最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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困ったさんな雷少年

 ある日の夕暮れ時。その日は特に問題が起こることなくゆったりと一日の大半を終わらせることができた。

 このまま一日が終わればいいけど、妙な胸騒ぎを感じ取りながら、現在私は、学生の本分である勉強を、宿題を通しながら行っていた。

 

「答えは4だね。」

 

「チッ……正解だぞ。」

 

「なんで舌打ちしたのかな?ねぇ?」

 

「お前がミスなく全部解くからだろーが。」

 

「普通、ミスなく解いて舌打ちが返ってくることはない。」

 

「オレがつまんねーんだ。せっかくこれも用意したんだぞ。」

 

「それ爆破装置だよね?答えを間違えるたびに爆破させる家庭教師なんて普通はいないからね?」

 

「ここにいるじゃねーか。全部不発だけどな。」

 

「不発にして何が悪い。」

 

「これじゃあ、オレが教えられること、裏のことだけじゃねーか。」

 

「そもそも裏のことって言葉がおかしいんだよなぁ……」

 

 リボーンの言葉に呆れながら言い返していると、窓の外で何か気配が動いていることに気がつく。

 最初は鳥かと思ったけど、明らかに鳥とは異なる気がして、不思議に思いながら外に目を向けてみると、うちの庭の木に上って、こちら側に銃口を向けている牛柄の服を着た男の子の姿があった。

 

「………は?」

 

 まさかの事態に間抜けな声を漏らす。だが、牛柄の服を着た男の子には聞こえている様子はない。

 

()ねリボーン!」

 

 男の子が拳銃の引き金を引く。しかし、そこから銃特有の火薬の破裂音は聞こえてくることはなかった。

 意味がわからず見つめていると、男の子は何度か引き金を引いて見せているようだが、凶弾が放たれることはなかった。

 

「…………あ。」

 

 どうやら、男の子は弾が出ない理由に心当たりがあるようだ。何やらかしたんだこの子……と引きつった笑みを浮かべていると、男の子が乗っていた木の枝が派手に折れ、男の子が下へと落下して行く。

 

「え、ちょ、ここ結構な高さ……!?」

 

 大丈夫かと思い、窓の外を見ようとする。しかし、すぐに玄関のチャイムの連打が聞こえてきたため、行動しようとしていた体は動きを止めた。

 

「ガハハハ!作戦大成功!!」

 

 ドタドタと階段を駆け上がってくる足音と、男の子の笑い声が聞こえてきた。

 さっきの男の子……怪我しなかったのか、と安堵しながら、自室に入るための扉へと目を向けた。

 

「ひさしぶりだなリボーン!!オレっちだよ!ランボだよ!!!」

 

「ナツ。さっさと次の宿題も終わらせるぞ。」

 

「え、いや、スルー……?」

 

 男の子に名前を呼ばれるなり、それを無視してこっちの勉強を進めようとするリボーンにツッコミを入れる。

 でも、リボーンはそれすら気にしていないのか、さっさと宿題を終わらせろと目で訴えてきた。

 

「……コラー!!無視すんじゃね─────!!いてまうぞコラ─────!!」

 

 それにより無視されたことを理解したのか、牛柄の服の男の子は、どこからともなく包丁を取り出し、ダッシュでリボーンに近づいていく。

 だが、リボーンは片手だけで男の子を飛ばし、私の部屋の壁に顔面から衝突させた。

 

「……マジか。」

 

 なんなんだこの子とリボーンの関係は……と引きつった笑みを浮かべる。

 え、何?これって、男の子が一方的にリボーンを知ってる状態にあるってことだったりするの……?

 

「おーいて……。何かに(・・・)につまずいちまったみたいだ」

 

 そんで、君は見事に吹っ飛ばされたにも関わらず、何かにつまずいただけで済ませる気なの?

 めちゃくちゃ綺麗に片手で吹っ飛ばされているようにしか見えなかったけど?

 

「イタリアから来たボヴィーノファミリーのヒットマンランボさん5歳はつまずいちまった!!大好物はブドウとアメ玉でリボーンとバーで出会ったランボさんはつまずいちまった〜〜〜!!」

 

 いや、どう言う自己紹介の仕方よそれ!!ていうかなんで子供がバーなんかに行ってるんだよ保護者しっかりしろ!!

 リボーンは確かにバーに行ってお酒とか飲んでそうだけどさ!!中身絶対大人だし!!

 でも君はそうじゃないでしょーが!!

 

「ってことであらためていよぉ、リボーン!オレっちだよ、ランボだよ!!」

 

「お前の場合はオレが作った特別講習ドリルとかもやらせた方が良いかもな。頭の良いボスがいても問題ねーしな。界隈的に。」

 

「え、リボーンが作る特別ドリルとか解ける気がしないんだけど?」

 

「問題ねーぞ。わからねーならネッチョリと教えるだけだ。」

 

「ネッチョリとか言う擬音使うやつ初めて見たよ。」

 

 そんでリボーンは相変わらず無視するんかい……と内心でツッコミを入れる。

 でも、これだけ無視しながら話を進めてくるってことは、スルーしとけと私にも言ってるんだろう。

 はいはい、先生の言う通りにいたしますよ……。

 

「……あ!そーだ!今回はいろいろなおみやげイタリアから持ってきたんだよな〜〜〜〜っお!?なんだこれ?きりたんぽだにゅるにゅる〜〜!」

 

「とは言え、ナツの学力がどれだけ高いかまでは分かってねーからな。まずは試しに、市販の中1から中3までのドリルからやってみっか。クリアできたら市販の高校のドリル。そんで、さらにクリアしたら大学レベルに上げてくぞ。」

 

「私のIQをいったいどれくらい伸ばす気なの?」

 

「……まぁ、一流大学レベルには上げてみるか。」

 

「おい。私に東大に入れって言いたいのか。」

 

「ついでに複数の言語を習得できるようにするぞ。ナツならできそうだしな。」

 

「ちょっと待て。話が大きくなり過ぎじゃないか?」

 

「マフィアのボスなら、それくらいできてもおかしくねーから安心しろ。」

 

 イタリアみやげにきりたんぽってなんだと口にしそうになったのをなんとか堪えて、男の子……ランボを気にしないようにする。

 すると、再びランボは無言になって、プルプルと体を軽く震わせ始めた。

 

「が・ま・ん……う…うぐ………」

 

 もしかし泣き始めちゃったか……?と不安に思い、視線だけをランボに向ける。

 彼は壁のほうを向いて、嗚咽を漏らしているようだった。

 

「フォホホホホ……今回はボヴィーノファミリーに伝わるいろーいろな武器をボスからお借ーりしてきたのだじょ〜〜〜〜!」

 

 流石にやばいと判断した私は、ランボに話しかけようと口を開く。しかし、そこから言葉が出る前に、ランボは涙目になりながらも、変なキャラを作って再び話し始めた。

 なんて強かな子だ……と思わず苦笑いをこぼす。そんな私のことなど目もくれず、ランボは荷物を漁り始める。

 そして、何やら長く大きなものを荷物から取り出した。いや、どっから出したんだそんな道具。

 

「ジャジャーン!10年バズーカ!!これで撃たれた者は5分間、10年後の自分といれかわる〜〜〜〜っ」

 

 ……えっと、どこぞの22世紀の青き猫型ロボットのひみつ道具か何かかな?

 ちょっと気になるもん出してきたな……と内心で考える。

 

「でもこれは見本展示品〜〜。もったいないからしまっちゃお〜〜〜〜。オナラプー。」

 

 だが、すぐに告げられた言葉に下品だな、とすかさずツッコむ。こう言うのって、一応、年上の私が注意すべきなんだろうか。

 いや、でもこの子、別に私の身内ってわけじゃないしな……。むしろ別の人の子だから、本来なら保護者がするべきで……うーん……対応の仕方がわからない。

 

「まあっいいもん見っけ!」

 

「は?うわ!?」

 

 どうするべきだと思案していると、やけに明るい声が聞こえきた。嫌な予感がしたため、すぐにランボへと目を向けてみると、彼はその手に手榴弾を一つ持っていた。

 思わず大きな声が出る。まさかこの子……手榴弾を室内で投げる気なんじゃ……!?

 

「あららのら。これ何かしら?」

 

「どっからどう見ても手榴弾だろう!?」

 

「大当たり!()にさらせリボーン!!」

 

「ばっ!?」

 

 ピンが抜かれ、放り投げられる手榴弾に、思わず自身の口から、一つの罵倒の言葉がでそうになる。

 しかし、その言葉に音が乗る前に、目の前でリボーンが手榴弾をランボに向けて投げ返す姿が映り込んだ。

 見事なまでにカウンターを食らったランボはと言うと、状況が理解できていないのか、表情を変えることなく外へと吹き飛ばされ、そのまま手榴弾の爆発に巻き込まれてしまった。

 

「……リボーン。流石にちょっとやり過ぎじゃないかな?あの子、君の知り合いなんだろう?」

 

「あんな奴知らねーぞ。」

 

「………え?」

 

「どっちみちボヴィーノファミリーって言ったら中小マフィアだ。オレは格下は相手にしねーんだ。」

 

「カッコつけて言う言葉なんだろうけど、私には理解できないかな。」

 

 男だったらわからないけどね。さて、母さんに見つかる前に、ランボの様子でも見てくるかな。

 多分、ずっとギリギリまで泣くのを我慢していただろうから、泣いてしまってる可能性が高いしね。

 

 

 




 沢田 奈月
 前世の影響で、余程の問題でなければミスなく答えてしまう転生少女な10代目。
 リボーンに軽くあしらわれていたランボの様子を見るために、急いで自室を出た。

 リボーン
 ランボなんてガキ知らねーし、格下はどうでもいいんだよな家庭教師。
 奈月を一流大学レベルの頭脳持ちに育てるつもりな上、多言語を学ばず気満々。目指せ、最強の10代目を開始しようとする。

 ランボ
 リボーンに無視されるは、攻撃を悉く防がれてしまうはで踏んだり蹴ったりなボヴィーノファミリーの雷少年。
 我慢したけどこのあとめちゃくちゃ泣いた。

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