最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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ランキングはここまで

 リビングに移動し、3人にはリビングで、私だけはキッチンの方へと向かい、3人に頼まれた飲み物を淹れる準備を行う。

 リビングとキッチンは近くにあるから、3人の声は聞こえている。

 

「じゃあ、さっそくですが、ハルのチャームポイントは何でしょう?」

 

「(あれ?聞き方それ?まるでクイズなんだけど……)」

 

 聞こえてきたそれに、私は少しだけツッコミを入れる。

 ランキングを作る情報屋とは言ったけど、クイズ形式で行くの、ハル?

 ていうか、なぜいきなりチャームポイントを……?

 

「最初に聞くのはそれなのか?」

 

 なんてことを考えていると、リボーンがハルに質問する。

 

「はい!実はハル、占いとか信じやすい人間でして。まずは自分のチャームポイントを聞いて、占い師さんが万能かどうか確かめることがあるんです。」

 

「なるほどな。フゥ太の場合は、占い師とはちと違うが、そう言うのもたりだな。」

 

 でも、フゥ太は占い師じゃない……と考えていると、リボーンが同じことを指摘する。

 あれ?内心読まれた?とか一瞬思ってしまったが、かなり離れた位置にいるからそれはないと思いたい。

 読心術っていわゆる表情から心境を探る能力だってジョットさん達が教えてくれたから、離れていて表情がわからないからできないはずだ。

 

「いいよ。じゃあ、ハルさんのチャームポイントランキングだね。いくよ。」

 

 そんなこと考えていると、フゥ太達がいる方角から能力の発現を感じ取る。

 視線をそっちの方に向けてみれば、リビングにある一部の家具がふわふわと浮いていた。

 うん。やっぱりリビングに移動して正解だった。だってお茶とかこぼれちゃうから、キッチンのテーブルに置いておけるし。

 

「こちらフゥ太。聞こえるよ、ランキングの星。」

 

「はひ〜〜!ふわふわしてます〜〜〜!」

 

「フゥ太は自分の脳をレッドゾーンまで追い込んで、ランキングをするんだが、その時に体内に凝縮されたエネルギーが磁場を狂わせて、自身の周りの引力を無効化させるんだ。

 この無重力状態が宇宙空間を連想すると言うことから、遠い宇宙のランキングの星と交信してるとも言われてるんだぞ。」

 

「そうなんですね〜。ロマンチックです〜っ!」

 

「(ロマンチックか……?)」

 

 いくつか疑問は残るが、とりあえず今は飲み物を持って行かず静観しよう……そう思いながら、自分のコーヒーを淹れる

 3人の飲み物は……あっちが落ち着いた頃でいいかな。

 

「ハルさんのチャームポイントランキング、全8パーツ中の第1位は……つむじだね。」

 

「つむじ?」

 

「な、何で知ってるんですか!?さてはナツさんが!?」

 

「いや、私も初めて知ったんだけど。」

 

「へ?じゃあ……はひ─────っ!?フゥ太君すごいです!」

 

 テンションが爆上がりしてるハルを眺めながら、自身が淹れたコーヒーを飲む。

 あ、ちょっと淹れるの失敗した……。いつもより濃いめになっちゃってる。

 

「じゃあ次は、ハルのナツさんの好きなところベストスリーを教えてください!!」

 

「いや、それ聞く必要ある?」

 

「面白そうだな。オレのもやってみてくれ。」

 

「なんでリボーンも乗ってるんだよ……。」

 

 なぜか目の前でおかしな質問をしてる2人にツッコミを入れてしまう。

 いや、まぁ、ハルならまだわかるけどさ。なんでリボーンまでちゃっかり乗ってんの。

 

「じゃあ、まずはハルさんのベストスリーからだね。ハルさんのナツ姉の好きなとこランキング第3位はお菓子作りがうまいところ。第2位は強いところ。第1位は紳士的で王子様のようなところだね。」

 

「聞きました!?ナツさん!!あんなこと言ってますよー!!」

 

「いや、君が頼んだんだろ。て言うか、結構意外なところを好かれてることにびっくりだよ。」

 

「続けて、リボーンのナツ姉の好きなところランキング第3位はお菓子作りがうまいところ。第2位は判断力の高さ。第1位はこれまで会ってきた人の中でも手のかからないところだね。

 反対に、甘えてくれないところや、心配をかけたくないからと我慢し続けるところ、あと、鈍いところは嫌いではないけどイヤなところみたいだね。」

 

「……余計なことまでランキング作るんじゃねー。」

 

「……聞かされたこっちの身にもなってほしいな。」

 

「全くだな。でも、事実ではあるから否定できねーな。」

 

「……本気でその3つは嫌なんだ。」

 

 まさかの本心に苦笑いをこぼす。自身のお目付役の私のイヤなところを聞かされるとは思わなかったからね。

 

「ディーノだけじゃなく、オレにもたまには弱みを見せろ。頼りねー見た目になってるのは理解してるが、お前よりは世界を知ってるんだぞ。」

 

「あはは……まぁ、善処するよ。」

 

「ナツ姉が善処するって言葉を使う時は、絶対に考えようとしないランキングの第1位だから、気をつけてね、リボーン。」

 

「…………おい、ナツ。」

 

「余計なことを言わないでくれないかな!?リボーンの目が怖いんだけど!?」

 

 サラッと投下された爆弾に思わずツッコミを入れてしまう。

 何余計なこと言ってんのフゥ太!!それ言われたらリボーンの過保護さが上がるんだって!!

 優しくなると言えば聞こえはいいけど、毎回毎回困ったことや辛いこと、しんどいと思ってることはないかってしつこく聞かれるんだぞ!!

 1回限界寸前の状態でディーノさんに甘えたことあったけど、その翌日からマジでしょっちゅう聞かれたからね!?

 

「─────!」

 

 なんで言うんだよ!!と怒鳴りたくなっていると、イーピンの声が聞こえてきた。

 うん?と不思議に思い、コーヒーをキッチンのテーブルの上に置いてリビングに向かい、頭上へと目を向けてみれば、イーピンとランボの2人がふわふわと浮いていた。

 

「あれま……。ランボとイーピンがふわふわと……」

 

「さっきリビングに入ってきたんだが、その瞬間浮いたな。」

 

「リボーンも浮いてるけどね。」

 

「しかたねーだろ、見ての通り今のオレは赤ん坊なんだからな。体重が軽いせいで浮いちまうんだ。割と楽しいぞ。」

 

 そりゃ無重力体験は楽しいでしょうとも……と思いながら、ランボとイーピンに目を向ける。

 

「ナツ─────っ!オレっちのこと抱っこして─────!」

 

「はいはい。こっちにおいで。」

 

「うん!」

 

 すると、ランボが私に声をかけ、抱っこをおねだりしてきたので、すぐにそれに応えるように両腕を広げる。

 私が両腕を広げたことを確認したランボは、ふわふわした無重力の中、なんとか必死に泳ぐように移動して、私の腕の中へと納まった。

 

「すごいね。イーピンの筒子時限超爆は大技ランキング816技中、38位の一級品だよ。」

 

「?」

 

「イーピンのあの技って、かなり強いんだね。まぁ、確かにあの爆発力はかなりのものだったし、納得できるランクか。」

 

 私の腕の中に落ち着き、にこにこと無邪気な笑顔を見せるランボの姿に小さく笑っていると、フゥ太からイーピンの筒子時限超爆のランクを聞かされる。

 やはりと言うか、あれはかなりの威力ものだったらしい。3桁中上位に君臨しているとは流石だ。

 

「それだけじゃない。イーピンが使う餃子拳は、中距離技ランキングでも520位中116位と高性能だし、この年でこの成績なら文句ないよ。

 現にイーピンは将来有望な殺し屋ランキング5万2千262人中3位のスーパーホープなんだ。」

 

「なんとも優秀な……。てか、なんで私の周りってそう言う人が集まるんだ……?」

 

「さあな。オレにもわからねーぞ。」

 

 新たな疑問を脳裏に浮かべながらも、私は10年後のイーピンに思いを馳せる。

 これだけ優秀な力や将来性を持ち合わせていたとしても、この子は10年後の未来では裏家業から足を洗って、バイトしながら大学を目指しているんだなと。

 いったいどんな気持ちの変化があったのか……。まぁ、でも、彼女が正しいと選んだ道ならば、それを見守るのも年上の仕事かな。

 

「ランボさんは?ランボさんも何かやって!」

 

「まぁ、イーピンがやってもらったらそうなるわな。」

 

 なんてことを考えていると、ランボが自分のこともランキングにしてほしいと口にする。

 この子ならそう言うと予測できたことにやれやれと肩を竦め、モコモコの頭を優しく撫でれば、ランボはキャッキャッと笑った。

 

「ランボはうざいマフィアランキング8万2千266人中ぶっちぎりで1位だよ。」

 

「ぐぴゃ!?」

 

「当然だな。」

 

「うーん……この子も会った時に比べたらかなり落ち着いてるんだけどな……」

 

「ついでに言うと、殺して座布団にしたいランキングでも1位だ。」

 

「うん、待って?誰だそんなことを考えた奴。」

 

 ランボの謎すぎるランキング結果にツッコミを入れながら、少しだけ考える。

 何と言うか、マイナスなランキングばかりだから、プラスの結果も教えてもらいたいものだ。

 

「ねぇ、フゥ太。プラスの意味でランボが上位にいるランキングってないかな?」

 

「プラスの意味で?ちょっと待ってね……あ、あったよ。将来しっかり者へと成長するマフィアランキング、6万2千250人中43位とかなりの高順位だ。

 多分だけど、子供の先生に向いているマフィアランキング8万4千205人中の12位であるナツ姉がランボにしっかりと勉強をさせたり、大切なことやダメなことを今のうちから教えているからだろうね。

 このままランボを怒る時はしっかり怒って、褒める時はしっかり褒めるを繰り返していれば、ランボは誰よりもしっかり者になると思うよ。」

 

「……私って、人に教えることが得意だったんだ。」

 

「それは山本や獄寺、今のアホ牛を見ればよくわかることだぞ。ナツがいろいろ教えてるからか、ランボはオレの予想を早く上回ってしっかりしてきてるからな。

 フゥ太がナツがいる学校に行こうとする中、真っ先に邪魔しに行ってたのはそいつだし、ナツの手伝いを真っ先に行うのもそいつだから、ランキングとしては当然の結果だな。」

 

「そっか。少しでもランボの成長に貢献できているならよかったよ。」

 

 フゥ太のランキングを聞き笑顔を見せていると、フゥ太も笑顔を返してくる。

 

「ガハハハハ!オレっちしっかり者!」

 

「これからも勉強を頑張れば、だけどね。」

 

「だったら頑張るもんね!ナツにかっこいいって思われたいもんね!」

 

「あれま。」

 

「あはは!ランボはナツ姉が大好きなんだね!」

 

 ランボの言葉に驚いていると、フゥ太が笑顔でランボに伝える。

 それを聞いたランボは笑顔を見せてフゥ太の言葉に頷いたのだった。

 

 

 *:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀

 

 

 あれからしばらくしたころ。

 休憩を挟もうと言うことで、3人からリクエストされた飲み物を淹れ、ついでにランボとイーピンにも温かいマシュマロ入りココアを渡していると、ドタドタと急ぐような足音が聞こえてきた。

 気配からそれが誰のものか判断し、視線を足音がする方へと向けてみれば……

 

「10代目〜〜!!なんでオレに教えてくれなかったんスか!?ランキング小僧がきてるって!!」

 

「邪魔するな、ナツ!さっきそこで偶然獄寺と会ってな。面白そうだからオレもきたぜ!こっちは差し入れな。」

 

 隼人と武の2人がうちに足を踏み入れてきた。

 

「やっほー、隼人、武。差し入れありがとうね。フゥ太ならこっちにいるよ。さっきまでランキング作ってもらっていたから休憩中。」

 

 いつもの2人組に笑顔を見せながら、こっちこっちとリビングの方にくるように手招きをしてみれば、すぐに2人はリビングの方へと足を運ぶ。

 

「休憩中のところ悪いとは思いますが、前からランキング小僧には聞いてみたいことがあったんです。オレの聞きたいことはただ一つ……10代目の右腕にふさわしいランキングでオレは何位なのか!!」

 

「あー……うん。まぁ、そんなことだろうとは思った。」

 

 リビングにやってくるなり予想通りの発言を口にした隼人に対して、少しだけ苦笑いをこぼしそうになった。

 まぁ、君ならそんなことだろうさ。私の右腕になることに対して、かなり本気だったからね。

 

「できるのか、ランキング小僧。」

 

「簡単だよ。ナツ姉の右腕にふさわしいランキングでしょー。あ、ナツ姉。せっかくココアとか淹れてもらったところ悪いんだけど……」

 

「ん。一旦飲み物は避難させようか。キッチンに持ってくよ。」

 

「はい!」

 

「わかったぞ。」

 

「ありがとう、ナツ姉!」

 

「オレっちは自分で持っていくもんね!」

 

「─────!」

 

「ランボとイーピンは自分で持ってきてくれるんだ。ありがとう。」

 

「……おい、やっぱオレも自分で………」

 

「ん?」

 

「…………なんでもねー。」

 

 既に回収したエスプレッソが注いであるカップを見つめながら、リボーンは少しだけ表情を歪める。

 ランボが自分で移動させると言ったのに対し、自分は私に任せてしまったことが表情の変化の原因だろうか。

 別に片付けるくらいどうってことないから、気にしなくてもいいのにね。

 

「じゃあ、始めるよ。ナツ姉の右腕にふさわしいランキング、ハヤト兄の順位は……圏外。」

 

 不意に辺りに静寂が発生する。

 えっと……ランキング圏外って、フゥ太の力にも存在してるんだね?

 

「何─────っ!!?」

 

「あははは!獄寺はランキングの圏外なんだな!」

 

「うん?誰もランキング圏外だなんて言ってないよ?大気圏外だ。」

 

「宇宙にすら投げ出されたよ隼人。」

 

「な、なぜだ!?」

 

 相当なショックを受けてorzポーズになってる隼人に、なんと声をかけたらいいかがわからない。

 ていうか、急にランキングがおかしくなったな?地球の外ってことは、名前自体が地球になかったことになる。

 でも、隼人はちゃんと目の前にいるし、戸籍も全てあるはずだ。となると、名前自体が出てこないと言うのは明らかに矛盾していることになる。

 もしかしたら、何か原因があるのかも………。

 

「でも、ハヤト兄、マフィアのファミリーの右腕だけが仕事じゃないよ。

 ハヤト兄は保父さんに向いてるランキングでは8万2千203人中1位なんだし、ハヤト兄は子供好きランキングでも8万2千203人中2位なんだもん!ピッタリじゃないか。」

 

「はがっ!?」

 

「ええ!?いつもランボちゃんと喧嘩ばっかしてる獄寺さんが子供付きで保父さんに向いてるんですか─────っ!?」

 

 ……別に名前がないと言うわけではなかったらしい。いや、でも、名前の有無は関係ないとしてもこのランキング結果はやっぱりおかしいような……。

 

「オレ……子供好きだったの……?」

 

 ……相当精神的なショックを受けていらっしゃる。

 いや、そんなことより、明らかにおかしなこの状況にツッコませてほしい。

 だってさっきからフゥ太、なんか普段以上にふわふわしてるからね?

 

「流石フゥ太だわ!見事なランキングさばき。でも、大事なのは愛よ!」

 

 なんてことを考えていると、頭上からビアンキ姉さんの声が聞こえてきた。

 すぐに視線を向けてみると、彼女は無重力状態のリビングの上でふわふわと浮いていた。

 

「この無重力空間、大人レベルの人でも浮くんだ。」

 

「カッコイイです─────!!」

 

「いつもみせてくれるよなー。」

 

「……なかなかに個性的な登場の仕方をされて、いろんなショックを一気に受けてしまった隼人がメデューサに見つめられた生き物の如く石化してることには誰も指摘しないの?」

 

 見事なまでなカオス空間に、引きつった笑みしか浮かべることができなくなっている私のことなど気にせず、盛り上がる周りに呆れていると、空中に浮いていたビアンキ姉さんが床に降り立つ。

 

「ナツも浮いてみなさい。なかなか楽しかったわよ。」

 

「まぁ、見る分には楽しげではあるけどね……。私は遠慮しとくよ。」

 

 浮遊体験は楽しいからやってみろと言ってくるビアンキ姉さんに対して、苦笑いをこぼしながらも遠慮することを伝えれば、彼女ら「あらそう……」と小さく呟いたあと、フゥ太へと視線を向ける。

 

「まぁ、いいわ。ねぇ、ナツ。せっかくだし、誰が誰を一番愛しているのかランキングしてもらいましょうよ。」

 

「え?誰が誰を一番愛しているか?」

 

「ええ。せっかく100%の的中率を誇るランキングフゥ太がいるのよ。聞かなきゃ損じゃない。

 あなたって、周りから好かれやすいんだし、もしかしたら、あなたが秘めている特別な想いもわかるかもしれないでしょ?」

 

「ええ……?」

 

 突然何言っちゃってんのこのお姉様……とドン引きしながらビアンキ姉さんを見つめる。

 そんなランキングがあったところで、私は誰かに恋慕を抱いているわけじゃないし、意味はないと思うんだけど、

 まぁ、慕ってる人がいないわけじゃないんだけどね。どれも友愛や親愛、敬愛の範疇に収まるものばかりで、面白みはないと言うか……。

 

「面白そーだな。フゥ太、やってくれ。」

 

「リボーンまで何言ってんの?」

 

 なんで、こう言うのに地味にノリノリなんだよとツッコみたくなる。

 さっきもハルの私の好きなところランキングに便乗して自分の私の好きなところランキングまで作らせていたし……。

 

「じゃあ、まずはナツ姉が愛してる人ランキング行くよ。」

 

「なんで第1指名に私を選んだわけ?」

 

 もはやツッコミを我慢するのも馬鹿らしくなってきた程に呆れ返っていると、ふわりと自身の足元から床の感触がなくなることに気がつく。

 おわっと少しだけ慌ててみれば、私の体はフワフワと浮いていた。

 あれ?さっきまでちびっ子達は勝手に浮いてしまうレベルの力場が発生していただけだったのに、なんか余計な力が入り込んでない?

 

「ナツ姉が愛してる人ランキング、第1位は……レオン。」

 

「うん?」

 

「!」

 

「おい、こらレオン。何喜んでやがるんだ。」

 

 そう思った矢先に出てきたレオンの言葉に、私は疑問の声を上げる。

 私のすぐ近くに浮いていたレオンがやけに嬉しそうな様子を見せてすり寄ってきて、それに対してリボーンがイラつきをぶつけると言うシュールな図を視界に入れながら首を傾げた。

 

「ナツ……フゥ太が言ってることは本当か?」

 

「いや、違うよ。これだけはハッキリ言える。」

 

「!?」

 

「そ、そっかー!違うんだな!ならよかったぜ!」

 

「フッ………」

 

「!!!!」

 

「イテッ!?飼い主に向かって何すんだレオン!!」

 

 なんか視界の端でリボーンとレオンが妙な小競り合いをしているような気がするが、気にすることなく空中で態勢を立て直し、床になんとか着地する。

 

「力場の強さがさっきより明らかに大きくなってる。私の体まで何かすることなく浮き上がったのがその証拠だね。

 となると、フゥ太の力を何かが阻害して、普段よりも異常なまでの力を使わなくてはならない事象が発生していると考えられる。

 で、そのフゥ太の力を邪魔してるものって、もしかしてだけど……」

 

 そこまで口にした私は、静かに庭に出ることができる窓に近寄り、外の景色を眺める。

 視界に映り込んだ空は、鈍色の雲に覆われており、たくさんの涙を流していた。

 

「この、雨なんじゃないかな?」

 

「え、雨?」

 

 私が口にした言葉を聞き、フゥ太の集中が途切れ、同時に力場もなくなってしまう。

 

「いた!?」

 

「くぴ!?あ、ナツ、ありがとうだもんね!」

 

「謝謝!」

 

 それにより浮遊していたものや人が全て床の方に落っこちる。とりあえず、イーピンとランボのことはなんとか抱き止めることができたけど、ビアンキ姉さんだけは背中から床に落下してしまった。

 

「……ごめん、姉さん。もう少し力があれば姉さんも抱えることができたんだけど………。」

 

「いたた……大丈夫よ、ナツ。流石に私より身長が低いあなたに抱き止めてもらうわけにはいかないもの。

 今度からはすぐに受身を取れるようにしないといけないわね。」

 

 クッションになれなかったことを謝罪すれば、ビアンキ姉さんは大丈夫だと告げて穏やかに笑う。

 気にしなくていいと言うことなのだろう。

 

「起き上がれる?」

 

「ええ。大丈夫よ。でも、手を貸してくれてありがとう。」

 

 とは言え、このまま放っておくわけにもいかないと思い、ビアンキ姉さんに手を差し伸べれば、彼女は私の手を掴み、ゆっくりと起き上がった。

 あとあと背中が痛くなった時のことも考えて、一応湿布は探しておこうかな……そう思いながら抱っこしていたランボ達を床に下ろしていると、背後から元気がないフゥ太の声が聞こえてきた。

 振り向いてみると、フゥ太が床に寝転び、表情を曇らせていた。

 

「フゥ太?大丈夫?」

 

「う〜〜〜………。たるい。僕、雨に弱いんだ……。」

 

「え?」

 

 体調が悪いのかと心配していたら、雨に弱いことをフゥ太から聞かされる。

 雨に弱い?と首を傾げると、フゥ太は再び口を開く。

 

「雨なんかキライだよ。ランキングの能力がデタラメになっちゃうし。」

 

「……その能力、割と厄介な弱点持ってんだね。」

 

 天気に左右されてしまう能力なのか……と苦笑いをこぼす。

 となると、やっぱり途中からのランキングはデタラメだったのか。

 

「雨で能力がデタラメに……?てことはオレのランキングも……!?」

 

「ランボさんも!」

 

「雨が降り出したのいつでしたっけ?」

 

「………さぁ?」

 

 なんにせよ、一部のランキングはデタラメだったと言うわけだし、私が一番愛してるのがレオンだって言う結果は、その類のものだったと言うわけだろう。

 ……あれかな?余計な力を発生させないといけなくなった分、別のランキングの結果とお題にしていたランキングがごちゃまぜになるとか、そんな感じのオチだったりしたのかな?

 まぁ、なんでもいいか。

 

「今日はいっぱい能力を使っていたし、もしかしたらたまには休めって言うお天道様からの注意なのかもね。

 ゆっくり休みなよ、フゥ太。ココア、淹れ直してきてあげるから。」

 

「んー……ありがとう、ナツ姉……。マシュマロも入れて欲しいな……。」

 

「オーケー。マシュマロならたくさんストックしてあるから、すぐにマシュマロ入りホットココアを作ってくるよ。待っててね。」

 

 ゴロンと床に転がっているフゥ太の頭を優しく撫でた私は、すぐにココアを入れるために席を外す。

 

 ……そう言えば、結局のところ、私が一番愛してる……もとい、私が一番好きだと思った人って誰だったんだろう?

 

 

 




 沢田 奈月
 ひたすらツッコミまくっていたボンゴレ10代目。
 みんなのことは大好きだけど、言われてみたら自分が一番好きな人って誰なんだろう……?と言う疑問が残る結果に少しだけモヤモヤしながらも、温かい飲み物を淹れまくった。

 フゥ太
 奈月が一番愛してる人物は誰か自分も気になった結果、一番最初にランキングを作ろうとしたが、雨のせいで結局作れなかった情報屋。
 このあと奈月が淹れてくれたマシュマロ入りホットココアを飲んでゆっくりと休んだ。

 リボーン
 奈月が一番愛してる人物が誰なのか純粋に気になったが、まさかのレオンで一瞬キレかけた。
 しかし、すぐに奈月から違うと告げられ、その感情は霧散する。

 レオン
 自分のことが好きなの!?とめちゃくちゃ喜んだが、即時違うと否定されてしまいショックを受けたリボーンのペット。
 即時違うとと否定された際、リボーンがそのことに笑ったため思わず噛みついた。

 山本&ハル
 奈月が一番好きな人はレオンであると言われ、かなりショックを受けたが、即時否定されたため、ほっとした奈月ガチ恋勢。
 あれ?結局奈月の一番好きな人って誰だ……?

 獄寺 隼人
 奈月の右腕にふさわしくないと言われ、子供好きだから保父さんでもいいじゃないかと言われ、ショックにショックを重ねた末、ビアンキと言う特大衝撃を受けて石化した右腕候補。
 のちにデタラメだったことを知りかなりホッとしたが、それはそれとして10代目の一番好きな人は誰だったんだと疑問を残す。

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