アヌビス神「XX……X,XXX,XX(二人……いや、
説明を始めたアヌビス神が、早々に単位を言い直した。柱というのは明らかに人間を数える単位ではない。神仏や悪魔の単位だ。或いは遺骨や英霊も柱で数えるが、現状で無事と言っている以上その可能性は除外出来る。
並行世界の同一存在の消失、そして神というワードから、ルルーシュが答えに辿り着いた。
ゼロ≪――そうか、 疑似真化を使ったな!?
トピア「
九十九「並行世界のジ・エーデル・ベルナルの集積統合体、『All Gathered』の
当初はDEMコーポレーションの
第1次スパロボZのラスボスであるジ・エーデル・ベルナルと実質的に同一の存在ではあるが、追加でエルガン・ローディックなどの良心が加わったことで、かつて敵対した第1次当時よりは大分マイルドになっている。
その目的はスパロボZ世界の全ての元凶と言える『御使い』の討伐。その意味では
至高神Zとの最後の戦いを終えた後、
タバサ「なるほど、無数に存在する並行世界の自分自身を統合することで存在の格を上げているから、各並行世界からは一斉に消えてしまったわけだ」
ゼロ≪ええ。しかしあれは半端な真化しか出来なかった筈ですが、アヌビス神も神と認めるほどの存在になったのは、元から神の片鱗があったからでしょうか?≫
聞けば、純夏には元々時間ループを引き起こすほどの人間離れした能力があったというし、武も因果導体適性があった。どちらも一般的な量子力学ではあり得ないマクロ規模の現象を引き起こしている。
九十九「確か問題は4つの段階の内『水の交わり』の部分だネ? それは多分、二人が恋人同士で深く想い合っているから条件を満たしているんじゃないかな?」
ゼロ≪……なるほど、それならば理屈には合いますか≫
何でそんなに事情に詳しいんだと思わなくもないが、緊急事態なのでルルーシュもいちいちツッコまない。
スパロボZ世界では真化に至るには前提の4段階、『獣の血』『水の交わり』『風の行き先』『火の文明』を経て最後に『太陽の輝き』へと至ると説明される。これらの内『水の交わり』は融和による進化のことで、ここで他者との理解と共存を選ぶか物理的融合を選ぶかが正しい真化と歪んだ真化の分かれ道であるとされる。
アヌビス神「XX,XXX(概ね合っているが、それだけとは言い難いな)」
テクス「どういうことでござる?」
アヌビス神「XX. XX. XXX,XXX. XX,XXX. XXX,XXX(世界の成り立ちには大きく分けて二通りある。神が作った世界と自然発生した世界だ。しかし神という管理者の居ない自然発生世界は安定を欠く為、そこに
つまりこれまでこの世界の管理神が見当たらなかったのは、今し方やっと生まれた所だから、というのが正解だったわけだ。そして管理神が不在なので他の世界からの介入がしやすくなっていたという事情もあった。
シュウ≪なるほど、そうなると、この時空震の原因は根本的にはBETAではなく、管理者無しで世界が複雑になりすぎたことではないですか?≫
アヌビス神「X. XX,XXX. XXXX. XXX. XXX,XXX(然り。ただの分岐ならまだしも、因果の絡まりと繰り返し構造が負担を掛けているな。更に並行世界侵略を開始したBETAが複数の並行世界を連結して都合良く構造を変えていったのも追い討ちになっただろう。今起きている時空震はその歪みによる反動だ。各並行世界から因果導体と因果導体源の両者を回収するのは、その歪な構造をほぐす意味もあったであろうな)」
トリオ「ほうならアヌビス様よ、この時空震は確率時空の歪みが正常な形に戻れば収まる、ということかの?」
アヌビス神「X. XXX,XXX. XXX,XXX(然り。しかし楔の塔を設置済みの世界はその境界安定効果からこの時空震に何とか耐えるであろうが、それ以外は耐えきれずに砕けてしまう可能性が高いであろうな。だからこそ二柱はそれを極力抑えるべく力を振り絞っているのだろうが、規模からして全部救うのは無理であろう)」
マイン「……アヌビス神よ、可能な限り救おうとして力を使い果たした場合、あの二人はどうなる?」
アヌビス神「XX.XX(当然消滅する。神とはそういうものだ)」
通信大会議室に沈黙が流れる。あの二人は互いを庇いつつも無理をするに違いないという確信があった。そもそも神になったばかりでは神としての知名度が無く、信仰力が足りない筈だ。
マイン「おいニンジャ、
トピア「ええ、尊き七人なんていう犠牲を許容出来ずにここまで頑張ってきたステークさん達を尊い犠牲にするなんてオチは、到底認められませんね」
単純に数の話にするならば二人が犠牲になることでより多くの人々が助かる筈だが、それでは
そもそもトピアの感性からすると、世界を救う為にお前が犠牲になれなどと押しつける人間は死んだ方がマシなので救う必要が無い。
ターニャ「となると、今出来ることは
アヌビス神「XX,XXXX.XXX.XXX(それらに加え、可能な限り少ない力で世界を安定させる御業を今
何故直接力を行使せず一旦譲渡して指導までするのかと言えば、信仰力の譲渡によるロスを加味してもそれ以上に、自分の管理下の世界にてこ入れするのと管理外の世界にてこ入れするのでは力の消費効率が大きく違うからだ。
聖騎士「それは有難い。流石は
シュミット≪その名に恥じない守護者ぶりだわね≫
更に神事部長のファムが挙手して意見を出した。
ファム「この際ですから、救助と布教を同時にこなしましょう。今神事部と広報部で具体的プランを検討しています」
トピア「ええ、お任せします」
トピアはファムの提案に即座に頷いた。神事部や広報部のこれまでの布教は
トピアも当初はファムのことを危ない狂信者だと思っていたが、適した仕事を任せて適切に評価すればここまで働けるようになったのは嬉しい誤算だった。やはり信賞必罰は組織を健全にする。
トピア「では指導と信仰力供給は
老齢の男の声≪――それはいかんな≫
頭上から聞き慣れない声が響くと、その場の人員の一部が姿を消した。
消えたのはトピア・ポケクラフ、サティ・カフェイン・トリファクス、トリオ・ウーバーファクト、ラリー・テアリジック、スコア・パグキーパー、テクス・ペテラロード、マイン・ストリアニューダ、ターニャ・フォン・デグレチャフ。全ての管理神公認
これにて第13章閉幕。
登場人物紹介を挟んで第14章を開始します。
純夏がマブラヴ世界の神になるのは第12章のあたりから決まっていた展開で、第13章並行世界編を挟むために12章末での神化をキャンセル、そして13章末で純夏が一人で神になる展開が第2のプランでしたが、また純夏がどこかに行ってステークが追いかけるのでは12章末の繰り返しになってしまうので、更に修正してステークがフォローして二人して神になる展開に変更となりました。