スターガオガイガーとガオファイガーが最寄りの母艦に着艦し、空気が充填された格納庫で手を開いた。すると、スターガオガイガーの手の中からは機界新種核が、ガオファイガーの手の中からは護が姿を現した。結局それぞれの配置は消去法で間違っていなかったようだが、万が一があると護が死んでしまうので、ここに至るまで合っているかどうか確信が持てないという所が問題だったのだ。
凱「
凱がスターガオガイガーから飛び出すと、機界新種核は即座にモーフィング変形して人型のゾヌーダになり、スターガオガイガーのマニピュレータを土塊に変え始めた。
ゾヌーダは冷静に思考した。大丈夫だ、まだ詰んでいない。
そうしてゾヌーダが逃げ出す算段を立てていると、その真上から赤い光が差した。ゾヌーダは何事かと顔を上げた。
幾巳「逃がさないよ。――
頭の上に天使の輪を浮かべて赤く光り輝くこの少年は、
ゾヌーダは内心驚愕すると共に、疑問に思った。アルマは木星決戦でキングジェイダーとともに死んだ筈ではなかったか。実際今回の戦いではキングジェイダーも出撃していなかった筈だ。
そうしてゾヌーダがセミ・エヴォリュダー
実際のところ幾巳が生きていたのはザ・パワーによるもので、原作『FINAL』でも木星決戦で死んだ筈の幾巳が突然姿を現したので当事者達も驚いたものだ。
今回の作戦を立案したのは仮面のゼロことルルーシュだが、数時間前までガオガイガー勢と面識がなかったルルーシュは、緊急事態に及んで作戦を立てるために必要な情報を一気に頭に叩き込んだ。勝利の鍵は間違いなく浄解だ。しかしそこで、ゾヌーダが護だけやたら警戒していて同じ浄解能力を持つ幾巳に全く注意を払っていないことに気付いた。そして経緯と状況からこれが先入観によるものであると看破した。そこで気付いてないならば教えてやることもないと、浄解が可能な状況になるまで隠すことにしたのだ。
キングジェイダーにもコア摘出能力があるのに出撃させなかったのも、幾巳がゾヌーダの認識から外れたままの状態を維持するためだ。沈んだはずのキングジェイダーが目の前に現れたら、それに伴って当然幾巳についての記憶も探り始めるだろう。
実は巨大ゾヌーダロボが全高400mサイズまで育ったあとならばスターガオガイガーのヘル・アンド・ヘブンとキングジェイダーのJクォースによる同時摘出も不可能ではなかったが、その頃にはトモロ-0117のステルスガオーIIIへの移植が終わっていたし、摘出のタイミングを合わせるのはガオガイガー同士の方がやりやすいという事情もあった。ヘル・アンド・ヘブンと違ってJクォースは途中で止まれないので、タイミング合わせがシビアになるのだ。
ゴルディオンハンマーも1つしかないのでタイミング同期優先でプランから外されたが、こちらも結果的には巨大ゾヌーダロボの最終サイズからしてコアの深さに対して釘の長さが足りなかった。
ところで本編ではないのであまり知られていないが、実は原作の戒道 幾巳には
ともかく、実際に幾巳がここに居るのだから死んだ筈だなどという疑問は無意味だ。ゾヌーダにとっての問題はこのアルマシリーズが天海 護こと緑の星のラティオと同等の浄解能力を持っているということだ。こうしている間にも浄解の呪文はどんどん進んでいく。ゾヌーダが咄嗟に逃げようとすると、その起こりを読んでエヴォリュダー凱が抱きしめるようにしがみついてきた。もう逃げられない。
幾巳「
呪文詠唱と共に浄解の波動が一層強まり、凱が抱きしめて拘束していたゾヌーダは見る間に
服を着ていない
凱「お帰り、
凱「いいんだ、
甲児≪へへっ、いいってことよ! 物語はやっぱりハッピーエンドじゃなくっちゃな!≫
ノリコ≪そうですよ!≫
凱と
そこにいつの間にか同じ母艦に入り込んでいたトピアが割り込んだ。
トピア「おめでとうございますご両人。空気ぶち壊して申し訳ないんですが、ちょっと宜しいですか?」
凱「いえ、あなた達
トピア「ええ、どうも機界新種が予防浄解をセミ・エヴォリュダーの神経になりきってやり過ごしていたようですので、
その指摘に対し、凱と
幾巳「……その可能性が全く無いとは言えない」
凱「……
凱はトピアに対して警戒心を露わにし、
機界新種が予防浄解をやり過ごす程本物の神経になりきれるのならば、検査で区別する方法は無いに等しい。ならば再発防止の方法とは、まさに
しかしトピアは何で警戒されているのか分からないという顔で首を傾げた。
トピア「……はて?」
互いに予想外の反応に、どうも何か誤解がありそうだぞという空気が流れた。
結局トピアは凱達が何を警戒しているのかを素直に聞いてみて、全く心外だと抗議した。
トピア「ええー……折角の
トピアはジェネシック・ガオガイガーは最高にカッコイイと思っているが、『勇者王ガオガイガーFINAL』の終わり方に関しては全く納得していない。『勇者王ガオガイガー』でほぼ完璧なハッピーエンドだったのにそこからの続きが
ともかく、トピアは個人的な拘りでガオガイガーを絶対にバッドエンドにさせたくないので、どんな力業でも強引にハッピーエンドにするつもりだった。
凱「それはすまない……いや、待ってくれ、そんなことが本当に出来るのか!?」
サイボーグ甲児のようにiPS細胞を使って生身の体に戻すとしても、中枢神経だけはそのままの移植になるので何の解決にもならない筈だ。
トピア「出来ますよ? 具体的にはイモータルズの技術で一旦記憶のバックアップを取ってからオーバーリザレクションの応用で中枢神経ごとゾンダー遭遇前まで巻き戻し、そこにまた記憶を差し戻すという手順になりますね。この手法は勿論凱さんやルネさん、Jさん、甲児さん、
トピアは当たり前のようにさらっと述べたが、凱と
ちなみに
とはいえこれは一部資料によると本編開始前に大怪我をした際にサイボーグに改造されたとあるので、同意を取っていては間に合わない救命行為であったとも考えられる。まあ勝手に体内に銅鐸を仕込むなよとは思うが、改造されてからも生活には全く不便を覚えておらず、他人に言われるまで自分がサイボーグだと気付かなかったくらいにサイボーグボディの完成度が高いので、生身に戻る必要があるかどうかは本人次第だ。
ブレラ・スターンはマクロスFの登場人物で、
ともあれ、
ついでに言うとその戦力低下問題も加護による強化と阿頼耶識改による無線精神接続で概ね解決出来るというのもトピアは合わせて説明しておいた。轟雷を駆る魔導衛士達が皆生身であることから、これは納得しやすかった。まあサイボーグからジーグヘッドに変形する機能をそのまま代替するのは流石に無理そうだが。