兜 甲児とマジンガーZEROはマブラヴ世界側の神域で純夏の手助けをしつつも
ここでZEROが突入を提案した。並行世界の神となったマジンガーZEROには時間操作能力があり、当然ながら神の力もある。時間停止能力に抗って戦うことが出来るのだ。存在X側の神域の座標についてはZEROが放送の通信経路を辿って既に特定していた。しかも時間停止によって一部の侵入阻止セキュリティがダウンしているため、ZERO単機ならば確実に突入が可能になったとのことだった。
甲児はこの提案を聞いて突入を即断した。
なおこちらは幼女を巫女としている
存在X「愚かな、汝のような新入りの機械神など我が敵ではないわ。第一その小さな身体では……うむ?」
確かにマジンガーZEROの頭頂高は
目の錯覚ではない。考えてみれば先ほどのアイアンカッターも元のサイズからは考えられないくらいに巨大化していたし、原作の最終決戦でもZEROは原型のマジンガーZやグレートマジンガーより巨大な姿になっていた。神となったマジンガーZEROのサイズは実は
なお甲児まで一緒に大きくなっているわけではなく、シートとコンソールはそのままに、徐々にパイルダー内部の余剰スペースが増えている。
甲児≪だったらこれで五分だなあっ!!≫
そして見る間に頭頂高22kmとなったマジンガーZEROが猛然と存在Xに殴りかかった。徒手空拳、いわゆるカラテだ。存在Xはやはりそれをガードした。存在Xが先ほどのアイアンカッターを咄嗟に迎撃したのも、その攻撃が有効だからだ。実際、重轟雷を消滅させるつもりでチャージしたパワーでもアイアンカッターを消滅させることはかなわなかった。
ZEROは先ほどまでの戦いをつぶさに観測していた。存在Xには熱や光は吸収されてしまうためブレストファイヤーや光子力ビームは使えないが、十分な次元力を込めた運動エネルギー攻撃は有効であることが分かっている。更にZEROは第6の魔神パワー、因果律兵器を起動して、存在Xにダメージが通りやすいように次元力を調整して攻撃を繰り出している。
甲児≪くらえ、冷凍ビーム!≫
近接格闘戦をしながら甲児の操縦でマジンガーZEROの両耳のレーダーアンテナ先端から摂氏マイナス1億2千度の冷凍ビームが放たれると、存在Xはこれを咄嗟に回避した。存在Xは
そうして存在Xの体勢が崩れた所でZEROが攻勢を仕掛けた。正拳、前蹴り、肘打ちと流れるように繋いでいく。
その堂に入ったワザマエと至近距離からの冷凍ビームを組み合わされると厄介だと判断した存在Xが距離を取ろうとすると、その後頭部にZEROとは別の攻撃が直撃した。
存在X「ごはっ!?」
ターニャ≪隙を見せたな存在X!≫
存在Xの後頭部に渾身のフライング・ニールキックを浴びせたターニャ機が滞空し、更に次の打撃のモーションに入っていた。しかもいつの間にか重轟雷の合体が完了してまたサイズが10倍になっていた。全高21.5km、重量2.40×1024tのこの形態を『
存在Xは次の攻撃に対処する為にターニャに注意を向けた。
存在X「貴様、謀ったな!?」
ターニャ≪馬鹿め、今頃気付いたのか? 兵は詭道なり、だ≫
マイン≪この程度の演技を見破れない
そう、実はターニャもマインも最初から時間停止にレジスト出来ていた。だが抵抗出来ない振りをすれば油断するだろうということで示し合わせて演技していたのだ。よく考えてみれば、そもそも放送機器が停止していない時点でそれは明らかであった。
存在Xが時間停止能力を使う可能性については幼女戦記の原作を知る
幸い
何より重要なのがこのタイムストップの
まあ今回は油断させて隙を突く前にマジンガーZEROが救援に来たのでタイミングは変わってしまったが、全く疑いもせず勝利を確信した存在Xの様子は実に傑作であり、ターニャやマインとしては演技の為に笑いを堪えるのが大変であった。
存在X「また孫子か! 小癪な!」
兵は詭道なり。孫子の兵法理論の一つであり、平たく言えば、戦いとは騙し合いであるということだ。ターニャもマインも戦略・戦術に通じている為、この手の騙し討ちはお手の物であった。
つまりこの挑発自体も騙し討ちの一部だ。存在Xはむきになってターニャ達と口論をしている場合ではなかったのだ。
ZERO≪
ゴウランガ! 存在Xの注意がターニャ達に向いている間に、マジンガーZEROは右前腕を丸ごと巨大な剣へと変形させて、浴びせるように縦に一回転した。
存在Xは咄嗟に間合いを取ることで回避を試みたが、ヘルカッターはそれを無視して存在Xを袈裟懸けに切り裂いた。
存在X「何だと……ッ!?」
それだけではない。余波だけで存在Xの背後に見える欠けた月のような天体には巨大な亀裂が生じ、星が真っ二つになっていた。あの星は神前法廷があった場所だ。
宇宙空間で何故余波が届いたのか疑問に思えるだろう。しかし、以前使用したときでも、ヘルカッターは地球上から月を真っ二つにしていたのだ。つまり距離があるとか威力を伝達する物質がないとかいうのは、機械道魔神空手の前にはもはや無意味なのだ。
威力は凄まじいが、これでも三重轟雷にフレンドリーファイアしないように方向には気を遣っている。一番巻き添えを食らいそうな英霊達は既にターニャによって回収されていたので、角度の選定はそれほど難しくなかった。
マイン≪頼もしい援軍だな≫
ターニャ≪救援に感謝する≫
甲児≪いいってことよ、俺達にとっても他人事じゃねえからな≫
ZERO≪フフフ、ミンナヲ護ルマジンガーZハ
マジンガーZEROはその凶悪な顔つきでニタリと笑った。普通に見ると悪鬼のようにしか見えないのだが、何故かその笑顔に親近感を感じたターニャは世辞でも何でもなく素直に肯定した。
ターニャ≪ああ、流石は元祖スーパーロボット、流石はマジンガーZだ≫
この親近感の原因として、ターニャ本人としては存在Xに対する反感、つまりやっていることは外道そのものなのに見た目だけがまさに神のような存在Xに対する悪感情の所為だろうとあたりをつけた。それも正解ではあるが、もう一つ、本人のあずかり知らぬ因果によるものでもあった。
何しろ、幼女戦記英語版やアニメ版のタイトルには『Saga of Tanya the Evil』などとつけられているのだが、実際にはターニャ自身は悪事など殆ど働いていない。では何故
いや、あずかり知らぬことばかりだけでなく、敵国の軍人に悪魔呼ばわりされることも一度や二度ではなかった。ターニャが所属していた
思った以上に素直な称賛の言葉を貰った甲児は、少しばかり驚いた後、照れて顔を赤くした。
甲児≪へへっ、照れるぜ≫
今し方ZEROが使った機械道魔神空手は、かつてDr.ヘルがマジンガーZEROにパイルダーオンしたことで
なおこの甲児が顔を赤くしたやりとりの相手が見た目は美少女のターニャだったので、恋人の弓 さやかに勘違いされてあとで問い詰められる羽目になった。
真マジンガーZEROとニンジャスレイヤー本編は脚本・作画の人が同じなので、マジンガーZEROの描写に突然忍殺用語を混入しても大丈夫理論でお送りしております。