最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
「勝負は30分間。オレ、ディーノ、山本、獄寺、了平、ヒバリ、ビアンキの7人は30分間レオンTURBOに触れないか、5回以上雪玉に当たったらアウト。ランボとイーピンは30分間レオンTURBOに触れないか、10回以上雪玉に当たったらアウトだぞ。
対するナツは、30分間レオンTURBOにオレ達を触らせない、またはナツ本人がレオンTURBOを捕まえたら勝ちだ。
だが、それじゃナツがひたすら有利になるからな。ナツは雪玉に当たる、またはオレ達の誰かに捕まったら2分間その場で待機だぞ。」
「実質、15回でアウトか。オーケー、わかったよ。それで行こう。」
「よし。じゃあ開始だぞ!」
リボーンの声を合図に、レオンTURBOが猛発進する。
すぐに取りに行こうと思えばいくらでも行けるが、それではゲームにならないため、私は周りの様子を見ることなく、レオンTURBOの後を追う。
「ふぎゃ!?おま、リボーン!!いきなり雪玉オレに投げやがったな!?」
「当然だ。ん?と、あぶね。」
「へぇ?やっぱり素早いね、赤ん坊。」
「負けるわけにはいかねーからな。」
「よっしゃ!!こっちも負けてらんねーぜ!!」
「うお!?山本てめぇ!!」
「あははは!獄寺一発目アウトだぜ?ってうお!?」
「山本も一発目のアウトだな。」
「む!!やるな!!極限オレも負けてられん!!」
「危ないわね。結構投げてくるじゃない。くらいなさい!!」
「ぬお!?」
「てかディーノ。お前、部下いねーのに山本に雪玉狙って当てたな?」
「ああ。なんか調子がいいんでね。そら!!」
「げ!?」
「うお!?あぶね!?当たるところだったじゃねーか跳ね馬!!」
「……やるね。」
「ガハハハ!!オレっちも負けないもんね!!」
『どうやら、まずはリボーンがディーノに雪玉を当てたようだな。次に、山本 武が獄寺 隼人に雪玉を当て、それに続くようにして調子がいいディーノが山本 武に雪玉を当て、笹川 了平が雪玉をその場で作り、ビアンキに雪玉を投擲……しかし、ビアンキはすぐに2つ程雪玉を作り、笹川 了平が投げた雪玉に一発、笹川 了平本人に雪玉を一発当てた。
だが、そこでディーノが器用に鞭を使って雪玉を複数作り上げ、それを全体的に放り投げた。
食らったのは山本 武と雲雀 恭弥。獄寺 隼人とリボーン、ビアンキはそれを回避して、小さなランボとイーピンは上手く当たらずに済んだようだ。』
『リボーン0、ディーノ1、山本 武2、獄寺 隼人1、笹川 了平1、雲雀 恭弥1、ビアンキ0、ランボ0、イーピン0だな。』
『レオンTURBOは南西の方に行きましたよ。結構な速さでしたが、ナツキなら間違いなく追いつけます。』
「わかった。」
背後の様子は、私と並走している初代組やDさんから聞きながら、南西の方へと走り出す。
その瞬間、自身の後ろからかなりのスピードで気配が近づいてくるのがわかった。
『ナツキ。雲雀 恭弥が接近してるみたいだよ。』
『かなりのスピードだものね。』
「みたいだね。結構能力値が高い人が集まってるから、そっち行くかと思ったんだけど……」
『予定調和だな。あの少年のナツキに対する想いの強さは、究極に熱いからな。』
気配は覚えていたから、誰がきているのかはすぐに理解できた。
すぐに初代組と答え合わせをしながら、地面を強く蹴り飛ばせば、普段の飛距離とは比べ物にならない程勢いよく遠くまで移動する。
そう言えば、移動だけに死ぬ気モードって使ったことなかったな……。
ここまで勢いよく地面って蹴り飛ばせるものなんだ。
『うわわわ!?待ってナツ!!ヒバリの奴、死ぬ気になってないのにも関わらず強く地面蹴って距離を詰めてきてるものね!!』
「うっそでしょ、かなりのスピード出したはずなんだけど!?」
『ヒバリだけじゃありませんよ。他のメンバーもナツキの動きに気づいて、狙いを定めてきてます。』
『気をつけろナツキ!!雪玉がかなり飛んでくるぜ!!』
「!!」
わずかに意識を集中させ、空気の動きを読み取る。アラウディさんに教えてもらった、どんなものであれ、必ず空気の動きは存在していると言う言葉の通り、複数の雪玉がかなり飛んできているのがわかった。
ついでに、恭弥さんが私の腕を掴もうとしている気配も……いや、恭弥さん……こっちが加減してるとは言え、死ぬ気モードの私に追いつきそうになってるの何!?
そんなことを思いながら、私はバク転や側転など、体操の選手が使うような回転技を利用して全ての雪玉と恭弥さんの腕を回避したのち、最後のバク宙の際、一瞬だけ発生させたインディゴの炎による有幻覚の鞭を利用して、大量の雪玉を確保する。
「そぉおぉっっっっらぁ!!」
「!?」
「うお!?」
「どわ!?」
「きゃあ!?」
「ぐぴゃあ!?」
「!!?」
「ぐお!!」
「チッ!!」
「のわ!?」
そして、空中にいる間に勢いよくそれをばら撒くようにして一気に雪玉を投げ飛ばせば、それは容姿なく追ってくる9人に降り注ぐ。
ある意味不意打ちに近い奇襲に、9人は対応できなかったのか、全員に雪玉は当たったようだ。
これで、リボーン1、隼人2、武3、了平さん2、恭弥さん2、ディーノさん2、ビアンキ姉さん1、ランボ1、イーピン1だね。
『奈月!
「オーケー……ってことで、ちょっと肩失礼しますよっと!!」
もはや人間技じゃないなこれ……と自分の技術に軽く呆れながら、すぐ近くにいた恭弥さんの肩に着地し、蹴り飛ばすようにして東に向かって移動する
私に軽く肩を蹴り飛ばされた恭弥さんは、バランスを崩し、倒れかけるものの、すかさず受け身で体勢を立て直し、私の後を追ってくる。
それを気配で感じ取りながら、ディーノさんとすれ違った際、少しだけ見えた彼の鞭をアラウディさん直伝の武器奪取術を利用して奪い取った。
「へ?ああ!?おい、ナツ!!オレの鞭を取るな!!いったぁ!?リボーン!!蹴っ飛ばしてくんなよ!!」
「何ナツに武器をぶん取られてんだへなちょこディーノ。」
「こっちだって驚いてんだよ!!て言うかいつのまに鞭奪取したんだナツ!?」
「すれ違いざま。」
「すれ違うだけで取れるのか………?」
「すれ違いざまに素早く一瞬にして奪取するのは結構難易度が高いはずだぞ。」
師弟コントが遠くなる中、ディーノさんからぶん取った鞭を利用して、鞭で雪玉を作り出し、複数の数を後方へと投げ飛ばす。
なんだろう、割と鞭って扱いやすい。
『武器の奪取を教えたのはアラウディだったか?』
『確かに僕が教えたけど。』
『なんか、めちゃくちゃスムーズだったな……』
『いざと言う時に使えるって教えてみたら、割とあっさり覚えたよ、あの子。』
『何なんですかねぇ、あの子。ここまで色々覚えるとは、素の器用さが高いのでしょうか?』
『多分そうなんじゃない?ナツって下地はかなりできてる気がするものね。』
『うむ。それはオレ達全員が究極に感じているものだな。』
初代組の話を聞きながら、レオンTURBOの位置を把握する。
南の方って言っていたけど……
『レオンTURBOは東に方向転換して、その勢いのまま向こう側で北上中だよ。』
「ありがとう、アラウディさん。」
どうやらまた方向を変えたらしい。初代達が教えてくれる分、かなり行動がしやすいものだ。
そう思いながら、地面を蹴り飛ばし、レオンTURBOがあると思わしき方角へと移動する。
それにより見つけたレオンTURBOは、真っ直ぐとこっち側に移動していた。
「よし!」
「っと、させないぜナツ!!」
「うわ!?武!?」
捕まえることができそうなタイミングでレオンTURBOに手を伸ばしたが、それは武に阻止されてしまった。
驚いて声を上げていると、武に腕を掴まれそうになる。すかさず身躱しを行ったおかげで捕まることはなかったけど、レオンTURBOには逃げられてしまった。
「うーん……惜しかったんだけどな。」
「雪合戦+鬼ごっこ……なかなか厄介だね。」
「ははは!まぁ、確かにな!次は本気で捕まえに行くぜ、ナツのことも、ラジコンもな。」
「捕まらないし掴ませない。私についてこれる?」
武と軽く言葉を交わし、私は勢いよく地面を蹴り飛ばした。レオンTURBOはまだ視界に映ってるから、追いかけられる。
「おわっ速っ!?ナツ、野球したら絶対足で勝負できる選手になるぜ!?」
その場に風だけを残して走り去れば、背後から武の驚く声が聞こえる。
機動力が速いのは、死ぬ気モードになってるからだけど、まぁ、説明がめんどくさいし、とりあえず今はスルーでいいか。
そう思いながら走っていると、ズガガンッと言う銃声が聞こえてきた。
「!?下か!?」
一瞬混乱してしまったが、地面の方から嫌な予感がしたため、慌ててブレーキをかけてバク転すると、地面から二発の弾丸が飛んできた。
いや、よく見るとただの弾丸じゃない。多分、ディーノさんが隼人達を試した際に使っていたスタン弾……!!
「オレの得意技を初見で躱すのは流石だな。だが、咄嗟の出来事だったから、ちょっと隙ができてるぞ。」
「ゲッ!?」
「捕まえたぞ、ナツ。一旦休みだな。安心しろ。足止まってる時は他の連中もナツに手は出さねーからな。だが、待機時間が終わったらすぐに逃げた方がいいぞ。
10秒間のクールタイムが済んだら、すぐにまた待機させられる可能性があるからな。」
「リボーン……やっぱり今のアンタの技だったか。」
「ああ。名付けてCHAOS SHOTだ。地面に弾丸を撃ち込み、
「え、怖……。」
「それを初見で躱すナツもどうかしてるがな。じゃ、2分間待機しとけよ。」
私の肩から飛び降り、レオンTURBOを追いかけるために走り出してしまったリボーンを見送りながら、やれやれとため息を吐く。
……リボーンが走る姿は初めて見た気がする。
『してやられたね。』
「アラウディさん。」
『寒いでしょ。入れてあげる。』
バサッとアラウディさんに抱きしめられるカタチで、彼が着ているロングコートの中に入れられながら、私はポリポリと頬を掻く。
「本当、してやられたよ。もう少し周りを注意深く見ないとな……」
『今回ばかりは仕方ないですよ。スタン弾ではありましたが、確実にナツキを狙った見えない弾丸でした。』
『オレでもあれは、初見だと超直感を使って躱すだけで精一杯だ。今回のこれは、ナツキの落ち度はないな。』
『ジョットでも初見は躱すだけで精一杯だったと言い切るとはな。流石、最強の赤ん坊だな。』
『でも、あれは相手の動きを計算した上で撃つタイプの技だし、繰り返し放たれたら2人とも見切れるんじゃない?』
『見切れるようにはなるな。だが、あれは不意打ちで効果を発揮するものだ。そう何度も放てる技ではないな。』
「カラクリさえわかればどうにでもなるってことね。まぁ、でもすぐに対処できるようになる技ではないな。ジョットさんの言う通り、何度も撃つような技じゃない。
即行で、なおかつ確実に仕留めるための殺しの技……短期決戦や、囮向の技だから。」
『だが、ある意味で遠距離の参考にはなるんじゃねぇか?』
「それはそう。」
アラウディさんのコートの中でぬくぬく過ごしながら、ジョットさん達と先程のリボーンの技の分析と評価を口にする。
まともにリボーンの技術を見たのは初めてだったけど、この一回だけで彼の実力を改めて認識する。
ボンゴレ御用達の最強のヒットマン……リボーン……これが、私のお目付役になった最高峰のヒットマンと言われる所以か。
「全く隙がない。本来の姿の彼だったら、間違いなくジョットさん達と同じくらい、高嶺の存在になりそうだね。」
『否定はできませんね。』
『ああ。赤ん坊の姿でも動きが洗練とされている。本来の姿ならば、そこにさらに実力や筋力が上乗せされるだろうな。』
『ボスを育てる教育者としては申し分ねぇ実力ってわけだ。』
『まぁ、僕達がいる限り、彼に出番はあまりなさそうだけどね。……そろそろ2分だね。ナツキ。スタート準備。』
アラウディさんが私を解放し、懐中時計を見つめながらスタート準備を指示してくる。
それに頷いた私は、すぐに意識を集中させ、死ぬ気モードに移行した。
隼人と武、ランボとイーピン、リボーンとビアンキ姉さん、そんで了平さんはレオンTURBOを追っているけど、恭弥さんとディーノさんは、こっちの動きを止めるために様子を見てるっぽいね。
「捕まるわけないだろ。雪玉も食らわないよ。」
『2分経過、ナツキ。』
アラウディさんの2分経過の合図を聞き、死ぬ気モードを利用した高速移動を地面を蹴り飛ばすことで行えば、恭弥さんとディーノさんが声を漏らす。
しかし、その言葉に反応は返すことなく、一気にリボーン達との距離を縮める。
「速い!?」
「ナツの場合、5分くらい待機時間作った方がよかったかも知れねーな。」
「あははは!!やっぱナツはすげぇのな!!」
「10代目がすごいのは当然だろ!!ですが、申し訳ありません、10代目!!オレも負けるわけにはいかないんです!!」
「ぬう!?やはり奈月は只者ではないな!!あの時ボクシング部に入部させることができなかったのは極限に悔やまれるぞ!!」
「ぴゃあ!?ナツが一瞬てきたもんね!!雪玉喰らえ!!」
「─────!!」
一瞬で距離を詰めてきた私に、リボーン達はすかさず雪玉を使って応戦してくる。
しかし、ディーノさんから奪取した鞭をうまく使うことで投げられた全ての雪玉に逆回転を加えてリボーン達に向かって投げ返せば、6人は驚いたような表情を見せる。
「ついでにゴリ押しってね!!」
そんな彼らを見据えながら、地面の雪を鞭で掬い上げ、そのまま玉にして追加で増やして放てば、リボーン達はすかさず別方向へと逃げることでそれを回避する。
が、ランボとイーピン、ビアンキ姉さん、了平さんには雪玉が2つずつ直撃していた。
「ランボ、イーピン、ビアンキ姉さん、了平さんの4人は追加で2回アウト!!リボーンと隼人と武は上手く躱したね。まぁ、負ける気はしないけどさ!!」
だんだん楽しくなってきて、笑みを浮かべながらリボーン達にそう告げる。
見上げる彼らの瞳に映り込んでいた私は、かなり好戦的な表情を見せていた。
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あれから勝負はかなり白熱した。
レオンTURBOを追う者、私を捕まえようと動く者、両方を狙う者などさまざまだった。
いつのまにか、私の行動制限回数の上限を達成したら全員が勝ちとか言う追加ルールまで発生したりしたせいで、結構狙ってくるメンバーが増えたことに関してはいろいろツッコミを入れたくなった。
リボーン、ディーノさん、恭弥さん、武、隼人の5人が一斉に狙ってきた時とか特に「ありかそれ!?」となったし、実際そうツッコんでしまったものだ。
途中で超至近距離の恭弥さんを見てイーピンが爆発したりもしたし、とにかくカオスなことになっていた。
で、まぁ、私は私でさらに捕まるわけにはいかなくなったため、結構雪玉投げつけたりもして、結果、了平さん、ランボ、ビアンキ姉さん、武、隼人の5人は上限アウトまで行ったわけだけど……私も私で、すでに16分はアウト判定くらったわけで……。
「残り10分で相手がリボーン、恭弥さん、ディーノさんの3人って厄介すぎでしょ……!!」
「さっきまで9人相手に上手く立ち回った奴が言っていいセリフじゃないと思うぜ。」
「全くだね。奈月くらいだよ、ここまで僕を苦戦させるの。」
「多分、恭弥さんを苦戦させることができる人間は、私だけじゃないと思いますよ。」
「へぇ……言ってくれるね。」
レオンTURBOの位置を確認しながらも、目の前にやってきたディーノさんと恭弥さんにそう告げれば、2人とも口元に笑みを浮かべながら言葉を返してくる。
……背後からリボーンの気配が近づいてきてるな。レオンがいるのはここから南西の方角か。
「なかなか楽しめたな。だが、そろそろやめねーと体がさらに冷えそうだし、レオンも結構疲れてるから、この場でナツをオレ達が捕まえるか、ナツが回避するかで勝敗決めるか。
ナツを先に捕まえた奴が優勝だぞ。ナツはとにかく逃げれば終わりだ。」
「最後の最後でルール変更〜……まぁ、いいけどさ。」
もう雪合戦関係ねーじゃん……と言う言葉は苦笑いと共に飲み込んで、私はどうやって逃げるかを考える。
リボーンの一言によって、3人が私を囲むようにしてるから厄介なことこの上ない。
まぁ、躱せないほどでもないけどね。
「んじゃ、ラストバトルだな。ディーノもヒバリも位置についたな。カウントするぞ。」
リボーンがそう言った瞬間、3、2、1とカウントが口にされる。
「ゼロ!」
最後に告げられた0の言葉。同時に恭弥さん達が行動に移す。
まず最初に手を伸ばしてきたのは恭弥さん。彼の手を確認した私は、すかさず合気の要領でその腕を掴み、そのまま彼を勢いよく投げ飛ばした。
投げ飛ばした方向にはディーノさんがおり、綺麗に投げ飛ばされた恭弥さんに怯むと、その勢いに巻き込まれて後方に軽く飛ばされる。
最後に、リボーンが私との距離を一気に詰めてきたけど、そんな彼を死ぬ気モードのまま躱した私は、近くにいたお疲れ気味のレオンを優しく抱えて体勢を整えた。
「はい、レオンも捕まえて一件落着。この勝負、どうやら私の勝ちみたいだね。」
「……たく……やっぱナツはとんでもねーな。」
「恭弥。大丈夫か?」
「気安く名前を呼ばないでくれる?」
「お前な……ダメージを軽減した奴に対してそりゃねーだろ。」
「別に、必要なかったんだけど。」
……なんかちょっぴり恭弥さんとディーノさんから不穏な空気を察知。
これはちょっとストップをかけた方が良さそうだ。
「恭弥さん。ディーノさん。言い争いをする前に、ちょっとだけお茶にしませんか?
シャマル先生が保健室を開けてくれているので、他のみんなもそこでチャイを飲んでますよ?」
「……僕はあまり群れたくないんだけど。」
「じゃあ、応接室に持っていきましょうか?そのあと、私は保健室に戻りますが……。」
「……保健室の離れた位置に席を用意して。そこにいるから。」
「わかりました。」
……てっきり応接室に戻るかと思っていたのに、意外な返答をもらってしまい、一瞬だけキョトンとしてしまう。
珍しいこともあるもんだ……。それとも、そんな気分だったのだろうか?
まぁ、なんにせよ、ひとまずは不穏な空気を取り除けそうだ。
「じゃあ、行きましょう。喧嘩したら、チャイもクッキーもあげませんからね。
あ、でも、体調が悪くなったり、気分が悪くなったらすぐに応接室に戻ってくださいね。
ただでさえ恭弥さんは長時間群れでいるのは苦手な方なんですから。その時は言ってください。」
「うん。その時は言うよ。」
そう言って恭弥さんは私のことをヒョイと軽々と持ち上げたのち、サクサクと積もった雪に足跡をつけながら移動をし始める。
あれ?なんで抱っこされてんの?
「……って何やってんだ恭弥!!ナツをサラッと攫っていくんじゃねぇ!!」
「うるさい。」
「相変わらずナツが関係するとヒバリは行動が変わるな。」
恭弥さんに抱っこされたまま混乱していると、背後からディーノさんがツッコミを入れて恭弥さんのあとを追ってくる。
対してリボーンは、私が関わると行動がなんか変になる恭弥さんが面白かったのか、小さく笑いながらディーノさんと一緒にこっちへと移動をし始めた。
『今代のボンゴレは、ボスが関わった瞬間、行動が一気にまとまるタイプのボンゴレになりそうですね……。』
『ある意味で完成されてる幹部格だな。』
『でも、ナツキが何かしない限りは絶対にバラバラだろうね。』
『むしろ、ナツがストップかけないと内部で変な争いが発生しそうだものね。』
『特に、奈月を好いている男性陣が、奈月の一番になるために争ってそうでござるな。』
『……男だけでなく、女性側でも何かしら争いが発生しそうだと究極に思うのはオレだけだろうか?』
『愛され過ぎるボス……と言うのも少し考えものだな。あの子を大切にしているオレが言うのもどうかと思うが。』
『彼女を大切にしてるのは、プリーモだけではないと思いますけど。』
『まぁ、お前も相当ナツキに執着してるからな。』
『ていうか、ある意味で僕達もナツキのファミリーと同じじゃない?あの子を大切にしてるのは、彼らだけじゃないし、君達だけでもない。』
初代組がやれやれと言った笑みを浮かべながら話をしている姿が視える。
しかし、こっちに対して言ってるわけじゃないからか、少しだけ声は聞き取り難い。
そんなことを思いながら、私は恭弥さんに運ばれる。そう言や保健室……多分シャマル先生いると思うけど、ポイズン食らってそうだな、あの人。
沢田 奈月
初代組のせいで一般人ではなく逸般人化が明らかに進んでいるボンゴレ10代目。
しばらく動けない時間が発生している間は、ジョットのマントの中か、アラウディのロングコートの中に仕舞われては、暖を取っていた。
保健室では、いつ雲雀が体調を崩すかわからないと言う理由から、念のために側に控えていた。
リボーン
奈月に牽制として持ち技をぶっ放していたヒットマンなお目付役。
しかし、結局奈月にそれを見破られてしまい、やっぱり簡単には行かねーかと楽しんでいた。
ディーノ
流石と言うべきか、見事に最後まで残っていたキャバッローネの10代目。
奈月と一日を過ごすことができると言うご褒美内容の影響か、部下がいなくても部下がいる時の跳ね馬モードで勝負に臨めた。
雲雀 恭弥
普段なら絶対に群れないのに、奈月が関わるとフラッとやってくる風紀委員長。
奈月がいるとアレルギー反応が出ないようで、保健室にいる間も群れてるメンバーから離れた位置に座って、側にいる奈月と一緒にチャイを飲んで暖を取っていた。
イーピン
ゲームの途中で超至近距離にきた雲雀に目をハートにしてしまい、大爆発を起こしてしまった女の子。
戦線離脱をした後、ビアンキとランボの2人に連れられ、一足先に保健室にいた。
このあと合流した奈月が雲雀に抱っこされていたことにはびっくりしたが、彼女の姿を見る雲雀の表情から察したものはあった。
獄寺、山本、了平、ランボ、ビアンキ
奈月に見事なまでにコテンパンにされた5人の参加者。
奈月の能力の高さには、かなり驚いていた。
初代組&D・スペード
奈月の逸般人化の原因。
奈月のことを大切にしている自覚がめちゃくちゃあるので、まさか死後、または本来の肉体を失ってからまとまることになろうとは……とかなりびっくりしている。