スーパーロボッコ大戦外伝 ディファレンス・ロボッコ・バトル   作:ダークボーイ

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ディファレンス・ロボッコ・バトル EP06

 

「よおし、ここか? ここがいいのか?」

『そう、そこだ、そこをもっと!』

 

 ジャージに着替えた流子が、意思を持っている鮮血に話しかけながら、アイロンをかけている。

 その様子を後ろから何気なく見た愛香が微妙な表情をしていた。

 

「端から見たらちょっと危ない人に見えるわね………」

「それなんですけど、確かにあの鮮血とかいう服から脳波のようなエネルギー波形が感知されてます。意思が有るってのは本当みたいですね」

 

 同じように後ろから覗いていたトゥアールが、少し改良したトゥアルフォンを操作しながた確認していた。

 

「まあ、お互い様なんだろうけど………」

「何でかあちこちのパラレルワールドから濃い人達ばかり集まってますしね」

「自分がその代表だって自覚ある?」

「じゃあ私はやる事が色々有るので」

 

 話をはぐらかしながらトゥアールはその場を去っていく。

 

「よ~し、バッチリだ。じゃあ私はちょっと寝る」

 

 アイロンがけを終えた流子は鮮血をハンガーにかけると、自室に選んだ部屋のベッドに横になるとすぐに寝息が聞こえてくる。

 

「疲れてたのね………私達も昨日そんな感じだったし」

 

 その場を離れようとした愛香だったが、そこで別室の話し声に気付く。

 何気に開いていたドアからそちらを覗いた愛香は、そこで魅零と何か話している皐月に気付く。

 

「あれ、少し休んだ方が。妹さんはアイロンがけ終わったら寝ちゃったけど」

「ああ、状況の詳細確認を済ませてからと思ってな」

 

 トレーナーに着替えた皐月が、真剣な顔で答えてくる。

 

「皐月さん達も持っている情報はこちらと大差ないようです」

「互いにアレと戦えるだけの力は有るという事は分かった。それだけでも収穫だ」

「というか、戦える面子だけ集めてる気がするのよね………」

「調査を行うにも、もう少し装備が必要な所だな。取りあえず、お言葉に甘えて私も少し休ませてもらおう」

「そうして、手貸して欲しい時には起こすから」

 

 皐月にも休むよう促しながら、愛香はリビングへと向かう。

 その途中、物音が響いてくるのを聞いた愛香がその音源の部屋を覗き込むと、倉庫らしき部屋を漁っている総二とまもりの姿が有った。

 

「何してんの?」

「お、愛香ちょうどいい、手伝ってくれ」

「総二さんが何が有るか分からないから、使えそうな物を探そうって事になりまして」

「取りあえず懐中電灯人数分、それと保存効きそうな食料なんかは適当なバッグに詰めていざって時持ち出せるようにしとこう。あと医薬品の確認だな」

「救急箱ならリビングにあったはずです」

「武器の類、は全員自前の有るから問題ないか」

「楽しそうね………」

「リアルサバイバルだからな。映画とかでやってた事を自分達でやらないと。………バリケードとか作るか?」

「さすがにそこまでは………というか、あの敵相手には無意味なんじゃ」

「そりゃミサイル撃ってくる相手じゃね」

「だったら塹壕とブービートラップを」

「さすがに手間過ぎるでしょ。どんな映画見てたのよ」

「それ以前に危ないですよ。トラップの作り方なんて知ってるんですか?」

「簡単なのなら両親から教わった。マンガで覚えたって言ってたな」

「どういうご両親ですか………」

「これの製造元って事で察して………」

 

 半ば呆れながらも、愛香も加わって三人は作業を続ける。

 

「結構色々あるんだな」

「美鳳(メイフォン)が、マーメイド島で何でも屋やってる人が色々持ってきてくれるんですよ。モノによってはそれなりにお金取られましたけど」

「色んな子いたのね、その島」

「たまに妙なの持ってきてたみたいだけどな」

 

 どう見てもパーティー用仮装グッズにしか見えないアイテムが入った箱を見た総二が首を傾げる。

 

「ジョークが好きな子だったんじゃない?」

「そうでしたね、いつも愉快な人でしたよ。お金にはシビアでしたけど。お金をリブレイターにして自分をアーム化してましたし」

「どんだけお金好きなのその人………!?」

 

 愛香が呆れながらも何気に開けた箱の中に、大量のアダルトグッズが並んでいるのを見つけてとっさに箱を閉める。

 

「ん、どうした?」

「い、いいから! 男には見せられない物入ってただけだから!」

「あ、そうかすまない………」

 

 愛香の咄嗟の言い訳に何か納得したらしい総二は向こうを向いて物色を続ける。

 

「ねえ、ちょっと」

「はい? あ…」

「何でこんなのまであるの?」

「その、リクエストが有ったとか………私達は使ってませんよ!?」

「他には使ってた人達いるのね………」

 

 まもりの説明に頬を引きつらせながら、愛香はそこらにあったロープでその箱を厳重に縛り上げ、棚の奥へと叩き込む。

 

「改めてとんでもない所だったのね、貴方達のいた所………こっちも人の事言えないかもしれないけど」

「いやまあ………」

 

 愛香の苦言に、まもりはついと視線を逸らす。

 

「う~ん、壊れた電化製品とか有ればトゥアールの材料に使えるかと思ったんだが………」

「元々ここにはあまり有りませんでしたから。トゥアールさんは確かに優秀な科学者さんみたいですけど、材料が無いとダメでしょうし………」

「どっかにやたらハイテクの施設とか落ちてないかしらね~」

「それともあの敵どうにか捕まえてみるとか。ただ倒すともれなく爆発するしな~」

「自爆装置でもついてんのかしら?」

「ホントにあるんですか、そんなの?」

「どっちにしろ、敵がどんなのか今の所さっぱり分からないってのは確かだからな。ちゃんと見えてはっきり攻撃してくるだけ、前に見た映画よりマシだけど」

 

 中身を確認した品々をまた仕舞いつつ、総二は呟く。

 

「とにかく私達がやらなきゃならないのはあの妙な振動してくる敵の対処、同じようにここに飛ばされた人達の発見、そして元の世界に戻る方法の確立。一番大事な最後のはトゥアールに頼るしかないけど」

「そうですね、やっぱり他にもいるんでしょうか?」

「諸々、トゥアールに調べてもらうしかないな………感知系の能力とかある?」

「いえ、私達には………」

「こっちもよ。あっちの凸凹姉妹はどうかしら?」

「戦闘スタイル見る限り無さそうだな………」

「ホント戦闘力過多のばかりね」

「マジで映画その物だな………」

 

 今後の先行きを思案しつつ、三人は使えそうな物資の準備を進めていた。

 

 

「うあ~、よく寝た」

「やっと起きたか」

 

 流子が目を覚ました所で、先に起きていたらしい皐月が声をかけてくる。

 

「こちらに合わせて遅めの昼食の準備をしてくれている。食事をしながら今後について話し合いたいそうだ」

「了~解。つっても何をどうすりゃいいんだか………」

 

 もそもそと起きる流子がぼやきつつ、部屋を後にする。

 

「あ、来た来た」

「じゃあお昼にしましょう」

 

 全員がそろった所でリビングで昼食が始められる。

 食事をしつつも、今後についてのブリーフィングも始まった。

 

「取りあえず、現状の把握が第一課題ですね。あの敵の影響か、遠距離サーチが難しいです。部品が無い事にはあまりガジェットの類も作れませんし」

「まずは地図の作成か。何をするにも情報がいる」

「現状で分かっている分は作成中です。情報の共有化も必要ですね」

「そう言えば皆さん携帯とか持ってます?」

「あ~、マーメイド島では使えなかったので………」

「ビクニ島でも」

「私は持ってるぞ」「こちらも」

「じゃあアームの皆さんの分と、そちらのお二人の分の改造も必要ですね。部品足りるでしょうか?」

「午後から他の建物もよく探しましょう。何か出てくるかも」

「妙なのも出てくるかも………」

「まさか死体とか?」

「一応全ての建物をチェックしましたが、それは大丈夫です」

「外部探索チームと準備・防衛チームに分ける必要があるな」

「戦力を均等に分ける必要もな」

「だとしたら各自半数ずつですね」

「だとしたら今度は私と魅零さんは残って他の建物のチェックを」

「こっちはさっきと同じく、オレと愛香が探索、トゥアールと慧理那が防衛だな。トゥアールは色々準備が有るだろうし、体力と能力的に慧理那は防衛の方が向いてる」

「総二さんがそう言うのでしたら」

「じゃあ私と皐月、どっちがどっちにすんだ?」

「流子が探索に回ってくれ。私は見てきた物をデータにまとめたい」

「じゃあ大体まとまりましたね。午後からそう動くという事で…」

 

 食事も終わる頃、トゥアールがまとめて誰もが食後のお茶に手を伸ばそうとした時、突然アラームが鳴り響く。

 

「こいつは!?」

「戦闘を確認! 朝とは逆方向です!」

「他にも誰かいたのか!」

「行こう! チーム分けはさっきの通り!」

「先行っててくれ! 鮮血!」

「お昼休みくらいさせなさいよ! テイルオン!」

「乱花ちゃん!」「分かった姉さん!」『ドライヴ!』

 

 即座に戦闘態勢を整えていく探索チームがリビングから飛び出していく中、トゥアールがオマワール君二号を反応の有った方向へと先行させる。

 

「戦闘の規模によっては我々も行く必要が有るな」

「どんな人達がいるかにもよりますが」

 

 皐月も純潔を取りに行き、魅零も警戒を高める。

 

「映像出します」

 

 反応近くまで来た所で、トゥアールが現場の映像を空間投射する。

 そこに映し出された映像に、まもりと慧理那は目を丸くする。

 

「なんか、ゴツいですね」

「しかも飛んでます」

 

 映像がやや不鮮明ながら、そこにはパワードスーツのような物をまとった人影が、こちらでも戦った多脚型のみならず、小型の飛行機のような飛行型とも戦っていた。

 

「一応戦えていますが、数が多いですね」

「飛んでるのもいますし………」

「私達も向かいますか?」

「いえ、待ってください」

 

 そこで画面に同じように飛行型パワードスーツをまとった人影が新たに加わるのが見えた。

 

「向こうも複数いるみたいですね。通信は?」

「ダメです、特殊な電波妨害があるみたいで………これ以上近づいたら、映像送信も出来なくなりますね」

「無駄に高度な機体のようだな。双方に」

 

 手早く純潔に着替えて臨戦態勢を取る皐月が、冷静に画面の戦闘を見つめて解析していく。

 

「さて、問題はこいつらが戦力になるかどうかか………」

 

 

「また増えた!」

「なんなんだこいつら!」

「ヴァイスでないのは確かです!」

 

 飛行型パワードスーツをまとった、三人の少女は背中合わせにフォーメーションを組みながら、鳴動する不気味な敵と対峙していた。

 

「全然スキャン出来ない、個々でジャミング機能を持ってる?」

 

 白黒の軽装スーツをまとったピンク色の髪の少女、比良坂 夜露がセンサーを調整して顔をしかめる。

 

「フレームサーチなら何とか効くよ! 撃ちまくれ!」

 

 灰色の重装型スーツをまとった褐色の肌の少女、兼志谷 シタラが手にしたスナイパーライフルを速射しながら叫ぶ。

 

「待って! 何かこちらに、いえこの反応は人間?」

 

 そこにダークブルーのスーツをまとった眼鏡に黒のロングヘアの少女、百科 文嘉が新たな反応を捕らえる。

 

「他に誰か来てるの?」

「いえ、アリスギアの反応では有りません!」

「あに!?」

「エグゼキュートウェイブ!」

 

 とまどう三人だったが、そこで水流と共に放たれた三叉槍がその軌道上にいた敵を貫き、粉砕していく。

 

「何今の………」

「なんかすごい」

「何でしょう………」

 

 思わず呆気に取られる三人だったが、そこでこちらに向かってくる人影に気付く。

 

「あんた達無事!?」

「は、はい!」

 

 声を掛けられた事に思わず夜露が答えた所で、相手がこちらに比べてやけに軽装な姿に気付く。

 

「お前、どこの所属のアクトレスだ?」

「それ以前にそのギアは………」

「所属はツインテイルズ、これはテイルギア、でもって私はテイルブルー! 詳しい話は後、今仲間が来るから、地上の敵は任せて! 上空はお願い!」

 

 簡潔に説明すると、テイルブルーは手元に戻ってきたウェイブランスを手に、地上へと降下して地上の敵と対峙する。

 

「何かよく分からない事言ってるけど………」

「謎の味方の登場はお約束!」

「敵ではないようですし、加勢してくれるようね。ここはお言葉に甘えましょう」

 

 突然の事に疑問は浮かぶが、こちらに向かってくる敵に三人の少女、対ヴァイス武装≪アリスギア≫をまとう≪アクトレス≫は頷いて敵へと応戦する。

 

「夜露さんがアタッカー、シタラはサポート、私がバックを!」

「了解っす!」「OK!」

 

 文嘉の指示に素早く他の二人はフォーメーションを展開、夜露が手にした十字型の大型アサルトライフルを速射しながら突撃し、シタラがスナイパーライフルでそれをサポート、文嘉がエネルギーバズーカで集結しようとする敵を牽制する。

 

「攻撃は十分効く。ヴァイスとあまり変わらないみたい」

「見た目はもっと不気味だけどね!」

「不気味で済めばいいのですが」

 

 三人のアクトレスが次々と飛行型を撃破していく中、地上の敵の反応が次々消えていく事に気付く。

 

「先程の方の味方が到着した模様です」

「何か、ヒーローアニメみたいな恰好してる………」

「それと露出すごいのと、制服なのにすごい刀持ってるの」

 

 こちらと比べてかなり軽装に見える者達が、次々と多脚型を破壊していくのに、アクトレス達は目を丸くする。

 

「軽装に見えてかなりの攻撃力を持ってるね」

「アリスギア並だね~」

「見た目はだいぶアレですが………」

 

 地上で剣や槍を振るう者達の攻撃力にアクトレス達は驚きながらも、己達は宙を舞いながら飛行型を撃破していく。

 

「向こうもやるな」

「負けてられねえぞ!」

 

 テイルレッドと流子が多脚型を左右から同時に斬って撃破しながら、宙を舞いながら次々と飛行型を落としてく者達を見る。

 

「自由に飛べるのはうらやましい所ですね」

「こっちで飛べるのは私だけだし」

 

 倫花が大刀を突き刺し多脚型の動きを止めた所で、テイルブルーがウェイブランスを横なぎにして止めを刺しながら、上空を眺めていた。

 

「それで、最後!」

「了~解!」

 

 夜露が最後の飛行型に弾丸を叩き込み、シタラが狙撃で止めを刺して落とす。

 

「油断するな! 大型が来る事が有るぞ!」

 

 そこで下からテイルレッドが叫ぶのと、アリスギアのセンサーがアラートを鳴らすのは同時だった。

 

「大型接近! ヴァイスと同じパターン!?」

「しかも二機! ちょっとまずいかも………」

 

 アクトレス達が驚く中、奇妙な駆動音と共に、飛行型の縮尺を数倍にしたような巨大飛行型が左右から挟み込むように現れる。

 下手な大型爆撃機をも上回るサイズに、アクトレス達は一瞬ひるむが、下にいる者達は迷わなかった。

 

「あっちのはこっちで受け持つ! あんた達はそっちを!」

「どうやって!?」

 

 テイルレッドが叫びながら片方に向かっていき、夜露が思わず聞き返すが、地上で戦っていた者達は告げずにテイルレッドに続く。

 

「倫花! 乱花に変わって拳でオレを打ち上げてくれ!」

「! 了解」

 

 テイルレッドの提案に倫花は少し迷うが、頷くと大刀を抱きしめドライヴをコンバート、巨大な手甲を嵌めた乱花が現れる。

 

「いいなそれ、私も!」

「いいけど、微調整そっちでね!」

 

 倫花が変じた手甲を大きく引いて上へと構える中、左右にそれぞれテイルレッドと流子が乗る。

 

「行っけえ!」

 

 そのまま一気に両の拳が突き出され、それを土台に二人の体が一気に打ち出される。

 

「はああぁぁ!」

「おらぁ!」

 

 気合と共にティルレッドのブレイザーブレイドと流子の片太刀ばさみが巨大飛行型を大きく斬り割き、そのまま抜けると二人とも地面に落下、轟音と共に着地すると再度乱花の方へと走り出す。

 

「無茶苦茶………」

「やるな~」

「そういうレベルの話ですか?」

 

 アクトレス達が呆然とする中、巨大飛行型の攻撃が飛来し、アクトレス達は慌てて回避する。

 

「こっちは私と夜露さんで対応します! シタラは向こうの援護を!」

「了~解!」

「来ます!」

 

 文嘉が指示を出す中、三人のアクトレスはすかさず散開、夜露は攻撃をかいくぐりながら巨大飛行型に銃撃を叩き込んでいく。

 

「外装がやや硬い、どこかにコアは…」

「無かったわよ、そんなの」

 

 相手の弱点を探す夜露だったが、そこで隣にテイルブルーが並走して飛んでいる事に気付く。

 

「どうやら速さはそっちの方が断然上ね。なんとかあいつの動き止められる?」

「やってみる。飛べるのは貴方だけ?」

「そうよ、しかも…っと!」

 

 そこで巨大飛行型が放ったビームをテイルブルーはかろうじて回避する。

 

「空中戦なんて初めてよ! 機動力は期待しないで! このっ!」

「………了解っす」

 

 テイルブルーが怒鳴りながら、続けてのビーム攻撃をウェイブランスで叩き落とすのを見た夜露は素直に頷く。

 

「文香さん! ブルーさんは空中戦初めてだそうです!」

「分かったわ。とにかく片方を速攻で撃破して向こうを…」

 

 文嘉がちらりと向こうを見ると、シタラの攻撃に続かんと同じ手でヒット&アウェイを繰り返すテイルレッドと流子の姿が見える。

 

「並の攻撃はしない、一気に決めるわ」

『アイズ・イソボルグ!』

 

 文嘉のアリスギアが一気に展開、そこから無数のミサイルがまとめて巨大飛行型へと叩き込まれていく。

 

「このまま一気に…」

「危ない!」

 

 爆炎が晴れる直前に夜露が一気に突っ込もうとするが、そこで爆炎を貫いて放たれたビームを背後から投じられたウェイブランスが防ぐ。

 

「こいつら結構固い上にしぶといわ! トドメは慎重かつ一気に!」

「なるほど!」

 

 旋回して爆炎が晴れるのを夜露が待つと、そこから各所にかなりダメージを負っているが、まだ鳴動しつつ動いている巨大飛行型の姿が露わになる。

 

「確かにしぶとい………」

「でも効いてるわ!」

「これなら行ける! 併せて! オーラピラー!」

 

 テイルブルーが叫びながらかざしたブレスレットから放出したエネルギーが、巨大飛行型を内部に閉じ込めるような円柱型のエネルギー障壁となり封じ込める。

 

「エグゼキュートウェイブ!」

「冥途の土産だ。全部持ってけ!」

『ヨモツオオカミ!』

 

 テイルブルーのウェイブランスから膨大な水流と共に刺突が放たれ、夜露が双剣に持ち換えての高速連続斬撃が叩き込まれる。

 必殺技の連撃に巨大飛行型は耐え切れず、爆散した。

 

「よし、ざっとこんなモンですね」

「中々やるわね」

 

 夜露とテイルブルーが撃破を確認した所で、もう片方の巨大飛行型に向き直る。

 

「いっけぇ!」

 

 そこでは、倫花が振るった長刀から花吹雪のような光を伴った竜巻が放たれ、巨大飛行型をえぐっていた。

 

「一気に行くぞ! オーラピラー!」

「肩借りるぞ! 武滾流猛怒!」

「私を踏み台にしたぁ!?」

 

 そこへシタラのアリスギアの両肩に乗っていたテイルレッドと流子が同時に飛び出す。

 

「グランドブレイザー!!」

「おらあぁ!」

 

 膨大な炎のエネルギーをまとったブレイザーブレイドと、倍以上に刀身を伸ばした片太刀ばさみが巨大飛行型を十文字に斬り、爆散させる。

 

「よおし!」

「恐れ入ったか!」

 

 着地を決めたテイルレッドと流子がそれぞれガッツポーズを決める。

 

「いや~、やるねあんた達」

「そっちもな」

 

 降下してきたシタラに、テイルレッドもサムズアップして答える。

 

「で、あんた達何者?」

「話せば長くなるけど、そっちもいきなりここにいた口だろ?」

「あ、そっちも?」

「つうか全員だよ」

 

 簡単過ぎる説明にシタラが納得するが、そこでテイルレッドが総二の姿に戻り、流子の鮮血が元のセーラー服に戻る。

 

「え!? 変身したぁ!」

「違う、さっきまでが変身してたんだよ」

「あっちはもっとすげえぞ」

「何が…」

 

 シタラが驚く中、流子が指さすとそこには長刀から人の姿に戻る乱花の姿が有った。

 

「え? え? 何がどうなって?」

「どっから説明すっかな………」

「だよな………」

 

 総二と流子が悩む中、他のアクトレス達も目を丸くしながら降りてくる。

 

「今、女の子が男の子に………」

「あっちの人は刀が人間になってましたが………」

「ま、初めて見たらびっくりするのは当然よね………」

 

 そろって降りてきたテイルブルーも変身を解くが、そちらは左程変わらない事に違う意味で首を傾げられる。

 

「何がどうなって………」

「それはこっちも知りたい所ね」

「夜露さ~ん! シタラさ~ん! 文嘉さ~ん!」

 

 そこへ声が聞こえた事に皆がそちらを向くと、こちらに向かってくる新たなアクトレスの姿が見える。

 

「皆さん大丈夫ですか!?」

「のどかちゃん! こっちは大丈夫! この人達のお陰でね」

「そうですか、それはよかった~。中々セッティングがうまく行かなくて、やっと出てこれたんです~」

「あれもそっちの?」

「ええ、ここに来てるアクトレスは彼女を含めて四人。全員成子坂製作所の所属よ」

「製作所?」

「ひょっとして、会社か何か?」

 

 夜露の説明に、今度はこちら側の皆が首を傾げる事になった………

 

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