謎の光に向かってガンマを飛ばしたトピアは、移動中に夜が明けて更に日が暮れる間際にその光の源を直接目視した。場所は湖の東側から突き出した半島の先に浮かぶ、東西幅6km程の小さな島。日本の離島と比べると面積で上位100にギリギリ入るかどうかくらいの広さだ。
その島の各所で地面から青白い光の柱が立ち上って先端が特に強く輝いており、その輝きの周囲を3つの光の輪が取り囲んでいる。いかにもファンタジーと言わんばかりの光景だ。数えてみればその光の柱が7つもある。この光の柱は件の廃城の近くにもあるが、廃城自体からは出ていないようだ。
なおどのファンタジー世界関連かと言えば、空中にアヌビス神殿を見つけたのでここがクラフトピアゆかりの地であることはほぼ確定である。アヌビス神も黙ってないで教えてくれればいいのにと思わなくもないが、考えてみれば本日高速移動手段が手に入ったばかりなので、あまり早く知っても時間を無駄にしたかもしれない。
トピア「ふむ、直接見に来ても何か異常な事態が起きている以上のことが分かりませんが……いや、あれは?」
更に接近したトピアは眼下に意外なものを発見した。小さな集落に複数の人影がある。島全体では氷山の墜落飛行艇を住処にしている所も含めて7つの集落があるようだ。
↓南の廃城付近の4,000倍拡大地図
トピア「今まで殆ど全く見かけなかったのに、このあたりには随分人工物と人の気配がありますね。鍛冶屋ファーガスの手がかりが見つかるかもしれませんし、聞き込みでも……いや、もう日が暮れましたし、先に光の柱を見てみましょうか」
南から接近してアヌビス神殿と素朴な集落を通り過ぎ、仮称光の柱1のそばに着陸すべくトピアがガンマの速度を落としていくと、トピアはそこで光の柱の根元あたりにも一人いることに気付いた。黒髪ポニーテールで眼鏡、紺の上着とロングスカートの女性だ。胸はなだらかな模様であった。彼女は驚いた表情でこちらを見上げており、足元の窓越しに目が合ったトピアは軽く手を上げて挨拶した。丁度何か知ってそうな先客がいるので、まずは自己紹介からか、などと考えていた所、辺りに不気味な笑い声が響き渡った。
これはラリーの故郷由来のボス出現の兆候だ。もしや話に聞く
トピア「え、これは……どれなんですかね?」
大きな骸骨の頭、その眼窩から飛び出した眼窩より大きな一対の目玉、百足か蛇のような100mくらいはありそうな長い胴体。話に聞く
眼鏡の女「や、やめたまえよ!!」
眼鏡の女は走って逃げ出したが、流石に
だがその回避運動を挟んでいるせいで殆ど前には進んでおらず、距離は縮まる一方だ。
無論これを黙って眺めるトピアではない。
トピア「ええいメカニカルボス=サン、オヌシの相手はこっちだ!」
推定メカニカルボスの気を引くべく、トピアは外部スピーカーで叫びつつガンマの機銃をフルオート連射した。挨拶どころか機体を降りる時間も無いのだから致し方ない。
誘導機銃弾が推定メカニカルボスに連続で着弾、続けて本格的な戦闘のために飛び降りる準備をしていたトピアだが、入ったダメージを見て思いとどまった。
ひとまず注意を引ければよしのつもりだったのだが、実際は1発あたり11,000前後、秒間88,000ほどのダメージが出ていた。初期のゼニスの倍以上だ。結果として既に眼球が片方吹っ飛んでいる。
トピア「……建設用の割に意外に攻撃力がありますね?」
流石に無視出来なくなったようで、推定メカニカルボスが振り返ってガンマに飛びかかってきた。
このままでも倒せそうだと察したトピアは、落ち着いて座り直すとガンマをホバリングさせて眼鏡の女や集落から離れる方向に後退しつつ、上下左右のスライド移動で敵弾を回避しながら引き続き機銃弾を撃ち込んだ。気分はシューティングゲームである。そもそも相手の胴体はともかく頭や目玉が槍でも届かないくらい高い位置にあるので、
勝手に当たる誘導弾に任せて回避重視の戦闘を続けてまずは残った目玉、次に頭蓋骨を粉砕すると、最後に残った胴体部分が落下していく……と見せかけて地面に潜り、それから飛び出してを繰り返しながら突進してきた。しかも百足状の胴体のそれぞれの節部分から細かいビームを放ちながらである。よく見ると頭蓋骨とは別の虫の頭が付いているようだ。やはり別々のボスが合体した状態だったのだろうかなどと考えつつ、結局この胴体部分のメカ百足も引き撃ちで討滅した。
外敵駆除
Clear
Get!
EXP +2,000
レベル上限解放 +1
外敵駆除
Clear
Get!
EXP +2,000
レベル上限解放 +1
外敵駆除
Clear
Get!
EXP +2,000
レベル上限解放 +1
外敵駆除
Clear
Get!
EXP +4,000
レベル上限解放 +2
トピア「ふむ、メカデューサというのが合体形態の名前でしょうか? 上限が合計5も上がったのは幸運ですね。……さっきの女の人は……あ、いたいた」
光の柱からやや離れたところにへたり込んだ眼鏡の女を見つけたトピアはその上空までガンマを進ませた。そしてガンマのキャノピーを開け放ちインベントリに収納すると、自由落下からの地面直前空中ジャンプで速度を殺して眼鏡の女の目の前に着地。手を差し伸べながら自己紹介した。
トピア「お騒がせして申し訳ありません、私は
眼鏡の女「あ……ああ、お陰で大した怪我は無いぞ。なかなかやるじゃないかキミ。ワタシは考古学者のカミールという者だ」
手を引いて立ち上がらせてみれば、眼鏡の女こと考古学者のカミールはトピアよりも頭一つ以上大きかった。考古学者をやるにもフィールドワークに強そうな恵体である。かと言って筋肉が付きすぎた感じでもなく、先ほどの機敏な回避も頷けるというものだ。よく見れば頑丈そうなブーツを履いているし、実際よくフィールドワークをしているのかもしれない。
トピア「ふむ、後で何かあってはいけません。ポーションでも出しておきましょう」
尽く回避したように見えたが、やはり掠るくらいはしていたのだろう。トピアはボスモンスターを引っ張ってきたお詫びの印としてハイライフポーションを差し出した。大怪我でなければこれで十分完治するだろう。数が限られるフルエンチャントムニエルを出すほどではない。
しかしカミールはそれを受け取った途端に露骨に興奮しだした。
眼鏡の女→カミール「これはまさか、古代の資料にも殆ど記述が無い幻のハイライフポーション!? ほ、ほ、本物だ! やはりワタシの仮説は正しかったんだ! キミ、これを一体どこで手に入れたんだい!?」
トピア「え、普通に自動農園で大量生産してますけど?」
カミール「は?」
何だろう、決定的に何かがすれ違っている。
トピアは察したが、ひとまずカミールを落ち着かせることにした。
トピア「兎に角、ハイライフポーションならまだ沢山ありますから、お手持ちのそれを使って怪我を治してください」
カミール「ええー、そんなあ、勿体ないじゃないか」
トピア「今すぐそれを飲んだら追加で2つ差し上げますが?」
カミール「よし分かった、任せておきたまえ!」
トピアがインベントリから追加でハイライフポーションを2つ出してみせると、渋っていたカミールは手持ちのハイライフポーションを勢いよく飲み始めた。
4,000倍拡大の方の地図は本来のクラフトピアシームレスワールドの地図(2023/09/06時点での実装部分まで)です。サイズを測ってみると全体で6kmくらいしかないんですよね。でかすぎてもゲーム的に移動が面倒なので仕方ないんですけど。