最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
『ナツ!!ナツ〜〜〜〜っ!!』
ディーノさんに抱えられたまま移動を行っていると、空の方から私の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
すぐに上空に視線を向けてみると、そこにはランポウ君がおり、かなり慌てた様子を見せていた。
『大変だよナツ!!あっち、あっちにクラーケンみたいなでっかいタコが……!!』
何があったんだと思っていると、ランポウ君からとんでもない発言が飛んできた。
……クラーケンみたいなでっかいタコ…………?なんだそれ。
『ナツキ。戸惑う気持ちはわからなくもないが、どうやら本当にいるみたいだぞ。』
『先行していた奴ら、次々と投げ飛ばされてんな。』
『何あれ?あんな生き物、この世に存在してたわけ?』
混乱して言葉を失っていると、ジョットさん達から前衛の方に出ていた人達の現状を教えられる。
それを聞き、私は抱えてくれていたディーノさんの肩を叩く。すぐにディーノさんは私が言いたいことを汲んでくれたのか、地面へと下ろしてくれた。
「……案内して。」
『わかったものね!こっちこっち!』
降ろしてくれたディーノさんにお礼を言った私は、すぐに上空にいるランポウ君に口パクで言葉を伝えれば、彼も読唇術が使えたのかすぐに言葉の意味を理解してくれた。
同時にランポウ君は、でっかいタコがいたと言う場所に向かって走り出す。
「ディーノさん、急ぎましょう。攻撃部隊の様子がおかしいです。」
「了解。」
ランポウ君を追うように地面を蹴り上げて森の中を走り抜ける。程なくして見えてきたのは、攻撃部隊に割り振っていた連合の姿だった。
「皆さん!!」
「大丈夫かお前ら!!」
見えてきた連合に声をかけると、彼らはすぐに私達の方へと視線を向けてきた。
同時に彼らは焦りの表情から一転して、士気にあふれた表情を見せてくる。
「お前ら!!我らが女王と副将が合流したぞ!!」
「怯むな!!少しでも相手を減らせ!!」
合流した瞬間、攻撃部隊は再び攻撃モードに入る。それを見ながら、私とディーノさんは連合をかき分け、前線の方へと足を踏み出した。
「は!?何このちっちゃい者軍団!?」
その先にいたのは、リボーン達とほぼ同じくらいの背丈をしている、攻め入ってきた黒尽くめと同じ格好の何者か達と、紫色のおしゃぶりを下げている、ライダースーツ姿の何者かだった。
「ドンナ!!相手になってるあのおしゃぶりの所持者はカルカッサファミリーの軍師スカルですぜ!!
おしゃぶりの所持者は総じてアルコバレーノと呼ばれていて、マフィア界にいる最強の赤ん坊の戦士を示してます!!」
「アルコバレーノ……イタリア語で虹を意味する言葉でしたね。……なんだろう……かなり厄介な縁が結ばれそうな気がする。」
妙な胸騒ぎを覚えながらも、私は真っ直ぐとスカルと呼ばれた存在に目を向ける。
堂々としているのは、最強の赤ん坊と呼ばれている所以なのか、それとも別の何かがあるのか……いや、それよりも、ランポウ君が言っていたタコは?
「撃て撃て撃て─────!!」
そんなことを思っていると、周りにいる連合がなんとか相手の戦力を削ごうとして、手にしていた拳銃やマシンガンなどを発砲する。
しかし、目の前にいるスカルと呼ばれた赤ん坊が軽く指を動かした瞬間、それら全ては何かに弾かれた。
「くそっ!!まただ!!」
「何に弾かれてんだこりゃあ!!」
周りがどよめく中、スカルの背後に何かが蠢くのが見えた。それは、ランポウ君が見たであろう巨大なタコ。
その体はところどころ鎧のようなものに覆われており、足の一本一本はかなり太く、かなりのタフネスを有してそうである。
「のわっ!!?」
「!!」
冷静に分析していると、一部の連合の人間から驚いたような声が聞こえてくる。
声の方へと視線を向けてみると、そこにはかなりの人数のメンバーが、タコの足に捕まりかけていた。
すかさず私は死ぬ気モードを発動させ、一瞬にしてそこに近寄り、腰に携えていたスティックを大鎌へと変形させ、オレンジの死ぬ気の炎を大鎌の刃へと流し込む。
そのまま、自身の死ぬ気の炎の促進力を利用して、刃を振るえば、こちらの部隊を捕まえていた足を切り刻むことができた。
「んな!?なんでタコの足が切れるんだ!?」
「防具が隙間だらけだからだよ。斬撃に弱いんだね、こいつ。」
バラバラに切れた一本のタコ足。スカルにとっては予想すらできなかった反撃だったのか、かなりは驚いた様子を見せる。
足を切り刻まれたタコも、これにはかなり驚いたのか、目を丸くして固まっていた。
「大丈夫ですか、皆さん?」
「あ、ありがとうございますボンゴレ10代目!!」
「手間を欠かせてしまい申し訳ありません!!オレ達が油断しなければ……」
「気にしなくてもいいです。今回は予想だにしなかった生き物も存在していましたし、行動がわからなければ対応するのも難しいですからね。
……明らかに予測できない事態、生き物の出現に怯むことなく耐えてくださりありがとうございます。反撃を始めますよ!!」
「ドンナ………っ!!」
「お前ら!!我らがドンナの手足となり、ここから巻き返すぞ─────!!」
ストン…と地面に降り立ち、背後にいる連合軍に声をかけ、私は手にしていた鎌を振り下ろす。
ギラリと光る銀色の刃には、青い血が滴っていた。
「そう言えばタコの血って赤じゃなくて青なんだっけ。一瞬びっくりしたわ。」
「冷静に感心するんじゃねー!!」
盛り上がる連合の声をBGMに、青い血液を見つめながらポツリと呟けば、スカルが指を動かす。それに連動したかのように、タコの足が一気に襲いかかってくるが、死ぬ気の炎をともしたまま、大鎌を振るうことによりそれに応戦する。
とは言え、1人でこれを抑え込むのはかなり厳しいか。
「ディーノさん!!連合の皆さん!!重火器やそれぞれの武器を使ってタコとスカルに牽制を!!この場で押さえ込みます!!」
「任せろ!!全員ナツの援護に入れ!!」
「「「「おお─────!!」」」」
そう判断した私は、大鎌を振り回しながらタコの足を切りつけながら動きを鈍らせて指示を出す。
私の指示を聞いたディーノさん達は、すかさずタコとスカルに攻撃を仕掛け始めた。
「だぁ─────!!この……っ!!こんな伏兵がいるとかおかしいだろ─────っ!?」
「最高のサプライズになったようで何よりだよ。」
「いらねーサプライズだっての!!っておわ!?おま、銃使ってくんのかよ!?」
「大量に武器は持たされてるんでね。て言うか、鎧が全体的にないから普通に斬れるんだけど、そこら辺どう思ってんの?」
「うるせぇ!!切れるからって次々と切るな!!」
「大丈夫だって。タコってまた足生えるらしいし、治る治る。」
「生えるまで時間かかるんだよ!!このデカさでわかるだろ!?」
スカルと巨大なタコを抑え込むように、連合側に指示を出しながらも、自分自身で銃も撃つ。
大鎌を持ってる以上、銃は撃ったらすぐにホルスターに戻さないといけないから、この2つを両立して使うのは難易度が高すぎるけど、抑え込むことができれば問題はないため、気にする程のものじゃない。
そう思ってると、タコが足についた鎧を使ってこちらを殴ろうとするのが見えた。
スカルがその指示を出したようだ。捕まえるのが難しいから殴り飛ばそうと言うことだろう。
「まぁ、躱すことは造作もないし、さっさと回避行動をこなして、足の付け根辺りを斬ればいいんだけど。」
大鎌を振り上げて付け根を切り飛ばせば、鎧ごとタコの足が吹き飛び宙を舞う。
……フゥ太は私に素手やトンファー、槍といった素早く動きながら攻撃することができる武器があってるって言ってたけど、大鎌も継続して使うべきだなこれ。
確かに重心の都合上スピードは制限されるけど、その分ヒットエンドランを繰り返せば問題なく使えるし、ジョットさんと同じこのオレンジの炎……促進力が強いから、死ぬ気の炎を纏わせることができる素材でできてるこれと割と相性いいんだよね。
「あ゛─────っ!!!タコの足がぁあ─────っ!!」
どことなく今にも泣きそうな声を上げたスカル。
一番太いところに刃が入り、そのまま丸々一本吹っ飛ばされてしまったのが相当ショックだったらしい。
申し訳なさ……は、ないこともないんだけど、手を緩めたらこっちが攻撃を喰らうし、仕方ないと言えば仕方ない。
「降参するならもう切らないであげるけど。」
「誰が降参するかぁ─────っ!!タコの足もう切るなぁ─────っ!!」
「敵対してる相手に容赦する必要はないかな。」
完全に悲しみと焦り混ざった声音で言葉を口にするスカルに言い返しながら、襲ってくるタコの攻撃を大鎌で次々と捌ききる。
裂傷もだんだん増えてきたからか、タコの動きはかなり鈍くなってきた。
いやぁ……スタイリッシュアクションゲームみたいに縦横無尽に走り回って戦えるようになるとは思わなかったな。
死ぬ気の炎があって、身体能力がおかしくなって、そんで武器まで扱えるようになってしまったせいで、常識ではあり得ない動きをしていても、平然としていられるんだから、本当この世界どうなってんの?
多分、前世では漫画とかアニメになっているような世界だったんだろうな……。
残念ながら、ゲームはやってても漫画とかはあまり読んでこなかったせいでなんの物語の世界にいるのかわからないけど。
「お。随分食べやすそうなサイズに切られてるじゃねーか。」
「んな!?こ、この声は……!!」
そんなことを思っていると、どこからともなく聞き慣れた声が聞こえてくる。スカルはどこか声を上ずらせて、体をビクッと震わせた。
「……ちょっとお寝坊が過ぎるんじゃないの?リボーン。」
「わりーな。ナツが行ったし、普段より動けるようにちょっと長めに寝過ぎちまった。
それよりナツ。その大鎌どうしたんだ?今まで持ってなかっただろ。」
「秘密の友人が持ってきたんだよ。これなら銃刀法違反に引っかかることなく持ち歩けるってね。」
「そうだったのか。仕掛けとしてはスイッチ一つで変形するタイプみてーだな。
そういや家光の奴、技術者にナツの武器を依頼した時、似たような仕組みを持った大鎌を作るように匿名の依頼が入ったって話を聞いたって言ってたな。
あれ、お前の友人からの依頼だったのか。となると、ボンゴレに関係してる誰かだが……匿名だった上、まるで霞にまかれたみたいに情報が入ってこなくて、武器もいつのまにか現金と匿名の依頼書と同じ筆跡で書かれたお礼の手紙の2つと引き換えに消えていたって言ってたから、詳細が分かってねーんだよな。」
「だから言っただろ。リボーンでも情報は見つけれないし、見つけたところで会うことはできないってね。」
木の上から飛び降りてきたリボーンに片手を差し伸べれば、彼は私の手を掴み、そのまま体操選手のように流れるような動作で肩の方へと飛び乗ってきた。
「ナツ。オレの砲撃に合わせてスカルの右手をこれで撃ち抜け。あのタコはそれで混乱するはずだぞ。」
「……マジで言ってる……?私、リボーン程早く銃を撃てないんだけど。」
「問題ねーぞ。撃つ時はちゃんとオレからも合図するからな。ちゃんと見逃すなよ。」
同時にリボーンは、私の手元に2発の弾丸を手渡してきた。それは、リボーンが前に見せてくれたボンゴレの秘弾である死ぬ気弾だった。
どうやら、リボーンのタイミングに合わせて私もこれをスカルに向けて撃たなくてはならないらしい。
合図はしてくれるらしいけど、いけるかな……少しだけ不安に思いながらも、弾倉の中にその2発の弾丸を仕込み、拳銃にセットする。
「ちゃおっス、スカル。」
「なぜここにリボーン先輩が……?」
「なんだお前。おしゃぶりが光ったのに気づいてなかったのか?」
「あ。」
その間、リボーンはスカルの前に飛び降りて、慣れ親しんだ後輩に出会した人間のように挨拶をする。
どうやらスカルはおしゃぶりの光に気づいていなかったようで、リボーンがここにいることもわかってなかったらしい。
「せっかく会ったし、一杯やるぞ。ちょうどいいサイズに切れたあのタコの足を刺身に。」
「バカ言うな!!ていうか、あの女リボーンの知り合いかよ!?」
「そうだぞ。簡単に言えばオレの教え子だな。銃しか教えてねーけど。」
「はぁ!?あれで銃しか教えてないだって!?めちゃくちゃ切り刻まれたんだぞこっちのタコ!!」
「だって攻撃単調過ぎてわかりやすかったし、防具をつけてる割には剥き出しになってる身が多かったから。」
「多いからって切るなアホ!!」
ギャースッと言った効果音が合いそうな勢いで怒鳴ってくるスカル。
しかし、何度か地団駄を踏んでいた彼は、すぐにハッとしたような表情を見せては、頭をブンブンと左右に振る。
「と言うより、オレは今カルカッサファミリーのボスから命を受けている!お前らは倒すべき敵だ!」
自分の目的を口にしながら、リボーンと私を交互に指を差すスカルに、私は肩をすくめるだけで反応を示す。
「お前、いっつも誰かのパシリだよな。」
リボーンはと言うと、呆れたような声音でいつもパシられているなとスカルに告げる。
彼は周りに毎回使いっ走りにされてるのか……と少しだけ同情をしていると、スカルは再び口を開いた。
「パシリじゃない!!お前だけだ!!オレをパシリに使ったのは!!舐めやがって許さんぞ!!」
リボーンに言い返しながら肩指を動かすスカル。その時、一瞬だけリボーンが私の方に視線を向けてきた。
すぐにそれが彼が言っていた合図だと気づいた私は、リボーンに足を伸ばしているタコの動きを見ながらある場所へと移動する。
同時にリボーンの体はタコの足に巻き付かれ、そのまま上空へと連れて行かれてしまった。
「リボーン!!?」
「「「リボーンさん!!?」」」
その姿に連合軍はパニックを起こし、混乱したような声を上げる。
そんな中私は、タコの足の隙間から見えていたリボーンの動きに合わせて、あらかじめ見極めておいた足防御の死角になる位置で銃を構える。
そして、リボーンの指が引き金に触れるタイミングと同時に、自身が持っているリボーンと同型モデルの拳銃の引き金に指をかけ、2発の弾丸をその場で発砲した。
リボーンが撃った3つの銃声に、私の2つの銃声を重ねながら。
「い゛!!?」
見越した通り、私が撃った弾丸は、真っ直ぐとスカルの右手に着弾する。
リボーンが撃った弾丸を防いでいたはずなのに、その隙間を縫うようにして別の凶弾が飛んできたせいで、最強の赤ん坊と言われている彼でも対処し切ることはできなかったらしい。
「んなぁ!?お前!?いつのまにそんなところに!?」
「苛立ちでリボーンしか見えてなかったからだよ。リボーンが言ってたじゃん。銃を教えたってさ。」
「それとお前の移動は違うだろ!?タコ!!あっちの女も早く捕まえろ!!」
スカルがタコに声をかけ、私のことも捕まえるように命令する。しかし、当のタコは動く様子がなく、困惑したような様子を見せていた。
「ナイスショットだぞナツ。」
「早撃ちの名人に合わせるの、もう2度としたくない。」
「そんなこと言うな。こう言うのもたまにはいいだろ。」
そんなタコの様子を他所に、リボーンは緩んだ足の内側からスルッと抜け出し、私の方へと飛び降りる。
「なにをしている!!どうしたんだタコ!!?」
あっさりとリボーンに逃げられてしまい、タコに声をかけるスカル。
だが、タコはそんな彼を見たまま固まっており、動く様子が全くない。
「こいつ、戸惑ってるようだな。お前の両手のそんな姿、見たことねーだろうからな。」
「は?……ってデカ!!?なんじゃこりゃあ!!!?」
リボーンの言葉を聞き、ようやく自分の手の変化に気づいたようで、スカルは素っ頓狂な声を上げる。
今の彼の姿は、両手が身の丈ほどデカくなってしまっている状態。
ボンゴレの特殊弾である死ぬ気弾は、着弾した位置によって効果が変わると教えてもらった。
そして、その特殊弾を拳に着弾させると、ゲンコツ弾と呼ばれる効果に変わり、手が肥大化し、地面を叩き割ることができるほどの攻撃力を発揮するようになる。
「次はこっちの番だぞ。ナツ。オレをスカルめがけて投げろ。」
「了解。」
投げろと言う指示を聞き、片腕にリボーンを乗せてその場で左足を軸にして体を回転させる。
するとリボーンはこちらの回転の勢いに合わせて私の腕を蹴り飛ばし、スカルの方へと跳躍した。
「ゲッ!!?」
勢いよく跳躍してきたリボーンを見たスカルは自分の身を守るためにガード行動を行おうとしてきたが、回転の勢いも利用して、かなりのスピードで跳躍していたリボーン相手にそれは間に合わず、ヘルメットにヒビを入れられながら殴り飛ばされてしまった。
私に蹴り飛ばされていたコロネロ以上の勢いで吹っ飛ばされた彼は、その背中を森の木に強く打ち付ける。
「は、早い!!」
「流石リボーンさんとドンナだ!!最強師弟ここにありだ!!」
私とリボーンの行動を見て、連合軍がかなり盛り上がる。そんな様子など気にすることなく、ストッと地面に降り立ったリボーンに、私は静かに近寄った。
「わりーなナツ。思い切り蹴っちまった。大丈夫だったか?」
「ん。大丈夫。まぁ、少しだけアザができる可能性があるけど、位置的にもいつのまにかどっかで打ってたレベルの場所だし、母さんを心配させる程じゃないよ。
ビアンキ姉さんには……まぁ……何かあったって察知されそうだけど。」
「だろうな。ちょっと待ってろ。」
軽い足取りで走り去るリボーン。しかし、数分後すぐに彼は戻ってきて、彼が蹴り飛ばした位置に濡れたハンカチを巻いてきた。
「すぐに熱を持つだろうがないよりはマシなはずだぞ。冷やしとけよ。」
「ん。ありがとう。」
優しくさすりながら言ってくるリボーンにお礼を言いながら小さく笑っていると、彼に殴り飛ばされてダウンしていたスカルがふらりと起き上がる。
とりあえず大鎌を納め、スカルに歩み寄った私は、彼の目の前でしゃがみこんだ。
「派手に飛ばされたね。」
「お前がリボーンを投げ飛ばしたからだろ!!くそっ……こうなったら戦艦から城を砲撃しろ!許可する!!」
おっと、とうとう戦艦出動か?と一瞬身構える。だが、それはすぐに解除されることとなった。
「そいつは無理だぞ。コロネロも起きただろうからな。」
蹴り飛ばした私の腕の反対側の肩に乗りながら、サラッとコロネロのことを明かしたリボーンの声によって。
「なっ!?コロネロ先輩もここに!!?」
スカルが驚くと同時に、海の方角から大きな爆発音が響き渡る。
視線を海がある方角へと向けてみると、黙々と黒煙が上がっており、風に乗って流れてきた海のにおいにわずかに焦げ臭さが混ざっていた。
《スカル様!!全艦撃沈されました!》
「な!?」
「コロネロのライフルが火を吹いたな。」
「確か、対戦車ライフルだっけ?あれって戦艦にも有用なんだな……。教えてもらったところで、使い道あるかわからないけど。」
「あんな趣味悪いもんは使わなくていいと思うぞ。オレとお揃いの銃だけにしとけ。」
「サラッと幼馴染みの武器ディスって自分のと同型の拳銃を推すんじゃない。いや、まぁ、便利だったけどさ、これ。」
リボーンの言葉に呆れながら、拳銃は便利だったことを告げながらも、警戒のために手にしていたそれをホルスターに納める。
「ナツ!ロマーリオから連絡!向こうも鎮圧できたらしいぜ。」
「そうですか。どうやら、今回の抗争は私達の勝利のようですね。」
「だな。じゃあ、我らが女王の号令で済ませるか。」
「ディーノさんまで女王って言ってくるのやめてくれません?」
ため息を吐きながら、ディーノさんにツッコミを入れたあと、私はマフィア連合軍へと視線を向け、最後はそれっぽく締めるかと、今回メインで使っていた大鎌を頭上に掲げる。
「皆さんのおかげで、後方にいる大切な方々を守り抜けました!後方の鎮圧も確認!!此度の抗争、我々の勝利です!!」
そして、今回の戦闘の勝利を宣言すれば、マフィアの連合軍は雄叫びのように勝利の声を上げる。
それを見ながら私は掲げた大鎌を下げ、スイッチを押すことでそれをスティックに戻す。
「……ところで、最後はリボーンが決めたわけだけど、かなりの一撃入れてたね?」
「そりゃそうだろう。調子乗ってやがる自分のパシリをしばくのに加減なんていらねーぞ。」
「……なるほどね。」
しばかれるような立場じゃなくてよかったよ……。
沢田 奈月
Dに教えられた大鎌使いを遺憾なく発揮してタコの足を切りまくったボンゴレ10代目。
インディゴの炎を武器に纏わせることができるなら、オレンジの炎もできるんじゃないかと試してみたら、うまく噛み合わすことができたので、こんな使い方もあるのかと勉強する。
リボーンの指示や動きに合わせて銃を構えて同時に撃つ技術は、リボーンから教えられたことにより動きをしっかり見ていたおかげで可能にした荒技だが、その技術が使えるようになった裏で彼の早撃ちに追いつける早撃ちを身につけていることには気づいていないし、今回はたまたまだと思っている。
リボーン
昼寝から目覚め奈月に合流したお目付役なヒットマン。
どのようなタイミングで撃っても100%狙った場所に命中させることができるように、自分が合図したらすぐに銃を構えて撃ち、狙った場所に100%命中させる技術を身につけさせていたのだが、実はその過程で彼女に早撃ちも身につけさせていた。
もちろん、これは彼の狙いの通りで、身につけなくていいと口にはしたが、身につけさせる気満々だった。
ディーノ
奈月に同行したのはいいのだが、リボーンが最終的に合流したことにより活躍の場がほとんどなかったキャバッローネファミリー10代目。
しっかりとリボーンからの教育も施されていたんだなと苦笑いをこぼした。
スカル
カルカッサファミリーのボスからの命でマフィアランドの制圧を図ったが思わぬ伏兵が混ざり込んでいたせいで散々な目に遭った紫のアルコバレーノ。
リボーンの教え子であると言われ、愛らしい見た目とは裏腹に容赦しない戦闘を行うその姿に納得したが、それはそれとしてオレのタコの足を切るな─────ッ泣