[2023/10/05]テラリアンが同じアクセサリを複数装備出来ない法則を無視していたので修正しました。
サティ「それじゃあ次はトピアお願い」
テクスの報告というか提案が終わり、次は戦闘班の中でも生産に対する影響が大きいトピアの番である。
トピア「はい! 昨日はスコアさんと畜産の検証をして、コア周辺のMOBを地上で畜産するのは大分面倒という結論になったので、今まで地上にあったワニも含めてこのコアベースでうちの畜産施設を動かすことになりました。同じく検証でパワー・スラッグの畜産に成功し、現在量産体制に入っています」
ラリー「結果的に地下の方が安全だと思うが、地上で畜産出来ない原因は何だったんだ?」
トピア「何しろ直射日光でダメージを受けてあっという間に死んでしまうので」
ラリー「……そりゃ面倒だな」
種MOBだけ屋根で囲えばむしろダメージを与えるのが容易という考え方もあるが、それは日中の話で、夜間にはダメージソースにならないため夜間に合わせて設計せざるを得ず、意味が無いのだ。
スコア「地下では湖という水源を利用出来ない分若干面倒だが、何とかなる範囲だ」
ラリー「水が足りなくなったら言ってくれ。
サティ「また便利な道具を持ってるわね」
ラリー「同じ系統の底なしバケツで他にも溶岩と
スコア「必要になったら頼らせてもらおう。それからトピアさん、地下畜産場の生産力がまだ足りていないから協力を頼んでもいいだろうか」
トピア「あー、了解しました。スケジュールに入れておきますね」
スコア「宜しくお願いする」
トピア「報告を続けます。それからサティ姐さんの鉱脈巡りで護衛をして、一緒に採鉱機の設計変更をして、地下集合住宅建設では主に建造物担当ですね。建物自体で何か不便があったら言って下さい。それで引っ越しが終わってからラリーさんと一緒に地下世界の探索に行きまして、無事地獄バイオームを発見してワールドLv6に到達しました。あとはラストプリズムとのシナジーが凄かったので小さなマナポーションの工場を増設して、住民の皆さんの残機を増やしました」
テクス「残機……とは?」
トピア「はい、万が一のことがあってはいけないので複製して予備を作りました」
テクス「うん?」
サティ「ちょっと言ってる意味が分からないと思うけれど、この子のところの交配所だとモンスターでも動物でも人間でも同一個体を簡単に複製出来てしまうのよ」
ラリー「ぶっ飛んでるよなクラフトピアン」
テクス「さ、然様でござるか……」
どうやら倫理観が大分かけ離れており、果たしてトピアを代表に推して大丈夫だったのだろうかとテクスは後悔を覚えた。しかし他の面子はそれを分かっていて推しているのだから実務上の問題は無いのだろうと自身を納得させた。
なおまだテクスは知らないが、ぶっ飛んでるよなと同意を求めているラリーも必要とあらば住民を生贄に捧げるあたり、倫理観ではトピアの同類だ。
スコア「それでLv6到達でダイヤのインゴットを作れるようになり、精錬所の上位版が解放されたのだな?」
トピア「そうですね。後はLv.60~89のグリフォンが見つかればラリーさんとスコアさんの武器も精錬し放題です。エンチャントが適用可能な装備箇所は昨晩のうちに3人で集まって色々試して確定したので、それに基づいて3人分合計7装備のフルエンチャントプランを作ってきました。まずはラリーさんの元の装備、ゼニス一式をエンチャントシミュレーターに入れるとこうなります」
トピアはどこからともなくモバイル端末を取り出すと、それを操作して表計算結果を壁面ディスプレイに表示した。
一見普通のPDAのように見えるが、これは蒸着装置と同様のMOD由来魔道具である。とはいえトピアが作ったものではない。
仮想なので当然本来あり得ないパラメータを入力することも可能で、ゼニスを始めとするクラフトピア世界に無かった装備も反映出来ている。更に将来の拡張を見越して本来存在しない9つ目以降の装備部位にも対応している。
一方で、特定人物をスキャンして情報を自動入力することも可能であり、一旦これでベースを整えてから改善方向を探っていくのが一般的な使い方である。
出力形式は通常のUIのように1画面にまとめて出力することも可能だが、表示設定によっては表計算結果のように詳細を出力することも可能だ。今回は後者の出力形式に当たる。
そして何故ディスプレイに無線接続出来ているのかと言えば、このエンチャントシミュレーターに電波出力機能があり、しかも指定した設備から電波通信規格を読み取って設定することが可能だからである。ディスプレイに接続しない場合は撮影ドローンの様に端末の上に空中投影する形になる。
表示されたラリーの装備一式は、エンチャントシミュレーターの詳細形式で以下のようになっていた。
トピア「装備一式を仮称で『超伝説のゼニス』とし、バージョンをMk.1としました」
ラリー「超伝説のゼニス……まあ名前はどうでもいいか」
テクス「いいのでござるか?」
トピア「勿論もっと良い名前があったら差し替えますが、とりあえず今はこう呼びます」
ラリー「分かったぜ」
トピア「まずこのMk.1はDPS測定時の条件に合わせているため、基礎ステータスの
ラリー「おう、合ってるぜ」
トリオ「レインの
トピア「はい、折角具体的数字の情報が入ったので、極端に硬い相手を想定して条件の一つに入れてみました。実際のダメージは0~10程度になると思いますが、どのくらい攻撃力が足りないかを明示するためマイナスのままとしました」
マイン「フフフ、圧倒的ではないか我が軍団は」
テクス「連射でダメージを稼ぐ武器では相当相性が悪いでござるな」
スコア「そちらの方式でしっかりダメージを計算出来るのも驚きだが、計算項目がかなり多いな。ラリーの諸元が入った状態でも表がスカスカになっているぞ」
トピア「はい、ですのでこの装備をエンチャントテーブルとエンチャントスクロールで強化して、Lv.60状態を想定すると……あ、従来のミッション分の上限レベル10上昇は適用出来ますよねアヌビス様?」
アヌビス神「XX(無論だ)」
トピア「はい、というわけでエンチャントをつけてLv.60状態を想定すると次の表になります。」
トピアが次の表を画面に表示した。超伝説のゼニスMk.2と銘打たれたそれはMk.1に比べると大分密度が増していた。
ラリー「117万DPS! こいつは破格だな!」
トピア「エンチャントが効果を発揮する装備枠が14もあるので大分……いえ、滅茶苦茶強くなりますよね。右下の基本単発と基本DPSはMk.1と比べた場合の倍率です。バフ無し、標的
単発攻撃力では何とか14,000を超えてまともなダメージが入るようになった程度だが、DPSで見るなら
テクス「んんん? これTechと同じスケールのダメージ計算でござるよね? ジュール換算すると一撃で199kJ、DPSでは11.9MWでござるよね? 何でござるかこの滅茶苦茶な攻撃力は?」
ラリー「わはは、やっぱりテラリアン最強の武器は伊達じゃなかったってことだぜ」
サティ「まあおかしいのはそうなんだけれど、BETAと戦うならこのくらいの殲滅力がないと厳しいのよね」
トピア「内容を説明します。DPS測定時は攻撃力特化で汎用性が低下していたようですので、汎用性を重視して飛行装備と耐性装備に入れ替えました。ゼニスなら
実際同じアクセサリを2つ装備させる実験はしてみたのだが、ラリーの世界由来のアクセサリでなくても2つ分の効果は発揮しなかったので、これはアクセサリ枠が多い代わりに同じアクセサリを2つつけられないというテラリアンの特性のようなのだ。
トピア「あと弾薬を同じ矢弾枠の砥石に入れ替えました。危険な エンチャントの多用で
スコア「しかしモルファのリングはそこまで在庫がないぞ? あれはドロップ率が低いからな」
トピア「はい、なので後で乱獲しに行きましょう。悲願の罪の薬と免罪符さえあれば希少ドロップアイテムも稼ぎ放題です!」
ラリー「やはりアヌビス神(のドロップアイテム)は素晴らしいな!」
スコア「全くだな」
称えられるのは嬉しいのだが、明らかにダークアヌビスのドロップ品目当てであることを素直に喜べないアヌビス神であった。
トピア「あとはゼニスを199段階精錬して、モディファイアの付いていないアクセサリに 危険な モディファイアをつけてエンチャント強化も施すと、以下のMk.3になります。Mk.2に比べると変化が小さいですね」
ラリー「とはいえそこそこ強くはなってるな」
スコア「まあ出来ればやっておいた方がいいが、やはりエンチャントの方が優先か」
サティ「ここで初めて『エンチャント強化』が0%じゃなくなったけどこれはどういうものなの?」
サティが注目したのは、エンチャント4つとモディファイア1つの間に挟まっている部分だ。
トピア「これは『進化の石板』をつぎ込んでエンチャント効果を強化するものですね。全体合計で10段階強化出来、アクセサリ枠は1段階につき0.5%、他は1段階につき1%強化されます。ラリーさんの場合はアクセサリが7枠あるのでこちらを強化すれば7枠×4×5%で140%分強化出来ますが、それでも所詮エンチャント1.4個分の効果です。正直誤差程度の効果しか無いので、進化の石板はまずクラウドストレージの枠数増強に使う方が優先です」
サティ「成長の石板と同じようにアヌビス神に捧げて強化してもらうの?」
トピア「そうですね、エンチャント強化は1枠を最大10段階強化で60枚、クラウドストレージ最大5枠分強化で75枚のコストになります。なおクラウドストレージの方は強化を取り消せません。私が持ち込んでいる進化の石板は400枚ですので、私以外の6人で分けると66枚ずつになりますね」
サティ「私は普通にクラウドストレージの方がいいわね」
トリオ「儂もじゃな」
トピア「配布はどうしましょうかね、今配っておきます?」
今すぐの配布も出来なくはないが、数が多いので1つ1つテーブルの上を滑らせるのは時間がかかるし、スタックから66枚ずつに分割するのも手間がかかるのだ。
サティ「成長の石板の残りの配布と一緒でいいんじゃないの?」
トピア「そうしますか」
ラリー「なあトピア、その進化の石板ってのは簡単には稼げねえのか?」
トピア「色々手段はありますが、一番割がいいのはLv.90以上のドラゴン、ボーンドラゴン、フェンリルがの5%ドロップ狙いですね」
ラリー「つまりアヌビス神は偉大だってことだな」
スコア「やはりそうなるな」
トピア「まあ効果はそれほど期待できませんので、進化の石板稼ぎは時間が出来てからにしましょう。と言ったところで次は超神話のラストプリズムです。大元のMk.1がこちらになります」
トピア「こちらは魔法カテゴリの攻撃になりますので
スコア「ゼニスほどではないが大分強いな。これで射程が1kmを超えているのか」
ラリー「有効射程は確認出来てる限りでも1マイルを超えてるな」
テクス「これがあの時使っていた魔導ビーム砲でござるな?」
マイン「まあ我が軍勢には効かなかったがな」
ラリー「頑丈過ぎんだよお前んとこは」
トピア「これは初期状態で、実際にはLv.30かつ空戦仕様になっていたので別途出すとこうですね」
ラリー「そうそう、こんな装備だったな」
トピア「そしてゼニス同様にエンチャントを付与するプランが以下のMk.2です」
ラリー「84万DPSか」
スコア「またあっさり双剣のDPSを超えてきたな」
サティ「Mk.1の44.6倍ね」
トピア「更にラストプリズムを199段階精錬してモディファイアを補うとこのMk.3になります」
ラリー「よし100万DPS超え!」
スコア「あの射程でこの威力が出るのか」
サティ「修復されなければ24.6秒でレインを撃破出来る勢いになるわね」
マイン「この威力を喰らって修復せずに放っておく訳がなかろう」
トリオ「今後トキソピッドをベースに更に強化するけえ、もっと耐えるようになる見込みじゃぞ」
テクス「インフレが進むでござるなあ……しかしこれまででも敵を貫通してその後ろの敵にも当たっていたのに装甲は抜けていなかったとは面妖な現象でござるな?」
トリオ「まあ何でも貫通するっちゅうて物理的に貫通したら問答無用で一撃必殺出来てしまうからの。貫通特性は魔法的なものなんじゃろ。何故か地面や建材は抜けんようじゃし」
トピア「ともあれ、Mk.2は現段階で最大限強化出来るように作成したプランなので、あとで一旦装備を預かるための時間を空けておいてください」
ラリー「おう、モルファ狩りのあとすぐに頼むぜ。あ、その前に一旦分解して
ラリーは戦闘班なので、レベル上限を削って鉱脈創造に費やすのは難しいのだ。
トリオ「兄ちゃんが最強と目するほどの有望な素材なら問題ないぞい」
ラリー「助かる!」
かくして、ゼニスを32.3倍、ラストプリズムを44.6倍強化するプランが本日中に実行される予定となった。
表は実際にクラフトピアのエンチャント効果計算に使っていたのを拡張したものです。