今回から描写が始まるイモータルズ関連第3の世界についてはディメンションズで今のところ全く描写が無いので全部でっち上げです。
一方、
まずこの世界の推移は、途中まではアニメ版マブラヴオルタネイティヴとほぼ同じで、実のところ
では何が違うのかと言えば、あ号標的を冥夜ごと攻撃しなくてはならない状況で躊躇いにより武の判断が若干遅れたことで、あ号標的と相討ちになって武と霞まで戦死してしまったのだ。この時の武は既に00純夏と結ばれていてループを脱していたので、これにより世界が巻き戻ることはなかった。
ともあれ、あ号標的自体は撃破出来たので地球のBETAの学習機能は停止し、
そして
盛大にやらかした挙げ句に逃げた連中への地球人類の憎しみは強く、やはり香月博士の言うことが正しかったではないかということで夕呼が担ぎ出され、地球人と
そもそも夕呼自身もオルタネイティヴ5を敵視していたし、外部に敵を作って地球の勢力をまとめるのには好都合だったので夕呼はこれを敢えて利用した。つまり色々と手を回してオルタネイティヴ5のやらかしを世間に周知したのは他ならぬ夕呼であった。
夕呼のこの企みには米国も全面協力した。何しろオルタネイティヴ5は米国主導のプランだったので、米国に向くヘイトを全部オルタネイティヴ5の連中に押しつけたかったのだ。「俺じゃない」「あいつらじゃないの」「知らない」「済んだこと」の四本柱で構成される、
実際のところ米国に何の責任も無い筈はないのだが、皮肉にも「一緒に置いて行かれた側」という立場が
とはいえ、夕呼は最初から自分が主導的立場に立つことを意図していたわけではない。地球人の意思統一をするにあたり、当初は民を想って逃げずに地球に残った指導者ということで日本帝国皇帝を担ぎ出そうとしていた。しかし日本帝国皇帝は長年にわたり仕事を丸投げしているので実績が無く、海外の受けが今ひとつだった。そもそも日本国内ですらある程度表に出ている政威大将軍の方を恃みにしていた。
次に政威大将軍の煌武院 悠陽だが、悠陽も同じく目立った実績が無く、むしろBETA大戦の最前線でありながらクーデターを発生させた挙げ句安易に同情して有耶無耶にした悪い意味での八方美人というイメージで、こちらも海外での受けが悪かった。同じ五摂家でも自ら最前線に立って戦う帝国斯衛軍第16大隊長斑鳩 崇継の方がまだイメージが良かったくらいだ。
しかし崇継という選択肢も夕呼の中には無かった。帝国斯衛軍と城内省に対する夕呼の評価が「普段偉そうにしているくせに肝心なときに役に立たない無能」まで低下していたからだ。この評価は乾坤一擲の
まず帝国斯衛軍が専守防衛を言い訳にして
それに斯衛軍だけに配備されていた第3世代戦術機
最後に、将軍専用機を含む
これは本当は褒めたいが規律上罰を与えないわけにはいかないので名目上の罰を与える、といったものではない。薬を投与して人格を消去するレベルでの厳罰だ。地球人類が滅ぶかどうかの瀬戸際で自分は参加をサボっておきながらやることではない。しかも夕呼が介入しようとすると、刑罰をとりやめる見返りまで夕呼に要求してきたのだ。刑罰を実行して損をするのは連中の方なのに、それすら理解出来ていないとは驚きだ。
度し難い程に時勢が読めていない頭武家の連中に対し、夕呼は一切の期待をすることをやめ、これらのやらかしを公表したので、帝国斯衛軍と城内省の権威は地に落ちた。
真那達は自分達が罰を受けるのを覚悟の上でやっていたので、自分達のせいで帝国斯衛軍の立場が悪化するのは逆に不服そうであったが、夕呼としては斯衛軍の中で唯一人類存亡の危機をまともに認識出来ていた貴重な人材を失う方が余程問題だった。
なお崇継は城内省が刑罰取りやめの見返りを要求し始めた段階で流石に不味いぞと止める側に回ったので、最低限の政治的嗅覚はあるようだ。
日本国外に関しては、米国はオルタネイティヴ5のやらかしがあまりに酷い上に国力も大幅に低下していたのでリーダーシップなど取れなかった。他の国も辛うじて生き残っていただけで食うにも困っていたくらいなので力が無かった。
そうして表に立たせるべき人物がいなくなってしまった結果、だったらもう香月博士がやった方が早いではないかということで意見が一致し、不本意ながら夕呼が矢面に立つことになってしまった。
それぞれの国の国家元首は変わっていないが、各国をとりまとめる調停役の位置に香月研究所の香月 夕呼博士が立っていることは誰の目にも明らかだった。この香月研究所というのは、国連が崩壊したことで改名された元国連軍横浜基地のことだ。夕呼は混乱する状況の中で手早く近辺の宙に浮いた軍事勢力を傘下に収めていた。
ただし夕呼が主導的立場に収まってしまったのは単にオルタネイティヴ5と対立していたオルタネイティヴ4の責任者だからというわけではない。
まずバビロン災害以降で明確な国家体制を維持しているのは日本、米国、カナダ、フランスの4つだ。他のザ・デイ・アフター系統世界では食糧不足で人類同士の戦争をやらかすことになる、問題の4国である。
夕呼は残された地球人類の情勢を把握するにあたり、当然この共存を妨げる致命的食料問題に気付いた。そこでバーナード星人という外部に憎しみを向けて残った地球人類を団結させ、その一方で合成食料の生産技術にブレイクスルーを引き起こした。
これまで夕呼のリソースはオルタネイティヴ4とそれを進めるための政治的調整に注がれてきたので他に目を向ける余裕がなかったが、このくらいは夕呼が本気になれば造作もないことであった。何しろ暫定第4の世界では横浜基地しか残っていないのに避難民全員を長期的に養えていたのだ。まあ流石に嗜好品の類いは用意出来ていなかったようだが。
夕呼が今までこれを問題として見ていなかったのは、単純な供給量は辛うじて足りていたこと、横浜基地の食糧事情はPXの京塚 志津江臨時曹長の腕前のお陰で味の問題がほぼ無かったこと、そして夕呼が研究に没頭しすぎて食事を楽しむ余裕があまりなかったことに起因する。
夕呼が周辺の軍事勢力を傘下に収めることが出来たのも、この高度な食料生産技術が最たる原因だ。
何しろ軍隊は民間人以上に食料が必要な上に軍隊そのものに生産性は無いので、補給の途絶えた軍隊は放っておけば必然的に野盗化、もしくは戦国武将のように軍閥化する。そうなると非常に厄介だが、その前のまだ理性のある段階で、うちに所属すればたらふく飯が食えるぞと持ちかければ、その部隊がアホな野望でも持っていない限りは渡りに船の状況なので穏当な話し合いが成立する。
夕呼は周辺の軍事力を一通り吸収した後、この革新的な食料生産技術を各国に
実際のところ、BETAという明確な外敵がいてもまだ人類同士で足を引っ張り合っていた地球人類は、バーナード星人が新たな敵となっても完全に地球人同士の諍いをやめたわけではない。米国も辛うじて許されただけで、何のわだかまりも無く仲間として受け入れられたわけではなかった。しかし夕呼が
しかし各国の市民達は人類の食糧事情を解決した夕呼を当人の予想以上に讃え、政威大将軍もかくやという神格化が始まってしまった。これは折角だからと夕呼が量だけでなく味まで改善してしまったのが原因だった。バビロン災害で地球がほぼ壊滅してから逆に美味いものが喰えるようになったというインパクトはあまりにも大きかった。もはや地獄に仏、世紀末に女神が現れたようにしか見えなかったのだ。
なおこの神格化には開発過程から夕呼に協力して新型合成食料用の料理レシピを編み出した京塚 志津江臨時曹長も巻き込まれており、彼女は
これは京塚臨時曹長の顔が知られていないのに勝手に描かれたためで、必然の結果とも言える。だってそうだろう。人間心理として、美しい夕呼の隣に並べる顔も知らない恩人を勝手に夕呼に明らかに劣る容姿で描くわけがない。
夕呼「人間の想像力が神を作るって本当なのねえ」
自分の隣に描かれている謎の美女が京塚臨時曹長だと知った夕呼は腹を抱えて笑った。
しかしそのあと、京塚臨時曹長がおもむろに取り出した若い頃の写真を見せられて絶句した。彼女は中年太りをする前は結構美人であり、絵は偶然にもその若い頃の写真に案外似ていたのだ。まあ中年太りしたあとも肝っ玉母ちゃんという感じの安心感のある容貌で、決して不細工ではないのだが。
夕呼は時の流れに思いを馳せ、地球人類の戦力の建て直しと並行して
ただしその
第3世代までの戦術機全部詰め合わせは大分大盤振る舞いのように見えるが、この時点で戦術機の性能不足を感じた夕呼は第3世代までの技術を各国から吸収した上で第4世代戦術機の開発を始めていたので、第3世代までのそれは既に枯れた技術でしかなかった。
第3世代でも性能が足りないというのは、00ユニットからの情報流出によりBETAに
また、非破壊記憶複製技術は00ユニットの量産化のためにも是非とも欲しいものだった。これまでの技術ではいちいち素体の人間を死なせないと作ることが出来なかったし、量産も不可能だったからだ。