最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 一足早くあの方も登場。
 ウチの子、割と敵対者と彼に容赦ねー……。


とある暗殺者達の末路

 リビングへと京ちゃんを案内して、ささっと飲み物を用意する。いつも通りのおもてなしモードで、お茶菓子なども用意して、リビングの方へと足を運べば、京ちゃんはテーブルの上にあるファイルを見つめて、どことなくソワソワしていた。

 

「作文が気になってしょうがないって感じだね。」

 

「へ!?あ、あはは……ごめんね、なっちゃん。なっちゃんの小さい時の夢、すっごく気になっちゃって……」

 

「だと思ったよ。でも、下校中も言ったように、特に面白味はないと思うよ。」

 

「例えそうだとしても、私はなっちゃんの小さい時のことが少しわかるから楽しみだけどなぁ……」

 

「ふぅん……?まぁ、別に見てもいいけど、変なこと書いてあっても笑わないでよ。」

 

「笑わないよ〜!」

 

 少しだけむくれながらも、笑ったりはしないと言ってくる京ちゃんを見て少しだけ笑いそうになる。

 でも、それは馬鹿にするとかじゃなくて、彼女の表情がどこか可愛らしいと思ってしまったからである。

 まぁ、質問が質問だから、実際に笑い声は漏らさなかったけどね。

 

「小学生の時、参観日とかでそう言うの発表する機会が度々あったから、いくつかあるんだよね。

 まぁ、見た感じ特に考えていることは変わってないけど。」

 

「そうみたいだね。小学2年生の時からなっちゃんってしっかり者だったんだ!」

 

「ん?あー……多分、結構前から父さんが仕事で海外に単身赴任してるからだろうね。

 その結果、母さんと私が2人で暮らすことになっちゃったから、多分その影響かな?」

 

「なっちゃんのお父さん、海外で仕事してるの?」

 

「うん。何でも、海外の方に拠点があるらしいんだ。どんな仕事してるのかはわかんないけどね。」

 

「そうだったんだね。だからなっちゃんってすっごくしっかりした女の子だったんだ!」

 

「まぁね。父さんが仕事で家を離れてる以上、母さんのことは私が守らないといけないからさ。

 父さんの代わりになれる程強いわけでもないし、知識があるわけでもないけど、せめて、少しでも負担を減らさないとね。

 母さんばかりに頑張らせちゃったら、母さんが体調を崩しちゃうし、そうなったら今度は父さんがうるさくなりそうだから。

 うるさいと言っても、どうして手伝わなかった的なこっちへの怒号じゃなくて、号泣全力謝罪とだる絡み的な意味でね。」

 

「ふふ……!なっちゃんからお父さんの話を聞いたのは初めてだね。なっちゃんのお父さん、なっちゃんとなっちゃんのお母さんが大好きなんだ。」

 

「うん。仕事仲間に対してめちゃくちゃ自慢してるくらいには愛されてるっぽいよ。つい最近、ようやくわかったことだけど。」

 

 くすくすと笑う京ちゃんに小さく微笑み返しながら、私は父さんのことを話す。

 言われてみれば、誰かに父さんのことを話したのは初めてな気がする。

 これまで、何かしらの便りをチラチラと送ってくることはあっても基本的には音沙汰なしで何を考えているのかわからなかった父さんがようやく本格的な連絡をくれるようになったからだろうか。

 まだ長く話したわけじゃないけど、それでも心境の変化はかなり出ている気はしている。

 

「“私は母さんと2人暮らしです。父さんはどこか遠いところで仕事をしているようで、あまり帰ってくることがありません。

 本当は、父さんとも一緒に暮らしたいけど、仕事を頑張っている父さんにワガママを言うわけにもいかないから、父さんが帰ってくるまで母さんを守るためにも、警察官になって、父さんが帰ってくる家と、母さんを守りたいと思います”……だって!なっちゃんカッコいい!!」

 

「……そんなこと書いてたのか。」

 

 まさかの警察官志望って、小学校の私なんつーことを……。

 しかも文章が明らかに小学生じゃないし、道理で小学生の時、あまり友人できなかったわけだ。

 いや、女子からはかっこいいって騒がれてたっけ?いじめっ子とかを取っ捕まえたり、その頃から既にいじめっ子達の言葉を録音したものを教師陣に渡したり……。

 ……そう言えば、私が通っていた小学校、そのせいかいじめが激減してたっけ?

 真面目な生徒だった分、教師側からの信頼も厚かったし。

 

「ぐすっ……!!いい作文っスね─────!10代目は昔からご家族のことを考えて……っ!!」

 

「……いや、なんで小学生の作文の内容を聞いて号泣してんの隼人。」

 

 そう考えると、警察官志望のしっかり者な小学生って立場に違和感はあまり持たれてなかったかな……なんて昔のことを思い出しながら、淹れていたコーヒーに口をつけていると、いつのまにかリビングに足を運んでいたらしい隼人が号泣していた。

 小学生の作文に号泣する人間初めて見たわ……。いや、母さんも目を潤ませたりしていたけど、同級生で号泣する奴初めて見たわ。

 

「てか、何やってんの。」

 

「あ、はい!10代目に改造してもらった武器を見て貰おうと思いまして!実はオレもまだ見てないんスよ!」

 

「……改悪されてる可能性大ですが、とりあえず見てあげたらどうですか?私がポンコツ武器チューナーと言った理由もよくわかるはずですから。」

 

「……京ちゃんがいる手前、物騒な言葉は使わないでくれ隼人。どうなったかは見てあげるけど、一般常識的にその言葉はあまり公言するべきじゃない。」

 

「す、すみません10代目……!次から気をつけます!」

 

 隼人に注意しながらも、外に繋がるリビングの窓を開ける。すると隼人はすぐにこっちの方にきては、飼い主に遊んでもらうのを楽しみにしてる仔犬のようにワクワクしながら、ダイナマイトを取り出した。

 

「見ててください!これがオレの新しい力っス!!」

 

 そう言って投げ飛ばされるダイナマイト。しかし、そのダイナマイトは導火線の火を消費すると同時に、ダイナマイト特有の爆発音ではなく、パーティークラッカーのような音を立てて破裂し、紙吹雪や白鳩、風船などを空に飛ばした。

 

「あー……これはちょっと………。」

 

「だから言ったでしょう?ジャンニーニはポンコツ武器チューナー小僧なのですよ。

 武器を渡さないことが、あれの攻略方法です。全く……親と子でなぜここまで差があるのか……。」

 

「わ─────!面白ーい!」

 

「……楽しそうだな京ちゃん…………。」

 

「一般の方には楽しいでしょうね。どう見てもパーティーグッズですし。」

 

 すぐ隣でショックを受けてフリーズする隼人に、楽しげに笑ってる京ちゃん。

 対極的な反応を見せている2人に挟まれながら、私とDさんは呆れの言葉を口にする。

 

「どーゆーことかジャンニーニに聞いてきます!!」

 

「いってらー。」

 

 苛立ちを隠さずに立ち去っていく隼人を見送りながら、Dさんの忠告は確かなものだったな……と苦笑いをこぼす。

 隼人のダイナマイトでこれってことは、リボーンも相当な改悪を食らってる可能性があるわけだが……。

 

「ちゃおっス、京子。」

 

「あ、リボーン君。お邪魔してます。」

 

「ああ。ゆっくりしてけよ。……って何だナツ。お前、元は警察官になりたかったのか。

 身体能力も頭もいいから、こっちの事情がこんがらがってなければなれたかも知れねーな。」

 

「……噂をすれば何とやら。いや、噂はしてないな、うん。」

 

「ん?どうかしたのか?」

 

「いんや?別にどうもしてないけど。あと、多分警察官にはなれなかったよ。父さんの立場上ね。それより、何しにきたわけ?」

 

 そんなことを考えていると、タイミングよくリボーンが姿を現した。勝手に人の作文を見たことはちょっとイラっとしたけど、それはそれとして、リボーンの武器はどんなことになったのか少しだけ気になった。

 

「改造してもらった弾丸の威力を見たくてな。ナツ。あれ用意してくれ。」

 

「京ちゃんがいる手前、あれ出すのどうなの……?」

 

「射的は一つの競技だぞ。」

 

「……いや、まぁ、そうだけどさ。」

 

 隼人と言い、リボーンと言い、なぜ2人して一般人がいる前で平然と武器を取り出すのか……と引きながら庭にあるものを用意する。

 それは、私がリボーンに銃を教えてもらう時に使っている的。射的に興味があると言う理由で何とか誤魔化して買うことができたものだ。

 物置の中には、私とリボーンが練習したことにより、中心部分が穴だらけになってるものもある。

 今回用意したのはまっさらの的。威力を確かめたいと言っていたから、これが一番いいだろう。

 

「はい。用意したよ。」

 

「サンキュー。んじゃ、試し撃ちしてみっか。」

 

 そう言ってリボーンは銃を取り出し、銃口を的へと向けて引き金を引く。

 しかし、銃口から弾丸は発射されることはなく、ぴょこっと言う効果音がつきそうな雰囲気でこぼれ落ちるだけだった。

 

「………さらにダメな例が出てきた。」

 

「だから預けるなと言ったのですよ。どうせこうなるのは目に見えていましたから。」

 

「虫語はわかるけど猫語はわかってないのか、リボーンに君の声は聞こえないよスペード。」

 

「おっと、そうでしたね。ヌフフフ……。」

 

「ジャンニーニの奴〆たらその猫も〆るから逃すなよナツ。」

 

「馬鹿にされてることに気づいてるよこのヒットマン。」

 

 ダッと勢いよく走り出し、そのまま2階の方へと去っていったリボーンを見送った私は、すぐに電柱の方へと視線を向ける。

 ……あの暗殺者達の気配はまだある。あんだけ脅しておいたにも関わらず、こっちの暗殺は諦めていないらしい。

 

「……【あいつら、やっぱぶっ飛ばしていいかな?】」

 

「【どうせポンコツ武器チューナー小僧のせいで、獄寺隼人とアルコバレーノの武器は使い物になりません。

 暗殺者どもが諦めてくださらないならば、それ相応の報復をするのもボンゴレの女王になりうるあなたには必要なことですよ。】」

 

「【あまり報復とかしたくないんだけど、いつまでも狙われるのはめんどくさいしな……。とりあえず、光学迷彩を使い物にならないようにして、表に引き摺り出してやるか……。】」

 

「【甘いですね、ナツキは。こう言う時は容赦なく再起不能にするべきです。あなたの優しさは理解していますが、それでは生き残ることが難しくなりますよ。】」

 

「……【じゃあ、せめて病院送りでいい?】」

 

「……【まぁ、いいでしょう。命を奪うことに抵抗があるのは一般家庭生まれなら仕方ないことですしね。

 ですが、いつかはその優しさにも蓋をしなくてはなりませんし、今のうちに慣れておいた方が何倍もマシだと思いますよ、私は。】」

 

「【それはちょっと難しいかな。カルカッサとの抗争の時も、急所を外して、処置すれば問題ないくらいに抑えるぐらい、一番大切なものを奪うことには抵抗があるんだ。】」

 

「………【その考えは、確実にあなたの命取りになりますよ。まぁ、どうしても無理であると言うのであれば、私にもいくらか考えがありますけどね。】」

 

「【ふぅん?じゃあ、それが発動する前に、なるべく早く解決策を見つけるとしようかな。

 私の望みとDさんの望み……それを両立できる答え探しだ。】」

 

 京ちゃんに会話内容がわからないようにイタリア語でDさんと話合うと、Dさんがため息を吐く気配を感じる。まぁ、私の考えが甘いと言うのは、当人である私も理解していることだし、それに対する訴えは口にしない。

 Dさんの考えもわからなくもない。裏の世界なんて、常に悪意と逆恨みが渦巻いている場所だ。

 命を取らず、動きを封じるだけに止めると言うのは、のちに回復した対象に再度狙われる原因となる。

 でも、一度失ったことがあるからこそ、奪いたくないと思う自分を捨てたくはないのだ。

 残された人間がどんな気持ちになるのか……前世で嫌と言うほどに味わった。

 

「【とりあえず、光学迷彩ってどうやって解除すればいいんだ……?】」

 

「【キツイ一撃を加えて電子回路を破壊する、もしくは切り裂くことにより電子回路を切断する……と言うのが効率的かもしれませんね。】」

 

「【なるほど。んじゃ、ちょっくらやってきますかね。】」

 

 少しだけ自身の過去を思い浮かべながら、命を奪うことだけはなるべくしたくないと小さく笑う。

 しかし、すぐに頭を切り替えたのち、私はその場から離れるために足を動かす。

 

「京ちゃん。ちょっとやることあるから少しだけリビングで待ってて。

 そこまで時間はかからないと思うしね。」

 

「?うん、わかったよ、なっちゃん。」

 

「ありがとう。じゃあ、少し待っててね。」

 

 

 *:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀

 

 

 京ちゃんを巻き込まないようにするため、入念にリビングで待っとくように告げた私は、玄関へと向かい、腰にある武器ベルトから大鎌のスティックを取り外し、外に出ると同時に鎌を展開……それを合図に精神の主導権を“私”から“わたし”へと切り替えたのち、その場で幻術を発動させた。

 

「さてと……1人でやることは問題ないけど、スペード、いつまで肩に乗ってんの?」

 

「ヌフフフ……すみません。ナツキの肩は過ごしやすいもので。」

 

 ストンと地面に降りる仔猫のスペードに呆れた眼差しを向けるが、すぐに視線を電柱へと視線を向ける。

 

「まだいるとはね。場所は割れてるってのに、暗殺は諦めないってこと?なら、諦めさせてあげようか?」

 

 殺気を飛ばしながらそう告げると、再び動揺する気配がある。電柱から離れるなり何なりしておけば、もうちょっと狙いやすかっただろうに、何でこいつらは電柱から離れていないのか。

 呆れの感情を抱きながらも、わたしは手にしていた大鎌を勢いよく振り上げる。

 超直感に頼りながらも把握した位置へと放った斬撃は、綺麗に光学迷彩を切り裂いた。

 

「何ぃ!?あれはハッタリではなかったのか!?」

 

「ちぃっ!!光学迷彩が!!」

 

 思い切り振り上げた大鎌により光学迷彩の回路が壊れたのか、カエルのようなタイツ野郎2人が姿を現した。

 その手元には薬品が入り込んでいる注射器のようなものが握られている。

 

「ハッタリなんて使うわけないじゃん。だって気配でわかってたし。光学迷彩を使って暗殺をするつもりなら、もう少しまともな気配の消し方をしてみれば?」

 

「この……っ!!」

 

「こうなったら直接殺すのみ!!」

 

 バカにするように言葉を口にすれば、相手方はかなり苛立ったような様子でこちらを殺そうと拳銃を取り出す。

 そのタイミングを図り、拳銃をホルスターから外し、相手の銃口の方へと弾丸を放てば、相手より先に撃ったわたしの弾丸がその銃口に入り込み、暴発してどちらのそれも崩壊した。

 銃を持っていた2人組の手は、ダラダラと鮮血をその場にこぼす。かなりのダメージになったらしい。

 

「ぐう!?」

 

「バカな!?銃口に弾丸を撃ち込むなど……!!」

 

「わたしに銃を教えてくれた先生がかなりの腕持ちでね。狙った場所を正確に狙えるように扱かれたせいで、できるようになったんだ。

 先生曰く、わたしにはあらゆる才能が眠ってるから、射撃もいけると思っていたらしいよ?」

 

 少しだけ自慢げに言いながら、銃を構えて笑みを浮かべる。正直言って、できるとは思っていなかった。

 まさか、銃口にこっちの弾丸を撃ち込むなんてフィクション過ぎる技までできるとはね……。

 リボーンに狙った場所に正確に撃ち込めるようになっとけって言われて訓練したことがここまで力になるとは思いもよらなかった。

 

「くっ!!こうなったら逃げるぞ!!」

 

「くっそ─────!!任務失敗ではありませんか!!」

 

 流石にこれでは分が悪いと思ったのか、暗殺者2人組は逃走を図る。でも、それを許すはずもなく、すぐに幻術により出現させたイバラでの拘束を行う。

 

「ぐあ!?」

 

「イ、イバラだと!?どこに……そんなものが……!?」

 

 イバラの質感はリアルに寄せたため、その棘は容赦なく暗殺者達に食い込み、痛みを与える。

 もがけばもがくほどイバラの拘束は強くなるため、暗殺者達の体は少しずつ傷ついていく。

 

「鋼鉄の棘ロープじゃないだけマシだと思うけど、あまり動かない方がいいよ。

 それ、もがく度に体を締め付ける細工付きだから、下手したら皮膚どころか肉も抉れると思うし。」

 

「「!!?」」

 

 わたしの言葉を聞き、暗殺者達はもがくのを止める。その姿に笑みを浮かべながら2人組に近づけば、2人組は顔を真っ青にして固まっていた。

 

「暗殺失敗……残念だったね?わたしは比較的あんたらが狙ってきたマフィアのボスやボス候補に比べたら穏やかな性格だと思うんだけど、やっぱ命を狙われた以上、それ相応のお返しはするタイプなんだ。

 逃してあげてもいいんだけど、それだと今度は他のボスや候補を狙いに行くだろうし、今回の失敗を糧に改良を加えられて再度襲われる可能性もあるから、ちょっと見逃せないんだよね。」

 

 ガタガタと震えてる2人組に対して話しかけていると、仔猫のスペード状態のDさんが何かを咥えて持ってくる。

 よく見るとそれは、何かの液体を入れた注射器だった。一瞬暗殺者が持ち込んでいたあれかと思ったが、どうやら違うようだ。

 

「ナツキの武器の中にあった麻痺の薬を散布する手榴弾を解体して、中の薬品を液体に溶かしてきました。

 さっきカラスに使ってみたのですが、ちゃんと麻痺の効能は残っていたので利用する手はないでしょう?」

 

「……なんつーもんを……まぁ、別に構わないけどね。」

 

 Dさんから注射器を受け取り、暗殺者2人組に視線を戻せば、2人は面白い具合に震え始めた。

 よく見ると彼らがわたしに使おうとしていた液体に色が似ていることがわかり、2人が怯える理由を理解する。

 

「じゃあ、ちょっとしたお仕置きタイムと言うわけで。安心して?命までは奪わないからさ。」

 

 そんな2人に笑顔を見せながら、わたしは注射器の液体を2人に使う。

 まぁ、痺れ薬だから死にはしないって。神経毒じゃないしね。

 

 

 *:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀

 

 

「まぁ、これくらいでいいかな。」

 

「おやおや……もうよろしいのですか?もう少しいじめてもいいと思いますが……。」

 

「いや、流石にこれ以上やったら2人が死ぬ。さっきも言ったように、わたしは別に2人の命を奪うつもりはないんだから。」

 

 あれからしばらくの間、わたしは2人に痺れ薬を投与して容赦なく物理のお仕置きを施していた。

 殴って蹴って、最後は金的。ダラダラと流していた片腕だけは処置を施して止血しておいたが、その後は不良を容赦なく咬み殺す恭弥さんと同じように、ボコボコにしていた。

 京ちゃんを含めた一般人には見えないように特殊な細工を施した幻術を使用していたため、ほとんどの人間には見えていない。

 

 痺れ薬を使用され、動けなくなっていた暗殺者達はすでに意識を失っている。

 病院送りになるようにひたすら痛めつけると言うのは、風紀委員会の仕事をする際に慣れてしまっていたため、すでに抵抗と言う感情は失っていた。

 

「10代目─────!!」

 

「えれーぞナツ。暗殺者をしっかりと倒したな。」

 

「リボーン……隼人……。いや、隼人?なんで君ちっちゃくなってんの?」

 

 それを確認するため、軽く蹴って転がしていると、リボーンと隼人が合流した。

 しかし、合流した隼人の姿が明らかにリボーンと同じサイズになっていたため、困惑しながら話しかける。

 

「実は、ジャンニーニの野郎にアホ牛が10年バズーカを見せまして、興味津々に魔改造による改悪をされたことにより暴発したそれを食らっちまいまして……。

 それで、どうやら体の年齢だけを10年前に縮めさせる改造になっていたようで、こんな姿になってます……。」

 

「最初、獄寺の奴、小さくなったことに気づいてなくてなかなか面白かったぞ。」

 

「ちょ!?リボーンさん!?」

 

 ……どうやらジャンニーニさんのせいだったらしい。全く、Dさんの言う通り本当にポンコツさんだなジャンニーニさん。

 おかげでわたしは無駄に戦闘することになったよ……。まぁ、ストレス発散にはちょうどよかったけどね。

 

 ジャンニーニさんのやらかしに肩をすくめながらも、大鎌を戻して精神の主導権を“わたし”から“私”へと戻す。

 あとは、とっとと気絶した暗殺者達を縛ってと。

 

「にしても電柱にずっとへばりついていたこいつらが暗殺者だったとはな。まぁ、なんとなくわかっちゃいたが。」

 

 よし、これで動けないなと思っていたら、リボーンがポツリと呟くように言葉を紡ぐ。

 どうやら彼には、この暗殺者達が見えていたようだ。

 

「何?リボーン、こいつらに気づいてたの?」

 

「オレだけじゃねーぞ。買い物に出ていたイーピンもこいつらの姿は見えていたんだ。」

 

「オレも、このちんまい姿になってから見えるようになりました!」

 

「ジャンニーニ曰く、一定の年齢以下の子供には見えるようになっていたんじゃないかとのことだ。

 まぁ、こいつらのボスは、緑のおしゃぶりを持ってるアルコバレーノのヴェルデだろうからな。

 念のため部下に裏切られた時の対処法として、そんな設定にしたんだろ。」

 

「自身の作品に自信があるからこそのセーフティーか。随分と慎重派なアルコバレーノだと言うべきか、それとも人望があまりないのか……。」

 

「なんにせよ、ヴェルデなら考えそうなことだな。」

 

 肩をすくめながら言ってくるリボーンに、なるほど……と小さく呟くように言葉を返す。

 なんにせよ、暗殺者はこれで拘束できたわけだし、あとはこっちの関係者に任せるとしますか。

 

「……9代目とリボーンに言われてとりあえずきてみれば……こりゃとんでもないことやってんな……。」

 

「!?」

 

 そんなことを思っていると、背後から第三者の声が聞こえてきた。Dさんがその声を聞くなり、厄介なと呟いてこの場から立ち去るが、私はそれを見送ることはなく、その場で固まってしまう。

 その声は、あまりにも懐かしくて、同時に、電話越しに最近聞いた声だった。

 慌てて声の方へと視線を向けてみれば、そこには小学生の時以来見ることがなかった自身の父親……沢田家光の姿があった。

 

「父さん!?」

 

「え!?10代目のお父様!?」

 

「よ、家光。ディーノの奴に思い切り〆られたらしいじゃねーか。」

 

「ああ……動揺した隙をつかれて思い切りぶん殴られたわ。ナツがお願いしたんだってな。随分とまぁ強くなっちまって……」

 

 “まぁ、それはナツにも言えることだけどな”と言って私の方に視線を向けてきた父さん。

 その姿に一瞬泣きそうになったが、それ以上に湧き上がる別の衝動に駆られ、私は死ぬ気モードを使用し、一瞬にして父さんとの距離を詰める。

 

「い゛!?」

 

「ようやく顔を出したなクソオヤジ─────ッ!!!!」

 

「じゅ、10代目─────っ!!?」

 

「ナイストンファー。」

 

 怒鳴りつけながら振るうトンファーによる一撃。油断していたのか父さんが一瞬の動揺を見せ、その隙をついて思い切り叩き込む。

 隼人が驚き、リボーンが楽しげに声を漏らす中、私が一撃を叩き込んだ父さんは、かなりの距離吹っ飛ばされるのだった。

 

 

 




 沢田 奈月
 命は奪わないと言った割には容赦なく瀕死の重体に陥らせた上、金的オーバーキルもかまして暗殺者達の意識をぶっ飛ばしたボンゴレ10代目。
 捕まえた暗殺者を引き取りに来たらしい父、家光と久々に顔を合わせたが、再会を喜ぶ前にこれまでの鬱憤が爆発して怒りのなっちゃんパンチ(突起出現トンファーバフ有)を炸裂させ、家光を殴り飛ばす暴挙に出る。

 D・スペード
 命は奪わないと言った愛弟子に対して一瞬不満を抱いたが、蓋を開けてみれば容赦なく瀕死にまで追い込み、敵対者には容赦しない女王様っぷりを発揮したので大満足だった長生き術士。
 うわ、門外顧問きた……逃げよ……。

 リボーン
 容赦なく暗殺者を〆た上、9代目と自分の言葉を聞いてやってきた家光をぶん殴った奈月を見てめちゃくちゃ楽しかったヒットマン。
 ぶん殴られてもおかしくないぐらい放置していたため止めるつもりは毛頭もなかった。

 沢田 家光
 奈月に連絡をした上、奈月を通じ奈々とも電話で話したため、もはや顔を合わせないなんて選択肢はできないと思い、リボーンの呼び出しと9代目の命を聞いて暗殺者達を引き取りにきた沢田家の大黒柱(一応)。
 久々に会って何を話せばと考えていたところ、暗殺者を容赦なく瀕死にさせた愛娘が目の前にいるわ、自分に気づいた愛娘から遠慮なしの怒りのなっちゃんパンチ(突起出現トンファーバフ有)を叩き込まれて吹っ飛ばされるわでかなり痛い再会を果たした。
 ……オレの娘、強くなり過ぎてない…………?

 獄寺 隼人
 奈月の父親がやってきたと思ったら容赦なく奈月当人が父親をぶん殴って吹っ飛ばしたためかなり驚いた。

 ジャンニーニ
 ポンコツっぷりを発揮して〆られた武器チューナー。

 暗殺者達
 ヴェルデ作の光学迷彩で姿を消し、ボンゴレ10代目候補である奈月の暗殺を謀ろうとしたが、容赦も遠慮も全くの皆無な報復を食らって瀕死に追い込まれた上、金的オーバーキルを食らった。
 ……もう2度とボンゴレには手を出さねぇ……………(チーン……)


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