スーパーロボッコ大戦外伝 ディファレンス・ロボッコ・バトル   作:ダークボーイ

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ディファレンス・ロボッコ・バトル EP07

 

『パラレルワールド?』

「そう、オレ達はそれぞれ違う世界からここに集められたんだと思う」

 

 総二の説明に、アクトレス達は思わず顔を見合わせる。

 

「そんなまさか、と言いたいけれど………」

「実際先程の戦いと、皆さん変身してたのを見てしまいましたし」

 

 夜露と文嘉が先程までと恰好どころか姿まで変わった者達の姿に顔をしかめる。

 

「え、そういうのってチートスキル持って転生するもんじゃないのか!?」

「え~とどうだろ?」

「元から持ってるとも言えなくもないし」

 

 違う意味で驚いているシタラに、倫花と乱花は首を傾げる。

 

「じゃあ皆さんもいきなりここに来たんですね?」

「ええそうよ」

「おかげで昨夜はやべー所に野宿したぜ」

 

 興味津々なのどかに、愛香と流子が説明する。

 

「野宿? まさか、いきなり森の中に放り出されたとか?」

「そうだけど?」

「あれ、私達は気付いたら事務所ごとここに来てたんですけど………」

 

 流子の言葉にアクトレス達が更に首を傾げる。

 

「事務所? そう言えば会社の所属なんだっけ」

「はい、気付いたら事務所の周りの風景が変わってて、取りあえずギアを装備して周辺を調査していたら、先程の敵と遭遇して………」

「何か扱い違くない?」

 

 夜露の説明に、愛香が大きく首を傾げる。

 

『気になりますね~、ちょっとそちらに伺ってみていいでしょうか?』

 

 そこでオマワール君二号から投射された映像でトゥアールが会話に加わってくる。

 

「こちらの方は?」

「トゥアール? 私達ツインテイルズの一応リーダーというか黒幕というか………今の状況を一番理解してそうなのは確かよ、残念ながら………」

「まあ変わった人ですけど、すごい頭いいのは確かね」

「これもその人が作ったし」

 

 文嘉の問いに、愛香、倫花、乱花がそれぞれ説明する。

 

「じゃどすんだ? 一遍戻るか?」

『いえ、このまま一緒に行ってください。こちらでモニターします』

「って訳だけど、いいか?」

「あ、今確認を」

 

 一度帰還を提案する流子だったが、トゥアールは直行を提案、総二がそれを促すと夜露が通信を入れる。

 

「薫子さんから許可出ました。こちらで話を聞きたいそうです」

「了解、じゃもう一度…」

「いや、乗せてくというかぶら下がる形でいいならギアで何とか」

「一人ずつ、私のなら二人いけそう」

「じゃあ私が夜露さんに!」

「のどかちゃんは乗せる側よ………」

 

 話がまとまり、各々がアリスギアに抱えられたり、乗っかったりする。

 

「じゃあそこでいいか~?」

「おうよ」

「安全運転で」

「おっこちんじゃないわよ?」

 

 シタラの大型アリスギア≪ガネーシャ≫にしがみつく形の流子と総二に、文嘉に抱きかかえられる形の愛香が思わず呆れる。

 

「すいません、アリスギアはこういう事に使うのは想定してないので………」

「ま、女同士で抱えられるのもアレかもしれないけど………」

「じゃあ行きましょう」

 

 夜露の号令と共に、アリスギアが一斉に宙を舞う。

 

「お~、いいなこれ」

「そうだな~」

「スロー飛行してるから、落ちないようにね~」

 

 空を飛ぶ感覚に流子と総二が歓声を上げるが、シタラはにこやかに告げる。

 

「空飛べるってのは確かにいいね~」

「空飛べるアームってのは聞いた事無いし」

「武器に変身出来るってのはこちらから見れば十分すごいんですけど………」

「どうなってんでしょうね?」

 

 倫花乱花姉妹も声を上げる中、それぞれを抱えている夜露とのどかは首を傾げる。

 

「そう言えば、他に誰かか何か見つけなかった?」

「今の所はなんとも………近隣だけしか調査してなかったので」

 

 愛香の問いに文嘉は小さく首を左右に振る。

 

「安全確保が第一だったしね」

「と言うかここってどこかの惑星だよな?」

「地球じゃなさそうなのは確かね」

「なんか空間閉鎖されてるみたいだってトゥアール言ってたな」

「なんでいきなり惑星上なんだ? 私達はシャードにいたのに?」

「シャード?」

「地球脱出船団の事。私達はヴァイスと呼ばれる機械生命体の攻撃により、地球を脱出した脱出民なんです」

「え、そっちで地球滅んでんの!?」

「こっちももう直、そうなりそうなんだけどよ………」

「どうやら更に厄介な人達みたいね………」

 

 互いに現況を放しつつ、一行は目的地へと向かう。

 

「見えてきたよ」

「あれが私達の所属する、成子坂製作所です」

「意外と小さいんだな」

「事務所部分はですよ。下はギアの整備及び発進ベースになってるから結構広いですよ? まあ発進ベース埋まっちゃって上から出ましたけど………」

 

 夜露と文嘉が示した場所、森の中にポツンとあるいかにも中小企業といった事務所に、思わず総二が漏らした言葉にのどかが説明する。

 そして事務所の前にスーツ姿の女性と作業服姿の整備員が複数いるのに皆が気付く。

 

「結構人数いるんですね」

「本当は成子坂所属のアクトレスももっといるんだけど、今いたのはここに来た時事務所にいた私達だけだ」

「なんかこっちと待遇違い過ぎない?」

 

 倫花がかなりの人数が見える事に首を傾げ、シタラが説明すると乱花が顔をしかめる。

 

「それじゃ到着」

「おかえりなさい。その人達が?」

「どうも、観束 総二です」

「山野 薫子、成子坂製作所の臨時指揮官よ」

 

 代表して総二が挨拶する中、スーツ姿の女性、薫子が挨拶を返す。

 

「整備部部長の磐田だ。随分と変わった装備してるらしいな」

 

 一緒にした眼鏡をかけた年配の男性整備員が、アクトレスが連れてきた者達をじろじろと見る。

 

「それはお互い様って事。ここにいる人達全員、変わった戦闘力を持ってるってのだけが共通点よ」

 

 それに対して愛香が反論する。

 

「あの、本当に変身するんすか?」

 

 若い男性整備員が恐る恐る聞くが、それを聞いた者達が顔を見合わせる。

 

『テイルオン!』『ドライヴ!』「鮮血!」

 

 小さく頷くとそれぞれテイルブレスをかざし、手を握りあい、赤手甲のピンを引く。

 次の瞬間、それぞれの姿が変わり、成子坂製作所の者達を驚愕させた。

 

「本当に変身した………」

「おい、変身し過ぎのがいるぞ」

「TSと刀、どっちの事です?」

「へ~、そうやって変身するんですね」

 

 薫子が唖然とし、磐田が気になる点を指摘し突っ込まれるが、のどかは興味深そうにそれを見ていた。

 

「直に見た以上、疑う余地は無いわね」

「こっちから見たら、そっちの重装備の方がすごいけどな。イエローが喜びそうだ」

「一応確認しておきたいんだけど、どちらが本当の性別?」

 

 薫子の確認に、テイルレッドは変身を解いて元の姿に戻る。

 

「れっきとした男です。なんでかテイルオンすると女になるんですけど………」

「言っておくけど総二だけね。私ともう一人は元から女だから」

『自己紹介はそれくらいにしておきましょう』

 

 そこでオマワール君二号からトゥアールの映像が映し出される。

 

「こちらの方は?」

「オレ達にこのテイルブレスをくれたトゥアール」

『どうも、総二さんの恋人のトゥア…』

「せいやぁ!」

 

 説明の途中で愛香の後ろ回し蹴りがオマワール君二号に炸裂し、映像が乱れる。

 

『甘い! 前回の轍を踏まぬよう、強度は増してあります!』

「ちっ!」

「それ位にしとけ、話が進まねえ………」

 

 映像の中で胸を張るトゥアールと舌打ちする愛香に、流子が呆れる。

 

『とにかく、状況はお互い同様でしょうが、少し確認したい事があるので、そちらの設備を見せてもらいたいのですが………』

「本来なら部外者立ち入り禁止ですけど、仕方ないですね」

 

 トゥアールの提案に、薫子が頷く。

 

「じゃあ皆さんも。夜露さん達はギアの解除を」

「お邪魔します」

 

 薫子の案内に、他の者も変身を解いて後に続く。

 

「中は本当に事務所って感じだな」

「普通ね、意外と」

「ここはね」

「となると………」

 

 事務所部分を案内された一行が、地下の整備ベースに入ると環境が一変する。

 

「うわ、こりゃすげえ………」

「ハイテクね~」

「SF映画みたい」

「落差すごくねえか?」

 

 口々に色々言いながら、アクトレス達が解除したアリスギアが並ぶ整備ベースを見て絶句する。

 

「なんかあまりにもこっちと違い過ぎね?」

「だよね………」

「こっちなんか野宿したんだぞ、皐月と交代で見張りしながら」

「そうなんですか?」

『いえ、状況は一緒です』

 

 口々に愚痴る一行に、薫子が首を傾げるがトゥアールはそれを否定する。

 

「どういう意味だトゥアール?」

『ツインテイルズにテイルブレス、アームにはパートナー、流子さん達には神衣、そしてそちらのアクトレスでしたか、にはアリスギア。全員が戦闘可能な状況でここに来てるんですよ』

『あっ………!』

 

 トゥアールの指摘に、皆が思わず声を上げる。

 

『こちらと違い、そちらにはアリスギアの整備調整が必要になる。だから整備ベース丸々転移させた。それに対してこちらは今持っている物だけで戦闘態勢が取れる、そういう事です』

「何故、そんな事を?」

『戦闘データを取るため、そう推察出来ます。それ以上の事は今は何とも………』

「つまり、私達を戦わせたがってる?」

「何だってそんな事を?」

 

 夜露と文嘉の疑問に、トゥアールは首を左右に振る。

 

『だから分からないのです。問題は、こうなった以上協力しなくては危険だという可能性が極めて高い事です』

「それはさっき身に染みたわ」

「さすがに空飛ぶ相手に跳ねながら戦うのはどうかと思うけど?」

「こちらでもモニターしてたけど、デタラメな戦い方するのね………」

 

 トゥアールの指摘に夜露が頷き、シタラが思わず口をはさむが、薫子は思わず唸る。

 

「どうする? こっちの方設備よさそうだけど引っ越す?」

「こちらもそれなりの人数いますけど………」

「つうか泊まる所あんのか?」

 

 愛香の提案に倫花と流子がそれぞれ意見を述べる。

 

「あの、こちらは仮眠室くらいしかないけど、そちらはどこに泊まってるの?」

「マーメイド島に有った寮、のコピーらしい所」

「無駄に部屋数は多いけど、設備は今一だけど」

 

 薫子の質問に乱花と総二が答えるが、部屋数が多いと聞いてアクトレス達が反応する。

 

「それって、個室って事?」

「基本二人部屋よ、アームの人達はパートナーと基本同室だったらしいから」

「同室、二人きり………」

 

 話を聞いて、なぜかのどかが夜露の方を見て生唾を飲み込む。

 

「話を聞く限り、どちらも一長一短ね。それに移動の問題も有るわ」

『う~ん、それくらいの設備が有るなら、何とかなるかも………』

 

 薫子が首を左右に振る中、トゥアールがある提案をする。

 

「あんた、まさか………」

『それだけ資材と設備が有れば、双方を繋ぐポータルが作れるかと思います。そういう訳でそちらに伺いたいのですが………』

「ポータル、って転移装置!? そんなの作れるの!?」

「作れるのよ、残念ながら………」

「マジか、こっちでもそんなん実用化されてねえぞ」

「技術力だけはある方みたいです」

「なんかたまに言ってる事が明後日なのが問題だけど………」

 

 成子坂製作所の者達が驚く中、愛香や倫花、乱花達が肯定する。

 

「迎えに行くにしてもちょっと待て。戦闘直後だからギアの点検整備をしてからだ」

「何なら、予備の機体で私が…」

「敵がいるなら単騎は危険だ、最低でも二人以上いた方がいいだろう」

「あ、指揮官さんも現役? 速度が大分違うけど、なんなら私が」

「部長、私のギアがもう少しで整備終わります。それも含めるならなんとか」

 

 磐田の指摘に薫子が名乗り出、愛香が同伴を申し出る中、女性整備員の一人が名乗りでる。

 

「結構戦闘員いんだな」

「適性が有れば免許は取れるわ。まあ一定程度すると適正減衰するのが普通なんだけど………」

「え、免許制なの?」

「そうよ、アクトレスって結構人気だし」

「兼業でやってる人も多いわ」

「まあ、人気って点はこっちもだけど………」

「私達って危険だからって孤島に隔離されてましたけど」

「え、そうなんですか!?」

 

 双方大分違う話に、互いが驚く。

 

「積もる話は後にして、準備をお願いします。どうやら予想以上に危険な場所なのは判明しましたし」

「じゃあそれまで、オレ達がここ警備してるから」

「そうだな、自分の身守れる奴ばかりじゃなさそうだし」

 

 薫子が話を進める中、総二と流子が留守番を名乗り出る。

 

「こちらの整備が済むまでお願いするわ。体制も色々見直さないと」

「忙しくなりそうだな………」

 

 磐田が頷くと同時に、整備班が一斉に行動を開始した………

 

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