいいかもしれないと歩み寄った時、ふと視界の隅に入ったものに、俺は雷が落ちたような衝撃を受けた。

 

「な、なんだあれは!? おいソラ、周りを見てみろ!」

「なんですかエアさん、今私はこの人に説明wうわぁ!? なんですかこの町!?」

「ソラ、あそこには鉄の箱に車輪のようなものが付いてるぞ!?」

「あぁエアさん! あそこには大きな絵に人の口とかが映ってますよ!?」

「もしや、ここは……!」

「も、もしかしてここは……!」

「「魔法の世界~!!?」」

 

「タァーイムッッ!!」

 

 ソラはいまだ混乱状態のまま、俺は未知なる珍しいものを見たテンションのままヒートアップし、そこへ少女が手にしている()()()()()()()()と空いている手でTの字を作り、大きな声で俺たちを制した。

 そして静寂が俺たちの間を支配すること一分後。ソラと少女が晴れ晴れとした表情で口を開いた。

 

「「これ、夢だぁ♪」」

「えるぅ?」

「夢でしたか!」

「うんうん、夢夢!」

「何ッ!? これ夢なのか!? なんだよぉ、せっかく面白そうな物がたくさんあるのに、夢オチなのかぁ……」

 

 しょぼくれる俺を尻目にソラと少女はそれぞれ自己紹介を始める。

 

「初めまして、夢の中の人。 私、ソラ=ハレワタールです」

「私はましろ。 虹ヶ丘ましろだよ」

「虹ヶ丘ましろさん……とてもいい名前ですね! ほら、エアさんも挨拶してください。 夢の人に失礼ですよ?」

「あ、あぁ……んんっ。 初めまして、夢の世界の住民よ。 私はエア、スカイランド王国の王子であり、この子は妹のエルです。 どうぞ、よろしくお願いします」

「えるぅ!」

「エア君に、エルちゃんだね。 こちらこそよろしくです」

 

 そう言って俺達と少女こと虹ヶ丘ましろは互いに自己紹介を済ませる。

 

「それにしても、あの鉄の箱は何だ? 車輪がついているし、ダチョウが引いているわけでもないのに動いているし……ましろさん、あれは何なんだ?」

「あれは自動車って言って、4,5人くらいを乗せられるんだよ」

「ほほう、 あの大きさでか! はぁ……なんとも不思議な」

「そうですね、さすが夢の世界です! この夢の町はなんというんですか?」

「ここはね、ソラシド市だよ」

「ソラシド市……良い名前だな。 我がスカイランド王国の名前に少し似ているところもあるな!」

「そうですね。 ……ん? あぁ!」

 

 ソラは急に大きな声を出しソラの方を向くと、ソラの視線の先はましろが持っている手帳があった。 ましろはソラの視線を察してソラに手渡す。

 

「え? あぁこれ? もしかして……!」

「拾ってくれてありがとう!とても大事なものなんです!」

「なんて書いてあるの?」

「どれどれ……? あぁ、ましろはスカイランドの字は読めないか。 えっとだな、これは『私の……」

 

 俺が手帳のタイトルを読み上げようとしたその時、突然道の真ん中に何やら大きなものが落下してきて土埃が上がった。やがて土埃が晴れて落下物の正体が見えてくる。

 

「夢の中、ホント何でもありだよぉ!?」

「許さないのねん、ソラ、そしてエア! まずはお前たちをボコボコにして、それからプリンセスをいただくのねん!」

「……しつこい奴だな、お前も。 いい加減に諦めたらどうだ?」

「うるさいのねん! プリンセスを目の前にして、諦められるはずがないのねん!」

「えるぅ~!」

「怖くないですよ。 私が守ります!」

 

 ブタのしつこさにいい加減飽き飽きしていた俺は言うも、ブタは聞く耳を持たずに吼える。 エルはそんなブタを見てさっきまでの恐怖を思い出し泣きかけるも、ソラがやさしく宥める。

 ブタはどこから取り出したのか分からないハート柄のハンカチで顔を拭いて不敵な笑みを浮かべる。

 

「カモン! アンダーグエナジー!」

 

 ブタが指を鳴らして地面に手をついたかと思えば、手をついた地面から黒い靄みたいなものが噴き出し、近くに置いてあったショベルカーに取り付き、靄が晴れるとそこにはショベルの部分が腕になった怪物が現れた。

 

「ランボーグ!」

「「っ!?」」

「なんだ、あれは……!?」

「えるぅ~!」

 

 突如として現れた怪物に俺たちは驚きを隠せず、周りにいた人々も怪物の出現に足を止めていた。

 

「ランボー……グッ!」

 

 そしてその怪物が両腕をぶつけて衝撃波を出すと、周りの人たちは只事ではないと瞬時に悟り、その場から逃げるように走っていく。

 

「普通に痛いよ! これ、夢じゃないの!?」

「ましろさん」

「はいっ!?」

「この子を、頼みます」

 

 そう言ってソラはエルをましろに手渡す。そしてそのままソラは怪物――ランボーグに向かって歩き始める。

 

「えっと、ソラちゃんだっけ? 一緒に逃げ……」

「ソラ。 お前はましろさんとともに、この場から逃げろ」

 

 ましろさんが逃げようと提案するよりも早く、俺はソラより前に出てミラーバンドからスカイジュエルで作った剣を取り出す。

 

「えぇ!? い、今どこから……というかエア君は!?」

「俺は二人が遠くへ逃げる間、出来る限り時間を稼ぐ。 だから二人は早く」

「いいえ。 エアさん、私も一緒に戦います!」

「ソラちゃん!?」

 

 ソラの言葉にましろは驚き、俺は視線だけソラの方へと向ける。その時、ランボーグが一歩二歩、こちらに近づいてきた。その足音に俺とソラは警戒を強める。

 

「なぁにをごちゃごちゃ話してる! みんなまとめてブッ飛ばしてもいいのねん!?」

「っ! ……『相手がどんなに強くても、正しいことを最後までやり抜く。 それがヒーロー』!」

「っ!」

「……ヒーロー、か。 ならば仕方ない。 ましろさん、すまないがエルを……妹を安全なところまで。 時間は俺たちが稼ぐ」

「えぇっ!? ま、待って!?」

 

 ましろの制止の声も聞かず、俺とソラはほぼ同時に駆け出す。 何とか俺たちを止めたかったましろは立ち往生になるも、俺たちの意思を汲み取ってくれたのか、脇目もふらずに走り出す。

 

「えるぅ~!」

 

 ……すまない、妹よ。 家に帰るのは少しの間待っててもらえるか。この怪物を何とかしたら、一緒に家に帰ろう。

 

「ショベリッ!」

「ランボー―グッ!」

 

 ランボーグが振り上げたショベルを俺たちに向かって振り下ろし、俺は右にソラは左に避けそのまま走り出す。

 

「ランッ!?」

「こっちだ、デカブツぅッ!」

 

 左右に分かれた俺たちを見てどちらを狙おうか悩んでいる隙に、俺はランボーグの足元に急速に接近し、斬りつける。

 

「ランッ!? ランボーグッ!」

「フンヌァッ!」

 

 足を斬られ態勢が少し崩れた。そしてランボーグの狙いが接近した俺に向けられ、ショベルの腕を振り下ろす。 対して俺は足腰に力を入れ、剣を構えてランボーグの攻撃に備える。ランボーグの攻撃を剣で防ぎ、そのまま万力の力を込めて押し返す。

 

「ランボ……ッ!?」

「はぁぁぁ!!」

 

 攻撃を返されたランボーグは無防備な状態になり、その隙をついて俺はランボーグにダメ押しに一撃を加えるため近づいて高く飛び、剣を振り上げる。

 しかし、突如眼前に現れた黒い靄に勢いを削がれ、逆に俺が無防備な状態になった。

 

「やれっ、ランボーグ!」

「ランボーグッ!」

「っ! エアさん、危ない!」

「ぐっ……!!?」

 

 その隙を見逃すほど、敵も甘くなく助けに来たソラと一緒にランボーグの攻撃を受け、吹き飛ぶ。

 

「あぁぁぁ!!」

「がっ……!!?」

「YOEEEE!」

 

 吹き飛んだ俺たちを見てあざ笑うブタ。 そしてましろたちが逃げたであろう方角を見て追いかけ始める。

 

「グッ……!」

「グゥ……ぬぅ……! ソラ、無事か?」

「え、えぇ……なんとか……」

「すまない……油断した」

「いいえ。 それより……!」

 

 あぁ、そうだな。 今はましろを……エルを助けに行かなくては!

 そう己を奮い立たせ、ソラと共に傷つきながらも立ち上がり、ブタたちが向かった方へと歩き始めた。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 痛む体に鞭打って歩いていくと、前方にランボーグとブタそしてましろたちの姿が見え、迫っている様子だった。

 どうやら、まだ手遅れではなかったようだ。

 

「やめなさい!」

 

 ソラは叫び、ブタは俺たちを見て睨み、ましろは悲痛な叫びをあげる。

 

「あぁ!?」

「ソラちゃん! エア君!」

「おい、このデカブツ共……まだ俺たちは、倒れちゃいねぇぞ……!」

「そう、です……あなたの相手は……私たち、が……っ!」

 

 さすがの俺でも、立つのがやっとなのに同じ重傷のソラに肩を貸して動くところが限界だったらしく、二人そろって倒れる。 その際、ソラの胸ポケットからソラの手帳が落ちて、ブタの足元へと滑っていく。

 

「あぁ? 『私のヒーロー手帳』? なんだこりゃ?」

「っ!」

「『空の上を怖がっていたら、ヒーローは務まらない』……『ヒーローは泣いている子供を絶対に見捨てない』……ブフッ!『絶対ヒーローになるぞ!』ぉ!? ヒーロー?!ギャハハハハハッ!ていッ!」

「あぁっ!?」

 

 拾った手帳を捲り、その内容を馬鹿にするようにあざ笑い、そして数ページをむんずと掴み……破り捨てた。

 

「…………」

「力のない奴はっ! ガタガタ震えてっ! メソメソ泣いてればいいのねんっ! ギャーハッハッハッハッ!」

「酷いよっ! もうやめて!」

「アァ!?」

「ヒッ……!」

「……貴様」

「ァ?」

 

 ブタは俺に声を掛けられ、鬱陶しそうに俺の方を向く。 俺はさっきまで立つのがやっとだったというのに、今はそんな重傷なぞ気にしてないかのように平然と立ち、ブタの方へと歩み寄っていた。だが、その理由は分かっている。俺は……。

 

「貴様……何故笑う」

「アァ? 何故って、お前は馬鹿なのねん? YOEEE奴がヒーローを目指しているんだぞ? ヒーローってのはTUEEE奴がなれるんだから、お前らはそんなのになれるわけがないのねん!」

 

 ……俺は。

 

「……だから、笑うのか」

「あぁ、そうだ! というか、脇役がいちいちうるさいのねん! ランボーグ!」

 

 ……俺は……!

 

「ソラは……ここにいる者は、己より強いものが相手であろうと一歩も引かず、恐怖に押しつぶされそうになっても戦うことを選んだ……」

 

 ランボーグがゆっくりと近づいていき、ショベルの腕を振り上げる。 しかし俺は気にも留めない。

 

「エア君っ!」

「何故、ソラがヒーローにそこまで拘るのか……そこは俺にも分からん。だが……」

 

 俺は伏せていた顔を上げ、ブタを真っすぐに見据える。

 

 

「ソラの事を何も知らない貴様が、彼女の夢をあざ笑う権利など、どこにも無いわぁっ!!」

 

 ゴォォッ!

 

「ヒィィ……ッ!?」

「ラ、ラン……ッ!?」

 

 俺の気迫に押されたのか、ブタとランボーグが1歩2歩後ずさる。

 

「エア君……」

「ぐっ……くぅっ……!」

「っ! ソラちゃん!」

「えぇぇるぅぅ~……!」

 

 そんなやり取りをしていると、後ろの方でソラが必死に立ち上がっていたらしく、そんなソラを見てエルは不安そうになる。そんなエルを安心させようとしたのか、ソラは微笑んでエルに向く。

 

「大丈夫……パパとママの所に……お家に帰ろう!」

「っ! おぉぉ……!」

「……ソラ、今のお前は立派な『ヒーロー』だ」

 

 ソラは呻きながらも徐々に立ち上がり、その鬼気迫る気迫にブタは思わず数歩後ずさり、ランボーグがかばうように立ちはだかる。

 ましろも、そんなソラを見てじっと見守っていた。

 

 ――『相手がどんなに強くても、正しいことを最後までやり抜く』

 

「それが……」

「そう、それこそが……」

「「「『ヒーロー』!」」」

 

 その瞬間、ソラの胸元に光る球体が現れ、光がはじけるとそこには上部が光っているペンが出てきた。

 

「すぅぅ……ぷりきゅあ~!」

 

 ソラがそのペンを手に取ると同時にエルが叫び、光の筋がエルから放たれ、真っすぐに空の方へ飛んでいく。ソラはまるで来るタイミングが分かっていたように光の方を見もせずにキャッチし、掴んだその手には小さなアクセサリーのようなものが握られていた。

 

「ヒーローの出番です!」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ペンの上部が変形し、マイクのような形になる。

 

「スカイミラージュ! トーンコネクト!」

 

 マイクのようなアイテム―ースカイミラージュを手に取り、小さいアクセサリーのようなもの――スカイトーンを装填する。

 

「ひろがるチェンジ! スカイ!」

 

 ソラがマイクに告げるとマイク部分に「SKY」の文字が浮かび、レコードのようなステージに立つ。 そこで青のサイドテールから水色のツインテールになり、清涼な青を主体とした靴に変わった。

 

「きらめきHOP!」

 

 レコードに「HOP」の文字が浮かび、ツインテ―ルの髪飾りに羽のようなアクセサリーが、右耳には小さな地球儀のような玉がぶら下がったピアスを付け、左耳に金のイヤースカーフを付ける。

 

「さわやかSTEP!」

 

 次にレコードには「STEP」の文字が浮かび、ピンクのグラデがかかった青系のドレスに変化する。

 

「はればれJUMP!」

 

 最後に「JUMP」の文字が浮かび、両手がハートの描かれているオープンフィンガーグローブに変化する。その後、左肩から豪華で長いマントが出現し、たなびかせる。

 

「無限にひろがる青い空! キュアスカイ!」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「あぁ……」

「わぁい♪」

「わぁ……! わ、私、どうしちゃったんですか!?」

「あれは……まさか!?」

「あ、アイツをやっつけろランボーグ!」

 

 カバトンの指示を受けてランボーグは変身したソラ――キュアスカイにショベルの腕を振り下ろす。しかし、スカイは飛び上がって避ける。その高さは城と同じくらいの高さの建物よりも高く飛んでいた。

 

「嘘ぉ!」

「あぁ~いよぉ~!」

「間違い無い……あれこそまさしく……!」

 

 スカイの脅威の身体能力を目の当たりにして驚くエアとましろ。 そんなスカイを見てエルはご満悦の様子だった。

 

「この力は……!」

 

 当のスカイは最初は驚いていたが、冷静になったスカイは近くの建物に着地し、アクロバティックな動きを見せる。そこにランボーグが追いつき、スカイはランボーグに拳を突き出す。

 

「おいでなさい!」

「ランボーグッ!!」

 

 ランボーグはスカイにパンチを繰り出すが、スカイは片手でそれを受け止める。

 

「ランボー……グッ!」

「フッ……! ハァアッ!」

 

 受け止められたランボーグはもう片方の腕でスカイに攻撃するが、スカイももう片方の手で掌底を繰り出し、ランボーグに対抗する。 その結果、ランボーグの方が力負けし屋上からはじき出された。

 

「あわわわわわわ……! ブヒィ! つ、TUEEE……!?」

 

 はじき出されたその下ではカバトンが慌てふためき、ランボーグが落下した衝撃で吹き飛び、その強さに驚愕する。

 

「ヒーローガール! スカイパンチ! ハァァアアアッ!」

 

 スカイは建物の壁を駆け下り、その勢いで青く光る拳でランボーグに叩き込んだ。

 

「スミキッター……」

 

 スカイの必殺技を受けたランボーグは真っ白になり、光に包まれて消え元のショベルカーに戻った。それと同時にランボーグによって壊れた道路などが元に戻った。

 

「………………」

「ひぃっ!? か、カバトントン!」

 

 スカイはランボーグの消滅を確認した後、カバトンの方へと向いた。 先ほどまでの強さを見せつけられ、すっかり戦意喪失したカバトンは呪文のようなものを唱えると額の部分が光り、黒い靄と共に消えていった。

 カバトンが逃げたことを見たスカイは青い光に包まれ、変身が解けて元のソラに戻った。

 

「…………。 わっ!? こ、これはいったい……」

「……」

「えるぅ!」

 

 先ほどまでの力と姿に、疑問が尽きることのないソラ。しかし、エルの声に我に返り、エルとましろの所へと向かう

 

「怪我は、ありませんか?」

「え……? あ、貴女こそ……ってそうだ! ねぇソラちゃん」

「なんですか?」

「貴女って、ヒーローなの?」

「え? う~ん……私にも分かりません」

「あ、アハハ……」

「そこで即答しないのと肯定しないところは、流石だな」

 

 ましろの質問にソラは空を見上げ思案し、困ったように笑いながら答えるとましろも同様に困ったように笑う。 そこにエアが二人に声を掛ける。

 

「っ! エアさん!」

「え、エア君! 怪我は大丈夫!?」

「あぁ、受け身は取っていたからな。 そこまで大きな怪我にはなっていない」

「そうですか……良かったです」

「うん、本当によかったよ」

「あ~い! えるぅ~!」

 

 エアの言葉に安堵する二人。 エルは兄の無事に喜んでいた。 そしてエアはソラに向かって真剣な表情で声を掛ける。

 

「さて、ソラ。 問題がひと段落したところで、もう一つ問題が発生した」

「えっ!? なんですか、その問題って!?」

「まだ何かあるの!?」

「あぁ……しかも、下手をすればさっきのブタたちの問題よりかなり重要だ」

 

 エアのただならぬ雰囲気に息を呑む二人。 エルは何のことだか分からないといった様子で三人を見ていた。

 

「それは…………」

「「そ、それは…………!?」」

「俺たち、帰る場所なくね?」

「「…………あ」」

 

 ――悲報。 王子と姫とヒーローガール、異世界にてホームレス発覚。




はい、これにて原作アニメ第1話が終わりました!

いやぁ小説1話書くだけでほぼ一日かかるとは思いもよりませんでしたわ……。

さて、そんなことよりいかがだったでしょうか? 戦闘シーンも変身シーンも大変だけど、一番大変だったのはオリジナルのシーンを書こうとしているところなんだよね! 恐らく一日執筆がかかる理由ってオリジナルシーンが大半を占めてるんじゃないかなって思うんですよね……それくらいの難産でした( ̄▽ ̄;)

それと、オリ主の容姿ですが……実をいうと全然決まってないんですよね! うんそうですね、やばいですね!
いやね、こういうのは何かしらのアニメのキャラとかの容姿を参考にするのがいいと思うんですけど、なかなか決まらないのもまた事実でして……。いつか決めたいと思いますので、それまでは読者の皆様の創造にお任せします!

では、話が長くなってもしょうがないので、これにて!

では、また次回~!
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