最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
「珍しいね。3人が一緒に登校してんの。」
前を歩いていた3人の友人達の元に、笑みを浮かべながら珍しい組み合わせだと口にすれば、3人はすぐに顔を見合わせて、笑顔を見せる。
おや?と一瞬首を傾げれば、3人は私の方に向き直り、口元に笑みを浮かべた。
「さっきそこで出会してね。京子とは同じ道のりだし、ハルも途中までは同じ道のりだったから一緒に行こうって話になったんだよ。」
「実は、なっちゃんも合流しないかなぁってちょっとお話ししていたんだよ。」
「そしたらナツさんが本当に合流しちゃうものですから、すっごくビックリしたんです!でも、おかげでハルは出遅れることなくチョコを渡せそうです!」
「おっと?もしかして、私宛に用意してくれていたの?」
「当然です!なんせハルは、将来はナツさんの隣に寄り添う敏腕パートナーになるつもりですので!ちゃんと用意してたんですよ!」
「もちろん、私達もナツに用意してるよ。」
「なっちゃんにはいっつもお世話になってるし、私達、なっちゃんが大好きだからね!」
「「「ハッピーバレンタインデー!」」」
そう言って3人は同時にチョコレートをスクールバッグの中から取り出して渡してくる。
一瞬、驚いて固まってしまうが、すぐに小さく笑った私は、3人からの贈り物をありがたく受け取った。
「ありがとう、3人とも。それじゃあ、私からも……。ハッピーバレンタインデー。」
受け取ったそれをスクールバッグの中に収めた後、教科書に潰されないようにとその上に置いていた袋に手を伸ばす。
ピンクのリボンがハル。オレンジのリボンが京ちゃん。ラベンダーのリボンが花……どれも3人をイメージしたリボンでラッピングしていた、贈り物ようの袋に入れたものである。
「「わー!!かわいい!!」」
「流石ナツ……。相変わらずお菓子作りがプロ級じゃん……。」
「そう?まぁ、プロ級かどうかはともかく、見栄えがいいものを用意してみたよ。」
キラキラと目を輝かせながら、私が手渡した贈り物を見つめる京ちゃん達に、小さく笑みを浮かべながら、私は口を開く。
「まず、甘い方が好みだと言った京ちゃんとハルには、ショコラマフィンにホワイトチョコのトリュフを。次に、甘過ぎず控えめ過ぎずの中間が好みだと言った花には、チョコレートマドレーヌとミルクチョコのトリュフを。
あとは、見ての通りアイシングクッキーだね。今回の一番の傑作かな。」
「すごく綺麗です!」
「でも、アイシングクッキー、なんだかみんな違うね?」
「それに関しては、ちょっとした私の趣向かな。みんながみんな同じだとなんか味気ないしと思って、それぞれバラバラの花をデザインしたんだよ。」
「え?手間かかってんね。」
「せっかくだから張り切ってみた。」
興味津々に花のアイシングクッキーを見つめる3人の姿に、私は小さく笑みを浮かべる。
この花は、全部それぞれに意味がある。目の前にいるみんなを想って、必死に考えたものだから。
「まず、京ちゃんのアイシングクッキーはラナンキュラスの花。花言葉は“輝く魅力”。」
「え?」
「側にいると、暖かな陽だまりにいるような居心地よさを持っている京ちゃんと出会ったおかげで、私は今を楽しく過ごせてるんだ。
向日葵でもよかったんだけど、それは京ちゃんをイメージするような花であり、贈り物として送ると言うよりは、私がお守りにしたい感じだったからね。
だから、太陽のような輝かしい魅力を持つ君にはこの花を。これからも明るく照らすような君を見せてほしいって想いを込めて贈らせてもらうよ。」
「ええ!?」
顔を真っ赤にして照れる京ちゃんの姿に、小さく笑い声を漏らす。
ちょっと……と言うか、かなり気障ったらしい自覚はあるけど、どうしてもみんなに伝えたかった。
私がみんなにどんな印象を抱いていて、どれだけ好きでいるのかを。
「次に花。」
「私?」
「うん。花に送るのは黄色のガーベラ。複数の花言葉の中から、“親しみやすい”と言う言葉を送らせてもらうよ。
花ってとても大人びてるからさ。そのおかげで、私は割と素に近い性格で過ごせているんだ。
私も周りからどちらかと言うと大人びた性格だと言われやすいからね。時に浮いてしまうこともあって、実はちょっとだけ、最初のうちは心細かったんだ。
ありがとう、私と一緒にいてくれて。花のおかげで気を張り過ぎない生活を送れてるよ。」
「ま……真っ直ぐ言われるとちょっと照れくさいんだけど。」
「だろうね。正直言って私もちょっと照れてる。」
花が珍しく顔を赤くしたため、つられて私も少しだけ頬を染める。
でも、例え照れてしまうようなことであっても、私は自分の想いを伝えたかった。
なんせバレンタインは、お世話になってる人や、大切な人達に想いを伝えることができるイベントだ。
それなら、ちょっとだけ気障なことをしても構わないじゃないか。
「最後にハル。君にはペチュニアの花を。」
「ペチュニア……ですか?」
「うん。ペチュニアの花言葉は、“君と一緒なら心がやわらぐ”だよ。
ハルはその天真爛漫な明るさで元気よく話しかけてくれるね。その明るさは、時に眩しく思う時があるし、たまにちょっと心配になってしまうような姿を見せてくるけど、いろんな感情や表情を隠すことなく見せながら、私のことを魅せてくれる。
その姿はとても可愛らしくて、いつも私の心に安らぎを与えてくれる。
これからもその明るさを私に見せてほしいな。決して曇らせることなく、穏やかな気持ちにさせてほしい。」
「は、はひ〜〜〜〜〜〜っ!!な、ナツさん!!ひたすら王子様見たいです〜〜〜っ!!そんな熱烈な想いを告げられたら、ハル、頭からボンって湯気が出ちゃいますよ〜〜〜〜!!」
キャーキャー!!と顔を真っ赤にしながら頬を押さえて照れるハルの姿に穏やかな笑みが溢れる。
でも、私にとってハルってある種の癒しだからね。これからももっと彼女には、その明るさを見せてほしいと素直に思っていた。
まぁ、でも、危ないことに首を突っ込んだり、明らかにカタギじゃない人間相手にも啖呵を切ってしまうことがあるのだけはちょっとやめてほしいけど。
とりあえず、彼女からはなるべく目を離さない方が良いかもしれない。
京ちゃんに関しては了平さんがなにかと危ないことに近づけないだろうし、花は自ら進んで危ないことに首を突っ込んだりしないだろうから安心できるけど。
「ったく……あんたってばたまにとんでもない爆弾投下してくれるよね。情熱的と言うか何と言うか……。」
「でも、ハルはこんな風に情熱的な想いを教えてもらってすごく幸せです〜………」
「私も。」
「まぁ、私も嬉しいっちゃ嬉しいけどね。」
そんなことを思っていると、京ちゃん達が顔を見合わせて笑顔を見せる。
キザ過ぎたかな……と少しだけ不安になったけど、どうやら喜んでくれたみたいだ。
そのことが嬉しくて、私も釣られて笑顔になる。
「3人からもらったものは、大切に食べるよ。」
「うん!」
「はい!」
「私は手作りができなかったから、いわゆる既製品のものだけど……」
「気にしなくても問題はないよ。私のことを考えて選んでくれたんでしょ?だったら、それだけでも十分思いが込められている。だから、手作りでなくても嬉しいよ。ありがとう、花。」
「そう言ってもらえて安心した。」
「ハルと京子ちゃんは手作りなので、早めに食べてくださいね!」
「なっちゃんが作るお菓子に比べたらちょっと味が劣るかもしれないけど、自信作だから。」
「そうさせてもらうよ。」
“別に味とかは気にしないんだけどな”……と思いながらもスクールバッグのファスナーを閉めておく。
そして、3人に視線を向けたあと、口を開く。
「じゃあ、学校に行こうか。ハルも途中まで一緒に行くでしょ?」
「!はい!ご一緒します!」
「あ、じゃあ、ハルちゃんと花にもチョコレート!」
「ハルも作ってきました!」
「私も2人宛のチョコを買ってた。交換しよっか。」
「はい!」
「うん!」
「そう言えば、3人は、一緒に過ごしてることあるの?」
「実はあるんだよね。ナツの誕生日の時にハルとは会ったけど、京子からもハルの話は聞いていてさ。
だから、時間がある時に3人で一緒ならお茶を飲む時があるんだよ。最近、ナツは風紀委員会で忙しそうだからさ。」
「それは申し訳ない。」
「気にしなくていいよ!なっちゃんもお仕事頑張ってるんだもん!私達は大丈夫だよ!」
「ハルもナツさんが忙しいことを知ってますから、大丈夫です!」
「ハルからナツのベストシーンとか教えてもらってるしね。」
「ハル?」
「ナツさんの勇姿をいつも伝えてます!」
いや、キリッじゃないんだよと思いながらも、小さく笑って学校への帰路を歩く。
さて、学校に着いたらまずは誰と出会すかな。流れとしては普通に隼人と武の2人だと思うけど、草壁さんがいたら彼に恭弥さん以外の風紀委員会宛のチョコを渡せたら良いな……。
沢田 奈月
バレンタインだからと想いを込めた贈り物を並盛ガールズにプレゼントしたボンゴレ10代目。
気障だとは思っているが、こんな時くらいは構わないかと花言葉を込めたアイシングクッキーを人数分作っていた。
なお、雲雀以外の風紀委員には同じデザインの花のアイシングクッキーを用意している。
笹川 京子
奈月から贈られたバレンタインの贈り物と花言葉にかなり照れていた原作ヒロイン。
奈月には手作りのハート型のカップケーキとチョコレートを贈った。
三浦 ハル
奈月から贈られたバレンタインの贈り物と花言葉にかなり照れていた女の子その②
奈月にはいちごチョコレートやホワイトチョコレートで作ったハート型のチョコレートがたくさん入ったものを渡した。
黒川 花
奈月の贈り物と花言葉に結構照れちゃった女の子。
奈月には既製品であるチョコレートを贈った。ちなみに値段はそれなりに高いものだったらしい。