さて、マジンガーZEROは十蔵博士が言う所の真のマジンガーZであるからして、初期形態の見た目は従来型マジンガーZそのものだ。しかし見た目に反してこの時点で内包する能力が従来型マジンガーZとは大幅に異なる。最大の違いは、従来はただの一時的オーバーブースト機能であった『マジンパワー』が7つの超常的能力『魔神パワー』になっていることだ。
・第1の魔神パワー:自己再生
・第2の魔神パワー:吸収(※エネルギー系統の攻撃を吸収出来る)
・第3の魔神パワー:強化(※自己強化)
・第4の魔神パワー:高次予測
・第5の魔神パワー:変態(※形状を変化させ、新たな武装を作り出す)
・第6の魔神パワー:因果律兵器(※差異次元から勝利の可能性を探って現出させる)
・第7の魔神パワー:魔神化(※ZEROの自我と全力解放)
これは第1から順番に解放されるようになっているのだが、7つ目を見れば分かる通り、7つの魔神パワーを全て解放した暁にはマジンガーZは禍々しく形態変化してマジンガーZEROになってしまうように仕組まれている。そのため、このマジンガーZを運用するならばまず魔神パワーを解放しないというのが最も安全な運用法で、次善は普段魔神パワーを封印しておいて、マジンガーZの基礎能力だけではどうしても敵に勝てない場合に限り必要なだけこれらを解放していくというものだ。
その運用において最大の難関となったのがDr.ヘルが座乗するゴードンヘルだ。マジンガーZとゴードンヘルの戦いは激戦だった。もっとはっきり言うと、素のマジンガーZでは戦い自体が成立していなかった。その最たる原因は著しい体格差だ。
参考までに、初出の漫画版マジンガーZでは地獄王ゴードンという名前で、
しかしこの世界のゴードンヘルは何がどう影響したのか大幅にパワーアップしており、
このスケール差では素のマジンガーどころか第5の魔神パワーまで解放してもなお剣先を欠けさせる程度のダメージしか与えられなかった。最終的にこの奇跡の世界の甲児は魔神パワーの第6までを解放して更に仲間の支援と無数の差異次元の自分の力まで加えて漸く勝利を掴むことが出来た。
そう説明すると6つ目までの魔神パワー解放は暴走さえさせなければメリットしかないのではとも思えてしまうのだが、実際のところそんな簡単なものではない。魔神パワーを1つでも解放するとパイロットの体内、7つのチャクラの辺りに
それに兜 甲児がどう対処したかと言えば、自分で体内に手を突っ込んでえぐり出すことで
なるほど物理には物理。理にはかなっているが、いざ実行出来るかと言えば話は別だろう。それだけこの世界の甲児は覚悟が決まっていたということだ。
一方、他のループのマジンガーZEROは初撃ダイナミックファイヤーでこの島スケールのゴードンヘルを灰にした。やはり第6までとは戦力の桁が違う。その所為で
つまりマジンガーZEROの攻撃力は全解放の初期段階であれば
それはともかく最大の問題はその戦闘能力ではなく、マジンガーZEROの自我が
ではそのマジンガーZERO氏がどのくらいクソコテZ最強論者なのか、その所業を列挙しよう。
・自分だけでも動けるのでパイロットが乗っていなくても勝手に起動してDr.ヘル軍団をぶちのめしては巻き添えで地球を焼く
・パイロットが乗っていても心が乱れた隙に機械触手とブラックボックス生成で物理的に取り込み、Dr.ヘル軍団をぶちのめして地球を焼く
・マジンガーZが敵に負けそうになれば強引に覚醒して敵をぶちのめした上でやっぱり地球を焼く
・マジンガーZの上位後継機を名乗るグレートマジンガーが助けに現れればそんなもの認めねえと覚醒してグレートマジンガーを自らの手でぶちのめし、やはり余波で地球を焼く
・マジンガーZが最強でさえあればパイロットがDr.ヘルでも別に構わない
要するに何が何でもマジンガーZが最強であると証明したいだけで善悪を全く考慮しないのだ。そのメンタルはまさにクソコテとしか言いようがない。
そのため兜 甲児が存在した原作地球はZEROにより繰り返し滅ぼされていた。マジンガーZのままゴードンヘルに勝利した奇跡の世界ですらグレートへの対抗心の所為でZEROが目覚め、最終的に放棄することになった。
しかし数々の失敗の末に甲児の記憶引き継ぎがほぼ完全に成功し、運命に導かれるように最適行動を繰り返したことで遂にマジンガーZEROが生まれない世界を手にした。
十蔵博士に関しては幼少の頃より様々なアイディアを提供しつつ褒めちぎることで孫大好きおじいちゃんにしてしまい、マジンガーZを最初から有人操縦仕様で建造させた。Dr.ヘルに関しては本格的に活動を始める前に犯罪組織との繋がりを密告することで活動を遅延させ、マジンガーZ完成より侵略開始を遅らせることであっさり拠点ごと叩き潰した。
今までの苦戦は何だったのかと思うくらいの
しかし僅かな可能性によるこの勝利もやはりZEROにより覆されることになった。
ミネルバXは未来の自分自身から情報を受け取ってそれっきりなので、ループ前の世界はやり直しで上書きされて消えたと認識していたが、実際にはこれは並行世界分岐であり、情報を送信した後の未来世界もそのまま続いていた。つまり
つまりマジンガーZEROには元から並行世界に干渉する能力がある上に成長すると時間操作能力まで備えるようになるので、下手に活動させるとこのマブラヴ確率時空においても脅威になりうるのだ。
あと自分が生まれる因果を自分で勝手に紡いでしまうのはゲッターエンペラーも同じだ。揃いも揃ってタチが悪すぎる。
このように非常に始末が悪いマジンガーZEROだが、原作世界では激闘の果てに「マジンガーZから生まれる可能性」、つまりマジンガーZを原初として生み出された各種ロボット作品を見せつけることで甲児とZEROは和解に至った。端的に言うと「お前これだけの光り輝く可能性のご先祖様なんだぞ、いつまでも唯一最強主義をこじらせてないで偉大な存在として胸を張れよ」ということだ。そのため、原作終了後状態でスパロボ参戦した場合のマジンガーZEROは見た目が怖くてやたら強いだけでほぼ無害だ。要するに息子や孫を見守るおじいちゃんメンタルなのだ。
しかしここに来ている
しかも原作ZEROには自らの唯一性にこだわるあまり自身の想像を超える派生ロボットを光の塊としてしか認識出来ないという弱点があったのだが、
ちなみに自身の想像を超えるものを認識出来ないという特性は同作者の作品『コミックマスターJ』に登場した神も同様で、その神は自分の想像を超える名作漫画『JUDGES』を読めない悔しさから癇癪を起こして世界を滅ぼそうとしていた。神ってこんなのばっかりか。
それはともかくZEROをどうにか原作終了後と同等まで精神的に成長させれば味方として大変心強いのだが、何しろクソコテZ最強論者なので言葉だけで説得するのはなかなか困難だ。
並行世界のBETAと戦っている最中ではあるが、この地雷が爆発する前に出来れば早めに対処しておきたい。ZEROが完全覚醒した上で並行世界分岐が始まってしまうと手遅れになりかねないからだ。
これに対する
しかしここに意外な情報がもたらされた。実は第3集団リーダーの幼女も
更に詳しく話を聞いてみると
マジンガーZEROが2体に増えたという情報は事情を知る者達を戦慄させたが、実はこれは朗報でもあった。というのも、幼女と面識がある方の
しかし幼女と同行者から
ともあれ、この情報によりプランは大幅に変更となり、まずはその巫女幼女に協力してもらって説得を試みることになった。
要点としては「ちゃんと人に感謝される形で強さを示せば人気者になって信仰パワーも得られるので一石二鳥ですよ、うちの神様もそうしてます」という提案なのだが、幼女と面識が無い側のZEROはクソコテ全盛期であり、なかなか首を縦に振らなかった。それどころか、幼女を庇護する側の
そうして幼女の健闘も空しくいよいよ一触即発となった所で。
バサラ「喧嘩なんてくだらねえぜ! 俺の歌を聴けぇ!!」
その場に熱気 バサラが乱入した。