トピアは戦況についての情報を聞きながらコア025の西の離れ島へと向かった。これはコア経由の移動ではなく、コア025管轄エリアの前線近くに設置されたポータル経由での移動だ。スコアが指導した人員はしっかり仕事をしているようだ。
聞くところによると、当初は上陸阻止出来ていたが上陸地点が南側に流れ始めたことで設置作業中のエリアに近づいているらしい。
防衛ラインの敷設は基本的な優先順位として
1.その戦域担当のコアを守れ
2.観測が困難な海を抜けられないようにしろ
3.その他の部分に上陸される分にはそこで叩くので後回しでいい
となっている。しかしコア025はハイヴ20からまず間違いなく襲撃が来ると予想されていたのでこの優先順位を一旦無視してコア正面の海域を後回しにして離れ小島から防衛ラインを構築し始めており、それが半ば当たった形だ。しかしコアから前線がやや遠く、上陸前に探知出来なかったので上陸地点が予想から若干ずれ、防衛ラインの南端の方に当たってしまったようだ。
トピア「
マイン≪確認出来ていない。つまりまだミラージュを出すタイミングではないということだ≫
トピア「まあそれには同意しますよ。ちょっと疲れますけどね!」
ラリー「アレを出すほどの事態でもねえわな」
新型のトキソピッドであるトキソピッド・ミラージュは第一目的としてハイヴを一気に落とすため、その次には
トピア「……見えました! もう防衛ラインの南端を超えたところに来てますね!」
マイン≪海岸線ぎりぎりに出て最優先で
タレットの設置位置は海岸線から5kmほど後退した所だ。つまり戦域はタレットのレーザーが届くか届かないかギリギリの距離ということになる。ぎっちり詰めてタレットを設置していけば並んでいる端までのエリアは制圧力が十分であるため、トピア達はタレットがカバーし切れていない南端の戦域に流れてきたBETAを撃退していくことになる。
防衛ラインに設置する設備1単位はFICSIT製の基本土台8m×8m×1m×2段とその間を繋ぐ金属梁1m×1m×4m×4箇所、下の土台に巡航ミサイルタレットMk.1×6(※左右の端1mを梁が塞ぐ)、上の土台にレーザータレットMk.3×4、そのレーザータレットの後ろ側に電力ケーブル内蔵レールが這う形となっている。隣の土台と高さが違う場合は配線レールが上下にずれるため、高低差分の鉛直配線レールが追加される。最後に隣の設備ブロックからの配線接続ミスや破損による断線をチェックするための小さなランプが付いており、これが光っている設備ブロックと光っていない設備ブロックの境目が繋がっていないことが一目で分かるようになっている。
海岸線とタレットの間5kmに障害物があり射線を遮る場合、破砕や伐採が簡単ならそれを実行して撤去し、無理なら土台を積み上げて障害物より高い位置にタレットを設置して射線を確保するようにしている。それでも物陰はどうしても出来てしまうが、どのみちBETAがそこでとどまっているのならば幾らでも対処のしようがある。
防衛設備のすぐ後ろには30m×30mの加速ドーム+放射線遮蔽カバー+ストレージロジスティクスアタッチメントのセットが設置される。コンクリート製のカバーが分厚いので実際には60m×60mくらいになる。この設備は土台50個=約400mごとに設置され、電力はレーザータレット用の電力供給端子から取得する形になる。加速ドームの効果範囲は半径250mなので最大496m=62ブロック置きでも機能するが、配置が直線ではないことや高低差を考慮するとこの数字も多少上下するので、いちいち計算することを避けるために50ブロック置きでよいとされている。
防衛設備のすぐ後ろには20m×20mの修復プロジェクターも配置されている。こちらは半径106.2m、直径212.4mが効果範囲だが、同じく余裕を持って20ブロック=160m置きに設置されている。
タレットのうち、レーザータレットMk.3が30万DPSなので長くても4秒あれば
一応ある程度近いところであれば建設ロボットが死骸を自動回収するように工場長がルーチンを組んでいるのだが、大体のBETAは上陸直後のポイントに横たわっている。そして流石に大型BETAの巨体が大量に転がっているとそれを簡単に踏み越えることは出来ず、一部BETAが死骸をどけようと試みる傍らで後から上がってきたBETAは迂回ルートで進行しようとする。そうして当初の上陸地点より戦線が広がってしまい、防衛設備が整っていない南側のエリアに到達しようとしているわけだ。
海岸線に積み重なっているBETAの死骸とそれを迂回しようとするBETAの群れから、トピア達はそういったことを何となく理解した。
トピア「了っ……解!」
トピアはキャノピーを開け放ってガンマGを収納しながら飛び降り、ロケットパックで地表を舐めるように飛行してBETAに接近した。海中で速度が落ちたせいか色々な種類のBETAが混ざっているが、優先目標は
トピアは
トピア「ひとつ人の世生き血を長い省略! 5つ、6つ! 7つ!」
やろうと思った口上が意外と長くてトピアが諦めたところで、
まず全く装備が無い状態、1倍で
次に空中移動速度。従来のジェットパックでは上方向にしかまともに加速出来なかったので上昇速度を基準にすると、クラフトピア産ジェットパックにクラフトピア産のジェット燃料を搭載して空中移動速度がデフォルト等倍の場合、上昇加速が終わった状態からスタートして実測値で100m/6秒=16.7m/秒=60km/hになる。この時点で上昇だけなら実は大分速い。
燃料をFICSIT製に入れ替えると水平移動速度は増すが、上昇速度はほぼ変化しない。
同じFICSIT製燃料をロケットパックに入れた場合、全方向の移動速度が1.5倍になる。つまり90km/hだ。ただし燃費は4倍悪化する。
そしてロケットパックに工場長謹製のFactorio工業ロケット燃料を入れると、ここから更に速度が2倍になって180km/hで遂に
次に燃費の話をしよう。クラフトピア産ジェットパックにクラフトピア産ジェット燃料を搭載して全力運転した場合、1個/秒の消費になる。
まずこの1個の容量がよく分かっていなかったのだが、FICSITやFactorio工業の計測器具を使って計量してみた所、4リットルであることが判明した。その原料のドラム缶入り原油はその50倍の200リットル。ドラム缶入り原油から10ケースのジェット燃料を作ることから、生成出来ているのは40リットル分で、つまり原油の2割がジェット燃料になっている。
FICSITの燃料容器は1m3、Factorio工業で燃料を入れているドラム缶は50リットルで、ロケット燃料の容器は10リットルだ。FICSITの燃料を使う分には1ケースで従来の250倍も使えるので大変助かっていたわけだが、これが10リットルケースとなるとクラフトピア燃料ケースの2.5倍にまで低下する。更に問題なのがロケット燃料のスタック可能数が一般的部材の1/10しかないことで、1スタックに入る燃料の容量はクラフトピア燃料ケースの0.25倍、1/4になる。
つまるところ、燃費が32倍悪化している上に1スタックあたりの所持量が1/4しかないので1スタックあたりの飛行可能時間が最終的に1/128に悪化しているのだ。クラフトピアジェットパックにクラフトピアジェット燃料の組み合わせでは1スタック100個=400リットルで100秒、FICSIT燃料ならその250倍の100m3で25,000秒、およそ7時間飛べたのに、ロケットパックにロケット燃料の組み合わせだと1スタック10個=100リットルでたったの0.78秒しか飛べないのだ。オクタリンのかばんでも1スタック99個で7.8秒、テラリアンインベントリでも1スタック999個で78秒だ。あまりにも燃費が悪すぎて到底何時間も戦えない。
一応FICSIT製ターボ燃料という選択肢もあったが、ロケット燃料ほど劇的に速度が上がらなかった。また、Factorio工業製のロケット燃料をFICSITの燃料容器に入れ替えるという選択肢もあるにはあったが、この忙しいときにそんな工場設備を作っている暇はない上に燃費が悪いという問題自体は解決していない。
これを解決したのがラリーと聖騎士が獲ってきた
実際に試してみたところその効果がクラフトピア製のロケットパックとFactorio工業製のロケット燃料にも十全に適用され、トピア達は無制限に飛べるようになったわけだ。とんでもない加速が出来る代わりに燃費が最悪なロケットパック+ロケット燃料と無限飛行を可能にする
ただし、現在の
また、ラリーが
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要するにどれもこれも対BETA戦では追加機能にあまり意味が無いので、「マナが足りない場合に自動的にマナポーションを使用する」という肝心な機能だけが付いている
そんなわけで現在のトピアの装備は以下のようになっている。
槍の方は
ラリー「ぬるいぬるいぬるいぜェ!」
海から顔を出した
ラリーの装備も一部変更されている。
聖騎士「ここは通さぬ! 散れい!」
同じロケットパックで飛び回りつつ、前回とは武器が変わっているのが聖騎士だ。いや見た目は
聖騎士の装備では武器についた鎧袖一触Lv3(Max)は維持しているが、英知Lv6(Max)が外れているのでマナの燃費は悪化している。
スコア「片っ端から消し飛ばす!」
一方スコアはというと、戦線の移動に応じて移動しているだけで細かくは動かずにその場からマグナムショットで
しかし秒間6発といえば360発/分。もはやサブマシンガンにも近い連射力でしかも貫通弾をぶっ放していることになる。これ一本で自衛まで出来る優れものだ。弓の連射速度というのは毎回手動で弦を引かなければならないので結局使い手の手の速さに依存するような気もするのだが、連射速度の速い弓はつまり引くのに力が要らず、エンチャントによる攻撃速度増強は特に疲労も増やさずに2倍速にしてくれる。この組み合わせで秒間6発を達成しているのだ。それでも長時間戦っていてスタミナが減ってきたら小さなスタミナポーション一瓶で解決出来る。ファンタジーの強みである。
実はスキルを付けていない むらっけのある むらのある 万古の 天の火を降らす 幻の
こちらも英知Lv6(Max)が外れている。
なお武器がファントムスパークではなくなったため装備セット名も
そうしてトピア達が暫く機動防御戦闘を続けていると、またマインから通信が入った。
マイン≪025の防衛は完了だ。戦闘班はコア026に急行せよ≫
コア025にもまだまだBETAは押し寄せているが、それを十分押しとどめるだけの防衛設備が整ったようだ。東側の防衛設備構築をやっていた人員を引っこ抜いて西側に回したため順調に西側の防衛設備カバー範囲は広がっている。
送られてきた情報によると既にコア020に第4の戦線が出来ており、こちらは自動迎撃が機能しているのでお呼びが掛かっているのはその次の第5戦線、コア026の管轄エリアだ。
この時点でほぼマインが予想した通りに北西から西を経由して南西まで5つも戦線を抱えていることになる。流石はBETA、数の暴力にものを言わせてきたわけだ。海中移動距離が長いから遅れているだけで、もう少しするとコア019や024の管轄エリアにも押し寄せるかもしれない。
コア026はハイヴ24からはまず来ないという見通しで優先順位通りにコアに近い島から防衛設備の構築を始めていたので西の端の島の上陸地点への備えが全く無い状態だ。恐らくハイヴ10あたりから来たのだろうが、既に上陸したBETAを押し返す戦いとなるとまた一層の殲滅力が求められる。
トピア「よし、一旦後退してから移動です!」
ラリー「転戦か!」
聖騎士「次の戦場へ!」
スコア「防衛戦かつ殲滅戦か、まあ何とかするしかないな」
トピア達は戦闘を打ち切って後退し、そこで