最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
なるべく主人公side.で話は進めていきますが、度々リボーンside. もしくはno side.が混ざると思うので、ご理解の程をよろしくお願いします。
どのサイドストーリーになるかは、これまで通り、こちらの前書きにてお知らせします。
こちらの話では、後半で視点が骸へと変わります。
機種変したばかりなので、めちゃくちゃ記入が難しいなこれ……。
誤字脱字増えまくってるかもしれません……。
骸の声を聞き、引き摺り込まれるように意識を手放して目を閉じる。
程なくして閉じていた目蓋を開けてみると、視界に入り込んだのはわたしの精神世界。
月光が照らす夜の海と、その海に沈む沢山の桜の景色。
「こんばんは、奈月。」
それと、海の中でふわふわ漂っていたわたしを抱きしめている状態の骸の姿だった。
「……なんでわたし、骸に抱きしめられてるの?」
まさかの状態で目を覚ましてしまい、困惑しながら言葉を紡ぐ。
意識を手放した際、抱きしめられるような感覚に陥っていたのはこれが原因だったのか……と少しだけ考えながら。
「精神世界に呼び込んだところまでは良かったのですが、意識を覚醒させる前の奈月がふわふわと海の中で漂っている状態でしたので、とりあえず捕まえていました。」
「……なるほどね。」
言われてみれば、こっちの景色になるようになってから、目を覚ます前のわたしは海の中を緩やかに漂っている状態で目を覚ましていたな……と少しだけ思いながら、大人しく骸に抱きしめられていると、彼は漂う海の中で体をぐるりと反転させ、海の底へと移動する。
「僕の質問に対する答え、なかなか見つけることができていないようですね。」
桜の森へと降り立った骸が、わたしの現状について指摘してくる。
そのことに静かに頷くと、骸は穏やかな笑みを浮かべた。
「相当、過去の誰かに尽くす自身の記憶が刻み込まれてしまっているようですね。
どれだけ僕が否定しようとも、どれだけ僕がそれは間違いであると指摘しようとも、その考えが一向に消えず、どうすれば良いかわからなくなっている。
……完全に染み付いてしまう程、ずっと他人に尽くしてきたのですね。長く続けることができるのは素晴らしいことですが、それはあなたの自由をただひたすら奪うだけにしかなりませんよ。」
穏やかな声音で言い聞かせるように言葉を紡ぐ骸。そんな彼を見つめながら、わたしは無言になる
自由を奪うと言われても、わたしにはそれがわからない。
周りを助けることが、わたしにとっての最善で、みんなが笑顔になってくれることが、わたしにとっては大事だったから。
そうすれば、みんなもわたしを見てくれたし、わたしの存在意義も見つかるって思ったから。
「……あなたがどうしてそのようになってしまったのかは理解しています。
なんせあなたの周りには、暗い感情が多過ぎた。だからこそあなたは、周りに笑顔になって欲しくて、ずっと頑張っていたのでしょう?
その頑張りを、僕は否定しません。あなたの献身で助かった者もきっといたでしょうからね。
ですが、そればかりに気を取られ、自身の本当の望みを忘れてしまっては元も子もありませんよ。それのせいで壊れてしまっては意味がない。
あなたの本当の望みは、誰かのために自己を犠牲にし、何の見返りも受け取らない献身ではなかったはずでしょう?」
「………。」
骸の問いかけに無言を返す。自身が望んでいたものを、思い出すように思考を巡らせる。
だけどやっぱりわからない。霞がかった記憶のカケラは、その全容を見せてくれない。
わたしが望んでいたものは何?わたしが求めていたものは?わたしは……わたしは、なんのために頑張ったんだっけ……?
「……まだ、わからないようですね。誰かに尽くし過ぎた結果、遠くの方へといってしまい、見えなくなってしまったのでしょうか……。
僕がたまたま見えたのは、どうやらかなり特殊な状況だったようですね。本来ならば、霞がかっているものは、繋がりを強くした僕にも見えないはずなのですが……。」
考え込むような様子を見せる骸を無言で見上げる。
わたしの本当の望み……それを知っているのであれば、教えてほしいところだけど……。
「……僕は教えませんよ。そこまで優しい人間ではないので。この答えはあなた自身が思い出すことに意味がある。
だから、考えてください。あなたの本当の望みを。求めていたものを。」
「……それがわかったら苦労しないよ。」
「大丈夫ですよ。奈月ならきっと思い出せます。」
何を根拠にと問い質したい。でも、きっとそれも教えてくれない。
言うとしたら多分、わたしの記憶を見ているからと、単純な答えしか返ってこないだろう。
「……これは僕からの提案です。答えを見つけるまで、僕らのところに来てみませんか?
元はと言えば、それが目的でこちらに来ましたからね。言ったでしょう?あなたのことを迎えに来たと。」
そう言って骸はわたしに手を差し伸べる。一緒に来てくれと言うように。
「今のあなたには、考える時間が必要です。こっちの方にいては、マフィアのことや学校のことなど、余計なことまでまとわりついていて、本当に考えたいことに思考を回せません。
だから、一旦それを休んでしまいましょう?離れることで、見つかるものもあるはずですよ?」
穏やかな声音でそう言ってくる骸に、わたしは思わず首を傾げる。
マフィアのことや学校のこと……余計なことまでまとわりついているから考える暇がない……だから一旦それを休もう?
「……それは……どう言う意味………?」
骸の言葉の意味がわからず、わたしは静かに問いかける。
すると骸は小さく笑い、わたしの手を優しく掴んだ。
「ちょっとした家出のようなものですよ。あなたを縛り付ける囲いの中から外の方へと出るんです。
あなたはずっと、のびのびとした空を飛ぶことができなかった籠の中の鳥だった。
ですが、その籠はもう捨ててもいいガラクタに過ぎません。ガラクタの中に、わざわざ閉じこもる必要なんてないでしょう?
だから僕はあなたを迎えに来たんです。あなたを閉じ込めるガラクタの籠の世界……過去と責任、あなたを利用せんとするくだらない影に溢れている狭い檻の中から連れ出すために。」
真っ直ぐとわたしを見据え、真剣な眼差しで言葉を紡ぐ骸。
あらゆるものに苛まれている世界から、一緒に逃げようと言ってくる彼を見つめながら、わたしは少しだけ表情を曇らせる。
確かに、今のわたしには考える時間がいる。自分の本当に望んでいたものを思い出すためにも。わたしが本当に求めていたものを壊しかねないのがマフィアの世界だと言う骸の忠告に従うべきかを考えるためにも。
でも……考えるためとはいえ、逃げてもいいのかな?家出してもいいのかな?引き受けると言った言葉を違えてもいいのかな……。
「あなたはとても真面目で優しく、責任感が強い女性です。でも、だからこそ一旦離れてみることも必要なんですよ。
いわば一つの大休憩。これまでずっと頑張ってきた優等生なのですから、少しくらいサボっても文句は言われないはずですよ。
文句を言ってくる輩がいるようであれば、僕が全て黙らせましょう。
だから、一回逃げてみませんか?足を止めてみませんか?一旦、今の状況から離れてみませんか?」
「……離れるったって、どうやって?」
「そうですね。僕は何にでも付き合ってあげるつもりですが、まずは隣町あたりにでも逃げてみましょうか。
そして、並盛から離れ、マフィアから離れ、なんの変哲もない女の子として過ごすのです。
もし、それがお気に召したのであれば、今度はもっと遠くに行ってみましょう。
答えを見つけ出すその時まで、どこまでも僕は付き合いますよ。」
よく見せてくれる穏やかな笑みを浮かべながら、わたしが答えを見つけ出すまで、どこまでも付き合うと言ってくる骸に、恥ずかしげもなく、よくもまぁ、そこまで言えるものだと苦笑いをこぼす。
「……いいのかな、逃げちゃっても……足を止めてもいいのかな……。」
骸の提案は間違いない。今のわたしには考える時間が必要だから、離れると言うのもありだ。
だけど、ボンゴレのボスになることを約束してしまった以上、逃げ出すと言うのはどうも躊躇ってしまう。
裏切りたくはない。最後まで遂行したい。でも、今の状態じゃ、何が最善かがわからない。
「これまで頑張ってきたんですから、少しくらい悪い子になっても問題はありませんよ。
それとも、誰かの許可なくしては、休むことすらできないのですか?」
「……それは…………。」
「でしたら、僕が許します。一度引き受けたものから逃げても構いません。たくさん休んでも構いません。
あなたは自由にしていいんです。何もかも引き受けて背負わなくてもいいんです。
だから、逃げてしまいましょう。どこまでも。あなたが答えを見つけるその時まで。
あなたを連れ戻そうとする影が蜘蛛の巣のように張り巡らされているのであれば、雁字搦めに動きを封じようとするのであれば、僕が全て壊してあげますから。」
“ね?"と骸が穏やかに笑う。宝石のようにキラキラとした、赤と藍のオッドアイには、わたしを気遣う優しさに溢れており、逃げてもいいのだと告げている。
……1人でも許してくれる人がいるのであれば、少しくらいサボってもいいのかな。
考えるために、マフィアから離れて、家出してもいいのかな。
「誰かに責められたとしたら、全て僕のせいにしてしまいなさい。いろんなことに悩み、頭を抱えて苦しんでいる時に、僕に拐かされたのだと言ってしまっても構わないですから、全て僕のせいにして、ただの女の子になってしまいましょう。
一瞬でも、永久にでも、あなたが満足するまでずっと、僕に拐かされてしまえばいい。」
囁くように紡がれた言葉に、わたしは無意識のうちに骸に近寄り、そっと身を委ねるように寄りかかる。
それが何を意味するのかすぐに把握した骸は、わたしの体を優しく抱きしめる。
「……承諾したと取って構いませんね?」
「……うん。少しだけ、ボンゴレのボス候補に挙げられたマフィアの血縁って立場から離れたい。
自分が本当にやりたいことや、望んでいたことがわかるまで……」
「クフフフ……わかりました。では、一緒に逃げてしまいましょうね。大丈夫。あなたが答えを見つけ出すまで、僕はずっと側にいます。
マフィアのボスと言う重責があなたに迫るのであれば、それは全て僕が排除してあげますから、安心して1人の女の子に戻ってください。」
緩やかにわたしの頭を撫でながら、骸は片足で海底を強く叩く。
その瞬間、桜が沈む夜の海だった精神世界が一瞬にして夜空を映す蓮の花畑へと塗り変わり、水中にいたわたし達は、水面に佇み抱き合っていた。
「一緒に来ることを承諾してくださいましたし、ようやく僕もこれで動けます。
しばらくの間、ゆっくりとお休みください。あなたが眠っている間に、僕らの拠点へと連れて行きます。
少しだけ、体を貸してくださいね。悪いようにはしませんから。」
「……わかった。しばらくの間、わたしの体を預けるよ。」
体を貸してほしいと言う言葉の意味を理解したわたしは、すぐにそのお願いを承諾する。
すると、骸はわたしから少しだけ離れ、どこからか出現させた三叉槍を手に取り、その柄を水面に触れさせる。
その瞬間、わたしの足元に大きな蓮の花が現れ、幾重にも重なる花びらを閉ざす。
視界に入るのは蓮の花でできた檻。閉ざされていながらも明るい薄紅色の花びらは、とても綺麗なものだった。
「おやすみなさい、奈月。目を覚ました頃には、かなり景色が変わっていると思いますが、不自由なく過ごせるように準備してありますので、安心してください。」
──────── side.Mukuro ────────
閉じた花びらの内側で、奈月の意識が完全に眠りに落ちたことを確認する。
僕の意思一つで彼女の動きを制限できる程に、心を許されていると言うのは、どことなく優越感を覚えてしまう。
まぁ、少々心を許し過ぎのような気もしますが、彼女を相手にしている時の僕も同じようなものなので、おあいこと言うことでいいでしょう。
そんなことを考えながら、僕は目の前にある蓮の花びらを少しだけ捲る。
精神世界にいる奈月の意識は、あどけない寝顔を晒しながら、穏やかな寝息を立てていた。
「クフフフ……普段はかなり大人びていますが、眠っている時は年相応……いえ……少しだけ幼い雰囲気になるんですね。」
あまり彼女が眠りに落ちる姿は見かけないので、少しだけ新鮮だと笑う。
そっと花びらの隙間から、眠る奈月の頬へと手を伸ばし、優しく触れてみると、絹のような滑らかさが伝わってくる。
何度か堪能するように、緩やかな手つきで撫でてみるが、眠る彼女は目を覚さない。
「少しだけ寂しいですが、移動するためには必要なことですので我慢ですね。
まぁ、向こうに着いたらたくさん話せばいいでしょう。ようやく現実でも、あなたに会うことができる。」
どれだけこの時を待ち望んでいたことか……湧き上がる喜びに、胸を高鳴らせながら、奈月の精神の主導権を全て僕の方へと移行する。
これまで繋げていた結びつき以上に、強く精神に自身を繋げ、奈月の体の支配権すらも僕のものへと塗り替えて、彼女への憑依を完遂させる。
これであなたの体は僕のもの。元の計画だと、このまま彼女の肉体を利用し、マフィアへの復讐を行うところだったのですが、今の計画は違います。
まずはあなたを僕らの元へ。そして共に穏やかな日々を。
「……きっと、あなたのことですから、最後は答えを見つけ出して、僕の元から離れるのでしょうね。」
願わくば……永久に共に過ごせたら……そのような考えが脳裏を過るが、すぐにそれは振り払う。
今は一時的でもいい。少しの間、共に過ごせるだけでいい。
ですが……
「……できることなら、僕はあなたとずっと、共に暮らしたいところですね。」
選ぶのはもちろん彼女自身。自分が選ばれない可能性だって十分過ぎる程にある。
ですが、叶うのであれば、どうか僕を選んでください。あなたにとっての唯一の居場所として。
「……これに関しては、向こうで過ごす間にでも話すとしましょうか。雲雀恭弥からなかなか熱烈な告白をされているようですし、僕からも伝えることにしますかね。」
くだらなくもあり、共に過ごしている間にやれるのであればやりたいと思っていることを描きながら、自身に移行した精神と肉体の支配権を行使する。
彼女の自由を得るために。
……程なくして浮上させた自身の意識。視界に入り込むのは、いつだったか少しだけ見ることがあった、奈月の自室にある天井。
ゆっくりと体を起き上がらせれば、肉体は僕のものではなく、奈月のものへと変わっている。
憑依はしっかりできたらしい。まぁ、僕が失敗することなどあまりないのですが。
「アルコバレーノもランボ君もいないようですね。運が味方してくれたようで安心しました。」
いつも奈月の周りにいる人間がこの場にいないことに安心しながら、僕はベッドから降りる。
すると、視界の端に奈月のベッドに飾られているぬいぐるみの山が入り込む。
正確には、ぬいぐるみの手首についている紙でできた腕輪が映り込んだ。
「これは……」
そっとぬいぐるみの手首につけられていた腕輪を外し、綺麗に折りたたまれていたそれを広げる。
そこには、ウォークインクローゼットの左下と、丁寧なイタリア語で文字が記されていた。
「ウォークインクローゼットの左下……」
奈月のメモに記されたように、ウォークインクローゼットを開けてみれば、そこには一つのキャリーケースが置かれていた。
キャリーケースを取り出してみれば、そこの持ち手部分に同じような紙のリボンがつけられている。
今度はそれを外して文字を確認する。そこにもまた、イタリア語で文字が綴られていた。
「私服と肌着、それと日用品ですか。通帳やカードも含めて入れてあるようですね。
……クフフフ……用意周到なことで。数としてはそれなりに入れてあるようですし、しばらく離れた場所で過ごすことになろうとも問題ないようですね。」
無一文で来たわけではないので、新しく用意することもできたのですが、まぁ、奈月のことです。
いくつかの状況を想定し、下準備を済ませていたのでしょう。
「あとは……」
奈月が用意したキャリーケースを取り出し、部屋へと戻った僕は、奈月の部屋にある小さな金庫に手を伸ばす。
彼女の記憶から、開けるためのキーワードを把握し、それを入力すれば、鍵は静かに開いた。
扉を開き、中に入っているものを取り出す。それは、奈月が持ち合わせているマフィアの人脈……それが全て入っている携帯電話だ。
「……これは……想像以上の人脈ですね。」
電源を入れ、連絡先を開いてみれば、ずらりと並ぶマフィアのボスと右腕達の名前。
優に20ファミリーはあるであろうそれには、苦笑いをこぼしてしまう。一旦どこでこんな人脈を得てしまったのか……。
「とはいえ、利用することは十分できそうですね。奈月をこちら側に引き入れることができたら使わせてもらいましょうか。」
再び電源を切り、この携帯のものと思わしき充電器と、奈月が普段から使っている携帯電話とその充電器を手にした僕は、それらも荷物の中へと納める。
あとは……ここから離れるだけですね。
「……ふむ……人が近寄る気配は未だなし……ってなんですかこれ。ものすっごく人の気配を把握しやすいですね。」
奈月が教えてくれた、自身の一つの特性……人の気配を感じ取りやすい体質と言うものを少しだけ利用させてもらった瞬間、感じ取ることができた、この家に住まう全ての人の気配に一瞬だけ引いてしまう。
このような体質になっているとは……転生した際にでも会得してしまったのでしょうか?
なんにせよ、これだけ気配がわかるのであれば、移動の間使わせてもらいましょうかね。
「こちらに近寄ってくる気配はありませんし、とりあえず部屋の鍵は開けておきましょう。
しかし、時間帯的に玄関から外に出るのは難しいかもしれませんね。」
もう少し遅く迎えに来たらよかったかもしれない……と少しだけ後悔しながらも、どうしたものかと考え込む。
そんな中、彼女のベッドの下に何かがあることに気がついた。
「……これは……靴?」
それは新品のものと思わしき靴。袋の中に入っていたそれを取り出してみると、ひらりとメモ紙が落ちた。
いざと言う時に使う用……とイタリア語で記されているそれは、今回の状況を想定して用意されていたものであることを知る。
「……災害用と偽って置いていたらしいですね。どこまで先を想定していたのやら。」
“なんにせよ、これでこの場から離れることができそうだ。"……用意周到な僕の共犯者……今は眠っている片割れのことを思い浮かべて、僕は小さく笑い声をこぼす。
「では、しばしの間、逃避行と行きましょうか。何があっても僕が退けておくので、安心して休んでくださいね、奈月。」
奈月の自室の鍵を開け、すぐに窓側へと移動した僕は、キャリーケースを持ち上げながら、部屋の窓を開け放つ。
夜風が緩くカーテンを揺らす中、屋根の上に足をかけ、自身の右目に刻まれた六道輪廻のスキルを起動する。
使用するのは第四のスキル、"修羅道"。
肉弾戦を行う際に僕が好んで使用している肉体強化のスキルは、様々な場面で力を発揮することができる。
「……奈月の体に負担がかからないようにしなくては。」
屋根の上に乗り、現在の位置から外へと移動するための道筋を把握する。
それにより見つけた、安全に、尚且つあまり負担がかからないルートを見つけた僕は、キャリーケースを手にしたまま、そのルートへと飛び移る。
程なくしてたどり着いた地面へと足をつけ、奈月の自宅の塀も飛び越えてしまえば、あとは拠点へと向かうのみ。
「……おや?」
不意に、僕の視界に7人の人間が視界に入り込む。その人間達は、上空に存在しており、こちらを見下ろして驚いたような表情を見せていた。
「……どうやら、奈月が様々な知識を得た原因は、あなた方のようですね。」
それが奈月にマフィアに関しての知識を与えた者達であることをすぐに把握した僕は、内側からふつふつと湧き上がる殺意に拳を握る。
7人のうちの真ん中にいる存在……奈月と同じ髪色をしており、どことなく彼女と顔立ちや雰囲気が似ている男は、間違いなくマフィアを興した初代のボンゴレなのでしょう。
「……余計な物を残してくれましたね。」
マフィアさえなければ……ボンゴレさえなければ、奈月は自分のやりたいことを沢山できた。
自分が本当に求めていた物に手を伸ばし、本当に望んでいた未来を穏やかに過ごすことができたのに……。
「……これは僕からの一つの宣戦布告です。あなた方がマフィアなどと言う組織さえ作らなければ、奈月は穏やかに人生を終えることができたはずなのに、それを残してしまった結果、彼女は自由を失った。
僕は奈月を自由にします。例え、そのためにどれだけの犠牲を出すことになろうとも、奈月をマフィアから引き離すために。
それにより、どれだけの命が散ろうとも知ったことじゃない。今一度考えてみたらいかがですか?
お前達が残したそれを継ぐことが、本当に奈月の幸せであるのかを。」
吐き捨てるように宣戦布告を口にした僕は、キャリーケースを引きながら、拠点としている隣町の方へと向かうために足を動かす。
……時間帯的に、タクシーくらいは拾えそうですね。僕が憑依しているとは言え、女性に真夜中の町中を歩かせるわけには行きませんし、早いところ車道へと出て、移動手段を確保しましょう。
沢田 奈月(桜奈)
骸に告げられた提案を、無意識のうちに承諾し、一時的とは言え逃げる道を選んだボンゴレ10代目……の積を背負わされていた少女。
答えを見つけ出すその時まで、少しの間、骸と共にいることを選び取り、そのまま意識を眠りに落とした。
六道 骸
自身の提案を承諾し、こちら側へと身を置くことを選んだ奈月を抱きしめ、そのまま連れ去った脱獄者。
できることならば、ずっと奈月と共に過ごすことを望んでいるのだが、優先するのは奈月の意思のため、彼女が選択する道を最後まで見届けるつもりでもある。
初代組
自室がある2階から飛び降りてきた奈月を見て、かなり驚いていたが、すぐに彼女の中に入り込んでいる骸に気づき、目を見開いた初代達。
奈月の本当の幸せと言う言葉に、全員言葉を失い、言い返すことができなくなった。
物語に関係ない好奇心からのネタ質問です。主人公に好意的な感情を向ける男キャラは、これから先も増えるのですが、主人公のファーストキスは誰が一番奪いそうだと思いますか?
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リボーン
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大人リボーン
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獄寺隼人(事故チュー)
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山本武(事故チュー)
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雲雀恭弥
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六道骸
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ディーノ(事故チュー)
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ディーノ(意図してキス)
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XANXUS
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ベルフェゴール
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白蘭
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古里炎真(事故チュー)
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させないよ?(女性陣の壁)