最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
晴のリングは誰の手に渡ることとなるのか見届けるために。
あけましておめでとうございます!書き初めは晴の守護者戦。
今年はリング争奪戦編を終わらせ、少しでも未来編に入ることを第一目標として掲げ、ゆるりと更新していこうと思います。
ルッスーリアさんの爆弾発言に対する苛立ちや怒りを露わにする自身の師と仲間達に囲まれながら、了平さんがいるコロシアムへと視線を向ける。
汗を蒸発させながらも立ち上がった了平さんに、ルッスーリアさんは少しだけ驚いた様子を見せる。
しかし、すぐにその表情には余裕が戻り、彼は静かに口を開いた。
「まだわからないの?貴方と私じゃ肉体の出来が違うのよ。灼熱のライトの中で、貴方、これ以上持たないでしょう?さっさと死んで、私の死体コレクションになりなさいな。」
呆れたように、まるで決定事項だとでも言うように、吐き捨てるように勝ち目はないだろうと言い放つルッスーリアさん。
しかし、了平さんはその言葉に否定を返した。
「確かに、オレの拳はお前には届かなかった。だが、それは左手に過ぎない。
まだ、オレには右の拳が残っている。温存させてもらったからな。」
了平さんの言葉に、隼人達が驚く中、わたしは小さく口元に笑みを浮かべる。
そう、わたしも、拳に関してはあまり心配していなかった。利き手を一度も使っていないことに気づいていたからこそ、脱水症状の方を心配していた。
「大方、温存させることによりベストな状態をキープしていたところですかね。私自身も力の訓練をつけられる中、よく
常にベストな状態をキープすることは、これから先、マフィアの世界に身を投じる中必要なことだと教えられましたし。」
「よくわかったな、コラ!だが、右手を使わせなかった理由は他にもあるぜ。お前はどうしてか理由がわかってるんじゃねーか、コラ。」
コロネロの問いかけに、少しだけ考える素振りを見せる。それにより脳裏を過ったのは、晴の守護者の役割の話とその答えだった。
「晴の守護者の役割は、逆境をその身で砕き、ファミリーの道筋を明るく照らすこと・・・・・・了平さんの右拳は、不利な状況を覆えすための一筋の弾丸・・・・・・例えるならば、コロネロが使用している対戦車ライフルのように、硬い壁すらも容赦なく砕くための一撃を放つことができるようになる・・・・・・と言ったところでしょうか。」
頭に浮かんだ答えを口にすると、コロネロが小さな笑い声を漏らす。
それに気づき、コロネロの方へと目を向けてみれば、彼は口元に笑みを浮かべた。
「正解だ。了平の右拳は逆境を打ち破る確かな弾丸だぜ、コラ。オレの愛用武器に例えるとは、お前は趣味がいいな。」
「お前だからそう言っただけであって、ナツにそんな趣味はねーぞ。」
「・・・・・・お前にはあとで聞きたいことが山程あるから覚えてやがれリボーン。」
コロネロがリボーンに物申したそうな様子を見せたが、リボーンはそれを気にしていないのか真っ直ぐとリングの方を見据える。
わたしはと言うと、少しだけルッスーリアさんに視線を向けたあと、静かに口を開く。
「視覚を潰されているのであれば、それ以外を使う方法もあると聞きますが、やはり手練れ相手だと難しいのでしょうか・・・・・・。」
「・・・・・・!ははは!流石は奈月だ!!極限にとんでもないことを言ってくるな!!」
軽口のように伝えたいことを口にすると、了平さんは一瞬驚いたような様子を見せる。
だけど、なんとなく意味は察したのか、彼は楽しげに笑ったのち、その場で深呼吸を一つした。
了平さんの能力は、確かにファミリーの中で戦える者の中では下の方の存在だった。
でも、それは力の芽が目覚めていなかっただけであり、芽吹かせてしまえばあとは際限なく伸び続ける大樹へと変わっていく。
あとは、どう言った技術が必要になるかを少しでも頭に入れておけば、それを確かな栄養として育てることができる。
これに関しては、わたしのファミリー全体に言えること。だからこそわたしは、独り言のように、視覚以外を使う方法があることを呟く。
・・・・・・チェルベッロ機関は、接触を行った場合や、守護者達の戦闘に介入したらダメだと言っていた。
ならば、独り言であれば?感想を口にしただけであれば?そんな風に思いながら告げた言葉の意図は、ちゃんと了平さんに伝わったらしい。
「奈月ちゃんは彼が私に追いつけると思っているのかしら?素人が急にそんなこと出来るわけないでしょ?
貴女の守護者にどれだけのポテンシャルがあるのかわからないけど、当たらなければ意味ないんだから。」
そう言ってルッスーリアさんは、持ち前のフットワークを使って自身の居場所を悟らせないように動き始める。
本気のステップではないようで、わたしから見たらかなり遅いそれだが、隼人と武は視認することができるが、どことなくワンテンポ遅れて認識しているように見える。
わたしが、ジョットさんやアラウディさん、Dさん相手に立ち回れるからだろう。
改めて自身が持ち合わせている力と、彼らが持ち合わせている能力に差があることを痛感する。
「確かに、素人には難しいかもしれませんが、私の守護者は貴方方に追いつけるポテンシャルを秘めています。
そうですね。そちらがもう少しこちら側に仕掛けるのが遅かったら、どうなっていたか・・・・・・まぁ、なんにせよ、あまりこちらを舐めるのはやめてください。
いくら実力に差があるからと言って、いつまでも余裕でいられるとは思わない方が、そちらのためかと思われますよ。」
そんなことを思いながらも、わたしは静かに言葉を紡ぐ。
同時に感じたのはどことなく優しい温もりが頭を撫でる感覚だった。
この手の感触はジョットさんのものだろう。でも、わたしが視認することができるジョットさんの方ではなく、グローブをはめている
まるで、その通りだと肯定するかのようなそれは、了平さんの勝利を確信しているかのようだった。
しかし、わずかに聞こえてきた声は、無傷の勝利は難しく、あと一つだけ、必要な要素があると言う答えだった。
必要な要素は、きっと姿を現すだろう。できることならば、
「面白いことを言うのね。それならば見せてもらおうかしら。奈月ちゃんが信じている守護者達のポテンシャルってヤツを。」
そう言ってルッスーリアさんは了平さんに拳を放つ。しかし、了平さんはわたしの言葉をしっかりと頭に入れていたのか、その拳をその場で躱してみせた。
「!?」
「後輩の期待には、極限に応えてやらねばならないな!!」
対応ができなかったはずの子供が一撃をまともに喰らわないようにするどころか、掠らせもしなかったことに、ルッスーリアさんは驚いた様子を見せる。
そんな中、了平さんはその場でしっかりと拳を握り、わたしの期待に応えると口にして深呼吸を再び一つする。
一瞬の動揺を見せたルッスーリアさんだが、すぐに立て直して了平さんの拳を外させようと頭を切り替える。
動揺をすぐに無くすことができるのは流石暗殺部隊の幹部と言ったところだろう。
でも、了平さんも少しずつ成長しているのか、目を閉じたまま集中力を高める。
「そこか!!」
程なくしてルッスーリアさんの気配を悟ったらしい了平さんは、フットワークで位置を把握させ難くしていたルッスーリアさんが、移動する場所を特定し、その右拳を勢いよく放つ。
「
その拳はルッスーリアさんに確かなダメージを与え、勢いよく吹き飛ばした。
しかし、やはりと言うか、ルッスーリアさんがそのまま倒れるはずもなく、空中で受け身を取るなりコロシアムに着地した。
「・・・クリーンヒットしてたら、流石にちょっとやばかったかしらね・・・・・・。」
わずかながらに焦りを見せながら、まともに食らっていたら危なかったと口にするルッスーリアさん。
あまりダメージを受けてない様子に、隼人と武が悔しげな声をあげるが、わたしは了平さんが狙っていたのはルッスーリアさんではないことに気づいてしまい、了平さんが放った拳の方角にある照明に視線を向ける。
「いいや。確かに当てたぞ。」
すると、その答え合わせをするかのように、了平さんは確かに当てたものがあることを告げる。
同時に聞こえてきたのは何かがひび割れ、そのまま崩壊する音。わたしが視線を向けていた場所にあった照明が、先程の一撃で破壊されたのである。
「「!!?」」
「・・・・・・ナツ、即行で了平が何を狙ったか気付いてやがったな?」
「・・・・・・まぁ、ルッスーリアさんを狙ったことも間違いないと思いますが、了平さんもバカではないので、どのような状況下であろうと、相手にまともに拳が通用しないことは悟ってると思っていましたし、まずは現状をどうにかするだろうなと。
いくら五感が一部潰えていても気配を悟ることができる方法に気づけたとしても、慣れていなければ普通に集中力へと体力を持っていかれてしまいますし、それならば、現状のデバフをある程度解除する方が得策でしょう?」
“デバフを解除したからと言って、簡単に勝てる相手でもありませんが”・・・・・・と言う言葉は飲み込みながら、今やるべきことは相手を倒すより、デバフをなくすことであることを告げれば、リボーンは“確かにな”と小さく呟いた。
「ははは!やはり奈月は気付いてしまうか!!ああ、極限にその通りだとも!!」
目を閉じていることにより聴覚がある程度鋭くなっていたからか、わたしの言葉に気付いたらしい了平さんは笑い声を漏らしながら、次々とその拳をその場で放ち始める。
同時に次々と照明は割れていき、最後の照明が破壊された瞬間、了平さんは力強く瞼を開けた。
「これで、ようやくまともに戦えるな。」
「よっしゃあ!!笹川先輩もしっかり相手が見えるようになったな!!」
「芝生頭の奴、考えたじゃねーか!!それにいち早く気付いた奈月さんとリボーンさんは流石です!!」
コロシアムの中で目を開けた了平さんを見て、隼人と武が喜びの声をあげる。
それを聞きながら、強い光源がなくなったことにより逆に見え難くなってしまったサングラスの有幻覚を、その場で指を鳴らすことで消しておく。
『おや、消すことができましたか。』
「
『ヌフフフ・・・・・・流石は私の愛弟子です。ですが、本気で幻術を使っていないとしても、それなりに強めに補強していたはずなのですが・・・・・・まぁ、私の教え子ならば、これくらいできて当然ですかね。』
・・・・・・Dさんが本気でそう言っていることがわかってしまい、少しだけわたしは無言になる。
え?さっきの有幻覚、それなりに強めの補強かかってたの?普通に消せたんだけど?
「・・・・・・おい、
『普通に幻術を教えただけですが?
「・・・・・・なるほど、
『ええ。ですので、少々幻術の手解きを。彼女の才能には目を見張るものしかありませんでしたよ。
おそらくですが、貴方も知っている
まぁ、私や、彼女の精神側の守護者も引き受けている六道骸に比べたら、まだまだ弱いのですがね。』
リボーンとDさんが言葉を交わし、何もないところに視線を向けているどころか、わたしは何も口にしていないのに何と話している様子のリボーンを見て、コロネロがすごい顔をしているような気がするけど、わたしは気にすることなくコロシアムに視線を戻す。
そこではルッスーリアさんが考え込むような様子を見せながら、照明と了平さんに視線を行き来させている。
「目に関してはどうでもいいけど、拳を振り上げただけで照明が割れるなんて、どんな拳圧をしてるのよ、貴方。」
ルッスーリアさんが信じられないものを見たと言わんばかりの様子を見せる。
そんな中、ベルが了平さんをじっと見つめて、静かに口を開いた。
「ルッスーリア。リョーヘーって奴の体をよく見てみろよ。」
「この子の体・・・・・・!?砂・・・じゃないわね・・・・・・まさか塩!?」
「「はぁ──────────!!?」」
ルッスーリアさんの言葉に、隼人と武が素っ頓狂な声をあげる。
まぁ、塩で照明を割るなんてことをやる人がいるとは誰だって思わないし、気持ちはわからなくもない。
了平さんもよく考えたものである。自身の体にまとわりつく塩を弾丸のように使用するなんて。
「・・・・・・なるほど。脱水症状により吹き出した汗の水分のみが照明の熱で蒸発し、汗の塩分は残る。
その塩分を拳にのせ、散弾のように放ったってわけね・・・・・・なはんだ・・・・・・。」
「気付いたところでもう遅いぞ!」
ルッスーリアさんも、その行動に関して多少なりとも関心したような様子を見せる。
しかし、それはほんの一瞬だけのものであり、彼には再び余裕が戻った。
そんなルッスーリアさんの様子に気づいていないのか、了平さんは気付いたところでと口にする。
その言葉にわたしは少しだけ頭を抱えてしまった。
「了平さん。油断しないでください。彼は別に、貴方の攻撃に対して驚いたわけでもなければ、感心したわけでもありません。
確かに、一瞬だけ感心は見せたようですが、すぐにそれは余裕に塗りつぶされている。
彼らの実力は計り知れないです。例え、ギミックをうまく利用したところで、子供騙しにしかなりません。
気を引き締めて。こちら側は、まだ完全に彼らに追いついているわけではありませんから。」
「む!?それもそうだな・・・・・・!!極限にわかったぞ!!」
「・・・・・・んもう。相変わらず奈月ちゃんはファミリーの精神状態をコントロールするのが上手いわね。」
思考の末に編み出した方法で、照明を割ってみせた了平さんに、どこか僅かながらの慢心を見たわたしは、すぐに頭を切り替えるように指示を出す。
厳しい言葉を使ってはいるが、こちらが言っていることは全て事実であり、冷静さを欠くわけにはいかない段階のために。
わたしの言葉を聞いた了平さんは、すぐに頭を切り替えては、真っ直ぐとルッスーリアさんを見据えた。
「・・・・・・逆に聞きますが、明らかに格上となる存在を相手にしていることを把握している私が、ファミリーの慢心や油断を黙認するとお思いで?」
「まぁ、まずないでしょうね。全く、敵側にいたら厄介なタイプよね、貴女って。」
淡々と自分が油断などを黙認すると思うか?とルッスーリアさんに問いかければ、彼はそうは思わないと返してきた。
まぁ、こっちは普通の子供ではないし、一般人からマフィアになったとは言え、何も知らないだけの候補者じゃない。
初代ボンゴレファミリーによる教育を受けた分、マフィアになるにあたり必要なことは理解しているし、油断ならない世界であることを把握しているのだから、そんなものをさせるわけがないのだ。
「奈月ちゃんのような存在がバックについてるのは本当に幸せなことよ。
ファミリーを全体的に見ていて、何が必要で何が不要であるかを一瞬にして判断することができるんだもの。
だからこそ周りの冷静さを一瞬にして取り戻させることも可能になるし、状況に合った指示を即時に出すこともできる。まるで凄腕の軍師よね。」
そこまで告げたルッスーリアさんは、ノーモーションとも言っていい程の動きで了平さんの方へと鋭い拳を放つ。
咄嗟のことに動くのが遅れた了平さんだが、彼は自身の顔を横にずらすことにより、その攻撃をなんとか躱した。
同時に彼の背後にあった照明が、先程了平さんがしたことのように無機質な音を立てながら破壊される。
「!!?」
「アイツ・・・・・・!!」
「笹川先輩の塩を掠めて同じ技を!?」
「そんな厄介な軍師ってなかなか見つからないことは知ってるかしら?その能力があれば、間違いなくこっちのボスとも上手くやっていけそうだし、どうせなら組織のボスの玉座に座るより、誰よりも強力な力を持ち合わせているボスの軍師になる方がいいと思わない?」
不敵な笑みを浮かべながら、ルッスーリアさんは言葉を紡いだ。
割れたサングラスから覗いた瞳には、確かな戦意を宿しながら。
沢田 奈月
マフィアの世界を教えられているからこそ、油断や慢心が命取りであることを把握しているため、すぐに了平に気を引き締めるように指示を出して冷静さを取り戻させた貝の女王。
自身のファミリーとヴァリアー側の能力の差を痛感しながらも、真っ直ぐと戦いを見据え続ける。
リボーン
時折奈月やDに話しかけながら戦いを見守る黄色のアルコバレーノ(呪解中の姿)。
度々奈月が見せる能力の高さに戦慄しながらも、その能力の高さを買っているヴァリアーからどうやって彼女を守るか思案する。
この度、
D・スペード
奈月に様々なことを教えているが、自身が得意としている霧属性を使用した幻術に関しては何倍も力を入れて教えていた
自身や骸にはまだ追いつけていないと評価するが、術師として一流に王手をかけ始めている最愛の愛弟子を誇らしく思っている。
笹川 了平
奈月の言葉により、割と精神状態をコントロールされている女王の晴の守護者。
どれだけ力を振るおうが、相手が格上であることに変わりはないと厳しい評価を口にする奈月の言葉を素直に受け取りながら戦いを継続する。
獄寺&山本
奈月の判断力や観察眼、洞察力や察知能力があまりにも桁違いのレベルであることに内心焦りを抱く女王の守護者達。
目の前に繰り広げられる事実だけでなく、散りばめられている様々な情報すら見逃さない奈月に、早く追いつき支えたい。
コロネロ
奈月の能力の高さは賞賛に値するがその前にリボーン、お前、なんで
ルッスーリア
奈月が女王側のファミリーの精神の中核となっていることに気づいているヴァリアー側の晴の守護者。
ファミリーに冷静さをすぐに取り戻させることができる彼女の判断力や洞察力に関して、敵だと厄介極まりない軍師タイプの存在だと評価している。
ヴァリアー陣営
やっぱ奈月ってスペックやばくね?なんであれで一般の出なんだよ・・・・・・(ドン引き)