最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
これから起こるであろう厳しい現実を見据えるために。
これにて今年は書き納め。続きは完成次第一月に上げていきたいと思います。それでは、皆様、よいお年を!
リボーンまで初代組が見えるようになるというまさかの事態に見舞われながらも、格闘リングへと視線を向ける。
そこに立っているルッスーリアさんと了平さんは向き合っている状態ではあるが、ルッスーリアの眼差しはこちらに向けられているようだった。
おそらく、わたしとリボーンが自分には見えない何かを視界に入れている姿が見えたのだろう。
当然だ、彼と了平さんは向き合っていて、了平さんはこちら側に背中を向けている・・・・・・それは、必然的に彼の視界に、こちらの現状を把握するには十分過ぎる位置なのだから。
「これより、晴のリングを賭けて、ルッスーリアVS.笹川了平の
「
しかし、その意識はすぐにチェルベッロの声によりこちらから外れ、開始の合図が告げられる。
その瞬間、目の前にあった格闘リングが眩い光により包まれた。
「眩しっ・・・・・・!!」
『これでは、向こう側の現状が把握しづらいな・・・・・・』
『真っ暗闇からこれはどうなのか・・・・・・。仕方ありません。アルコバレーノはそちらのナツキの連れにサングラスを貸してあげてください。
ナツキとプリーモ達はすぐに目を閉じてください。私がなんとかします。』
「オレに指示していいのは9代目とナツだけだ。そこら辺頭ん中に叩き込んどけ、
『その呼び方はやめろと言ったはずですが?』
あまりの眩しさに顔を顰めていると、Dさんから目を閉じるように言われる。
素直にそれに従って目を閉じていると、一度だけ指を鳴らすような音が聞こえ、同時に何かが顔に現れる。
『目を開けていいですよ、ナツキ。』
穏やかな声音でDさんから話しかけられ、ゆっくりと瞼を開けてみると、先程より視界が良好になっていた。
よく見るとサングラスをかけられていることがわかった。
「有幻覚のサングラス・・・・・・」
『手っ取り早かったもので。』
どうやら、Dさんの有幻覚により作られたサングラスだったようだ。まさか、有幻覚をこのように使うとは・・・・・・。
まぁ、でも、有幻覚って使い方によってはないものをあるものとして出現させることができるわけだし、霧属性は【構築】の効能を持ち合わせているから可能なのかな・・・・・・。
「ようやく見えるようになったが・・・・・・」
「サングラス越しでもかなり眩しいな・・・・・・」
そんなことを思っていると、隼人と武の声が聞こえて来た。
視線を彼らに向けてみると、2人はリボーンからサングラスを借りたようだ。
指示を出すなと言っていたけど、ちゃんとDさんから言われたことを実行しているあたり、リボーンもこの眩しさはどうにもならないのかもしれない。
「この特設リングは晴の守護者の決戦に相応しく設計された擬似太陽により照らし出される日輪のコロシアムなのです。」
「擬似太陽って・・・・・・いよいよSFじみて来たな・・・・・・」
そんな中、チェルベッロから告げられたコロシアムの説明に軽く引きながらも、一度了平さんに視線を向ける。
こんな仕組みになっていることを知らなかった了平さんは裸眼。対するルッスーリアさんはサングラス着用済み・・・・・・となると、この後の展開は・・・・・・
「ぐあっ!?」
そこまで考えた瞬間聞こえて来た打撃音と了平さんの声に、やはりかと内心舌打ちをする。
サングラスをしていないと見えるわけがない現状に晒し置かれているのだから、了平さんは間違いなくサンドバッグにしかならない。
「そうか!!芝生頭はサングラスをしていないが、相手になってるオカマ野郎はサングラスをかけてる!!」
「これじゃあ笹川先輩が圧倒的に不利じゃねーか!!!」
隼人と武も現状を理解できたのか、すかさず怒鳴り声を上げる。
そんな中、わたしは少しだけ考えてチェルベッロに手を挙げて合図する。
すると、チェルベッロの1人がわたしの合図に気づいたようで、すかさずわたしのところへとやって来た。
「どうかなさいましたか、奈月様。」
「なんとなく返答はわかっていますが、一応聞かせください。戦闘を行っている了平さんにサングラスを渡す行動は取れるのですか?取れないのですか?」
「勝負中の守護者との接触は認められません。もし行えば失格とし、接触した守護者のリングを没収します。」
「・・・・・・やはり、タイマンでという名目上、接触は不可能ですか。」
「はい。これが規則ですので。」
冷静に言葉を紡いだわたしに一礼し、近くにいたチェルベッロは再び持ち場へと移動する。
「接触したら、接触した守護者のリングが没収されちまうなんて・・・・・・」
「どう考えてもフェアな勝負じゃねーじゃねーか!!キタネーぞ!!」
それを無言で見送っていると、隼人と武が憤りの声を上げる。
それに耳を傾けながらも、わたしはコロシアムの方に視線を向けた。鳩尾に攻撃を喰らい、尚且つ眩しい中でフィールドに立たされてい了平さんは、その表情を歪めているがしっかりと立っている。
対するルッスーリアさんは、先程の蹴りで感じた感触にニヤリと笑っているようだった。
「この感触・・・・・・思ったよりいい
どこか嬉しげな声音で言葉を紡ぐルッスーリアさんに、わたしは軽く引いてしまう。
そっち方面の人・・・・・・と言うだけなら問題はないのだけど、彼のアレは、ベルから聞いたアレの延長線上の物だろうから、なんと反応をしたらいいのからわからない。
「どこだ!?」
そんなことを思っていると、了平さんが声を上げながらパンチを繰り出す。
しかし、目が使えない今、それがしっかりとルッスーリアさんに当たるはずもなく、見当違いの方にそれは放たれていた。
「こっちよ。」
そんな了平さんに、ルッスーリアさんはすかさず殴りかかりそれをヒットさせる。
大きくよろめいた了平さんは、そのままコロシアムの横にあるロープに飛ばされ、同時に苦悶の声を上げた。
よく見ると彼の体にはロープと同じカタチの火傷のようなものができている。
「ロープは電熱の鉄線で何百度にも熱せられています。」
「はぁ!?」
「なんだよそれ!!メチャクチャじゃねーか!!」
「・・・・・・・・・命をかけて・・・・・・とは、こう言うことですか。なんとも悪趣味な・・・・・・。」
告げられたチェルベッロの言葉に、隼人と武が大きく反応を見せる中、わたしは呟くように言葉を紡ぐ。
ただ、わたしは隼人達のような大きな感情の変化が出ていなかった。嫌悪感は覚えるけど、ただそれだけ。
Dさんから精神の保護をされているからかとも思ったが、どうやらわたしは、それ以外にも違う要因で感情の起伏が隼人達に比べて小さくなっているようだった。
それは、骸に見せられた彼の過去の記憶・・・・・・あの記憶に含まれていた骸の淡々とした感情や、彼が抱いていたマフィア殲滅への想い、それらが合わさったことにより、こちらの感情がおかしな方向へと成長してしまったらしい。
「ん〜〜〜♥︎私の完璧な理想の
そのことに複雑な思いを抱いていると、ルッスーリアさんが言葉を紡ぐ。
すぐにルッスーリアさんに視線を向けてみると、彼は軽く舌なめずりをして・・・・・・
「私の思う究極の肉体美とは、朽ち果てた冷たくて動かない
自分が思う最高の肉体美を口にした。
その話を聞いた瞬間、隼人と武が顔を青くし、初代ファミリーは引いたような様子を見せ、リボーンは呆れたように首を左右に振る。
「・・・・・・
「ナツキちゃん?今の間は何かしら?」
「なんのことでしょう?悪くはないと思いますよ?ええ。理解をすることは不可能ですが。
性癖は個々人に存在していますからね。そんな人もいるでしょう。理解はできませんが。」
「完全に姫からドン引きされてんじゃんあのヘンタイ。(知ってたけど。)」
「むしろ引かねぇ方がおかしい内容だろうがぁ。こっちは嫌でも慣れちまったがなぁ・・・・・・。」
「本当に災難だな、ナツキのファミリーの晴の守護者は・・・・・・。彼女には同情してしまうよ・・・・・・。」
ベルから聞いた話は、ルッスーリアさんは
その話を聞いた瞬間、まさかとは思うけど、亡骸を保管するような場所を個人的に持ち合わせているとか言わないよな?と考えてしまったのは仕方ないと思いたい。
ベルもそんなんあったら慣れてる王子でも流石にドン引きすると言ってたし。
「っ・・・・・・ふざけるな!!」
ルッスーリアさんの言葉を聞き、了平さんもゾッとしたのか怒鳴りつけながらルッスーリアさんの声が聞こえた方角へと勢いよく踏み込む。
同時に彼は左手でルッスーリアさんを殴り飛ばした。しかし、それがルッスーリアさんのわざとであることをすぐに把握することができた。
「当たった!!」
「芝生頭もやるじゃねーか!!」
だけど、隼人と武はルッスーリアさんのわざとに気づいていないのか、放たれた攻撃が当たったことに喜びを露わにする。
「・・・・・・ナツ。気づいているか?」
「ええ。わざと当たりに行ってましたね。完全に了平さんはルッスーリアに遊ばれている。」
「な!?」
「わざと!?」
「・・・・・・流石はナツだ。やっぱり気づいていたか。」
そんな中、ルッスーリアさんの動きに関して質問して来たリボーンに、ルッスーリアさんはわざと当たりに行っていたと返答して見せれば、正解だと口にする。
隼人と武は、経験が豊富なリボーンと全く同じ意見を口にしたわたしに、驚いたように視線を向けて来た。
「熟練の暗殺部隊の人間が、基盤はできていても競技ではない本格的な戦闘に挑んできた一般人からの攻撃を易々と喰らうわけがないでしょう?
確かに、私のファミリーになってくれた方々は潜在能力が未知数で伸び代だらけではありますが、力を身につけることができたのはつい最近。
どちらかと言うと素人寄りになっているこちら側が、すぐに追いつけるようなものではありません。」
“それは、目の前で私を掻っ攫われた2人がよくわかっているはずですよ”とハッキリと伝えれば、2人は思い当たるところがあったのか表情を歪めた。
「あ〜ら残念。奈月ちゃんにはバレバレだったようね〜」
そんなことを思っていると、コロシアムの方からルッスーリアさんの声が聞こえて来た。
すぐに声の方へと視線を向けてみれば、空中で受け身を取っていた様子のルッスーリアさんがいて、了平さんは、ルッスーリアさんの声がした方へと顔を向けていた。
「今度こそ・・・・・・!!」
わたし達の言葉を聞いていたらしい了平さんが、今度こそはわざとなどと言うふざけた真似はさせないと言わんばかりに拳を放つ。
しかし、それに合わせるようにしてルッスーリアさんは空中からの膝蹴りに移行していた。
その膝には、黒鉄と思わしきものがはめられており、了平さんの攻撃に合わせて繰り出されたそれは、容赦なく了平さんの拳にカウンターを喰らわせる。
「ぐあっ!?腕があぁ!!」
硬過ぎる一撃と絶妙なまでのタイミングは、そのまま了平さんの体をよろめかせ、同時に熱を帯びた鉄線へと押し付けられる。
痛撃なカウンターに火傷のダメージまで追加されてしまった了平さんは苦悶の声を上げ、その場に倒れ込んだ。
「んもう、奈月ちゃんが遊んでることに気づいちゃったせいで、逆境を跳ね返して見せたって言葉があまり意味をなさなくなったじゃない。
まぁ、いいわ。見ての通り私の左足は鋼鉄が埋め込まれたメタル・ニーなの♥︎もう、あなたの拳は使い物にはならないわ。」
冷静なわたしの分析のせいか、少しだけルッスーリアさんが拗ねたような表情を見せる。
しかし、すぐにその表情には余裕の笑みに塗りつぶし、自身の足にあるギミックを口にした。
隼人と武が拳を主力にして戦う了平さんの腕が使い物にならなくなったと言う言葉に焦りを見せる中、わたしは別のピンチに目を細めた。
拳に関してはまだ問題はない。だって彼は利き手を使っていないのだから。
今の問題はもう一つの方。これもかなり命に関わる問題だ。
「・・・・・・脱水症状が起こってますね。」
「ああ。かなり厄介だな。」
小さく呟いた言葉に、リボーンが真っ先に反応を示す。やっぱり、リボーンも了平さんを襲ってるもう一つの厄介な状態が気がかりだったらしい。
対するルッスーリアさんは、流石というか、脱水症状を起こしている様子がない。
おそらくだけど、彼は一度も熱線に触れていない分、汗が流れていないのだろう。
「立てコラ!!!」
冷静に分析する中、頭上から一つの声が聞こえて来た。
声の方へと視線を向けてみると、そこにはサングラスをかけたコロネロの姿があった。
「随分と遅かったですね、コロネロ。何かありましたか?」
「京子に捕まって遅れちまったんだ、コラ。つか、ナツキ。お前なんか雰囲気が変わったか、コラ。」
「現在はボスモードと言う認識だけをしていただければと。」
「なるほどな、コラ。」
やって来たコロネロに話しかけて見ると、彼はどうやら京ちゃんに捕まってしまっていたらしい。
まぁ、わたしはリボーン達が本来赤ん坊じゃないことをよく知っているため、夜に出ようとする彼らを止めたりはしないが、京ちゃんからしたらリボーンと同じく頭がいい赤ん坊と言う認識にしかならないため、扱いがそっちによっても仕方ないのかもしれない。
「そろそろ頃合いだぜ。お前の本当の力を見せてやれ了平!!」
ヴァリアー側が突然やって来たコロネロの姿に僅かな動揺を見せる中、了平さんに声をかけるコロネロ。
「今更誰が何を言ってもムダよ。この子はもう終わり♥︎リングと奈月ちゃん共々全てこっちがいただくわ♥︎」
「「「『『『『『『『は?』』』』』』』」」」
余裕があるせいで余計なことまで口走るルッスーリアさんに、リボーンと隼人と武・・・・・・そして、初代ボンゴレファミリー全員がドスの効いた声を漏らす。
彼の発言に、思わず頭を抱えてしまったわたしは悪くないと思いたい。
「余計なことを・・・・・・!!リングに関しては正当後継者の証であり、メインで奪い合うため何も言いませんが、他の条件は認めていないはずですが!?」
「私達が勝つに決まってるんだから、条件を飲んでないとか関係ないわよ、奈月ちゃん。
こっちは奈月ちゃんの能力を高く評価しているの♥︎ボスだって貴女の力には一目置いてるんだもの。
ヴァリアーは様々な技術を持ち合わせた暗殺者が集まる組織。奈月ちゃん程の能力の高さを持ち合わせている人間を、そう易々と切り捨てるわけがないじゃない。
大丈夫よ♥︎奈月ちゃんをこっち側に連れて行けるように、私達全員からボスへと直接推薦してあげるから♥︎」
「そう言う問題ではないと言ってるのですよ!!勝手に決めないでいただけませんか!!?」
ルッスーリアさんの言葉にすかさず言い返すが、ルッスーリアさん達は気にしていないのか、それとも彼らの中では決定事項になっているのか、わたしの訴えに対して何らかの反応を見せる様子はない。
「ナツ。どう言うことだ?」
リボーンが静かに問いかけてくる。そのことにわたしは少しだけ表情を歪めながら静かに口を開いた。
「ヴァリアーは、私の能力の高さを買っているのですよ。XANXUSさんからの扱いから見ても、向こう側からの評価は明白ですからね。
そのせいで向こうは、このリングの争奪戦の末、私が敗北し、10代目候補から外れた場合、わたしだけは生かしてヴァリアーに入れようとしてるようです。
もちろん、私はそれに同意したつもりはないしするつもりもありません。ただ、向こうに気に入られてしまったがために私も狙われるようになりました。」
「・・・・・・なるほどな。確かにナツの能力からすると、そんな評価をされてもおかしくはないと言うことか。」
こちらの返答を聞き、リボーンが小さく舌打ちをこぼす。厄介な連中に好かれやすいわたしの体質に対しての苛立ち・・・・・・も含まれているようだが、わたしのことを狙っているヴァリアーに対してのもののほうが強いらしい。
わたしだって舌打ちをしたい。勝手に負けると決めつけられ、その先の未来まで決められそうになっているのだから。
「了平!!京子が大切にしている奈月もどうやら奴らには狙われているらしい!!現状を覆してやれ!!」
一部始終を聞いていたコロネロが、了平さんに再び喝を入れる。
すると、了平さんは膝をつきながら・・・・・・
「奈月はオレが大切にしている妹の宝物のような存在だ・・・・・・!!奪わせてなるものか!!」
コロシアムの中で立ち上がって見せた。
沢田 奈月
Dの精神保護によりコロシアムを冷静に見据えることができた貝の女王。
この度ルッスーリアにより、自身もヴァリアーに狙われてしまっていることが露見する。
リボーン
能力からおかしくはないと思っていたが、本気でヴァリアーが奈月を狙っているとは思わず少しだけ驚いてしまったヒットマン。
しかし、すぐにかなりの苛立ちを見せ、思わず殺気が漏れる。
笹川 了平
リングだけでなく、妹が大切にしている奈月すらも狙われていると知り、不利になりながらも立ち上がる女王の晴の守護者。
奈月は絶対にお前達に渡したりしない!!
獄寺&山本
リングだけでなく大切な女性までヴァリアーに狙われているとは思わず、強い怒りを露わにした女王の守護者達。
奈月もリングもファミリーの仲間もお前達に渡すわけがないだろ!?
ルッスーリア
鋭い観察眼を持ちわせている奈月のせいで、自分がわざと攻撃を受けに行ったことがバレてしまったXANXUSの晴の守護者。
奈月をヴァリアー側に引き入れることはすでに彼の中では決定事項となっている。
ヴァリアー陣営
ルッスーリアの爆弾発言に対してのツッコミはなし。ルッスーリアの発言通り、10代目候補から奈月が外れた場合、能力面や彼女自体を気に入っていると言う理由から、彼女を引き入れるため、ボスに彼女のヴァリアー入りを推薦するつもりでいる。
初代ボンゴレファミリー
許さないが?(殺気)