最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
殺し屋なんてすぐに見つかるわけがない・・・そんなことを思いながら。
※隠し弾シリーズ第一弾のコロシヤクエストのアレンジストーリーが少しだけ続きます。
ベルの技術を教えてもらう代わりに、彼の暇つぶしに付き合うことになったわたしは、のんびりと歩く彼の隣へと並ぶ。
いつ見ても変わらない穏やかな並盛町。この裏で殺し合いが発生してるなど、当事者以外はわからないだろう。
「・・・・・・にしても、ナミモリ・タウンってひたすら平和ボケしてるよな。王子にはぜってー合わねー。退屈なだけだし。」
そんなことを思っていると、広がる穏やかな空間に、ベルが不満げな声を漏らす。
少しだけ無言になったわたしは、そんなベルに呆れながらも、静かに視線を彼に向けた。
「そりゃ幼い頃から殺伐とした環境で生活していたらそうなるって。ベルってヴァリアーにいつからいるの?」
「ん〜?確か8歳くらいから。」
「8歳って・・・・・・わたしはまだ普通に暮らしてた時期だよ。て言うか8歳で暗殺部隊入りって・・・・・・よく入れたな・・・・・・」
「当然じゃん。だって俺王子で天才だもん。」
相変わらずの理論を掲げながらも、自身がヴァリアーに入った年を教えてくれたベルに、思わず軽く引いてしまった。
8歳から暗殺者って、本当にやばいなこの世界・・・・・・。完全に漫画や小説の世界だよ。
やっぱり、
だってマフィアとか8歳で暗殺者とか、呪われた赤ん坊とか10年バズーカとか・・・・・・創作の世界でしかなさそうだし。
「割とガキだったのは便利でもあったぜ?相手が油断してくれるし。まぁ、王子的には、油断されたりナメられたりすんの気に入らないし、すぐ殺すけど。」
「思考回路がデンジャラスだな・・・・・・」
サラッと告げられた彼の思考回路に、軽く引いてしまったのは仕方ないと思いたい。
油断されたりナメられるのは気に入らないし、すぐに殺すって・・・・・・もはや殺しが日常茶飯事過ぎてそれが当たり前になっているらしい。
まぁ、わたしもわたしで、すでに何人もの殺し屋と顔を合わせてるし、そんな人達が彷徨く世界に足を踏み入れているわけだけど。
「気に入らないと言えば、やっぱ部下とかシモベとか連れてる時に役に立たねーようなら殺してるな。使えねー奴なんていらねーじゃん?」
「時には断捨離も必要だとは思うけど、流石に即決はどうなの?」
「え?だっていらなくね?使えねー人間とか。」
「本当に使えないか否かを確かめた方がいいと思うよ?その人にも合うか合わないかがあるからね。
わたしはどちらかと言うとこっちパターン。いくつか作業をこなしてもらって、その中に合うものがあり、確かな成果を残すのであれば、そのまま合った作業を続投してもらい、与えた仕事全てで成果を残さなかったら切り捨てる。
まぁ、だからと言って、一つの作業に人材が偏って他の場所に人材が集まらなかったらあれだから、合っていてもすでにいる人材以上の成果を出さない、もしくは出そうとしないなら切り捨てるけど。」
「ふぅん?使い方を吟味してってそう言うことか。」
「合わない仕事を与えたところで、そのまま足を引っ張るのは目に見えてるからね。
ああでも、自分に能力がないくせに、その能力をあるとか言って碌に仕事をしないような人間や、こちらの基準値に入っていないにも関わらず自身の能力の向上を行おうとしない怠け者はいらないから即刻切り捨てるかな。
ただただ胡座をかいてあれこれ指図するようなお荷物なんて邪魔なだけだし?」
「ししし!姫って言う時はマジではっきり言うよな。そう言うところサイコー。」
「世の中にはブラックな企業なんてものがあるからね。そこに配属された場合、無能のオンパレードだったり、できる人間が少な過ぎたりすることが割とあるんだよ。
結果的にできない人間の負担が全てできる人間に押し付けられて、できる人間は度重なる負担と疲労により本来の能力を発揮できず、効率が悪くなると言う悪循環が発生する。
それぞれできるかできないかを見極めるのは確かに時間はかかるけど、負担の偏りをなくすためには、時には必要って話さ。」
“まぁ、骸に会うまでわたしもこんな発言できなかったけど”、なんて内心で思いながらも、自分の意見を口にする。
繋がりを通してこっちを見ていた骸が、遠くの方で苦笑いをこぼしてそうだと思いながら。
「へぇ・・・・・・なんか、まるで経験したことあるみてーな話し方じゃん。」
「そう?わたしはただ、それくらいの分析能力や判断力がないと、どのような職場や立場に身を置こうが悲鳴をあげるのはこっちだと教えられたから、切り捨てるか否かの判断基準くらいは身につけておけって
まぁ、何にせよ、自分なりの判断基準を作っておいて損はないと思うし、無難な流れはこれじゃないかなって思ってるよ。」
“・・・・・・自分の深いところに触れられそうな発言をしてしまった”、と内心で焦りながらも、あくまでこれらは自身の先生に言われたからこそ考えたまでだと嘘を織り交ぜる。
流石に、ベルには転生者であることとか教える予定がないからね。敵対者だし。
自身の深い場所に触っていいのは、わたし自身が甘えてもいいと思える人だけだと自分に言い聞かせながら、自身の考えの話を終える。
ベルから少しだけ探るような眼差しを向けられたが、それには気づかないフリをして、ベルの目的である殺し屋探しを行う。
「・・・・・・ところでベル。」
「ん?どうかした、姫?」
「殺し屋って他にも日本にいんの?」
しかし、不意に、殺し屋ってそう日本にほいほい集まるのかと思いながら問いかけてみると、一瞬だけ彼はキョトンとした表情を見せたあと、「あ」と言わんばかりの反応を見せた。
「えーっと、ちょい待ち。あ、姫、こっち来てくれる?これは流石にここで広げらんないからさ。」
わたしの疑問に気づいたベルは、すぐにこっちこっちと路地裏の方へと足を運ぶ。
屯っていた野良猫が、びっくりしたようにその場からバタバタと走り去って行ったが・・・・・・まぁ、多分、わたしだけならともかく、ベルには本能的に近寄りたくないと思ったのだろう。
普段なら野良猫はわたしの足元に集まって、しばらくこっちが動けなくなるんだけど。
「んーっと確かここに・・・・・・お?あったあった。」
そんなことを考えながら、路地裏の壁に背中を預けていると、彼はコートの中から黒革の手帳を取り出した。
いそいそとそれを広げ、わたしに手招きをしてきたため、すぐに彼の隣に並べば、そこには人の名前と特徴と思わしきものが記されていた。
「・・・・・・何これ?」
「王子が独自に作った
スッと見せられた手帳に記されている殺し屋の名前に少しだけ引く。
いや、自分が殺す殺し屋の名前が書いてあることもびっくりだけど、それ以上にそれなりの人数の殺し屋が日本にいるとは誰も思わないだろう。
一部線引きされているのは、すでに殺ったあとか、対象から外したと言ったところだろうか。
「い、意外といるね・・・・・・。」
「そ。平和ボケしてる割には日本にも殺し屋って結構いるんだよねぇ。まぁ、やっぱ多いのは外国の方だけどさ。」
「殺し屋がどれだけ仕事になっているのかよくわかったよ・・・・・・。リスクを背負ってまでこれで金稼ぎする理由はわからないけど。」
苦笑いをこぼしながらも、わたしは見せられた手帳を少しだけ手に取らせてもらう。
ベルに許可をもらって、他の国にいる殺し屋のページを開いたりして確認してみたところ、確かに日本に比べたら外国の方が殺し屋は多いらしい。
あ、リボーンとかビアンキ姉さんの名前もある。ただ、それぞれ戦闘不可や、ターゲットにならないなど様々な要素で却下されているようだ。
「・・・・・・日本にいる殺し屋の特徴はよくわかったし、一応覚えてはおくけど、基本的に殺し屋って一般人に紛れ込んでる可能性大だよね?
確かに、振る舞い方によっては明らかに怪しかったり、一般人に溶け込み過ぎていたりで逆に怪しくなるけど、能力値が高い殺し屋程、自然と一般人として生活して、身を隠してるんじゃないの?」
「まぁ、そうなんだけどさ。やっぱ殺し屋の腕は同業者として調べたくなんだよね。」
「その感性はわからないし、調べるイコールお命頂戴になる思考回路も意味不明なんだけど。」
「だって顔見られるわけだし?王子が
だから殺すんだよ。こっちの姿を見た奴らはね。姫もヴァリアーに来たらそこら辺しっかりしといたらいいぜ。」
「まだヴァリアー入りが決まったわけじゃないっての。入るつもりもないし。」
日本にいる殺し屋の名前と特徴、暗殺方法など、全部頭に叩き込んだわたしは、ベルに手帳を返す。
わたしから手帳を返却されたベルは、すぐにそれを受け取った後、コートの中に収めた。
「で?見つからなかったらどうすんの?」
「見つからなかったら見つからなかったで姫とデートしたらいいだけっしょ?夕飯は寿司にしてさ。」
「・・・・・・むしろ、見つからなかったら〜が本当の狙いなのでは?」
「ししし!バレた?」
「多分、前までのわたしだったらバレなかっただろうね。」
やれやれと首を左右に振りながら、わたしは自身が着ている服のポケットから、ベルの左耳に揺れているイヤリングと同じデザインのイヤリングを取り出す。
「わたし、イヤリングをつけるの下手くそなんだよね。だから、ベルがつけてくれる?」
そして、ベルに手元でキラキラと揺れるイヤリングを差し出しながら、遠回しの承諾の言葉を彼に告げた。
わたしの言葉にベルは一瞬驚いた様子を見せたが、すぐに、わたしが誘いを承諾したのだとわかったのか、口元に笑みを浮かべてイヤリングを受け取った。
「オッケー。それくらいならしてあげてもいいぜ。」
わかりやすい程に明るい声音で言葉を紡いだベルは、受け取ったイヤリングを持って近寄ってくる。
そして、争奪戦の時にも彼がしてくれたように、そのイヤリングをわたしの右耳へと着けた。
「んじゃ、早速殺し屋探そうぜ、姫。姫が行きたい場所があったら特別に王子が付き合ってやるよ。」
「相変わらずちょっと上から目線。」
「当然じゃん。オレ王子だもん。」
そう言ってベルは、わたしの方に手を差し伸べてきた。すぐにその手に自身の手を重ねれば、優しく握りしめられ、そのまま路地裏から表の通りへと歩き始める。
離れないようにと軽く手に力を入れたら、ベルはわたしの指を器用に自身の指で絡め取るように握り直しては、穏やかな並盛町を散策し始めた。
沢田 奈月
ベルの趣味に付き合うことになったので、一時的に彼と並んで歩いている貝の女王。
イヤリングをつけるのが苦手であることは事実だったため、ベルの散策に付き合うことを承諾する意味も込めて手渡したところ、しっかりと右耳にイヤリングの片割れをつけられた。
のちにこのやり取りは、2人が一緒に行動を取る合図になるのだが、それはまだまだはるか先の未来の話。
ベルフェゴール
自身の散策に貝の女王を突き合わせることに成功した憤怒の嵐の守護者。
合流した奈月が、イヤリングを着けてなかったことに内心かなり苛立ちがあったが、イヤリングを着けるのが苦手だから着けてなかっただけど知り、仕方ねーから王子が着けてやるよと右耳にイヤリングの片割れを着けた。
のちに、彼の提案により、片割れのイヤリングを女王の右耳に着ける行為を、一緒に出かける時の承諾の合図にしようぜとなるのだが、それはまだまだはるか先の未来の話。
ハルのハルハルインタビューや、犬のケンケンぱぁ〜、ルッスーリア3丁目、怪物使いツナのネタは・・・・・・
-
骸「奈月ありで番外に書きましょうよ。」
-
リ「別にいらねーんじゃねーか?」
-
雲「どっちでもいい。」