【完結】匠 VS BETA   作:MMZK

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088. そもそもアダマンタイトとは伝説の金属ではないのか?

 トピア達はワールドLv7に到達するための特産素材を探すために氷山の塔を復旧するための希少な鳥の羽根を探すためにグリフォンがいそうなヤーデン北部のダンジョン『暴風の古庭』へと赴いた。

 こう並べると随分と迂遠な手段となっており、もう直接目視で特産資源を探した方が早いのではないかという気がしてくるが、とりあえずこの島に残った最後のダンジョンを攻略すべくトピアはガンマを飛ばした。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 ダンジョンの入口前は東西に走る谷底に川が流れており、東側の滝の上からトピア達のガンマが接近すると、入口前に待ち構えたギガンテス・バリスタが矢を射かけてきた。そんなものにそうそう当たるトピアではないが、そのまま機銃でギガンテス・バリスタを射殺した。

 

トピア「邪魔」

 

カミール「移動に使うのに慣れてしまっていたが、相変わらず凄い性能だなこのガンマというのは」

 

トピア「マインさんに言ってあげると下手くそな謙遜をしながら覿面に喜びますよそれ」

 

カミール「マインというと、あの褐色で銀髪のエルフだったか?」

 

 理想郷の建設者(クラフトピアン)は種族にエルフを選ぶことも可能なので、クラフトピア世界にエルフという概念はある。不思議なことに住民には一人もいないのだが。

 種族特性としては人間がバランス型、エルフは魔法寄り、もう一つの種族である頭に角の生えたデーモンが物理寄りである。イメージが悪いせいかデーモンを選ぶ理想郷の建設者(クラフトピアン)はかなり少ない。

 

トピア「ですね。じゃあギガンテス・バリスタがリポップしても大丈夫なようにガンマは崖の上に待機させましょう」

 

カミール「分かった」

 

 カミールとガンマを崖の上に待機させ、トピアは崖の中腹にあるダンジョンの入口に突入した。

 

 トピアがダンジョンに突入すると、そこは円環状の池の真ん中だった。正面には道が途切れた先にボスステージ、右斜め前に光の道、右斜め後ろにスイッチ、左斜め前にグライダーで渡れそうな程度の足場、左斜め後ろにもグライダーで渡れそうな距離にスイッチ。古庭型ダンジョンであるが、左側の順路がどちらなのか今ひとつ判別が付かない。これまでのパターンから言って恐らく左斜め前の方なのだろうが。

 

 ただこれまでのパターンから言って左右ルートの最後のスイッチを押すと正面ルートが開ける可能性があったので、トピアはジェットパックで足場を渡り、右後ろと左後ろのスイッチを押した。

 すると右斜め後ろからスタート地点への光の道と左斜め後ろからスタート地点へのリフト、それからスタート地点から左斜め前への光の道は出現したが、正面への道は開けなかった。流石に全部スキップは無理らしい。

 

 トピアはまず左斜め前へ進むことにした。最初の円形の足場にはギガンテス・ホプロンとグレムリン、次の円形がやや崩れた足場にはグレムリンとゴブリンが出現したのでこれを軽く殲滅。現れた光の道を渡って左折すると次は溶岩の部屋だった。浮き沈みする足場を使って対岸に渡れということらしい。この部屋は建築とワイヤーフックが禁止状態になった。

 勿論トピアはジェットパックで速やかに飛び越した。

 

 トピアは左ルートを終えてスタート地点に戻ったが、まだ正面への道は開けていなかった。

 

 スタート地点に戻ったトピアは今度は右斜め前に進んだ。

 光の上り坂の上は四角い足場になっており、その先はベルトコンベアが手前向きに動いていた。更にその横手から浮遊する直方体の石がコンベアの上にせり出しては戻る往復運動をしていた。つまり横から迫る石柱を避けながらコンベアに逆らって進めということだ。

 別にジェットパックで渡っても良かったが、トピアの移動速度は初期の2倍なので、石柱が引いたタイミングで一気に走り抜けることが可能だった。コンベアの分を差し引いてもその方が早かった。

 走り抜けた先の宝箱を開けると焼き魚が5つ入っていた。要らなくはないが何故焼き魚なのか。

 

 宝箱のある足場から右に出ている光の道を下ると次の足場にはスケルトンソルジャー2体とスケルトンアーチャー1体が待ち受けていた。

 これをいつものように殲滅すると右手の小さな円形の足場へと光の道が繋がった。なるほど終点以外にもスイッチがあったらしい。

 スイッチをONにすると、現在の足場と次の四角い足場を往復するリフトが出現した。

 

 トピアがリフトに乗って次の足場に向かうと、途中で建設とワイヤーフックが禁止状態になった。そして四角い足場から次のリフトは円柱状になっており、その横から縦に5つ連なった火炎砲4セットがファイヤーボールの弾幕を円柱に打ち付けていた。

 なのでトピアは三段ジャンプで柱の上に乗った。ファイヤーボールが柱の側面にしか当たっていないので上は完全に安全地帯になっていたからだ。

 トピアが円柱を2つ乗り継ぐと終点のスイッチの足場に辿り着いた。スイッチは既にONになっているため、既にボスステージへの道が開いていた。

 

 トピアが正面の光の坂道を上り短い階段を2つ上ると、その先には期待通りに青空のグリフォンLv.35が待ち受けていた。

 トピアに事前知識があったようにレガシーワールドにも存在していたボスキャラであり、見た目は伝承のグリフォンそのまま、鷲の後ろにライオンの下半身を合体させたなかなかかっこいいキメラモンスターである。

 グリフォンは時間をかけると厄介な風魔法を発動するので、トピアは初手の咆哮をやり過ごすとヒルデブラントを胴体の真ん中に突き入れて連続突きで速やかに仕留めた。

 残念ながら希少な鳥の羽根はドロップしなかった。流石に現状で鳥系最強のボスキャラから出ないということは無いだろうから、ドロップ率が低いのだろう。

 トピアは手間を省くために『アヌビスの免罪符』と『悲願の罪の薬』を取り出した。

 

トピア「アヌビス神の名において汝の罪を許す」

 

 だが読み上げても免罪符が消えない。当然グリフォンも再出現しない。ログを見ると「これはダンジョン内では使えない」とエラーが出ていた。面倒だが周回するしかなさそうだ。

 宝箱の報酬は案の定草原の特産素材4種20個ずつと消耗品、換金アイテムであった。

 トピアは速やかにダンジョンを脱出し、崖の上のカミールに報告しに戻った。

 

トピア「いましたよグリフォン。希少な鳥の羽根のドロップ率は低そうですが」

 

カミール「手間が掛かりそうかい?」

 

トピア「いえ、ドロップ率を10倍にするアイテムがありますので10周かそこらで終わるでしょう」

 

カミール「……相変わらずとんでもないものを持っているなキミは」

 

トピア「アヌビス神(のドロップアイテム)の恩恵です」

 

カミール「なるほどアヌビス神の御業か」

 

 カミールは悲願の罪の薬の入手経路を知らないため、素直にアヌビス神の助力の賜物と受け取っていた。実態を知ったら卒倒するかもしれない。いやカミールは信者ではなく考古学者なので多分ぎりぎり大丈夫だろう。

 

 トピアはHard難易度に設定して暴風の古庭を12周し、希少な鳥の羽根を12枚集めた。10周で終わらなかったのは悲願の罪の薬の効果が時間的に3周分であり、3の倍数分周回しないと勿体なかったからだ。

 

 希少な鳥の羽根を必要数集め終わったトピア達は次に殺戮の古庭に赴き、同じようにHardでリザードエクスキューショナーを9回狩った。希少な革を元々1つ持っていたのと合わせてこれで10枚だ。

 トピア達はこれらと羊からドロップしたふわふわの羊毛×10を合わせてシャルバート氷山の塔の2段階目を進めた。

 次の3段階目に要求されたのは装甲板x10と結界の旗x10だ。結界の旗は既にある程度量産して所持しているのでそのまま納品できるが、装甲板は改めて作らなければならない。レガシー方式なら重鋼鉄インゴット×10、竜の鱗×1、石灰岩×10、バイオエタノール×5で、重鋼鉄インゴットは鋼鉄とレアメタルの合金だが、ドラゴンを探して鱗を取ってくるのが少々面倒だ。ならば新方式ならどうかとトピアはクラフトツリーを辿って眉をしかめた。

 装甲板1枚につき鉄のインゴットが99個必要。それは別に構わない。製造には熟練の機械工場が必要。熟練の機械工場はワールドLv6で解放されるのでここまではいい。問題は熟練の機械工場の材料がワールドLv7で解放されるアダマンタイトのインゴット×20であることだ。アダマンタイトのインゴットは鉱石からの加工とは別にファーヴニルを封印する聖騎士からのドロップでも一応入手できるらしいので、繰り返し倒して調達してこいということなのだろうか? だとしてもこの島のどこにファーヴニルが封印されているのだろうか?

 

トピア「カミールさん、装甲板かもしくはアダマンタイトのインゴットってどこかで販売されてません?」

 

カミール「いや、どちらも聞かないな。そもそもアダマンタイトとは伝説の金属ではないのか?」

 

 頼みのカミールにも心当たりがないらしい。トピアはアホみたいな手順を設定した女神的存在を呪った。

 

トピア「ではドラゴンの生息地はご存じではありませんか? 赤い鱗の」

 

カミール「ふむ、それならば聞いたことがあるぞ。ヤーデン草原北部の石の円形フィールドだ」

 

 なるほど、ドラゴンはキングモノと同じように野外のボスステージに出現するらしい。

 トピアはマップでドラゴン出現位置を確認してガンマを飛ばした。

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