最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
夏祭り編はこれにて終幕!
ってか自分で書いてて恥ずい!!特大告白するんじゃない!!泣
……あ……そろそろ黒曜編が近づいてきたなぁ……汗
うまく自分で作った流れ……書けるか不安です……泣
「よぉ、嬢ちゃん達。海以来だな。」
「「「「!?」」」」
そんな中聞こえてきた声に、私達は一斉に反応をする。
すぐに視線を声の方に向ければ、そこには海で出会したチャラ男3人組がいた。
わたしは小さく声を漏らして、手元にあるぬいぐるみを強く抱きしめる。同時に、隼人と武が警戒状態に入り、わたしの前に躍り出ては、その3人を睨みつけた。
リボーンはわたしの前に出て、甚平の中に隠しているのであろう拳銃へと手をかける様子を見せている。
「………そう警戒すんな。もう、海でやったようなことはしねーよ。」
「信じられるかよ!!何しにきやがったてめーら!!」
「ナツに何か用か?ことによっちゃこっちも容赦しねーぜ。」
「「…………」」
わずかな殺気と大きな怒り、それらがチャラ男3人組に一斉に向けられており、わたしはリボーンと一緒に無言になる。
……わたしの体が少しだけ震えているのは、きっと気のせいじゃない。
あの時に向けられた視線は向けられていないけれど、やっぱりどこかこの人達が怖い。
「なんもしねーって言ってるだろ。強いて言うなら、そこの嬢ちゃんに謝りに来たんだ。」
「謝りに……?」
「ああ。」
いったいこの人達は何しにきたの?溢れる疑問を脳裏に浮かべながら、震える体を抑えようとぬいぐるみを抱きしめ続けていると、リーダー格の青年が、静かに口を開いた。
謝りにきた……と言う言葉に、少しだけ反応を示すと、その人は小さく頷いたのち、勢い頭を下げてきた。
「あの時は、本当にすまなかった。あとから嬢ちゃんの恋人から聞いたが、あんた、何回もやべー人間に絡まれていたんだってな。
しかも、ただ付き纏うだけじゃ収まらねーレベルの何かをされていたって濁して言われて……無理強いを働こうとして悪かった。」
「「オレ達も悪かった。すまない。」」
「…………。」
リーダー格の人と思わしき人が謝罪すると同時に、残りの2人も謝罪の言葉をかけてくる。
その声はひどく真剣で、本当に申し訳ないと思っているからこそ出るものだと、すぐにわたしは理解できた。
だけど、なんと返せばいいかわからず、わたしは無言を貫いてしまう。
でも、少しだけ震えは落ち着いてきた。
「……オレ達が助けようとしなかったガキを助けて、嬢ちゃんの元に戻ったあの兄ちゃんを見て、自分達がどれだけバカなことをしていたのかよくわかった。
それに……男から見ても、あの兄ちゃんはかっこよかった。誰かのために命を賭けて、そんで、最後は笑顔で戻ってきて……絶対に助けることができるって自信を持って動いてた姿にゃ、痺れるもんもあった。」
「あの兄ちゃんに一喝されて、そんで、助けた兄ちゃんが周りに囲まれて、笑顔を見せる姿を見て、オレ達がどれだけ浅はかだったのか思い知ってな。もう、あんなことはしねーことにしたよ。」
「羨ましかったしな。沢山の笑顔に囲まれて、それに笑顔で返してるあの兄ちゃんの姿は。」
「……嬢ちゃんを傷つけたのは事実だし、許してくれとは言わねーが、それだけは伝えたかったんだ。本当に悪かったな……」
少しだけ苦笑い気味の笑みを見せ、謝罪してくるチャラ男3人組。
その姿をじっと見つめたわたしは、静かに瞼を閉じる。そして、深呼吸を数回しては、ゆっくりと瞼を開けた。
「……女性も命も、あなた方のオモチャじゃありません。ちゃんとした心があって、大切な人に愛されたいと思っている1人の人間です。
もちろん、中にはお兄さん達のように、遊びたいだけの人もいますし、一時の劣情に身を任せる遊びを否定するつもりはありませんが、私個人としては、やはり大切にしてほしいものです。
……一度壊れた心は、直すまでに時間がかかるか、最後の最後まで壊れたままで……命は一度壊れたら取り戻すことができない、たった一つの宝物。
だから、少しでも大切にしたいと思えるようになったのであれば、大切にしようと思ったのであれば、あの件は許しこそ出さねど、水に流すことくらいはします。
……もう2度と、嫌がる女性を苦しませたり、たった一つの宝物である命を乱暴に捨てるようなことはしないでください。
それができなければ、一生渇いたままで、寂しいままに終わってしまいますよ。」
「……嬢ちゃん、オレ達より年下の割にはなかなか重い正論を言ってくるな。だが……ああ。もう2度としないと約束するわ。
もう、取り戻せるかどうかはわからねーが、できるならあの兄ちゃんみたいな大人になって、嬢ちゃんみたいな恋人と過ごしたいしな。」
「本当に悪かったな、嬢ちゃん。お前らにもわりーことをした。」
「あ、ついでにチョコバナナ3本くれ。」
チャラ男3人組……基、了平さんのセンパイだったお兄さん達が、チョコバナナの代金1200円を出しながら言ってきたので、わたしは隼人達に視線を向ける。
2人はわたしの視線の意図にすぐに気づいてくれたようで、すかさずチョコバナナを3本完成させて、お兄さん達の前に差し出した。
わたしはと言うと、抱きしめていたぬいぐるみを一旦椅子の上に置き、両手を受け皿のようにくっつけて差し出す。
こっちが近づき、お金を受け取る動作をしたからか、お兄さん達は一瞬驚いていたが、どこかスッキリしたような笑顔を見せて、わたしの両手に1200円をそっと乗せ、隼人達から差し出されたチョコバナナを受け取った。
「……あ、そう言や嬢ちゃん達、売り上げ金狙いの引ったくりに出会したりしてねーか?」
「「「引ったくり?」」」
そんな中、不意にリーダー格のお兄さんが、思い出したように引ったくりに関して聞いてくる。
急な問いかけに驚いたわたし達は、声を揃えて言葉を紡ぎ、同時に首を傾けた。
「ああ。実はその引ったくり犯、オレの弟でな。……去年までは、まぁ、オレ達が主犯でやらかしていたことなんだが、あの兄ちゃんに会って、オレ達の行動のバカらしさに反省してやめたんだ。
だが、どうも弟が真似しちまったみたいでな……」
「自分もやらかしてた分、こいつまともに注意できなくてよ。オレ達も口を挟めねーくらいにやってたし、どうすることもできなかったんだわ。」
「オレ達と連んでた連中もこいつの弟と一緒にやってるみたいでよ。手に負えない状態になっちまってな……。」
「オレ達はこれまでやってきた分、反省も兼ねて自首するつもりだが、弟だけがどうも気がかりでさ……。まぁ、会ってないならいいんだが……」
苦虫を潰したように表情を歪め、引ったくり犯に関しての話をしてくるお兄さん達に、わたし達は静かに顔を合わせる。
……となると、このお兄さんの弟さんと連んでいた人達が、現在進行形で恭弥さん達に咬み殺されているのか。
「……あー……弟さんなら、多分、遅れて捕まると思うので問題はないかと。」
「は?嬢ちゃん、なんか知ってんのか?」
「知ってると言いますか……その……並盛中学校の風紀委員長である雲雀恭弥さんはわかります?」
「あ?ああ……オレ達が並中に通ってた時にいたが……そいつがどうかし……まさか……」
「そのまさかです。並盛が大切な彼の元に、売り上げ金をやけに狙うひったくりのグループが見つかったって一報が現風紀委員会役員より入りまして……。
それを聞いた彼が、ものすごく楽しげに、なおかつ張り切った状態でそのグループを咬み殺しに行っちゃいました……」
「………普通に病院送りになりそうだな、あいつ。」
「ま、まぁ……いい薬にはなるんじゃないか?」
「劇薬な気もするがな……」
「……だな。」
どこか遠い目をしているお兄さん達に、思わず苦笑いをこぼす。まぁ、了平さんが入学した時から恭弥さんはいたって話だし、その了平さんが当時のボクシング部に入った時も、恭弥さんは並盛中学校の暴く……コホンッ……風紀委員長をしていたのであれば、知らない方があり得ないか。
サボりまくっていたのなら知らないけど。
「あー……教えてくれてありがとうな、嬢ちゃん。オレ達は最後の夏祭りを過ごしてから警察行ってくるわ。じゃあな。」
そう言ってチョコバナナを食べながら立ち去っていくお兄さん達を見送ったところで、わたしは深くため息を吐く。
……すごく怖かったけど、それでも、言いたいことを言えてよかった。
「……よく頑張ったな、ナツ。怖かっただろ?ゆっくり休めよ。」
「……うん。正直、結構怖かったから休ませてもらうよ。」
力が抜けたわたしの側に、すかさずリボーンが寄り添って、そっと労りの声をかけてくる。
その言葉に小さく頷いたわたしは、椅子に置いていた柴犬のぬいぐるみと、黒とレモン色のペアテディを再度抱きしめて椅子に座り込む。
「あのセンパイ達、なんか変わったな。」
「……だな。まぁ、10代目にもう2度と危害が加えられねーのならなんだっていいだろ。
お疲れ様です、10代目!何か飲みもん買ってきましょうか?」
「あー……じゃあ、ラムネを買ってきてもらえる?炭酸飲んで、気分を変えたいから。これ、ラムネ代。」
「わかりました!すぐに買ってきます!」
「ナツ。ベビーカステラまだあるぜ。食べるか?」
「うん。食べる。」
「ほらよ。」
「ありがとう、武。食べさせて。」
「へ!?」
「両手塞がってるから。」
「あ、ああ。確かにな!じゃあ、えっと、ほら、あーん。」
「ん。」
隼人にラムネを買ってもらい、武にベビーカステラを食べさせてもらう……側から見たら、何やってんだこいつって感じだろうけど、今はちょっとだけ甘えたい。
「んな!?野球バカ!!てめ、何羨ましいことしてやがんだ!?」
「獄寺本音が出てるって!ナツが食べさせてって言ってきたから食べさせてたんだ!!」
「はぁ!?なんでてめーがそんなこと頼まれてんだよ!!」
そんなことを思っていると、ラムネを買いに行っていた隼人がわたし達の元に戻ってきた。
同時に、武がわたしにベビーカステラを食べさせてる姿を見て、羨ましいと彼に噛み付いた。
その姿に小さく笑い声を漏らしていると、2人がわたしの方を向く。
「……隼人。ラムネ開けてくれる?すぐに飲みたいから。あ、開ける時は気をつけてね。溢れやすいと思うから。」
「はいっス!えっと、確かこうだったな。」
そんな2人を見つめながら、今度は隼人におねだりをしてみれば、彼はすぐにラムネを開けてくれた。
……どうやら溢れないあたりビンだったらしい。
「どうぞ、10代目!」
「ありがとう。ちょっとリンゴ飴預かって。」
「わかりました!」
手にしていたリンゴ飴と交換するように、ラムネのビンを受け取れば、すぐにそれに口をつける。
口内に流れ込んだ瞬間、シュワシュワパチパチの炭酸特有の刺激が広がり、同時に甘さも感じ取れた。
久々に飲むな……と思いながら、小さく笑みを浮かべていると、巾着袋の中に入れていた携帯電話が着信を知らせる。
「お、ヒバリか?ん?なんでオレが出てるのかだと?仕方ねーだろ。今、ナツはちょっと甘いもん食ってエネルギー補給中なんだぞ。
ああ、ちと疲労が溜まることがあってな。その回復をしてるところだ。
まぁ、今はそんなことより、ナツに連絡を入れたってことは、なんか用事があったんだろ?
……なるほどな。引ったくりグループを全滅させて、然るべき場所に押しつけたからナツを呼んだのか。
どうせお前のことだ。ナツと2人で花火でも見ようとしていたんだろ。
ある程度休ませたらそっちにナツを連れて行ってやる。少しだけ待っててくれ。
賑やかになるかもしれねーが、今回はオレ達が離れてる間、ナツの側にいてくれたみてーだし、ナツと一緒に花火を見る時間はお前に譲ってやるぞ。
多分、お前がいる場所は、あとでオレ達が行こうとしていた場所だろうからな。
オレ達もそこで花火を見るが、ナツはそっちの側に向かわせる。これなら花火を似たような場所から見てもいいだろ。……ああ。しっかり休んだら合流させるぞ。」
それに出たのはリボーンだった。どうやら、恭弥さんが引ったくりグループとの始末をつけたから連絡を入れてきたらしい。
リボーンはそんな恭弥さんに、何があったのかを説明したのち、あとで合流させることを告げ、通話を終わらせる。
「ナツ。休憩が終わったら花火がよく見える穴場スポットに連れて行ってやる。
京子とハルも合流したら、そっちのほうに向かうぞ。」
「うん。ありがとう、リボーン。」
リボーンの言葉に笑顔を返しながら、再びラムネに口をつけていると、遠くからわたしの名前を呼ぶ元気な声が聞こえてくる。
「ナツさーん!お待たせしましたー!」
「御神輿が終わったから、あとは花火大会だけだね!もう少し時間があるけど、その間にチョコバナナは売るの?」
「そうだね。最後の一押しをして、さっさと売っぱらってから移動しようか。」
「あ、じゃあ、ハル達もお手伝いさます!」
「売るのいっぱい手伝うよ!」
「ありがとう。隼人。武。最後の一踏ん張りだ。チョコバナナ、全部売り切って花火を楽しもう。」
「了解っス!」
「人手が増えたからもっと早く完売できるかもな!よっしゃ。じゃあ、頑張るか!!」
やってきた京ちゃんとハルの2人も加わり、屋台経営もいよいよ大詰め。
どれだけ売れるかわからないけど、花火大会が始まる10分前を目指しながら、在庫のバナナを売り払うことにする。
3人だと少し難しいそれでも、5人に増えれば大丈夫。京ちゃんとハルに売り子のやり方を教えながら、最後の一踏ん張りを駆け抜けよう。
*:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀
あれから20分程経った頃。
京ちゃんとハルも加わってくれたおかげで、残っていたバナナも完売できた。
そのことに5人で喜んでいたけど、リボーンから恭弥さんと合流しないと咬み殺されるぞと告げられたことにより、急いで店仕舞いを行ったあと、リボーンが聞いた、恭弥さんから指定された場所へと向かってみると、少しだけ不機嫌な彼がいた。
「……遅いよ。何してたの?」
「すみません、恭弥さん。花火大会まで時間があったので、最後の一踏ん張りを屋台で行ってました。」
「そう。で?なんとか売れたんだ?」
「はい!京ちゃんとハルも加わってくれたし、恭弥さんや、風紀委員会の役員君達が一本ずつ買ってくれたおかげで、無事全部売り切れました。」
「それならよかった。こっちにおいで。もうすぐ花火が始まる。」
「わかりました。」
ムスッとしてる様子の恭弥さんに、少しだけ苦笑いをこぼしながらも、チョコバナナの件の感謝を述べると、恭弥さんは小さく笑ってわたしのことを呼び寄せる。
すぐに恭弥さんの側に寄れば、恭弥さんはどことなく満足気な笑みを浮かべ、現在いる境内の斜面の上の方へと移動した。
「……ナツさんが連れていかれちゃいました。」
「ナツがナンパされねーように途中でヒバリが見張ってくれていたからな。
そのお礼も兼ねて今回は許可したんだ。気持ちはわからなくもねーが、少しくらいヒバリにもいい思いをさせてやれ。」
「ちょっと寂しいけど、仕方ないか。私達はこっちで楽しもう。」
斜面の下の位置にて、京ちゃん達が雑談しているのが聞こえる。
少しだけその様子を見つめ、小さく笑みを浮かべるが、せっかく恭弥さんが一緒に見ようと言ってきたのだから、あまり意識を向け過ぎない方がいいかな。
「……向こうの方がよかった?」
「え?」
「花火。あっちのメンバーと見る方がよかったのかなって、少しだけ思ってね。」
不意に告げられた言葉に、わたしは思わずキョトンとする。
しかし、すぐに恭弥さんが言いたいことを把握することができたため、わたしは小さく声を漏らす。
「確かに、みんなで見る花火も素敵だと思いますが、ちょっと離れた位置で、少数人数のゆっくりした花火も好きなので大丈夫ですよ。それに、恭弥さんにはお礼も言いたかったので。」
「お礼?」
ちょっとだけ気遣ってくれた恭弥さんに、こっちもいろいろと伝えたいことがあったから、2人きりでも大丈夫であることを告げれば、今度は恭弥さんがキョトンとする。
その姿に少しだけ笑いそうになったけど、なんとかそれは堪えたわたしは、静かに口を開く。
「あまり甘いものが得意でもないのに、チョコバナナを買ってくださったり、私が変な人に絡まれないように、武達が戻ってくるまで側にいてくださってありがとうございました。
恭弥さんがいてくれたおかげで、こうして穏やかな時間が過ごせてます。」
笑顔で恭弥さんに、あなたがいてくれたおかげで、こうやってゆっくり過ごせるのだと伝えると、彼は驚いたような表情を見せた。
だが、すぐに穏やかな笑みを浮かべたのち、わたしの頬を優しく撫でてくる。
「……言っただろ。奈月は特別だから、君にだけは味方してあげるって。
僕にとって奈月は、この並盛と同じくらい大切な女の子なんだよ。
だからお礼なんていらない。僕は、僕の大切なものを守るために行動を取っていただけだから。
並盛を守ることと、奈月を守ること……これは全部、僕にとって当然のことだよ。」
並盛と同じくらい大切な女の子と言う言葉に、思わず目を丸くする。
恭弥さんにとって、並盛がどれだけ大切なものであるかをよく知ってるわたしからすると、その発言は、ありきたりな告白以上に衝撃が大きかった。
「……並盛と同じくらい大切な女の子……私が……ですか。」
「そう言ってるだろ。何度も聞かないでくれない?」
「すみません……ただ、恭弥さんがどれだけ並盛を想っているのかを知ってる私からしたら、あまりにも衝撃的で……。
そこまで、大切にされているとまでは考えつきませんでした……。」
顔が赤くなるのを感じながら、少しだけごにょごにょとなりながら言葉を紡ぐと、恭弥さんが何度か瞬きをする。
しかし、彼はすぐに表情に穏やかな笑みを浮かべ、わたしの髪を耳にかける流れのままに、後頭部の方へと手を回してきた。
「恭弥さん……?」
「考えつかなかったのなら、今から教えてあげるよ。」
そう言って恭弥さんはわたしの後頭部に手を添え、固定するように顔を上に向かせると、整っている綺麗な顔を近づけてくる。
そのことに驚き、目を丸くするが、状況処理がうまくいかず、思考回路が固まる。
ゼロ距離になるまであと数センチ。しかし、それは花火の音があまりに鳴り響くと同時に終わりを迎える。
「……なんで止めるの?」
「お、お付き合いもしていないのにそう言うのは良くないと思います!!」
辺りに鳴り響く花火の音により、一瞬にして意識を引き戻されたわたしは、恭弥さんと自身の口元の間に、両手を滑り込ませた。
い、今……間違いなくキスされそうになって……!!突拍子もない展開になるところだった!!
顔を真っ赤にしたまま、慌てていると、かなりの至近距離にまで顔を近づけてきていた恭弥さんが、拗ねたような表情を見せる。
しかし、すぐにわたしの両手を引き剥がし、そのまま頬へと唇を触れさせてきた。
「ひゃ!?」
「変な声。まぁ、いいや。仕方ないから今日はこっちで我慢してあげる。」
赤ん坊達からもすごい目を向けられてるし……と口にして、視線を下に向ける恭弥さん。
その視線を辿るようにして、自身も目を向けてみると、今にも飛びかかりそうな隼人に、目が笑っていない武、不機嫌な様子を思い切り見せまくるリボーンと、顔を赤くして固まっている京ちゃんとハルの姿があった。
「……わかってないようだったから、もう一度言っておくけど、僕にとって奈月は並盛と同じくらい大切な女の子だよ。そう思えるくらいには、奈月が好きになっていた。
最初のうちは、僕の本気に追いつける珍しい女子生徒って認識だったけど、一緒に過ごしているうちにこの気持ちは、それだけじゃないとわかったんだ。
次第に、何かあれば奈月のことを考えるようになったし、奈月のためなら動いてあげてもいいと思うようになった。」
打ち上がる花火と、その下に広がる並盛の姿を見つめながら、恭弥さんは穏やかな声音で語る。
「それで考えてみたんだ。奈月と並盛だと、どっちの方が大切かなってね。
前までの僕だったら、考えるまでもなく、並盛の方が大切だと思っていた。
でも、今の僕は違った。どっちが大切かなんて決めることができなくて、同じくらい大切なんだと思うようになっていたんだ。」
並盛への想いと、わたしへの想い……その両方の大きさを。
彼が見つけた一つの答え……好意が行き着いたその先を。
「時間がそうさせたのか、何か特別なきっかけがあったのかはわからない。もしかしたら両方かもしれない。
だけど、これだけは言える。僕は奈月が好きだよ。並盛と同じくらいに大切にしたいし、愛おしいと思ってる。
だから、考えておいてよ。野良猫みたいにふらふらと歩き回り、いつのまにか戻ってきては、またいなくなってる君にとっての帰る場所……君にとっての大切な住処を、僕の隣にするってこと。」
花火が光を放ち、儚く消えて灯りを残す中、恭弥さんがわたしの方へと視線を向ける。
花火の光により、たびたび明るさを見せる黒の瞳には、穏やかで甘く、しかし、確かな情熱が溢れていた。
「返事はすぐにじゃなくてもいい。だけど、いつかは僕を必ず選んで戻ってきて。
奈月がゆっくり過ごせる場所を作ってあげるから。」
沢田 奈月(桜奈)
雲雀からとんでもない愛の告白を受けてしまい、花火どころではなくなってしまったボンゴレ10代目。
並盛と同じくらい大切だと言う言葉が、雲雀にとってどれだけ強い想いなのかをすぐに理解できたため、顔を真っ赤にして固まる。
雲雀 恭弥
奈月に特大告白をかました風紀委員長。
決して勢いに任せたわけでも誇張しているわけでもなく、本気で奈月のことをそれくらいに愛している。
本当は、すぐにでも答えが欲しいし、今の関係をやめたいと思ってはいるのだが、彼女の意思も考えたいので保留で構わないと告げた。
なお、当人は負けるつもりは毛頭もないし、誰かに譲るつもりもないので、奈月を絶対に捕まえる気でいる。
リボーン、獄寺、山本
明らかにキスしてしまいそうな雰囲気になっていたのでブチギレ寸前となっていた男性陣。
10代目は/ナツは/桜奈はお前に渡さねー……!!
京子&ハル
奈月が大好きな2人組だが、流石に雲雀と彼女の雰囲気の甘さに顔を赤くしちゃった女の子達。
物語に関係ない好奇心からのネタ質問です。主人公に好意的な感情を向ける男キャラは、これから先も増えるのですが、主人公のファーストキスは誰が一番奪いそうだと思いますか?
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リボーン
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大人リボーン
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獄寺隼人(事故チュー)
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山本武(事故チュー)
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雲雀恭弥
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六道骸
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ディーノ(事故チュー)
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ディーノ(意図してキス)
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XANXUS
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ベルフェゴール
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白蘭
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古里炎真(事故チュー)
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させないよ?(女性陣の壁)