最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
しかし、彼女は自身の嵐の合流を確認すると同時に、舞台へと足を運ぶのだった。
「ナツ。」
「あ、父さん。隼人を連れて来てくれてありがとう。」
「気にすんな。ちょうどオレも治療現場にいたからついでだついで。」
武の爆弾発言に対して物申したくなる中、軽く拗ねていると、背後から第三者の声が聞こえて来た。
すぐに声の方へと視線を向けてみれば、そこには父さんと隼人、それとバジル君の3人の姿があった。
軽く挨拶をしながらも、父さんに隼人達を連れて来てくれたことに関して感謝を告げていると、いつものように笑顔を見せながら、気にするなと言って来た。
「しっかしまぁ、なかなか派手に怪我してたな、獄寺。やっぱプリンス・ザ・リッパーは結構厳しかったか。」
「ゔ・・・・・・も、申し訳ありません・・・・・・。折角オレを嵐の守護者にって奈月さんと共に選抜してくれたのに・・・・・・」
不意に、父さんが隼人に、ベルを相手にするのは流石に厳しかったかと問いかける。
父さんの指摘を聞き、隼人はかなり気まずそうな表情をしながら、謝罪の言葉を口にした。
すると、父さんは笑い声を上げながら、隼人の銀色の髪をわしゃわしゃと勢いよく撫でる。
急なことに「おわ!?」と驚いた声を上げる隼人。しかし、父さんは気にすることなくしばらく撫でたのち、その手を退けた。
「気にすんな気にすんな!今回のあれこれは、お前さんらには結構厳しいもんになるって、ナツやリボーンとも話していたところだしな。
だが、これでわかったろ。自分の能力の改善点や、現在の実力がな。」
「はいっス!オレ、これからも奈月さんをしっかりお守りできるように精進します!」
「おう。そこら辺は期待してるぜ。」
父さんに撫でられながらも、これからに期待していると告げられた隼人は、翡翠のような瞳をキラキラと輝かせながらも、何度か頷きだけで返事をする。
・・・・・・なんか、犬耳と尻尾が生えてる幻覚が見えそうなレベルだな。
「じゃあナツ。父さんはまた持ち場に戻るから、バジルとディーノとラウル、それと、リボーンと、自分の守護者達をしっかり連れて行くんだぞ?」
「うん。どうも、今回は他にも来てるメンツがいるみたいだし、ちょっと呼ぼうか。」
「それがいいかもな。かなりの大所帯になりそうだが・・・・・・」
リボーンの言葉に頷きながらも、わたしは自身の携帯電話を取り出す。
真っ先に選んだのは恭弥さんの電話番号で、すぐに通話ボタンを押して、彼に対して連絡を行う。
「・・・・・・あ、恭弥さんですか?こんばんは。あの、恭弥さんの気配が感じ取れるので、間違いなく恭弥さんも今晩はこちらに来ていると思うのですが、合流って可能でしょうか?
可能であれば合流していただきたいのですが・・・・・・。はい。ありがとうございます。お待ちしておりますね。」
すぐに出てくれた恭弥さんに、合流してほしいことを伝えると、承諾の言葉を得ることができた。
隼人達が驚いたような反応を見せているが、まぁ、普段ならば絶対に群れようとしない彼が群れに合流するなど滅多にないため、当然と言えば当然だろう。
ただ、確かに恭弥さんは群れを嫌うが、わたしがいるとなると話は変わって来る。
あの人は、わたしのことをオオカミの番と称することにより、群れの頂点に立つ第一位に当たる雄のオオカミを自身に当てはめる。
それにより、群れがある程度平気になる・・・・・・というのも不思議な話だが、わたしがいることにより、彼は群れに対するアレルギー反応が落ち着くのだ。
「奈月。」
「あ、恭弥さん。お待ちしておりました。」
なんとも不思議な流れだ・・・・・・なんて考えていたら、恭弥さんがわたし達の元に合流した。
まさか、本当に彼がここに集まるとは思わなかったのか、隼人達はかなり驚いた様子で恭弥さんに視線を向ける。
「・・・・・・何?」
「いや・・・・・・恭弥って、群れが嫌いじゃなかったか?」
「ああ・・・・・・。確かに僕は群れを見たら咬み殺したくなるけど、奈月がいるなら話は別。
奈月がお願いして来るなら、僕だって合流するよ。彼女が側にいたら、別に気にならないしね。」
「・・・・・・なるほど。ナツが関わると一時的に克服できるってことか。」
隼人達が自分に視線を向けたことに気づいた恭弥さんが、不機嫌な表情を見せながら問いかける。
それを聞いたディーノさんは、すぐに視線の意味を彼に告げ、問題はないのかと問いかければ、わたしがいるからこそ問題はないと返された。
その返答でディーノさんは納得できたようで、これ以上の言及は彼にするつもりがないのか口を閉じる。
「父さん。霧の方は呼んでもいいのかな?」
「それなら問題はねーと思うぞ。ヴィンディチェ側にはC.E.D.E.F.とメテオライト、キャバッローネファミリーの連盟で監視をしておくことを伝えているしな。
ただ、凪だけはちょっと呼べねーな。六道骸が来日している以上、向こう側に付け入る隙を与えかねない。」
「そっか。まぁ、そうだよね・・・・・・。いくら、凪にも霧の守護者の資格があるとしても、あくまで骸が不在な時の代理として・・・・・・。
正式登録をされてるのが骸であり、その骸が監視付きとは言えやって来ているとなると、チェルベッロ機関がヴァリアー陣営を有利にする判断を出す可能性がある。」
「それは言えてんな。メテオライトと一緒に調べてみたところ、チェルベッロ機関はヴァリアーとXANXUSをボスにしたい奴ら側と繋がりがそこそこ深めにあった。凪と六道骸の2人をどちらも呼ぶってのは、リスクの方がデカ過ぎる。」
「・・・・・・やっぱりそうなるか。じゃあ、骸だけを呼ぼう。凪は霧の守護者ではあるけど、代理として登録されている以上、相手側にケチをつけられて、下手したらこっちのリングが奪われかねない。
骸がいない状態ならば問題はないけど、彼が日本に来日し、合流していると・・・・・・ね。」
「ああ。代理になってくれてる凪には悪いけどな・・・・・・」
父さんとリスクのことを考えながら溜め息を吐く。しかし、すぐに頭を切り替えては、近くにいる骸に優先された状態で繋がりが強くなっている自身の精神を通じ、彼に呼びかける。
【骸。すぐにこっちに合流して。一緒にいる犬と千種も同行させていいから。】
【クフフフ・・・・・・やはり桜奈にはわかってしまいますか。わかりました。すぐにそちらへと合流しましょう。】
精神の繋がりを通して骸に話しかければ、彼は穏やかな笑い声を漏らしながらも、合流することを伝えて来た。
それならとその場で足を止めていれば、勢いよく近づいて来る一つの気配。
「奈月!久しぶりびょん!」
「犬。うん。久しぶりだね。真っ先に走って来たの?」
「当たり前じゃねーかよ。奈月はもうオレらにとっちゃ身内らっての。」
その気配は骸の連れの1人である犬で、久しぶりに顔を合わせた彼と言葉を交わしていれば、千種も合流して来た。
「犬の言う通りだよ。オレ達にとって、奈月はすでに身内。だから、犬も懐いてるし。」
「懐いてるって完全に扱いがイヌのそれなんだけど・・・・・・」
言い方がイヌの話をする飼い主のそれだったため、思わず苦笑いをこぼしながらそれはどうなんだとツッコミを入れる。
しかし、すぐに何よりも落ち着く大切な人の気配を感じ取ることができたため、意識はそちらの方へと向けることとなった。
そこにあったのは、青天と黄昏の瞳を持つ、わたしの大切な片割れの姿。
「骸。やっと守護者として呼ぶことができたよ。」
「ええ。あなたが僕を呼んでくれるのを心からお待ちしておりました、奈月。」
穏やかに笑う精神の片割れに話しかければ、待っていたと言う一言を告げるとともに、優しく額にキスを落とされる。
くすぐったさと柔らかさを感じ取り、一瞬だけびっくりしてしまったが、近くなった骸の頬にわたしからも一つキスを返せば、彼は少しだけ目を丸くしたが、その表情はすぐに穏やかな笑みへと変わり、近くなった頬同士を触れ合わせ、そのまま緩やかに頬擦りをされた。
そんな中、聞こえて来た空を切るような音に気づいたわたし達は、同時に体をのけぞらせることにより、それを回避する。
「・・・・・・ちょっと。近いんだけど?奈月から離れなよ、六道骸。」
その瞬間、明確な苛立ちと一緒に、わたしと骸を引き離すようにトンファーが差し込まれていた。
誰がこれをやってるのかすぐに把握できたため、視線をトンファーの持ち主に向けてみれば、やはりと言うか、完全なな苛立ちマックス状態の恭弥さんがそこにいた。
「おや?誰かと思えば雲雀恭弥ではありませんか。珍しいですね。君が群れの中に紛れ込んでるなんて。」
「話聞いてた?奈月から離れて。咬み殺すよ。」
「Oh・・・・・・」
頭上で発生している雲と霧の睨み合い。そのことに困惑して固まっていると、側にいたリボーンが骸とわたしを強制的に引き剥がし、ディーノさんが恭弥さんの腕を引っ張ってわたしから離した。
「・・・・・・離してくれない?」
「痛いじゃないですかアルコバレーノ!!」
「お前らがナツを挟んでるから離しただけだ。」
「骸に対する苛立ちはわかっけど、今はいがみあってる場合じゃねーぞ恭弥。あとにしろあとに。」
「・・・・・・ふん。」
「・・・・・・仕方ないですね。」
・・・・・・どうやら、大人組2人がしっかりと止めてくれたようだ。
2人から注意された骸達は、渋々引き下がってくれた。そのことに軽く安堵しながらも、わたしは目の前に広がる広大な敷地へと視線を向けた。
「それでは行きましょうか。ヴァリアーはすでに集まってますから。」
「「「「おう!」」」」
「「わかりました!」」
「・・・・・・うるさいんだけど、そこの6人。」
「同感。なんか犬も混ざってるし。」
「CHAOSだな・・・・・・」
「犬ってマフィア嫌いなはずなんだけど・・・・・・」
「お嬢がいるからじゃない?」
「ソッカー・・・・・・」
「まぁ、奈月の影響か、僕達の考え方も変わりましたからね。納得できる話ではあります。」
オレもファミリーですと言わんばかりに武達の返事の中に混ざる犬に軽くツッコミを入れながらも、わたし達は目の前に広がる訓練施設の中へと足を運ぶ。
向かうべき工場モチーフの訓練所へと辿り着くために。
❀
「ん?」
「おや?何やらかなり手を加えられてしまっているようですね。」
しばらく歩き続けてたどり着いた目的地。
しかし、そこにある工場を元にした訓練所は、なぜかほとんどの入口や窓ガラスが閉鎖されている状態となっており、わたし達は揃って首を傾げる。
「・・・・・・ナツ。こっちに来てみろ。入れる場所を見つけることができたぞ。」
こんな見た目だったかな・・・・・・と疑問符を頭上に浮かべていると、リボーンが自分のところに来るようにと声をかけて来た。
すぐに彼の元に向かってみれば、そこには確かに一つだけ、入ることができる場所が存在していた。
武に目配せをして、扉を開けるように指示を出す。
わたしの視線の意図に気づいたらしい彼は、静かに頷いたのち、目の前にあるドアノブに手をかける。
「・・・・・・ねぇ、何か聞こえない?」
「聞こえてんな。水が流れる音か?」
「・・・・・・気のせいでしょうか?嫌な予感しかしないのですが。」
「奇遇ですね、奈月。僕も同じことを考えておりました。」
「CHAOSだな・・・・・・チェルベッロの奴ら、随分と好き勝手してやがるようだ。」
同時に聞こえて来た水の音に、恭弥さん、ディーノさん、わたし、骸、リボーンの順で反応を示し、その場で顔を見合わせる。
しかし、行かないわけにもいかないため、今回もまたとんでもない状況になっているのだろうと覚悟しながら、扉の向こうへと足を踏み入れた。
「「「「うっわ・・・・・・」」」」
「ひでーなこりゃ・・・・・・。建物の原型が全くねーじゃねーか。」
「ダイナマイトでも放り込んだのか?ここは、かなり工場に忠実に作っていたはずなんだがな。」
「黒曜センター以上に廃墟過ぎるびょん・・・・・・。何らこれ・・・・・・。」
「あいつら・・・・・・ここがオレの私有地ってこと忘れてないか?」
入った瞬間広がったのは、あまりにも無惨な光景だった。
どこから持ち運んだのか、部屋全体には破壊された柱のようなものがあったり、瓦礫だらけになっていたりと完全に廃墟となっており、工場ならばこれと考えていたはずのベルトコンベアなども完全に壊されている。
必要な道具などを置いてあったはずの棚もそこらじゅうに倒されて坂を作ったり、山のようになっていたりととにかくひどく、廃工場をさらに破壊したような景色だ。
何より、この部屋の上からは・・・・・・
「・・・・・・大量の水が流れ込んでいますね。」
「ええ。どうやら、この建物の屋上に貯水タンクのようなものをわざわざ設置し、そこから止めどなく水を流し込んでいるようですね。随分と、面白い感性を彼女達は持ち合わせているようで・・・・・・」
ひたすら滝のように水が流れ落ちて来ていた。一体、このとんでもセンスは誰のものなのか・・・・・・溜め息を吐きたくなりながらも、流れ込み続ける水を眺める。
「これが、雨の勝負のための戦闘フィールド、アクアリオン。」
「特徴は、立体的な構造。そして、密閉された空間に止めどなく流れ落ちる大量の水です。」
「屋上階には、我々が設置したウォータータンクがあり、そこから散布され続ける水は、徐々に一階から溜まっていき、水位を際限無く上げていきます。」
「・・・・・・まるで水没船だな。」
「うっへ〜・・・・・・アイツらの頭ん中どうなってんら?こんな奴ら相手にさせられるとか、最悪過ぎるびょん。マジでマフィア連中頭イカれてらぁ。」
「むしろ、頭がイカれてないマフィアの方が珍しいと思いますよ、犬。あなた達も骸も、それを身を以って体験しているでしょう?」
わたしの言葉に犬と千種は「確かに・・・・・・」と呟き、表情に嫌悪感を浮かべる。
そんな反応をしても仕方ない・・・・・・内心で同意しながらも、わたしはチェルベッロに視線を戻した。
「この度のフィールドに流れ込む水は、特殊装置により海水と同じ成分にされており、規定の水位に達した時点で、獰猛な海洋生物が放たれます。」
「つまり、人喰いザメやシャチ辺りが放り込まれると?本当に、あなた方はいい趣味をしていらっしゃるようで。理解などはしたくありませんがね。」
骸がわずかな苛立ちを内側に宿しながら、吐き捨てるように言葉を紡ぐ。
確実にどちらかの命、もしくは両方の命を奪うための仕掛けに、命を弄ばれる世界に放り込まれていた骸が怒りを抱いているようだ。
しかし、その苛立ちはすぐに押さえ込まれ、こちらへの流入が堰き止められる。
「な!?」
「・・・・・・まさか、骸がいる中でも平然と繋げてくるとは思いもよりませんでしたよ、
『六道骸がいるからと言って、私が大人しくしておく必要はありませんからね。マフィアに対する怒りを持ち合わせている以上、それにナツキが影響されないとも限りません。
それに、私ならば、このような現状を見慣れていますからね。怒りもなければ悲しみもない・・・・・・ならば、私がお前の精神を保護するのが最適解になるでしょう?
さぁ、ナツキ。私にお前の精神を委ねてください。今回も、私がお前の精神を守ってあげますから。』
「・・・・・・わかりました。」
『ヌフフフ・・・・・・いい子ですね、ナツキ。では、素直に指示に従ういい子にはご褒美をあげなくては。
すぐに感じているものは、私のものへと上書きされていきます。そのまま、私に精神を委ねていてください。』
骸がいてもお構いなしかと思いながら、Dさんに話しかければ、彼はすぐに自身の精神をこちらに委ねろと言って来た。
すぐに指示に従いDさんに精神を任せれば、一瞬にしてDさんが感じているものへと感情が塗り替えられた。
“この作業にも完全に慣れましたね”、と、少しだけ不穏な言葉を口にしながら、彼はわたしの精神の大半を掌握する。
「あり?なんか姫んとこさっきより人増えてね?」
「彼女の守護者が全体的に集まってるようだね。まさか、自分の番が来る前に、その手札を見ることができるとは思わなかったよ。」
骸が何か言いたげな様子を見せる中、聞こえてきたのはベルとマーモンの声。
声の方へと視線を向けてみれば、争奪戦が始まった時より人数が減ってしまっているヴァリアー陣営がそこにはいた。
・・・・・・もちろん、珍しく存在していた気配の持ち主、XANXUSさんの姿も。
「・・・・・・珍しく、王自らの観戦ですか?XANXUS。」
「そっちこそ、珍しく家臣が揃ってるじゃねーか、沢田奈月。」
「ええ。今回はファミリーが全体的に集まってくださいました。ありがたいものです。それで?相変わらずそちらは負けた方を消す予定で?」
「当たり前だ。負け犬はカッ消す。てめーらか、こっちのカスをな。」
「あ゛あ゛!?」
「・・・・・・治安悪いですね。相変わらず。」
「それは言ってやんな。」
XANXUSさんとスクアーロさんのやり取りに、思わず頭に浮かんでいた言葉を口にすると、ディーノさんからツッコまれる。
そのツッコミに対して肩をすくめるだけで返事をしたわたしは、すぐに武に視線を向ける。
「武。」
「ん?・・・・・・!」
「「はぁ!?」」
「・・・・・・奈月?何やってんの?」
武の名前を呼び、近づいたわたしは、すぐに彼の頬へと自分の唇を軽く触れさせる。
急なことに驚いたのか、武は目を見開いて固まり、この流れを初めて見た骸とディーノさんのツッコミと、恭弥さんの苛立ちが同時に発生する。
「無理はしないように。いくら力をつけているとは言え、相手は長引くと私ですら厳しいと判断せざるを得ない相手ですからね。
・・・・・・いざと言う時は、リングではなく、自身の命を優先して選びなさい。わかりましたね?」
「・・・・・・ああ。いざと言う時は、ちゃんと自分の命を優先して戦線離脱するな。だって、オレもナツの隣にずっといたいし、ナツを振り向かせたいって思ってるし、誰かに取られたくねーもん。
もちろん、これは、
わたしの言葉を聞いた武は、何度か瞬きを繰り返したのち、わたしが伝えた言葉を必ず守ると口にした。
ついでとばかりに告白もされているような気がするが、今はそれに関して言及できるような感情は発生しない。
Dさんの手に、自身の精神をある程度掌握されており、わたし自身が持ち合わせている感情が、ある程度抑制されているがために。
「では、各陣営の雨の守護者は中央へとお集まりください。」
「奈月様、XANXUS様、及び、両陣営の雨以外の守護者と同行者の皆様は、フィールドの外・・・・・・こちらの建物の外へと移動してください。
今回のフィールドの設計上、時間経過と共に室内は水没いたしますので、そちらに観覧席を用意してあります。」
「勝負の様子は、壁に設置された巨大スクリーンによって映し出されます。
雨の守護者以外の方は、すみやかに退室してください。」
チェルベッロの言葉を聞き、わたし達は全員、一度しっかりと顔を見合わせる。
そして、静かにその場で頷き合ったのち、武へと視線を戻した。
「じゃあ、しっかりな、山本!!」
「負けんじゃねーぞ。」
「さっさとすませなよ。奈月がいるとは言え、群れの中にいるのはあまりいい気分はしないから。」
「どのような結末になるのかは予想がつきませんが、奈月を悲しませるようなことにだけはならないようにしてください。
まぁ、仮に君が負けたとしても、そのあとに僕や雲雀恭弥に繋がるため、問題はないと思いますが、くれぐれも彼女を泣かせないように。
少しでも奈月を泣かせるようであれば、その時は問答無用で僕らが彼女を攫いますので。」
「奈月に言われたんらからぜってー死ぬんじゃねーびょん!」
「・・・・・・君らの勝敗はどうでもいいけど、奈月との約束だけは守れよ。」
了平さん、隼人、恭弥さん、骸、犬、千種の順番で、武に声をかけて行く。
意外な人物からかけられてくる言葉の数々に、武は驚いたような様子を見せながらも笑顔で頷く。
それを確認したメンバーは次々と部屋の外へと移動して行く。
「・・・・・・ラウルに協力してもらってたから、ある程度は問題ねーと思うけど、スクアーロはもっと鋭い技術を持ち合わせてるはずだ。気をつけろよ。」
「お嬢からの話によれば、色々ギミックを持ち合わせているって話だろ?十分な警戒はしといた方がいいかもな。」
それを見たディーノさんとラウルさんが、今度は武に声をかける。
武は2人の言葉に頷き、わたしの方に視線を向けて来た。まるで、そっちからはないのかと言うように。
「・・・・・・頑張ってください、武。必ず、生きて戻って来てくださいね。あなたの想いに対しての返答を見つけた時、あなたはいない、なんてことになるのは嫌ですから。」
「ああ。必ず戻るぜ、ナツ。」
わたしの言葉に笑顔を見せた武に、小さく笑い返しながらも、わたしはリボーン達に視線を向ける。
リボーン達はわたしの視線に気づいてはすぐに頷き、建物の外へと移動し始める。
「・・・・・・ナツを悲しませんなよ、山本。」
「!ああ。わかってるぜ!」
「ならいい。」
最後に、リボーンが彼に声をかけて建物の外へと出る。同時に建物の扉は閉ざされ、完全に武達と切り離される。
「此度の戦闘時間は無制限です。それでは、雨のリング・・・S・スクアーロVS.山本武・・・・・・勝負開始!!」
辺りに響く開始の合図。
曇天は雨を降らせ始めた。
奈月陣営
奈月率いる貝の女王陣営。この度、雲と霧の守護者も合流したため、かなりの大所帯となった。
基本的にこちらの陣営は、
山本 武
獄寺と同じように、頬にキスをされて顔を赤くしたが、すぐに笑顔で彼女の言葉に承諾の言葉を返す。
珍しい相手からも声をかけられ、かなり驚いていたが、その言葉に力をもらい、戦場へと足を踏み入れた。
ヴァリアー陣営
XANXUS率いる暗殺部隊。晴と雷は未だ意識不明の状態にあるため、この場にはいなかった。
女王陣営が女王である奈月の意見を最優先にすることにより、実力を上げてくることをすでに把握しているため、一応は警戒している。
S・スクアーロ
奈月の陣営に、守護者と同行者がかなり増えていたためそれなりに驚いたが、すぐに意識は戦場に向けられる。
山本に対しては実力は低めであると認識しているが、奈月からの声かけを見ては、能力が想定より高くなってる可能性を考慮し、警戒する。
ハルのハルハルインタビューや、犬のケンケンぱぁ〜、ルッスーリア3丁目、怪物使いツナのネタは・・・・・・
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骸「奈月ありで番外に書きましょうよ。」
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リ「別にいらねーんじゃねーか?」
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雲「どっちでもいい。」