最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
ってことで、ボウリングの話はスルーして、マフィアランド編になります。
ちゃっかり原作とは違うキャラが混ざってますが、この小説軸ではこんな感じになると言うことで。
リボ→ナツな描写がありますのでご注意ください。
骸と合流するための計画を詰め、幻術の訓練もこなし、骸から向けられる強い恋慕に耐えつつの日々を繰り返して過ごしていくうちに、半袖で過ごしていても問題がない程には気温が上がった今日この頃。
「ナツ。ちょっといいか?」
「ん?」
いちごタルトが食べたくなったので、前世でよく作ったレシピをもとにタルトを作り、仕上げの焼きの作業に入ったタイミングで、コーヒー豆を買いに行っていたリボーンに話しかけられる。
ちょっといいか?の出だしのせいで、一瞬身構えそうになったけど、すぐにその必要がないことを理解して返事をしていると、リボーンは私の肩に飛び乗り、数枚のチケットを見せてきた。
チケットにはマフィアランドと言う文字が記されており、華々しい南国の景色が背景となって描かれている。
「……何これ?」
「マフィアランドって呼ばれるリゾートアイランドに行くためのチケットだぞ。
知っての通り、マフィアは警察からするとあまりいい組織じゃねーからな。何かと衝突することが多いから、ゆっくり休もうにも休めないんだ。
そこで複数のマフィアが莫大な資金を出し合って、警察の目を気にすることなく過ごせる場所を作ろうって話になってな。
結果、マフィアランドって場所が建造され、今も多くのマフィア達が利用している施設だぞ。」
「そんな場所あるんだ。……って、なんでそんな施設に向かうためのチケットなんか持ってんの。」
「ナツとママンをたまにはゆっくり休ませてやろうと思ってな。
まぁ、ナツとママンの性格からして、ちび達を置いていくわけにもいかないって言って行かないと思って、全員分予約購入していたんだぞ。
それなりに値段は張ったが、ナツもママンもこれくらいの贅沢をしても問題ないぐらいには頑張ってるからな。」
どうやら、リボーンが私と母さんを休ませるために用意してくれたようだ。
複数のマフィアがお金を出し合って作り上げたリゾート施設があると言うのはなかなかびっくりしたな。
でも……私はまぁ問題ないけど、マフィアのことを何も知らない母さんを連れて行っても大丈夫なんだろうか?
ただでさえ、ぽやっとしてるのに、危ないことに巻き込まれたりとか……。
「ママンのことなら心配はいらねーぞ。船の方でディーノとロマーリオの2人に合流する手筈になってるからな。
何かあったとしても、ディーノとロマーリオがママンの側にいるから気にすんな。」
「え?ディーノさん達が来るの?」
「ああ。どうやらディーノも休暇期間みたいだからな。それならって誘ってみたんだ。
割とあっさり承諾してくれたぞ。ディーノもナツと久々に会いたいって思っていたらしいしな。」
「なるほどね。それなら安心できる。特に、部下といるディーノさんは、いつも以上に強いし、頼りになるから。」
「……オレは部下とかいなくても強くて頼りになるぞ。」
「……なんで張り合った?」
軽く拗ねたような様子で、自分の方が強くて頼れると言ってきたリボーンに少しだけ困惑する。
表情で感情はある程度わかるけど、深いところや詳細はわからないんだよね、リボーン……。
瞳に宿る感情とか、熱っぽさとか、そう言うのがわかればもっと詳しく判断することができるんだけど、つぶらな瞳すぎて、リボーンは少し読みにくい。
「……明確に張り合っても気づかないのかバカナツ。お前、本気で覚えてろ。元に戻ったら絶対に思い知らせてやるからな。」
「ええ……?」
どうして怒られたのかわからず、困惑の返事しか口にすることができなかった。
しかし、何かしらリボーンの気に触ったのだけは理解できる。でも、謝罪をしたら謝罪をしたで、めんどくさいことになりそうだ……。
「明日から、2泊3日のちょっとした旅行だ。しっかり準備をしとけよ。
そういや、ディーノの奴がナツに武器を持ってくるとか言ってたから、受け取る準備もしとかねーとな。」
「……は?武器?」
「ああ。正確にはディーノが持ってくるって話で、武器の方は家光が注文したって話だ。」
「父さんが……。」
「定期的にナツのことは家光に連絡していてな。自分の娘にボンゴレのボスの道を歩ませることに関して複雑な気持ちはあるようだが、自らの足でその道を歩いてるなら、身を守るための武器は持ち合わせた方がいいって思ったらしいぞ。
そこで、前にフゥ太が作ったナツと相性の良い武器ランキングの3位当たりに食い込んでいた槍をマフィアの中で最高峰と呼ばれている技術者に作らせたと聞いている。
オートで組み立てと折り畳みができる武器で、普段はなんの変哲もないスティックだから、銃刀法にもかからないし、服の中にも隠せるだろうって言ってたぞ。」
「……そっか。助かるよ。」
「ついでにディーノも自分が使っていたお古の鞭をナツに持っていくって言ってたぞ。
もう使うことがないし、どうしたものかと持て余していたらしいな。」
「……………次々と武装が増える私 is 何?」
「イタリアンマフィア、ボンゴレ10代目の沢田奈月だぞ。」
そうだけど……と言うツッコミは喉から出すことなく飲み込む。
……まさか、父さんが私のために武器を用意するとは思わなかったな。てっきり、ずっと放って置かれてしまうものだと思っていた。
いや、放っておく……って言葉には少しだけ語弊がある。父さんは父さんで忙しい身分にあり、こちらを気にかけていられる余裕はないんじゃないかと思っていた……が正しいか。
なんにせよ、父さんから向こうの世界に関するサポートを受けることになるのはもう少し先のことだと思っていた。
「家光の奴も、ナツ自身が決めたのであれば、相応のサポートをするつもりだったようだな。」
「……そうみたいだね。娘への贈り物が槍ってところは、かなり尖り過ぎだけど。
でも、少しでも身を守るための術を得られるのであれば、歩き方も変わってくるからいいか。」
「槍の使い方はわかるか?」
「わからない……けど、なんとかなると思ってるよ。一応、心当たりが1人いるからね。
でも、その人が教えてくれるかどうかは分からないし、ダメだったらどうしよう……」
「ダメだったらダメだったでオレがついてるぞ。オレは基本的に銃を扱ってるが、時には銃が使えないこともあるからな。
そう言う時はそこら辺にあるものや素手による戦闘を行い、隙を作ることが度々あったし、一通りの武器の扱いは心得ているぞ。
つか、たまにはオレにも何か教える立場を残してくれ。ちと寂しいぞ。」
「リボーンでも寂しいって思うんだ?」
「当たり前だろ。お前はオレを何だと思ってんだ。」
ムスッとした表情をされ、私は小さく笑い声を漏らす。
周りからは最強のヒットマンとか言われてるくせに、たまに人間らしいところを見せてくるから、この小さなお目付役は嫌いになれない。
「わかったよ。じゃあ、槍と鞭の方はリボーンに教えてもらう。心当たりがある人には、別のことも教えてもらってるしね。」
「いつもの秘密の友人って奴か?」
「ある意味そうだけど、会える時間は限定的でね。夜にしか会えない特別な友人だよ。」
「……特別な友人か。」
「うん。まぁ、どんな人かまでは、言い触らすつもりないんだけど。」
知りたいと言う眼差しを向けてくるリボーンに対して、はぐらかすように言葉を紡ぐ。
私の言葉を聞いて、リボーンがジッと見つめてきたけど、その眼差しに負けることなく、小さく笑みを浮かべて口をつぐんだ。
それにより、これ以上話すつもりはないと言う意思を汲み取ってくれたのか、リボーンは一つため息を吐き、これ以上言及してこなかった。
「何を準備したらいいかな?やっぱり、リゾート施設なら水着とか?」
「そうだな。マフィアランドは泳げる施設もあるし、遊園地なんかも存在してる。
動きやすい服、水着、寝巻きと下着、あとは日用品ってところだろうな。」
「了解。」
「それと、向こうに着いたらまず会ってもらいたい奴がいる。いわゆるオレの昔馴染みで、腐れ縁の奴なんだが、顔を合わせておいて損はねーと思うぞ。」
「リボーンの昔馴染み……?ってことは、その人もヒットマン?」
「ああ。悪趣味過ぎるバカでかライフル銃を使ってるスナイパーだぞ。」
「……なぜ貶したし。」
リボーンの罵声に苦笑いをこぼしながらも自室の方へと向かい、2泊3日分の必要なものを用意する。
マフィアが作ったリゾート施設、マフィアランド……。いったいどんなところなんだろう?
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「まぁ……!!すごいわね、なっちゃん!豪華客船よ!」
「……初めて見た。こんなでっかい客船。迫力あるなぁ。」
リゾート施設に行くぞと言われた日の翌日。連休初日の土曜日。
リボーンの案内に従って、乗り物を乗り継いで移動した港には、テレビでしか見たことがないバカでかい豪華客船が停泊していた。
なんとも煌びやかだ。でも、この船に乗るために集まっているこの人達はみんな、裏の世界の住人か、その関係者なんだよね……。
「……ディーノさんが隼人達を試した時に連れて行かれた屋敷でも思ったけど、マフィアって本当にお金があるんだな。
まぁ、その金って基本的にドス黒い背景がついて回ってるんだろうけど。」
「まぁ、確かに金はドス黒いかもな。だが、マフィアランドはヤクや人身売買に手を出したりすることがなく、なおかつ、住民を大切にするようなマフィアが集まって作り上げたリゾート施設だから、まだ綺麗な方だぞ。」
「………これで綺麗なのか……。」
「中にはヤクと人身売買と、闇オークションを開催するためだけの施設もあるからな。
まぁ、今はまだ触れることはないと思うが、頭に入れておけよ。」
「取り締まられろ激ヤバ施設。」
呆れたように呟いた言葉に、リボーンは気持ちわわかるがなと返してくる。
でも、こう言った施設があることを話すってことは、それができたら苦労はしないってことなんだろう。
たまに物語にあるように、警察が裏でマフィアと通じていて、アレなことしてるのもいる可能性がある……と言うのも否めないだろうし。
「まぁ、将来的にナツが背負うことになるボンゴレとその傘下には滅多に現れねータイプの存在だ。
9代目も穏健派で有名なボスだし、安心して継承を目指しても大丈夫だぞ。」
「滅多にってことは現れることもあるってことじゃん……。大丈夫?私殺されない?」
「そうならないために力をつけ、ファミリーを増やすんだぞ。昨日話した昔馴染みからも多分学べることはあるだろうし、とりあえず会うだけ会ってみろ。」
リボーンの言葉にため息を吐く。わかっていたことではあるけど、本当にマフィアって厄介な組織だ。
とは言え、引き受けると決めた以上、途中で投げ出してやめるなんてことは言いたくないし、やれるだけやってみるとしようか。
「あ、なっちゃん!あそこ見て!」
「ん〜?……あ。ディーノさんとロマーリオさんだ。」
そんなことを考えていると、母さんに名前を呼ばれた。ある場所を指差して笑顔を見せていたため、それを辿るように視線を動かしてみれば、そこにはディーノさんとロマーリオさんの2人がいた。
……なんか、女性に囲まれてるな、ディーノさん。ロマーリオさんは慣れた様子でタバコを吸っている、
「アイツ、へなちょこだが見た目はいいし、かなりモテるからな。たまに女に囲まれてるんだぞ。」
「女性達の気持ちはわかるかな。多分、リボーンの紹介経由じゃなかったら、私も初恋になっていたかもしれないし。」
「そうか。……紹介経由で教えて正解だったな。教え子のガキに横取りなんてされたらたまったもんじゃねー。」
「ん?」
「なんでもないぞ。さて、ディーノも多分気づいているだろうし、迎えに行ってやるか。行くぞ、ナツ。」
「了解。」
小さな声で何か呟かれたような気がしたが、すぐにリボーンが頭を切り替えてディーノさんを迎えに行くと言ってきたため、それに頷いて彼の方へと足を運ぶ。
すると、私が動いた気配に気付いたらしいディーノさんが、こちらの方へと視線を向けて、笑顔で手を振ってきた。
「お久しぶりです、ディーノさん。」
「ああ。久しぶりだな、ナツ。元気そうでよかったぜ。……と、悪いな。連れと合流したから、オレはこれくらいで失礼するよ。」
「「「「「は〜い………」」」」」
ディーノさんの側にいた女性達が、どことなく残念そうな様子を見せながら、彼の周りからはけていく。
ちらほらと私の方に目を向けてきているが、勝てないわとか言っては視線を逸らしているようだ。
「………何?あの妙な視線と空気。」
「お前がビアンキチョイスのお出かけ用の大人びた格好をしているからだぞ。」
「?」
「あはは……。相変わらずナツは自分の見た目の良さや魅力に対する自覚が少ないな。」
「中学生って割には、大人びた顔立ちをしてるし、スタイルもいいからな。間違いなくイタリアの血の影響をがっつり受けてるぞ。」
「だな。」
女性達の視線や、リボーン達の言葉の意味がよくわからず、思わず首を傾げてしまう。
見た目の良さ……は一応自覚あるつもりなんだけど、周りから見たらもっと自信を持ってもいい……と言うことなんだろうか。
「こんにちは、ディーノ君。」
「リボーンに呼ばれたんですってね。まさか、あなたも一緒にマフィアランドに行くことになるとは思わなかったわ。」
「急にリボーンから連絡がきてな。最初はオレもびっくりしたんだが、ちょうど休みの期間だったし、久々に可愛い妹分と会おうかと思ったんだ。」
「ふぅん?まぁ、別にナツに想いを寄せるのは構わないけど、その子は私の妹分でもあるんだから、付き合うならちゃんと私も納得させなさいよ。
相応しくなかったら、即行で叩きのめすから。」
「ば!?ビアンキ!!何言ってんだよ!?」
「なんの話?」
「ええ……?」
「……どうやら、リボーンに邪魔されたみたいね。正確にはリボーンのペットにかしら。」
ビアンキ姉さんとディーノさんが何か話し出した瞬間、なぜかヘッドホンに変化したレオンがすっぽりと頭に嵌まってきたため、2人の会話が聞こえず首を傾げる。
ディーノさんが狼狽えていたのはわかったけど、ビアンキ姉さんの顔はよく見えなかったため、読唇術が使えなかった。
「……誰が聞かせるか。」
「リボーンったら……いつのまにそこまでナツを想うようになったの?」
「ナツは放っておいたら何をしでかすかわからないからな。周りに影響を出さない分、尚更タチが悪いし、放っておけなくなったんだ。」
「そう……。まぁ、その気持ちはわからなくもないし、私は別に構わないわよ。
だってナツは、愛をよく知らない女の子で、愛の受け取り方を知らない女の子だもの。
私もナツのことは放っておけないみたいだし、リボーンが想いを向けても構わないわ。
でも、ナツにばかり構って、私を放っておくことだけはやめてちょうだいよ?
最終的には、どちらかを選ぶことになるとしても、その時がくるまでは……ね。」
「それくらいはわかってるぞ。」
「????」
なんらかの会話が行われているのはわかるのに、会話の内容が全くわからない現状が続き、頭上にたくさんのクエスチョンマークを浮かべる。
そんな私の様子を見て、ビアンキ姉さんはクスクスと小さく笑い、私の耳をしっかり塞いでいるヘッドホンレオンに手のひらを差し出した。
するとヘッドホンレオンは姿を本来のカメレオンに戻しながら、ビアンキ姉さんの手の上に移動して、そこを経由するようにリボーンのボルサリーノの上に戻っていった。
「ごめんなさいね、ナツ。あなたに関する話ではあったのだけど、今はまだ聞かせられない話だったのよ。」
「レオンもそれを察してな。よく警察や銃の所持を認められている奴らが使う練習用ヘッドホンになって、ナツの耳を塞いでいたんだ。」
「それ、音がかなり聞こえなくなる奴じゃん……。小学校の運動会で、運動会の手伝いをする委員会に参加してつけたことあるよ。
こう、競争の合図に使うピストル……弾を入れるやつじゃなく、火薬を破裂させるタイプのあれを先生に渡す作業の時に。」
「あれか。」
「そういやあったな、そんなピストル。」
「実弾入りの銃の方が馴染みあるけどね。」
会話がちょいと物騒だと苦笑いをする。でも、リボーン達は私がこの世界を知る遥か前からこの世界に足を踏み入れていたのだから、仕方ないと言えば仕方ないか。
「と、そろそろ船の出航準備が整う時間だし、そろそろ乗船するか。」
「そうだな。そう言やディーノ。お前達の部屋はどこなんだ?」
「オレの部屋か?確か……あ。」
「なんだ。オレ達が使う部屋のすぐ隣なのか。」
「勝手に取るなよ……。」
「隙だらけだったぞ。取られたくなけりゃ、もうちと警戒しやがれ。」
「ここでもお説教かよ……。」
苦笑いをこぼすディーノさんのことなど気にせず、リボーンが先導するように、マフィアランドへと向かうための豪華客船の方へと歩き始める。
それについて行くように歩けば、乗船口にたどり着いた。
「6人で予約していたリボーンだ。」
「これはリボーンさん!ようこそいらっしゃいませ!!手続きはすでに済ませてありますので、どうぞ中へお入りください!と……もしや、そちらのお嬢さんが……?」
「ああ。将来的にボンゴレを背負うことになってる10代目だ。」
「さようでございましたか。なんとも凛々しいお嬢様でいらっしゃいますね。」
「そうだろ。ナツは自慢の女ボス候補だ。」
「リボーンさんがそこまで言うということは、それだけ期待できる超新星の姫君なのですね。
次期ドンナ・ボンゴレたる女性に来訪していただけて光栄です。何かあればスタッフにお声がけください。すぐに対応いたします。」
「ありがとうございます。」
「では、よい休暇をお楽しみくださいね。」
笑顔で対応してきたスタッフさんが乗船手続きを終え、私達を通すと、船内からこちらを覗いていたらしいスタッフが我先にと言わんばかりの勢いで寄ってきた。
「ようこそおいでくださいました、次期ドンナ・ボンゴレ!」
「どうぞお荷物はこちらに……」
「いいえ、こちらにどうぞ!」
「お部屋にご案内いたしま……ってちょっと押さないでよ!?」
「部屋の案内はどうぞこの私に!!」
「私が先に言ったんですけど!?」
「……Oh…………。」
「オレがベタ褒めしちまったせいだなこれ。」
「ナツの自己肯定感を上げるためならば問題ないと思うわよ。」
「ふふ!なっちゃんすごいサービスをされたわね!モテモテで羨ましいわぁ〜。」
まいっか、なんて軽いノリで私の様子を見ているリボーンとビアンキ姉さんに、次期ドンナ・ボンゴレと言う呼び方はサービスの一環だと思ってる様子の母さん。
誰かツッコめ……と思わず頭を抱えてしまうが、このメンツでツッコミを入れてくれそうな人間は1人もおらず、ただただため息を吐くことしかできなかった。
「リボーンが褒めたらそりゃこうなるよな。」
「まぁ、あのリボーンさんが褒めるなんて、滅多にないもんな。流石は、ボンゴレの姫さんってところか。」
「だな。でも、もしオレがナツの家庭教師だったり、お目付役だったりしても、多分褒めちぎってたぜ。」
「そりゃ否定できないな。」
……背後からディーノさんとロマーリオさんの2人からの褒め言葉を聞き、少しだけ照れ臭くなる。
みんなして褒めてくるな。情けない顔になるから。
沢田 奈月
リボーンのせいで船のスタッフに次期ドンナ・ボンゴレと知られることになったボンゴレ10代目。
上澄だけの褒め言葉や、機嫌取りの褒め言葉、あらゆる褒め言葉を聞いてきた側ではあるが、心の底からべた褒めされるのはやはり照れてしまうため、あまり褒めまくらないでほしいと思っている。
リボーン
奈月と奈々な2人を休ませるため、マフィアランドへと行くためのチケットを複数確保していたお目付役のヒットマン。
奈月の心配を取り除くため、ちょうど休暇期間に入ってるディーノにも声をかけ、環境を整えていた。
奈月のことは放っておけない女だと思っているが、そこに含まれているのは師弟愛や親愛以上のものへとなりつつあり、軽く嫉妬したり、拗ねたりと表情も感情もなかなか豊かになっている。
ディーノ
リボーンから声をかけられ、急遽マフィアランドへ行く船で合流したキャバッローネ10代目ボス。
ビアンキにつつかれるくらい、奈月に向けている感情は特別なものとなっている。
リボーンには負けたくない……が、オレってリボーンに敵うのか……?とちょっとだけ不安。
ビアンキ
ディーノが奈月に恋慕を向けていることも、リボーンの奈月に対する感情の変化も全部把握している毒サソリ。
前までの彼女なら、間違いなくリボーンの感情の変化に気づいた時点で、彼にその変化をもたらした奈月に手を出していたところだが、奈月が放っておけない女の子であることや、あらゆる方向性の愛の受け取り方を知らない女の子であることを知っている今は、リボーンが想う気持ちもわかるため、諦めるつもりはないけど、流れに任せてリボーンと奈月が出した答えを受け入れる準備もしている。
沢田 奈々
リボーンが用意した家族旅行にワクワクしている。
どうせなら、家光さんも一緒だったら……と少しだけ考えたりもしていたが、彼が忙しい人であることは理解しているため、家光の分も家族と楽しもうと思っている。