最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 自身の力を蓄えるために、山の屋敷で過ごす女王は、自宅に帰らず夜を過ごす。
 月花が見守る夜空の下、彼女の元に近寄ってきたのは始まりの霧の青年だった。



 ・・・・・・酒飲んだテンションで書いたせいで話がなんか際どくなってました(更新した現在はシラフ)(見た瞬間白目になった)(R15+から16くらい・・・?)
 D・すけべ野郎・スペードが爆誕してしまった・・・・・・


始まりの霧は、最愛の女王に忠告する

 特訓場所として選んだ山の中。静寂のみが広がる場所かと問われたら、別段そんなことはなく、時折爆発音が聞こえてきた。

 どうやら、隼人とシャマル先生も近隣で修行をしているようだ。少し探ってみれば、わずかだが了平さんとコロネロの気配も感じ取れる。

 休憩中のジョットさん達が時折山の中を警備している時があり、その都度完成していくここら近隣のマップに当てると、隼人がいるのは岩場がある拓けた場所で、了平さんがいるのは、水辺が広がる方角か。

 遠くの方にはリボーンと父さんの気配があり、こちらの様子を伺っている・・・・・・と思われる。

 まぁ、Dさんが張ってる幻術により、こっちの姿が映ることなど全くないのだけど。

 

「最近はよく冷えるのですから、上着を着なさいと言ったはずですよ、ナツキ。」

 

「・・・・・・Dさん・・・。」

 

 そう言えば、Dさんの幻術のせいで追い出されていたけど、一回リボーン達が突入してたっけ・・・?なんてことを考えていると、背後からDさんに声をかけられた。

 直ぐに声に反応して振り向いて見れば、この屋敷に持ってきていた上着を片手に彼がわたしの元に歩み寄ってきた。

 何度か瞬きをしてDさんを見つめていると、彼はわたしの肩に上着を羽織らせてくる。

 

「・・・・・・ジョットさん達は?」

 

 日中、あれだけ初代ズガードをしていたジョットさん達の気配が動かなくなっているため、不思議に思う半分、嫌な予感半分でDさんに質問する。

 この人、絶対何かやらかしてるんだけど?

 

「彼らならリビングでぐっすりと眠ってますよ。自分も酒を口にしながら、手始めにプリーモへわざとアルコール度数が高い酒を流れで飲ませることで直感を鈍らせ、その次に厄介なGとアラウディの思考をアルコールで鈍らせておけば、あとはスムーズに酔い潰せますので。

 超直感が鈍れば薬物の混入にも気づきにくくなりますから、一旦酔い覚ましに水でも飲んだらどうかと言って、薬物に耐性があろうともしっかりと作用する遅効性の睡眠薬が混入したボトルを用意しておけば、あとはあちらの通りに。」

 

 あちらの通りにと言って、バスガイドさんのように片手でリビングの方を笑顔で指し示す。

 それに従ってリビングの中へと視線を向けてみれば、初代組が全員眠りに落ちている姿があった。

 サラッととんでも事実を口にしたのちまさかの事件に、思わずドン引きしてしまう。遅効性の睡眠薬入れたって何やってんのこの人。

 

「・・・・・・睡眠薬が混入したものって青くならなかったっけ?」

 

「それに関しては材料を調達しておいたので、自家製で作った変色が起こらない無味無臭のものを使っておきました。

 私は普通の人より長生きな上、薬物に精通した人間を器にしたこともありますから、薬品の生成に関しての知識は人よりあるのですよ。

 遅効性のため、自然と酔い潰れたようになるので警戒心など抱かれることなく簡単に夢の中へと突き落とせましたよ。」

 

「ええ・・・?マジで何やってんのDさん(せんせー)・・・・・・。」

 

 自家製で睡眠薬作るなよ・・・とますます引きながら、何やってんだと問いかける。

 すると、Dさんはわたしの背後に回っては、そのまま腕の中に閉じ込めてきた。

 

「日中に散々邪魔をしてくれやがりましたからね。その仕返しです。

 そもそも、私はまだ本格的に手を出すつもりなどありませんよ。まぁ、多少なりとも味見はするかもしれませんがね。」

 

まだとか言ってるし、味見って言ったんだけどこの人。

 

 て言うか、オタク、わたしの首にキスマつけやがったでしょーが・・・と呆れながらも、わたしはDさんの腕の中に大人しく収まっておく。

 この時間帯はかなり冷え込む・・・・・・Dさんの言っていた通り、確かにそれなりに寒かった。

 だったら上着を着ればいいだろうとの話だが、この時、この屋敷にある寝室の方に上着を置きっぱなしだったため、めんどくさくて取りに行かなかったのである。

 寝室、奥の方にあるからね。ボスに分類する人間は、基本的に奥の方や、上階の方にある部屋で体を休めるらしいので、わたしもここ数日はその部屋で睡眠を取っていたから、割とバルコニーから遠いんだよなぁ。

 だから、正直不安しかないけど、Dさんの腕の中に収まっていた方が、暖を取ることができる。

 

「・・・・・・なんか増えてない?あそこ。」

 

「・・・・・・確かに、何やら増えてますね、あそこ。」

 

 こうなったらカイロ扱いしてやる、と思いながらDさんに軽く寄りかかり、わたしは崖の方へと視線を向ける。

 夜のせいで暗いけど、部屋の明かりのおかげで見ることができる崖には、こちらを見つめながら困惑した表情を見せるリボーンと隼人、父さんとシャマル先生の姿が確認できた。

 つい昨日まではリボーンと父さんだけだったのに、なんで隼人とシャマル先生が増えてんだろ・・・・・・。

 

「それにしても随分と困惑して辺りを見渡してるね、あの4人。まぁ、見た感じ、わたしの姿もDさんの姿も見えてないみたいだから、それが原因なんだろうけど。」

 

 冷静に分析しながら、わたしは試しにリボーン達に手を振ってみる。

 しかし、リボーンどころか、確定で反応しそうな3人組ですら反応を見せておらず、互いに顔を見合わせて何かを話していた。

 口の動きからして、「ナツはどこだ?」「屋敷の中か?」「どこにも見当たりませんね。」「そもそも人の気配すらなくねーか?」「本当に奈月ちゃんはこの屋敷にいるって言ったのか?」・・・・・・って会話のようだ。

 

「どう考えてもDさんの幻術・・・・・・だよね。」

 

「ええ。私の幻術は優れてますから、この屋敷を覆い隠して見えなくすることなど朝飯前と言う奴ですよ。」

 

 使えるようになって損はないと言われ、ジョットさん、Gさん、アラウディさん、Dさんから教えられた読唇術を使いながら、彼らの会話を分析したわたしは、Dさんが幻術を使っているんじゃないかと指摘する。

 するとDさんはわたしの言葉を肯定したのち、顎を掴み上げて強制的に上を向かせて、そのまま唇へとキスを落としてきた。

 急なことに驚いてしまい、閉じ忘れていた唇の隙間からぬるりと何かが口内へと侵入してくる。

 それはまごうことなくDさんの舌で、反射的に自身の舌を引っ込めたが、容赦なくそれは捕えられた。

 なんの心構えもなしに逃げる手立てなど用意することなどできるはずもなく、何度も舌を絡め取り、時には上顎を撫でられ、再び舌を絡め合わせる。

 触れ合わされ、絡まされた先から感じ取ることができたものはフルーツ系統のリキュールをベースにしていると思わしき甘い酒精の味で、Dさんも飲酒したあとであることがわかった。

 しかし、明らかにアルコールが回ってどうこうと言った雰囲気ではない。飲酒はしているが、完全な素面に近い状態であることが彼の深い寒色の瞳から把握することができた。

 なぜ把握できたのか・・・・・・それは、一度、前世で酒による意識の混濁を狙った上でことに及ぼうとしていた上司に出会したことがあったし、その被害になりそうな人間や、その際の上司の目とは違うからと言う理由がある。

 こんなところで前世の経験が活きるとか最悪だなんて思いながら酸欠と快楽に意識が蕩けていき、体から力が抜けていく。

 だが、今にも腰が砕けて膝から崩れ落ちそうな状況になっていながらも、そのまま重力に従って地面に崩れ落ちて離れられないのは、Dさんの片足が絶妙な角度で曲げらているせいで椅子のようになっていることと、自身の精神世界を絡めとるかのように繋がりを強くされると言う2種類の要因により、Dさんから完全に動きを制御されているせいだろう。

 距離を取ることができず、体の位置も固定されたまま、性急に、だけど、不快感を抱けない程の明確な甘さを纏った愛慕を乗せたまま、優しく、しかし、確かに快楽を引き出すように荒らしてくる深過ぎる口付けに、わたしの意識と体は、端から抵抗という選択肢を手放してしまっていた。

 快楽による意識の混濁に、視界がぼやけ、思考すらも蕩され始めていると、どこか意地悪をするように、まるで快楽を溜め込むかのように、性急さが薄れ、焦らすように口内を荒らされる。

 あまりにも焦ったく、だけど、自ら求めてしまったらアウトだとわかってしまうようなそれに、自ら求めることだけはしなかった。

 でも、これはDさんからしたら想定内だったようで、焦らすような口付けをしばらく行ったかと思えば、再び攻めるように口内を肉厚で高い熱を持つ舌で掻き回される。

 一時的に快楽をとどめられたせいか、先程以上の刺激が襲いかかり、一際大きな刺激が入った瞬間、瞼の裏と自身の意識が一瞬にして真っ白に塗り潰された。

 同時にわたしの体はわずがな痙攣を起こす。それを確認したDさんは、ゼロ距離だった唇をようやく離す。

 その際、態とらしく唇を撫でるように舌を口内から引き抜かれ、生じた刺激に体は反応し、少しだけその場で体を震わせる。

 そんなわたしの唇へと、Dさんは名残惜しげに触れるだけのキスをして、互いの唾液が混ざり合ったことにより生まれた透明な糸を飲み干すように舐られる。

 Dさんの腕からわずかに力が抜け、彼の腕に抱かれていたことにより膝から崩れ落ちることがなかった体が、重力に従い滑り落ちた。

 

「・・・・・・だからこそ、彼らはこちらの様子を伺えないため、目の前で大切な存在が別の男に犯されていても気づけない。」

 

 しかし、膝に痛みが走る前に、Dさんが再度腕に力を入れた上、わたしの足と足の間に入り込んだDさんの長い足により硬いバルコニーに膝をぶつける前に止められる。

 

「キスだけでイってしまったようですね、ナツキ。そんなに私からの口付けは気持ちよかったですか?」

 

 不敵に笑いながらも、確かな情欲がちらつく熱を帯びた寒色の瞳を、わたしは直ぐに睨み返した。

 だけど繋がりが弱まっているにも関わらず、わたしの体は快楽により軽く果ててしまったのか、上手く立つこともできない状態になっており、彼から離れることができず、わざとらしく下に押し付けられた彼の足に、再び体を震わせた。

 

「少しだけ強引かと思いましたが、どうやら満更でもないようですね。

 お前が三度に渡り変質者に絡まれたことがあるのは知っていたので、あまり攻め過ぎてはダメだろうと思っていましたが、どうやらその認識は少しだけ違ったようだ。」

 

 いつもの独特な笑い声を漏らしながら、Dさんがわたしの頬をするりと撫でる。

 くすぐったいと思いながら、顎の固定が外れると同時に顔をDさんから逸らすと、頬を撫でていた手の指が先程まで彼の舌に荒らされていた口内に入り込んできた。

 

「ん・・・・・・っ・・・・・・ふあ・・・・・・っ」

 

 散々掻き回され、快楽を引き出されていたそこは、少しだけ触れられるだけでも甘い刺激をもたらし、自身の口から熱を帯びた艶かしい吐息がわずかに漏れる。

 それを知っていながらも、Dさんは指を口内から引き抜くことはせず、軽い力で引っ掻くように、時には指の腹でなぞるように、ゆっくりと口内に触れていた。

 

「一度お前に憑依を行い、次に自ら私の方へと精神の繋がりを強めさせて私の目を貸した・・・・・・一時的にアルコバレーノのせいでその繋がりは断ち切られていましたが、今はその繋がりも元通り。

 ここ最近は、お前が私の真意を探るために、私の精神へと自身の精神を時折繋げたりもしていましたからね。あの時とは比べもにならない程に、私とナツキの繋がりは強くなっていることがわかりますか?

 その繋がりを通じて、私の感情もダイレクトに伝わるようになっているでしょう?

 もちろん、その繋がりによる感情の伝達は、私の方にも適応されています。

 いくら睨んでこようとも、嫌悪感を抱いていないことも、散々口内を私に荒らされたにも関わらず、お前に拒絶する気持ちが全くと言っていい程に皆無であることも、確かな期待を抱いてしまっていることも、全てこちら側に筒抜けですよ、ナツキ。」

 

 わざとらしく水音を立てるように、緩やかに口内に触れてくる指により、キスをされていた時同様、唾液が溢れて溜まり始める。

 しかし、指の太さ分閉じることができない唇の端から、溜まりきらなかった唾液が音もなく顎を伝い始めた。

 

「こうして見るといい景色ですね。確実に視界に入り込む位置に私達はいると言うのに、あちらで観察している人間達の目にはこちらは映り込むことがないのですから。

 大切な女性が、目の前で1人の男から与えられている快楽に身を捩り、何度もイかさられていることを知らないなど、愚かで面白いとは思いませんか?」

 

「んん・・・・・・!?」

 

 こちらに問いかけていると言うのに、答えさせる気などないと言わんばかりに、校内に入り込んでいた指が1本からいきなり3本へと増やされる。

 突然のことに声を漏らすが、先程より増えた指のせいで甘い刺激が強くなって体を突き抜け、思考が完全に麻痺してしまう。

 程なくして再び意識と視界が弾けるように白く塗り潰されて、完全に自身の足では立てなくなってしまった。

 

「ふ・・・・・・ぁ・・・・・・D・・・・・・さ・・・・・・これ・・・・・・体・・・りょ・・・・・・持たな・・・・・・」

 

 キスと指だけでこのような状態に陥るとは思わず、わたしは力なくDさんにストップをかける。

 前世でこんな経験などしたことはない。だけど、前世の3回の未遂の時とは違い、Dさんからの確かな恋慕の情が継続して流入してくるせいで、まるでそれが媚薬にでもなっているのではないかと言いたくなる程に、わたしの体と意識は抵抗力を生み出せなくなっていた。

 甘美な蜜のような猛毒が、絡みつくように心を捉えて侵し、甘い刺激が体を突き抜け、このまま身を任せてしまいたいとすら思ってしまう程に意識は熱に浮かされて痺れさせてくる。

 でも、このまま熱に浮かされたまま、Dさんの腕に抱かれたら、わたしの全てがその手の中に堕とされてしまいそうで、それだけはダメだとなんとか踏みとどまった。

 

「・・・・・・理性で踏みとどまりましたか。まぁ、それならそれで構いませんがね。手早く堕とすことも、時間をかけてじっくりと堕として行くことも、どちらも楽しいことに変わりませんから。」

 

 小さく笑い声を漏らしながら、Dさんはようやく指を口内から引き抜いてくれた。

 しばらく荒らしていたことを示すように、唾液に濡れた指が糸を引く様子に、羞恥を感じて顔に熱が溜まる。

 

「くっそ・・・・・・っ!!」

 

「おやおや。口が悪いですねぇ。」

 

 軽く息を切らしながら、吐き捨てるように悪態をつくと、Dさんからは揶揄うような声がかけられる。

 思わず背後にいるDさんに睨みを効かせるが、彼には通用していないのか、小さく笑われるだけだった。

 いや、通用していないどころか逆効果になっているようだ。希釈する必要がある甘い飲料の原液に蜂蜜をさらに加えたかのような濃厚過ぎる恋慕と、性的な興奮のものと思わしき甘く痺れるような熱が絶え間なく流し込まれ、これでもかと言わんばかりに感じさせられる。

 自身から繋がりを弱くしようにも、先程のキスのように逃げようとするわたしを逃がさないとばかりに精神を繋がれ、それを防ぐ術が失われていた。

 

「こっちの特異性を余すことなく利用してくるか普通・・・・・・っ!!」

 

「いろいろと拗らせている人間の恋慕がどれ程まで厄介なものか、一度経験させておこうと思ったまでですよ。

 安心してください。本気の交わりまで今は求めるつもりはありません。ですが、今回のように明確なまでの回避はおすすめしませんよ?

 もし、また明確に避けるようなことをしてきた場合、その時はまた、このような目に遭わせますからね。」

 

 “いわゆる一つの『お仕置き』です”・・・とわたし自身が最も弱いと認識している耳元で囁かれ、耳朶へと唇で優しく食むようなキスを落とされる。

 ただでさえ体が刺激に反応してしまう状態に陥っている中で施されたそれに、わたしの体は大きく跳ねる。

 同時に軽く視界が白くなり、再び達してしまった現実を突きつけられた。

 

「次から避けないようにした方が身のためですよ。目の前で奪われ、手のひらからこぼれ落ちた一つの愛慕に区切りをつけて、新たな愛慕へと手を伸ばし始めた以上、二度とこぼれ落ちて失われないように、雁字搦めに捉えるつもりですので。

 横から掠め取らせるつもりもありませんし、お前のことは徹底的に堕とすと決めています。

 それに、お前も把握しているでしょう?私がどれだけ執念深く、同時に重い人間であるのかを。」

 

 自覚あるんかい・・・・・・とわずかにツッコみたくなったが、そんな言葉を口にする気力も出すことができず、拗ねたように表情を歪めることしかできなかった。

 余計なことを言って、鎮静化しそうな情欲をさらに煽ることもしたくないし、だんまりを決め込むことにした。

 反応するからちょっかいをかけられるんだから、反応しなければいい。単純だが今できそうなことはこれくらいしかできなかった。

 

 て言うか、DさんのせいでDさんとの精神の繋がりが強くなってて気づかなかったけど、なんか骸との繋がりがおかしいな。

 ブレてる?隔てられてる?断たれているとまではいかないみたいだけど、明らかにいつもの繋がりが見当たらないんだけど・・・・・・?

 わたしの精神状態、普段ならあっちに伝わっていて、こっちの状況にも反応するはずじゃ・・・・・・

 

「・・・・・・私の目の前で他の男のことを考えるなどいい度胸をしていますねぇ、ナツキ?」

 

「ひぅ!?ちょ、足を下に押し付けないでよ!!」

 

「別の男にうつつを抜かしているお前が悪いです。」

 

 急な刺激に自分のものとは思えない声を漏らしながら、足を押し付けるなと怒鳴りつける。

 しかし、Dさんは自分は悪くないと言わんばかりの表情を見せながら、悪いのはお前だと言ってきた。

 

「このまま刺激を与え続けたらどうなるのでしょうね?」

 

「ストップ、ストップ!考えるのやめるからそれだけはしないで!!」

 

 絶対にタダでは済まないし、自分自身の理性も危ない。本能的にそう思ったわたしは、なんとか静止の声をかける。

 わたしの瞳を少しの間覗き込み、それが真実であるかを確認したのか、やっとわたしの足の間から、Dさんの長い足が退かされた。

 た、助かった・・・・・・。

 

「どうやら、六道骸との繋がりが不安定になっていることに気がついたようですね、ナツキ。

 ええ。それに関しては全て私のせいであると言っておきましょう。」

 

「は?Dさんのせい・・・・・・?」

 

 やっと刺激が入るような行動から解放されたと安堵していると、先程は骸のことを考えるなと言ってきたDさんから、繋がりの不安定さについての答えを告げられる。

 意味がわからず、疑問の声を口にしていると、くるりと体を反転させられた。

 それにより向き合うカタチになったDさんは、肯定する言葉を口にしたあと、触れるだけのキスを唇へと落としてきた。

 

「六道骸の精神のカケラはナツキの精神に根付いているため、追い出すことが難しいのですが、精神の干渉の邪魔をすることくらいはいくらでもできるのですよ。

 それにより、繋がりはあっても、こちら側の状況を把握することはできず、感情や精神の変化を把握させない状況を作り出すことが可能です。」

 

 小さなリップ音を積み重ねながら、唇や頬、耳朶や首筋へとキスをしてくるDさん。

 触れるだけの軽いキスは、すごくくすぐったくて、無意識のうちに体を捩る。

 

「つまり、最愛がこのように他の男から何度もキスを落とされていたり、快楽の坩堝に叩き落とされていたりしても、向こうにはなんの変化もない正常のままであると言う偽の情報を流すことも可能と言うことになりますね。」

 

 わたしが自身の腕の中から抜け出せないように抱きしめて、うなじの方へとキスをされる。

 そのあと何回か首元にキスを施されたかと思えば、強めに吸われたことがわかるチクリとした甘い痛みを感じ取った。

 同時に刺激からようやく抜け出せそうになっていた体は再び熱を思い出させるかのように与えられた刺激に反応して、口から吐息がわずかに漏れる。

 

「まぁ、私は別に、このジャミングを解いても構わないのですがね。向こうにお前が快楽に乱れている状況を全て垂れ流しにしてみるのもなかなか面白そうですし。」

 

 首筋に何度も吸いつきながら、こちらの状況を流すのも面白そうだと口にするDさんに、すかさずわたしは首を振る。

 骸や間接的に繋がってる凪に、こっちの現状を流されてしまうのは流石にわたしも拒絶したい。

 きっと、Dさんはわたしが首を振った理由を把握できている。その証拠にわずかな嫉妬心が、繋がりを通して流れ込んだ。

 しかし、直ぐにそれは何かイタズラを考えついたような楽しげなものへと変化する。

 嫌な予感を覚えながら、静かに口を開こうとしたが、そこから出たのは止めるための言葉ではなく、喘ぎとも取れる声だった。

 

 ぬめりと熱を帯びた舌が、首筋を緩やかに撫であげて、先程まで時折感じ取れていた吸い付きに比べて一際強く肌を吸われる。

 ぶり返していた熱も合わさり、直ぐに体を震わせたわたしは、そのままDさんに寄りかかるように倒れ込んだ。

 

「ヌフフフ・・・・・・少しだけ性的に意地悪し過ぎてしまいましたかね?どうやら、体はこの短時間で出来上がってしまったようで。」

 

「うゔ・・・・・・なんでこんなことに・・・・・・・っ」

 

「そうですね・・・・・・想いのベクトルが変化してしまったから・・・・・・ですかね。私だって元からこのような感情をお前に向けるつもりはありませんでしたよ。

 ですが、変化した愛慕のベクトルや、これまでの経験による執拗さ、他にも様々な要因を持ち合わせていると言えますが、その全てをぶつける対象が、かつての最愛とボンゴレから、ナツキへと変わってしまったことにより、熱量も重量も全て混ざってしまったとだけ言っておきましょう。

 もちろん、私自身、ボンゴレをより強くすることや、強いボンゴレを維持することを忘れたわけではありませんし、これらは全て達成させることを諦めたわけでもありません。

 しかし、これらと同じくらいか、それ以上に、腕の中にいるお前の全てを私に堕としてしまいたいという欲も芽生えています。

 お前が可哀想でなりませんよ。私のような存在に、完全に目をつけられ、熱量が狂っている恋慕の情を向けられるようになってしまったのですから。」

 

 “ですが、もう止めるつもりもないし、捨てるつもりもないので諦めて堕ちることを推奨しますよ”・・・とDさんは囁くように口にして、再び唇へとキスを落としながら、舌を口内へと侵入させてくる。

 時に吐息が漏れたりもするが、その吐息すらも飲み干してしまうように隙間を埋められ、抗えないどころか、抗おうとする意思すらも飲み込むような快楽に、次第に意識が朦朧としてくる。

 

 目覚めさせてはいけない獣。自覚させてはならない恋慕。

 だけどわたしは、それを目覚めさせてしまった。自覚させてしまった。

 この人から逃げられるの?一瞬だけ脳裏を過った疑問は、直ぐに打ち砕かれていく。

 

 “逃すつもりはない。逃げようとする意思は全て奪ってやる。奈落の底まで引きずり込んで、離れることすらできなくなる程に、深く深く道連れにして、どこまでも共に堕としてやる。”

 

 自身の体にすらドロドロの粘性のある愛慕に絡め取られそうになりながら、なんとか理性でそれだけはダメだと考えるが、それを上回る勢いで自身の精神が侵食されていくような錯覚を覚える。

 だと言うのに、わたしの意思や体、本能といったものは、これまで3回あった未遂の相手や、何度かあったナンパ連中達に対して抱いていた恐怖をDさんに対して抱いておらず、自身の状況に混乱しながらも、何度目かわからない頭が真っ白になる感覚に陥れられた。

 

 

 




 沢田 奈月
 目覚めさせてしまったが故に、Dが持ち合わせている感情のほとんどを向けられるハメになった貝の女王。
 3回の強姦未遂の記憶により、本来ならば恐怖を受けてもおかしくない状況であったにも関わらず、Dからの行為に恐怖を抱くどころか受け入れている自身がいることに大混乱を起こした。
 絶えず流し込まれたDからの感情は、骸から流し込まれていたそれと全く熱量も重さも違う濃度が高いものだったようで、自身が目覚めさせた対象がどれだけやばい存在かを再認識する結果となってしまった。
 正直言ってめちゃくちゃ避けたいが、間違いなくそれをしたら再び快楽に陥れられてしまうと今回学んでしまってので、避けることができなくなる。

 D・スペード
 奈月に対する感情が変化したことや、今日一日ほとんど避けられて過ごすことになってしまったことがトリガーとなり、『お仕置き』と称して容赦なく手を出してみたところ、拒絶や恐怖を抱かれるどころか、受け入れるような状態に陥っていたことに少しだけびっくりしていた始まりの霧。
 しかし、受け入れる体勢であるのなら遠慮する必要はないとすかさず思考が切り替わり、そのまま何度も彼女をイかせていた。
 正直言って、骸はくっそ邪魔なので、奈月が自身の側にいる時は、常にジャミングを施すことにより奈月の精神状況が骸に伝わらないように細工をしていた。
 キスや愛撫だけでイかせ続けたが、奈月には自ら心と体の全てを差し出してほしいし、自らの意思でD・スペードと言う男を求めてほしいのでその時が来るまで本番に進むつもりはない。(がそうなるように仕向けるため、容赦無く手は出す。)
 何回もイかされ、最終的に疲れて眠ってしまった奈月のことは、この後丁寧に寝室へと運んであげた。

 D以外の初代組
 Dの策略の元、1人1人丁寧に酒に酔わされ、そのまま眠らされてしまったセ○ム達。
 Dの策略に気づいた人間は何人かいたが、その頃には完全に酒が回ってしまったため、ダウンするしかなかった。

 様子を見にきた4人
 奈月の特訓の進歩を確かめるために足を運んでいたのだが、Dの企ての元、幻術に阻まれ確認することができなかった。
 まさか、幻術の向こうで彼女がDにより大変な目に遭っていたとを終ぞ知ることはなかった。

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