スーパーロボット軍団の内、第4の集団には一つ大きな問題があった。マジンガー勢が『真マジンガーZERO』出身だということだ。
最大の問題はマジンガー版ゲッターエンペラーとも言われクソコテの愛称でお馴染みの『マジンガーZERO』だ。これはマジンガーZの生みの親である兜 十蔵博士がマジンガーZを
まず
これは天才だから突然閃いたなどという話ではない。十蔵博士は
ミネルバXの最大の特徴は過去に光子を送ることが出来るということだった。つまりある程度研究が進んだらミネルバXが稼働し始めた時点の過去に情報を送ってそこからまた研究を進めるという事実上の無限ループを成立させていた。それによりマジンガーZの概念が突然出てきたように見えたのだ。十蔵博士の言葉で言う所の研究濃縮だ。
そしてマジンガーZを完成させた十蔵博士が最初にしたことと言えば、圧倒的武力による
その世界征服RTAの結果は14日と10時間34分。あまりにあっさり完遂してしまったことで、十蔵博士は世界征服が簡単すぎてつまらないと考えた。そのためミネルバXに命じて次のループでは過去の自分をたばかり、今の自分の発明を世界にばらまいてライバルを作ろうと企んだ。そうして生まれたのがバードス島の遺産を復活させ世界征服を企むDr.ヘルだ。
Dr.ヘルが機械獣を完成させて世界征服に乗り出したとき、十蔵博士のマジンガーZがそれを阻んだ。この当時のマジンガーZの構造材はお馴染みの超合金Zの前の
実はこの段階でも十蔵博士は世界征服を企んでいたのだが、たまたまDr.ヘルが先に行動を始めて市街地を襲撃したために、それを撃退したマジンガーZと十蔵博士は世間では正義の味方扱いされていた。ネットでは気軽に神扱いされる始末だ。全くの勘違いであったが、それを孫の兜 甲児に聞かされた十蔵博士は大変気を良くし、ならばマジンガーZを神にも相応しい無敵のスーパーロボットにしてやろうと方針転換した。
一方Dr.ヘルはそのプライドから世界征服よりもライバルである十蔵博士との因縁に執着し、週に一度、富士の裾野で機械獣 VS マジンガーZの決闘を行うようになった。その決闘には当初マジンガーZが連戦連勝し、その模様がTV放送でお茶の間にも届けられていたのでマジンガーZは瞬く間に大人気になった。
ところで当初のミネルバXは巨大な円環状の粒子加速器であったが、ループが進む程にミネルバXの構造も変化し、この頃には人間大のパートナーロボットになっていた。そしてミネルバXに諜報活動をさせるため、この世界の十蔵博士はミネルバXを人間そっくりの
マジンガーZのパートナーロボットであるミネルバXは、マジンガーZが正義の味方として人々に愛される姿に言い知れぬときめきを覚えるようになっていた。
しかしある日、機械獣バルガスV5との決闘で、マジンガーZは弱点を突かれて倒れ伏した。この当時のマジンガーZは遠隔操縦方式であったため、通信を遮断されると制御電脳による最低限の戦術行動しか出来なくなっていたのだ。おまけに攻撃の余波で十蔵博士まで負傷し、指揮自体も出来なくなってしまった。このピンチに飛び出した甲児は十蔵博士にマジンガーZの直接操縦を提案した。これに活路を見出した十蔵博士はメンテナンス用の手動操縦システムを起動し、どうにかこうにか勝利を収めた。
この一件の後から、十蔵博士はマジンガーZの操縦系統を乗り込み操縦用に本格改造し、甲児にマジンガーZの操縦を任せるようになった。これは当初ただの妨害対策であり、打算であった。しかし十蔵博士は病室から毎週マジンガーZと孫の甲児の奮戦を応援する内に、すっかり孫大好きおじいちゃんに
これは十蔵博士の成果の集大成にしてプライドそのものであるマジンガーZと孫の甲児が
十蔵博士の寿命は刻一刻と迫っており、従来ならばそろそろ研究成果を過去に送る頃であったが、この世界の十蔵博士は人生に満足していた。だから、それ以上研究を濃縮するよりも愛する世界を存続させることを選んだ。
しかし人の決心というものは往々にして踏みにじられるもので、兜 甲児とマジンガーZは十蔵博士が見守る画面の中で機械獣あしゅら男爵の前に再び倒れ伏すことになった。
だから十蔵博士は
そしてこの時送りつけたのが、遠隔操縦でもなく、直接操縦でもなく、自ら人より優れた頭脳をもって戦い、必要に応じて自己進化する究極の知性体、甲児を守るための
だがその送付先は、殺伐として倫理観が欠如した過去の十蔵博士だ。十蔵博士にまともな人間性が芽生えたのは、Dr.ヘルというライバルがいてその決闘に甲児がそれに参戦するようになってからのことだ。そこに辿り着く前の十蔵博士が真マジンガーを手にしてしまえば、以前と同様に世界を蹂躙するだけだ。
そのためミネルバXはその段階に進むまで真マジンガーの情報を秘匿する算段であったが、過去でも凶悪でもやはり十蔵博士は天才だった。ミネルバXが粒子加速器から
そうして真のマジンガーZになる筈だった最強最悪のマジンガー、マジンガーZEROによる終わりなき蹂躙が始まった。皮肉なことに、破滅への最後の一押しになったのは十蔵博士の愛だったのだ。
無論ミネルバXもそこから更にやり直そうと試みたのだが、今度はDr.ヘルの手によって大型光子加速器ミネルバXと人型のミネルバXとのリンクが断たれてしまい、マジンガーZEROが建造されるより前に戻れなくなってしまった。
それからもミネルバXは手を尽くした。そして827回目のやり直しで光子力研究所の弓 弦之助教授がついに打開の糸口を掴んだ。ミネルバX同士での情報のやりとりだから人間型ミネルバXの製造時点までという限界が生じるので、人間に光子力ルストハリケーンを浴びせて媒介にすればその人物が生まれる時点まで遡ることが出来るという理論だ。
かなり強引な理屈であり、実際自ら実験台に志願した弓教授ではその試みに失敗してただ灰になった。しかし偶発的に兜 甲児だけにその適性があることが判明した。
とはいえそれでも明確な記憶ではなく既視感を抱かせる程度の効果であり、バタフライ効果に期待するようなギャンブルだ。それからの試行錯誤も膨大な数に及んだ。
そしてミネルバXが辿り着いた奇跡の世界が、故人ではあるが十蔵博士が孫大好きおじいちゃんになっていて、甲児がZEROに取り込まれていない世界であった。
ただし世界の大半はDr.ヘルに蹂躙されていて、辛うじて光子力研究所から半径200kmが光子力電磁ネットによる安全圏となっていた。その防壁も人間大のものは通してしまうし、バリアー突破専用機械獣グズゴーX20により機械獣も週に数体程度なら送り込まれていたので、やはりマジンガーZが防衛する必要があった。しかもこの世界の兜 甲児は光子力電磁ネット展開の際の作戦で一度死亡しており、その後サイボーグとして蘇っていた。
なおこの世界には永井 豪ワールドの様々な人物が存在しており、甲児のサイボーグボディには鋼鉄ジーグ世界のマシンファーザーによる技術が、外装の容姿再現にはキューティーハニーの空中元素固定装置が応用されていた。
このサイボーグ兜 甲児が今回
原作世界ではゴードンヘルとの決着後に差異次元融合で地球環境と人類が復興する一方でミケーネ帝国まで合流してしまったことで戦争になったのだが、今回のケースではそこに更に
そのせいでまだ戦いは終わっていないと見なした甲児が生身に戻らずサイボーグのままでいるのだ。
原作ではゴードンヘルとの決戦後にサイボーグボディに耐用限界が来ていたが、そこは
トピア「サイボーグ兜 甲児さんを更に
実際GGG製のサイボーグ獅子王 凱はフュージョン前の人間大サイボーグの状態でも新幹線と併走するし、戦闘能力も基礎から高い上にハイパーモードまである。技術力も相応に高いだろう。元々マシンファーザーの技術によって作られていた甲児のサイボーグボディにその技術が加わったとなると、なかなか心躍る物がある。
鋼鉄ジーグの初期型サイボーグモードとサイボーグ獅子王 凱を同一画面に並べると、デザインの世代が違いすぎてジーグの方が1話限りで退場する悪役にすら見えるのはこの際そっとしておこう。
ステーク「君も世界を救うためにループを繰り返してきたのか……他人事とは思えないな」
丁度2回目の攻略作戦が終わって帰ってきていたステークが甲児の境遇に共感の言葉を漏らした。
確かにマブラヴ確率時空とマジンガーZERO世界は共通する所が色々とある。味方の筈のロボットが毎回地球を滅ぼしてしまう所が異なるが。いや、味方に足を引っ張られるという意味では同じだろうか?
甲児「ははっ、あっちのタケルにも似たようなことを言われたぜ。……おっと、こっちだと大将閣下って呼んだ方がいいか?」
ステーク「今更やめてくれ、タケルでいい」
甲児「じゃあそうさせてもらうぜ。宜しくな」
どうも甲児と現地世界の武はそのよく似た境遇から軽口をたたき合うくらいには仲良くなっていたようだった。
元のコラボシナリオで全く言及が無いので、どこの時点からガオガイガーやゲッターが一緒に居るのか、サイボーグボディの限界をどう解決したのかはこちらで勝手に推定して決めました。