最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 愛する人のために力をつけた雷撃と、誰よりも慕う王に認められたいがために力をつけた雷撃の衝突は続く。
 長引きそうな雷鳴に、女王の守る雷撃は・・・・・・。

 ※引き続き特殊強化ランボが登場します。
 ※原作とは異なるアイテムの描写があります。



VS.雷の守護者 Ⅱ

 リボーンの言葉により、嫉妬という感情による力の増幅を発生させたレヴィ・ア・タンさんは、自身の背中に収めていたものをその場に展開する。

 それは、傘とも、パラボラアンテナと称することができそうなもので、10年後のランボはそれを見た瞬間、すかさずレヴィ・ア・タンさんに急接近して攻撃を継続した。

 どうやら彼は、展開されたそれを見て、接近戦に持ち込むことが最善だと判断したようだ。

 もちろん、わたしも同じようなことを考えていた。

 

「たまにゲームとかにありますよね。ああいうレーザーを放射する感じの武器。」

 

「CHAOSだな。いきなりゲームの話を出すんじゃねーよナツ。」

 

「すみません、つい。」

 

「ったく・・・・・・だが、ナツの読みは当たってると思うぞ。アレは、そう言う類いのもんだ。」

 

「ですよね。」

 

「ん?どう言うことっスか?」

 

 パラボラアンテナのような道具を見て、思わず口にした言葉にリボーンからツッコミを受けながら、こちらの会話の意図がわからないと言わんばかりの様子を見せる隼人達に視線を向ける。

 

「簡単に言うと、あのアンテナは雷撃を集め、その全てを対象に放出する類の武器だと言っているのですよ。」

 

「複数の放射機から一点に集中するとなると、その威力はまともに喰らったらそのまま死ぬ。

 ランボなら死ぬことはねーかもしれねーが、今の電撃皮膚(エレットゥリコ・クオイオ)では流しきれねーのは確定してる。

 つまり、確実にダメージが入っちまうわけだ。ランボもそれに気づいているため、レヴィ・ア・タンに対する接近戦を維持するしかなくなる。

 戦法が限られてくる分、厄介な状態であるのは間違いねーな。」

 

「「「!!?」」」

 

 わたしとリボーンの説明を聞き、隼人達が目を見開いてランボの方へと視線を向けた。

 現状は、傘が一つ残らずランボに向けられ、いつでも使えるように維持されている状況で、ランボにも焦りが浮かんでいる。

 対するレヴィ・ア・タンさんは、ランボの動き一つ一つに目を配り、距離を取るための狙い目を探っている。

 ランボの戦い方は、近距離と遠距離の使い分けで、距離が取れた場合は雷撃を増幅させる武器により強化した雷による斬撃ので攻撃を行い、距離が取れない時は、近距離で応戦すると言うもの。

 近距離と遠距離を使い分けるだけならば、わたしとあまり変わらない。

 だが、ランボとわたしには、決定的な戦術の違いが一つだけ存在している。

 それは、基本的にあらゆる武器を扱うことにより、近距離中でも銃を撃つと言った行動を取ることができるわたしと、雷撃の増幅を行いながら戦うため、今手にしている武器に依存しがちであるランボの違いだ。

 自身の戦い方を教えるくらいだから、10年後の未来のわたしがランボに銃の扱いも教えている可能性は高いが、戦術に組み込むには心許ないのであれば、今の彼の武器を中心的に使用するしかない。

 でも、今のランボは・・・・・・

 

「遠距離が使用できない状態である以上、火力が一気に落ちる・・・・・・」

 

 わたしがそう呟いた瞬間、隙を見出したらしいレヴィ・ア・タンさんが、ランボに強蹴を浴びせる。

 反射的にそれをガードしてしまったランボの体は、軽々と飛ばされ、レヴィ・ア・タンさんとの距離が必然的に空けてしまうことになる。

 それを見過ごすはずもなく、レヴィ・ア・タンさんはパラボラアンテナに雷撃を集め、それをランボに向かって一気に放射した。

 一気に電圧の高い雷撃を浴びせられたランボは、苦悶の声を漏らし、雷撃の照射が終わると同時にその場で膝をつく。

 しかし、彼に対するレヴィ・ア・タンさんの攻撃が止むはずもなく、閉じられていた傘の一つを彼はランボに投げつけて、その肩を勢いよく貫いた。

 

「ランボ!!」

 

「くそ!!さっきまでなんとかなってたのに!!」

 

 肩を貫かれ、痛みに表情を歪めるランボに、わたしは思わず拳を強く握りしめる。

 このままじゃ、ランボの命を守ることができない・・・・・・!!

 

「っ・・・・・・ナツさん!!」

 

「!?」

 

 すぐにでも助けに入りたいのに、入ることができないジレンマに舌打ちが出そうになる中、ランボの声がはっきりと鼓膜を揺らす。

 すかさず顔を上げれば、彼はわたしの方に目を向けて小さく笑っていた。

 

「大丈夫です・・・・・・!!オレはまだやれますから・・・・・・!!」

 

「ランボ・・・・・・」

 

 痛みに表情を歪めながらも、大丈夫だと言ってくるランボの声に、自身の手から静かに力が抜ける。

 それを確認したランボは、安心したように小さく笑って、レヴィ・ア・タンさんの方に視線を向けた。

 

「お前は徹底的に殺す。切り刻んで挽肉にしてやる・・・・・・!!」

 

 苛立ちをランボに向けながら、次の一手に出ようとしているレヴィ・ア・タンさん。

 それを真っ直ぐと見据えたランボは自身の首にかかっているハーフボンゴレリングを外し、それを思い切り上空へと投げ飛ばした。

 

「「「「「!!!?」」」」」

 

「は!?なんであいつリングを首から!?」

 

「極限に何を考えてるのだ!?」

 

 まさかの行動に、その場が一瞬凍りつく。

 レヴィ・ア・タンさんも目の前で対戦相手がリングを首から外し、上空に投げ飛ばすとは思わなかったのか、動揺を見せる。

 投げ飛ばされたリングは、滝のように降り頻る雨を生み出す曇天と、夜の暗さによりその姿をくらまし、どこにあるのかわからない状態になっていた。

 

「そろそろ5分が過ぎそうですから、少しばかりやり方を変えようかと。言ったでしょう?未来から来る時、ナツさんとナツさんの友人の1人から、ある道具を手渡されたと。」

 

「・・・・・・確かに、言ったけど・・・・・・。」

 

 辺りの動揺をよそに、わたしに話しかけてきている様子のランボに、すぐに言葉を返すと、彼は小さく笑ったのち、その場に転がっていた10年バズーカを拾い上げる。

 同時に、ポケットから一つの弾丸を取り出して、それを10年バズーカに補充した。

 

「今のオレでも敵わない可能性が高い。だから、いざという時はこれを使えと言われました。

 本来、10年バズーカは5分間だけ未来の自分と入れ替わることができ、続け様に自身に撃ったところで、先の未来の自分を呼べても、最初に撃った一発からトータル5分間と言うカウントになるせいで、長くもう一つ先の未来を呼び寄せることはできないそうです。」

 

 混乱に乗じながら、10年バズーカのギミックを説明してくるランボに、わたしは目を丸くする。

 彼が口にしたもう一つ先の未来・・・・・・それは、もしかして・・・・・・

 

「オレに託されたこっちの弾丸は、神谷氏が細工をすることによりできた特殊仕様で、そのデメリットを打ち消し、延長5分が加算されると言っていました。

 ただ、一回切りの特別なもので、作れたのもこの一つだけとのことでしたけど。

 できることならば、オレでなんとか終わらせたかったのですが、どうも押し切られてしまいそうなので・・・・・・」

 

 そこまで紡いだランボは、新たに補充した10年バズーカの銃口を自身に向け、わたしの方へと視線を向ける。

 そして、わたしに小さく笑いかけながら、10年バズーカの引き金に指をかけた。

 

「もう少し先の・・・・・・ナツさんに預けたあの角の持ち主であるオレに、後を託すことにします。」

 

 最後まで言葉を口にしたランボは、そのまま自身に向かって10年バズーカを発砲する。

 辺りに再びバズーカの大きな音が響き渡り、見え難くなっていたリングに意識を持っていかれていた全員の意識を現実に引き戻した。

 

「「「「「!!?」」」」」

 

「10年後のアホ牛が更に10年バズーカを!?」

 

「CHAOSだな・・・・・・」

 

「どうなっちまうんだ!?」

 

 辺りに立ち込めるバズーカの煙。しかし、すぐに煙の中に一つの大きな気配が現れる。

 同時に感じ取れたものは、確かな威圧感と、何よりも頼もしい力だった。

 

「ん?」

 

「何だ・・・?このただならぬ威圧感は・・・・・・」

 

 ヴァリアー側もその威圧感を感じ取れたのか、先程まで楽観していた様子が一変し、気を引き締め始める。

 瞬時に切り替えることができるのは、流石暗殺のプロ組織と言うべきか。

 

「・・・・・・やれやれ、この現象・・・・・・夢でないとすれば、随分と久しぶりに10年バズーカで過去へ来たようだ。」

 

 紡がれた音はとても低く落ち着いたものだった。

 この場にいる誰よりも頼もしいと言えそうな大きな気配は、一気にこの場を支配する。

 

「・・・・・・10年後のキミも、とても頼もしかったけど、成人したら、ますます頼もしくなるんだね、ランボ。」

 

「!!」

 

 誰もが黙り込み、息を飲み込む中、静かにわたしは言葉を紡ぐ。

 わたしの声を聞いた20年後のランボは、驚いたようにわたしの方へと視線を向ける。

 重なり合った翡翠と琥珀。次第に、翡翠はその輝きを増すかのように、ゆらゆらと水面に揺れる月のような光を放つ。

 

「奈月さん・・・・・・?ああ・・・・・・まさか、貴女とまた、こうして出会うことが出来るなんて・・・・・・。

 それに、他の方々も・・・・・・懐かしい・・・なんて懐かしい面々・・・・・・。」

 

 どことなく悲哀を帯びた声音で懐かしさを噛み締める20年後のランボ。その瞳は、真っ直ぐとわたしに向けられて、懐かしむように、愛おしむように、口元に緩やかな笑みを浮かべる。

 しかし、すぐに自身が置かれている現状を見るために彼は辺りを見渡したのち、静かにその手を上空へと伸ばした。

 同時に落雷が辺りを照らし、その光を反射しながら銀色のカケラが鈍色の光を放ち、そのまま彼の手の中へと収まる。

 

「泣きそうで、すぐにでも奈月さんを、昔より大きくなった手で抱きしめたいところだが、感傷に浸っている場合ではなさそうだな。

 野蛮そうなのがひどく睨んでる。あまり、奈月さんの目にこう言った輩は映したくないんだがな・・・・・・。」

 

 手の中に収まった指輪を確認した20年後のランボは、深く溜め息を吐く。

 その表情は、どこかかなり不快そうで、わずかながらに苛立ちを感じ取ることができた。

 

「お前が誰であろうと消すまでだ。」

 

「・・・・・・・・・。」

 

 20年後のランボに、レヴィ・ア・タンさんが始末をつけることを殺気立ちながら口にする。

 しかし、20年後のランボは気にしていないのか、無言でレヴィ・ア・タンさんを見つめたあと、自身の首から指輪を下げた。

 

「昔のオレは相当梃子摺ったようだが、オレはそうはいかないぜ。」

 

「ほざけ・・・・・・!!」

 

 20年後のランボに確かな敵意を向け、レヴィ・ア・タンさんは再び傘を展開する。

 先程とは比べ物にならない数のそれが雷撃を放った場合、まともに浴びたら間違いなく命を落としてしまうだろう。

 だけど、不思議とわたしは10年後のランボの時のような胸騒ぎを抱いておらず、今のランボなら大丈夫だと言う確信すら抱いていた。

 

「消えろ!!」

 

 レヴィ・ア・タンさんの怒鳴り声と同時に、20年後のランボを360°取り囲むように設置された傘が雷を纏い始める。

 

「やべーぞ!!またあの技だ!!」

 

「躱せる場所を探せ!!」

 

 先程の攻撃を放つための予備動作を見て、武と隼人が慌てて20年後のランボに声をかける。

 20年後のランボはと言うと、わたしの方に視線を向けて小さく笑みを浮かべていた。

 

「・・・・・・奈月さん。貴女の望みを教えてください。オレが、必ずそれを叶えますから。」

 

 むしろ、余裕を抱いたままの様子を見せて、穏やかに話しかけてくる程だった。

 わたしはそんなランボを見据えながら、一度だけ目を閉じる。わたしが今の彼に望むのは・・・・・・

 

「・・・・・・“ボンゴレの女王”(クイーン・オブ・ボンゴレ)の名のもとに命じます。必ず生きて、指輪をわたしのところに持ってきなさい、ランボ。」

 

 静かに紡いだ言葉は、無意識のうちに紡がれたものだった。彼の翡翠の瞳に映っていたのは、わたし自身ではなく、未来のわたしであると感じ取れたがための言葉だった。

 彼が泣きそうになっていたのは、きっと、未来のわたしに何かがあったのだろう。

 だからこそ感じ取れた。もっと頼ってほしかったと言う感情が。

 それならば、今だけは、女王として覚醒しているのであろう未来のわたしとして、ランボに一つの命令を下そう。

 例え、未来に戻ったあとの彼に、虚しさを残すことになろうとも。

 

「拝命しました。少しだけ待っていてください、奈月さん。」

 

 わたしの言葉を聞き、20年後のランボはどこか嬉しそうな様子を見せて、小さく笑う。

 辺りが雷撃により光に飲まれるのは、それとほぼ同時だった。

 

 

 

 

 




 沢田 奈月
 20年後のランボの様子から、未来の自身に何かあったことを悟る貝の女王。
 現れた20年後のランボが、頼ってほしい、命令を下してほしいと望んでいることを読み取り、今だけはと女王の名のもとに、やってほしいことを彼に告げた。

 10年後ランボ→20年後ランボ
 10年経っただけの自分ではどうしようもできないことを悟り、最後の手段として手渡された特殊な弾丸を使用することで、決着をつけるために召喚された成人後のランボ。
 自身を通し、未来の現状をわずかに悟った奈月から、女王として命令されたことにより、目の前に現れた敵を排除するために動く。
 今度こそ、最愛たる女王に勝利を捧げるために。

 リボーン
 召喚された20年後のランボを見て、何かを悟った奈月が、女王として命令を下す姿を見て、未来の彼女に想いを馳せる。
 長年の経験と、呪解維持状態であることにより鋭くなった感覚により、彼もまた、未来で何かが起こったことに気づいた。

 獄寺、山本、了平
 20年後のランボから威圧感を感じ取るが、奈月やリボーンのように何かを悟るまでに至っていない女王の守護者。
 辺りが雷撃による先行に塗り潰される中、20年後のランボの安否が気になる。

 レヴィ・ア・タン
 自身の王たるXANXUSのために力を尽くすことを決めているヴァリアーの雷の守護者。
 雷の守護者に相応しいのはオレだ・・・・・・!!

 ヴァリアー陣営
 沢田奈月が指示を出すとあっちの強さが確実に上振れしまくるんだけど、と少しだけ思ってしまった暗殺部隊。


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