ULTRAMAN‪✕‬ストラトス   作:ディンジラ

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大変お待たせ致しました、1話投稿させていただきます。今回短いですが戦闘描写を書いてみました、良ければご覧下さい。


1話 宿敵と始まり

 

「そろそろ約束の時間になるな、早く戻るか。姉さんの説教とマッサージなんて勘弁だからな。」

教師寮の屋上でしばらく座って寛いでいた俺は以前の誕生日に父さんに貰った腕時計で時間を確認しそう呟いた。立ち上がり屋上から降りようとした瞬間俺の右側から声が聞こえた。

 

???「早田進一郎だな。

その声のした方に向くより先に飛び起きながら距離をとる。ここはIS学園の敷地内にある教師寮の屋上だ、この学園にいる生徒か教師だとしたらISを使用するか、階段を使うことでしかここには辿りつけないはずだ。しかし声の主は俺が寛いでいても音1つ立てない何らかの方法で俺の傍に現れ、日本でもかなりのレベルのセキュリティを突破してきたということだ。俺は距離をとったまま相手の目的と正体、俺の名目を知っていた理由を知るために問いかけた。

 

「誰ですか?それにここにどうやって現れたんですか。ここはIS学園の敷地内で関係者以外の立ち入りは出来ない筈の場所ですが、それになぜ俺の名前を……」

そう問いかけながら声の主の姿を見ると、そいつの姿は俺のよく知る存在とそっくりの姿をしていた。

「ウル‥トラマン‥?」

そう、かつてこの地球に現れ俺たち地球人を幾度も救ってくれたウルトラマンによく似た姿をしていたのだ。俺も直接見たことがあったわけではないが、その大きさは記憶の中にある大きさとは違い人間大ぐらいのサイズで、見た目にも差異があるが一度の視認でそう思うほどには似ていた。

 

???「君は自分の力のことを早田進から聞いていないのか。

「早田?早田進ってまさか俺の父さんのことか!?なぜ父さんのことまで――うわ!?」

俺が問いかけるより早く声の主は俺に腕を振り下ろしてきた。直前で本当にわずかだが腕を振り上げる動作を確認できたため、とっさに回避した。避けた場所を見ると巨大な穴が広がっており、とてつもない威力だったことが一目で理解できた。

 

「あんた、いきなり何すんだ!?避けなかったら大怪我どころじゃ済まなかったぞ!!」

???「ふむ、予想以上だな。今の攻撃は手加減をしていたとはいえ相当の速度だったがそれを避けるとは。

「はぁ!?俺を殺すって、いきなり何言ってんだアンタ!?」

???「早田進一郎、君のその力はこの地球上に存在してはならない力なのだよ。故に君はここで死ななければならない、君はその存在自体が罪なのだ。

「俺の存在が罪って…ぐぅ!?がっはっ!?」

俺がそう言った瞬間奴に腹を蹴られアリーナの方に蹴り飛ばされた。

 

アリーナの天井にはバリアは貼られていなかったようで、そのままの勢いでアリーナの中心に落ちた。ISで飛行したとしてもかなりの距離があると思われる距離の上、常人なら死を覚悟するほどの高さから蹴り飛ばされたが、能力故にか背中と腹の痛みだけで済んだようだ。

「ぐぅ、痛ってぇ…普通の人間なら絶対死んでたな。初めてこの力に感謝したぜ。ここは…確か第2アリーナだったか、何処かに出口があるはず、幸いさっきのアイツは追ってきてないから逃げ切れたかもしれない、今のうちに姉さんや山田先生に連絡を――」

???「残念ながら逃げ切れてはいないな。諦めるんだな早田進一郎。

後ろから奴の声がした。俺は流れてきた汗を拭いながら向き直り奴に疑問を叫びながら投げ掛けた。

 

「なんなんだよあんた一体!?俺を殺そうとして父さんのことも知っていて、それにこの力は地球に存在してはいけないって…俺が望んだわけじゃないのにどうしてこんなことに…」

???「望んだ訳ではないか…そうだな、恨むならばお前の父親、早田進を恨むんだな早田進一郎。

そう言って奴は俺との距離を詰めつつ直線上に攻撃を加えてきた。俺は目を閉じ自分のことを考えていた。

 

(さっき、あいつは俺の存在自体が罪だと言っていた。だったらここで死ぬことがその罪の贖罪になるんじゃないのか。じゃあ受け入れるべきだ。ああ、家族に今までの感謝と謝罪ができなかったな。それにクラス代表の件も、こう考えると俺って結構後悔があったんだな。まあいいか、これで俺の人生も終わりだ。)

 

(……やだ。嫌だ!こんなところで死ぬなんて!俺はまだやりたいことがたくさん有るんだ!俺は生きたい、例えアイツの言うことが本当だとしても俺は生きる!)

考えを決めた俺は奴の攻撃を紙一重で横に避け躱しこの場を生き残る方法を考えた。

 

(確かアリーナにはカメラがあったはず、ここの映像を誰かが確認してくれれば助けが来てくれるはずだ。それまで時間を稼ぐしかない!幸い体はまだまだ動けそうだから何とか逃げ続けるしか…)

俺がそう考えるのも束の間奴は再びこちらに向き直ると今度は手の平をこちらに向けそこから光弾のようなものを放ち攻撃してきた。俺は跳び上がりその光弾を躱しつつ着地し、跳んだ時に見つけた定点カメラの前に行き誰かが見てくれることを頼みつつもう一度奴に向き直った。

(頼む、今の状況を誰か見ていてくれ。俺の計算よりも早く体力が底をつくかもしれん。)

 

…………………

 

時は少し戻り教師寮廊下

 

残っていた仕事を終わらせた私はもう帰っているであろう進一郎がいる自室に向かっていた。その道中、血相を変えた私が受け持つクラスの副担任山田先生がこちらに走ってきているのが見え足を止めた。

 

千冬「一体どうしました山田先生。そんな血の気の引いたような顔をして。」

真那「早田先生、大変です!!第2アリーナにて早田君とISに酷似した正体不明の存在が確認されました!!」

千冬「何!?進一郎が!?一体どういう事ですか!あいつは少し外の空気を吸いに行くと言っていたはずですが何故それがアリーナに!?何が起きているのか詳細をお伝えいただけますか?」

真那「はい。つい先ほど第2アリーナに向かい何かが落下していくのが見えたと警備員の方から私のほうに連絡があったんです。その連絡を受け第2アリーナの定点カメラを確認したところ早田君の姿とISに似た何かが確認できたのです。どうやら早田君は正体不明の存在と生身の状態で交戦しているようでまだ専用機も保有していない、ましてやISをまだ1度しか起動できていない今の彼では非常に危険な状況です!急いで教師部隊を編成し救出に向かいましょう千冬先生!」

 

千冬「山田先生、その情報は既にほかの教師陣に共有済みでしょうか?」

真那「いえ、指揮権を持っていらっしゃる織斑先生に支持を仰いでからのほうがいいと思いましてまだですが…」

千冬「でしたら、私が直接第2アリーナへ向かいます。先生は生徒への非常勧告と情報の差し押さえそれと、教師陣への情報共有と万が一に備えての待機をお願いできますか?」

真那「先生自らですか?…もしかして早田君を単身救出なさるおつもりですか?」

千冬「はい、先生の見立て道理です。私が現場に突入し、対象と交戦します。その場で対象を制圧できれば良いのですが、万が一という可能性もあります。その場合は即刻教師部隊をアリーナに突入できるように状況を整えていてもらいたいのです。頼めますか、山田先生。」

真那「要請の方把握しました、お任せください。それとこれは私の個人的な考えなのですが、先生自身が突入なさる理由は早田君が家族として心配だったから、じゃないですか?」

やはり昔から山田先生…いや、真耶は勘が鋭い。私の真意を理解していたようだ。

千冬「頼みます。あと先生の考察ですが概ね正解です。私の家族が私の手の届く範囲で傷つくのは我慢ができませんから。」

真那「やっぱり!早田君を連れて無事帰ってきてください先輩!」

千冬「任せろ、私を誰だと思っている。進一郎と共に必ず戻ってくる、真耶。」

あとを真耶に任し、私は急いで格納庫に向かった。

 

………………………

 

時は進み第2アリーナ

 

 

 

暫くは相手の攻撃を回避していた俺だがいくら能力があるとはいえすべてを避けることは不可能で次第に追い詰められ始めていた。そしてとうとう奴の光弾が俺を捉え足にやけどを負った。傷自体は浅いようだが今の俺の体力ではこれ以上逃げ切ることは難しいだろう。それでもまだ逃げるつもりだった俺に奴が話しかけてきた。

 

???「私の予想に反してかなりの時間をしのいだが今度こそ終わりのようだな。

奴が手を振り上げ俺に振り下ろそうとした時何かがアリーナに降りてきた。そこには量産型の第2世代型IS、「打鉄」を纏った千冬姉さんがいた。

 

「千冬姉さん!?どうしてここに!?それにどうしてISを纏っているんだよ!?」

 

千冬「お前への説教は後だ、今は急いで被害を受けないよう隠れろ。」

千冬姉さんは俺の問いにそう答えると武装を近接用武装の「(あおい)」を装備し、奴を睨みつけていた。俺は千冬姉さんの言った通り避難するためにアリーナの客席に向かい、急いで隠れた。その間両者はにらみ合っていたがしばらくして奴が姉さんに対し言葉を投げかけた。

 

???「早田千冬だな。君もいずれは消さねばならないと思っていたところだ、手間が省けたというべきか。

 

千冬「私も、ということは貴様の狙いは進一郎のようだな。なぜ進一郎を狙った。貴様はいったい何者だ今すぐ答えろ。でなければ…」

千冬姉さんが言葉を続けるより先に奴が距離を詰め素手で攻撃を仕掛けた。しかし、姉さんはこの行動を予測していたのか手に持った葵で奴が動くと同時に切りかかり鍔迫り合いになっていた。

 

……

 

しばらく鍔迫り合っていたが私と相手はお互い距離をとり様子を窺い合う。その間に私は葵を腰に構え居合の姿勢を取る。一方の相手は特にこれといって構えを取らずただこちらを見つめている。奴の視線は何処か達観としていてそれでいて冷酷な不気味さを感じるものだった。

 

千冬「もう一度だけ聞こう、貴様は何者だ。なぜ進一郎を襲った。そして私を消すとはどう意味だ。」

私は問い掛けつつすぐ切り掛ることのできるよう腰を落とし用意をする。先程の流れならば再び攻撃を仕掛けてくる恐れが十分にあったためだ。

 

???「早田千冬、君も知っているだろう彼の能力については。あれはこの地球に存在してはならないものだ。それは君にも該当している、君の()()()から考えても分かることだろう?

その言葉を聞くと同時に私は奴に斬りかかった。奴は事も無げに右腕で葵を掴み私を再び見る。

 

千冬「貴様!!その事を何処で知った!!答えろ!!」

???「何処で知ったは正しくない。ある人物から聞いて知っていた。君達を消そうとしているのもまたその人物からの依頼なのだよ、早田千冬。

千冬「誰だ!その人物というのは答えろ!」

???「それは教えられないな。聞きたければ力づくで聞くといい。」

その言葉と同時に奴は下げていた左腕を振り上げ衝撃波のようなものを放った。それを回避しつつ私は葵で上から斬りかかった。しかしその攻撃はまたも届くことはなく受け止められた。再び距離を取った私と相手はお互い空中に移動しそこで戦いは始まった。

 

そこからはお互い一進一退の攻防というべき状況となった。攻撃も防御も反撃も全てが私と同レベルか、それ以上の動きとなっていた。その上向こうは武装の類は一切なく素手のみである。その状態でここまで戦うものがいることに心底驚愕していた。

 

千冬「中々やるな。私がここまで苦戦されられる相手がまだいたとはな。貴様の実力か、はたまた着用しているその妙なISモドキの性能故かは知らんがとにかく驚いている。」

???「私もだ。ただの人間だと侮っていたが思っていたよりも遥かにてこずてっている。それと身につけているこれには特に意味は無い。言うなればただの生命維持のために身につけているに他ならない。

その会話が終わると再び戦いが始まった。最初の内は先程と同じ状況だったが、勝負が動いたのは私の切札ともいうべき技術を使った時だった。

 

千冬「これで終わりだ!はあ!」

???「!?

私は背部のブースターを一気に圧縮し急加速し相手に近付く技術、瞬時加速を使い、距離を詰め遂に奴に一撃モロにダメージを与えることができた。この気を逃す手はないと思い再び攻撃を加えようと私はした。しかし、それと同時に私の動きは完全に停止されてしまった。

千冬「がっ!グゥ、これは…」

(身体が全く動かないだと!?これはジャミング!?いや違う、それというよりはまるで金縛りのような状態になっている。AICとも異なる、これは一体…)

 

???「ふむ、本当に予想以上だ。まさかあのような技術を持っていようとは想定の範囲外だった。咄嗟の判断が無ければもう少し長引いていたかも知れないな。

そう言いつつ奴は進一郎の方に向きを変えた。

 

 

………

 

???「これで勝負はあったようだな早田千冬。

まさか、姉さんが負けたのか?俺には目の前で起こっている状況があまり理解できていない、いや理解したくなかった。奴の勝ちで、姉さんの負け。それは俺にとっては到底信じ難い事実だった。姉さんは人類最強という事を俺や多くの人達が知っており信じていた事だ、それをアイツは真っ向から否定した。余りにも信じ難い光景が俺の目の前に広がっていた。

 

???「さて、彼女はこれでいいだろう。今度こそ終わりだ早田進一郎。もう君を助ける者は誰もいないのだから。

その言葉と共に奴は手の平をこちらに向け光弾を放とうとする。その時姉さんは動けない体で奴に向かって言葉を放った。

 

千冬「私の家族に手を出すなーー!!」

姉さんのその叫びと同時に空から降ってきた何かが奴を蹴り飛ばしたように見えた。その場所から凄まじい土煙が立っていた。奴からの姉さんの拘束が解除されたのを確認した俺は直ぐに姉さんの近くに行った。

 

千冬「グッ!拘束が解除されたのか。」

「姉さん!大丈夫か!?」

千冬「この程度なんともない。しかし一体どうなった。私には何かが奴を蹴り飛ばしたように見えたが。」

「ああ、俺にもそう見えた。また新しい敵だろうか。」

千冬「さぁな、だがどうなってもお前だけは逃がす。命を懸けてもな。」

姉さんのその言葉の後土煙の地点から声が聞こえ、そちらに2人とも振り向く。その声に俺たち2人は聞き覚えがあった。

 

早田「大丈夫か。千冬、進一郎。」

「「父さん!?」」

俺と姉さんは声を合わせその人の事を呼んだ。そこに立っていたのは黒いコートに身を包んだ俺たちの父親、早田進だった。

 

千冬「父さんがなぜここに!それにそのスーツは…まさか!?ダメです父さん!私はまだ戦えます!進一郎を連れて早く避難を――」

早田「私なら平気だ千冬。それよりもだ、もうすぐここにヘリが来る、お前たち2人はそれに乗り安全な位置まで退避するんだ。あとは私に任せろ。」

「私に任せろって一体…それにあのウルトラマンみたいな奴が誰なのか知ってるのか、父さん?」

早田「ああ、奴とは長い付き合いでな、いいか進一郎、千冬。奴はウルトラマンなどではない、

 

私がウルトラマンだ。

 




いかがでしたでしょうか。お待ち頂いていた方には本当に申し訳ありませんでした。本文自体はかなり早く完成自体はしていたのですが、細部の調整をする内にこれ程の時間がかかってしまいました、すみません。次回も頑張りますのでよろしくお願いします。
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