最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
雨が上がったのちに来る争いは・・・・・・
「極限勝利だな!!」
「ったく・・・・・・ところどころヒヤヒヤさせやがる野郎だぜ・・・・・・」
「やりましたね、おひい様!!」
「・・・・・・おひい様?」
「・・・・・・なんか時代錯誤してない?あの子。」
「ツッコまないであげてください、雲雀恭弥。どうも、奈月のお父様に適当に日本文化を吹き込まれた挙句、それを信じ切ってしまったらしいのですが、これに関してはあまり触れてあげない方がよろしいかと。奈月が父親を殴り飛ばしかねませんから。」
「ああ、あの人のせいなんだ?強い人ではあるけど、どことなく適当な部分もあったから納得した。」
「おやおや・・・・・・」
武が笑顔で完成された指輪を掲げる中、すぐ側でそれぞれが様々な反応を繰り広げる。
何やら自分の父親に関して数名言及している者がいるが、正直言って、バジル君の言動と、適当を吹き込んだ父さんに関してはわたしももはや呆れて言葉も出ないため、特に反応することなく無視をする。
「ぶったまげ。」
「今回は、彼女の先手がかなりの痛手になっただろうね。まさか、スクアーロも自分の技を数回見ただけの彼女に模倣されるとは思わなかっただろうし。」
「それはそう。本当、姫ってばやることが斜め上に跳ね上がってんだから。」
「・・・・・・褒め言葉として受け取っておきます。」
ベルが話しかけて来る中、短く言葉だけを返して視線をディーノさんへと向ける。
ディーノさんはすぐにわたしの方に視線を向けては、その場で頷いた。同時に携帯電話を取り出して、そこからどこかへと連絡を入れる。
それを確認したわたしは、静かにXANXUSさんへと視線を向けた。彼は、真っ直ぐとモニターを見据えながら、小さく口を動かす。
その動きは確かに、スクアーロと紡いでいた。
「ざまぁねえ!!負けやがった!!!カスが!!!」
しかし、その後に紡がれたのは敗北した彼を笑い飛ばすもので、くだらないと言わんばかりの様子を見せる。
彼の反応に、ヴァリアー側は何の反応も見せていない。それこそ、情など一つもないと言わんばかりに。
いや、少しだけ驚いているようには見える。敗北したスクアーロさんを笑い飛ばしたXANXUSさんの異常行動に・・・・・・ではなく、声をあげて笑う彼の姿にのようではあるが。
「・・・・・・あいつはもう用済みだ。」
一通り笑い飛ばしたXANXUSさんだが、彼は程なくして落ち着きを取り戻す。
口元には笑みを浮かべたまま、片手を静かに掲げて。
「それなら僕がやってこようか?」
そんなXANXUSさんに対して、真っ先に反応を示したのはマーモンだった。
マーモンは当たり前だと言わんばかりの様子で、自分がスクアーロを始末してこようかと彼に問いかける。
「お待ちください。今、アクアリオンに入るのは危険です。規定水深に室内の水深が達したため、獰猛な海洋生物が放たれました。」
そんなマーモンに対し、表の方に出ていたチェルベッロ機関が制止の声をかけた。
すでに海洋生物が放たれていると言うことから、流石に暗殺部隊にも入らせるわけにはいかないらしい。
「今の音って・・・・・・ちょっと待ってよ、スクアーロはどうすんだ?」
モニター向こうにいる武も、何かの音を聞いたようで、室内に残っていた方のチェルベッロ機関に声をかける。
「スクアーロ氏は敗者となりましたので、生命の保証はいたしません。」
「「な!?」」
「はぁ!?あの仮面女、何言ってんら!?」
「・・・・・・奈月を通じて知ってはいましたが、まさか、これ程までに敗者の命をどうでもいい物として捨てるとは・・・・・・」
「・・・・・・奈月はずっとこれを見てきたんだろ?骸様の記憶の影響もあるし、大丈夫なわけ?」
「・・・・・・大丈夫ではありませんよ。ええ。ただ、通常のわたしであれば・・・・・・の話ですが。
今のわたしは、通常のわたしとは違う状態になっておりますので、これに関しては、何とも言えません。」
「・・・・・・通常の奈月じゃない?」
「・・・・・・今の奈月は、少しだけ特殊な状態なのですよ、千種。ですが、この場で話すわけにはいきません。
彼女の特異な状態は、このような場で説明できるようなことではありませんから。」
骸の言葉に、わたしは小さく頷く。それはそうだ。このような場所で、現在の自分は、すでにこの世から姿を消している始まりの霧に半分程憑依されてしまっている状態にあるなんて話した場合、変なイチャモンをつけられてしまう可能性がある。
それこそ、半分とは言え憑依されている状態であることや、マフィアの世界では禁忌とされている憑依の技術による器化をされてしまっている状態であると言う理由から、強制的に指輪を剥奪される可能性だってある。
そのような人間に、マフィアのボスは任せられないと。
「わたしの状態に関しては、完全に終幕した後で骸から聞いてください。チェルベッロ機関は、公平だと言いますが、いまいちきな臭い部分が拭えきれておりませんので。」
「・・・・・・わかった。後で骸様から話を聞いておく。」
千種の返事を聞き、少しだけ口元に笑みを浮かべた後、モニターへとわたしは視線を戻す。
「・・・・・・生命の保証はしない・・・か。まぁ、予想通りだな。」
モニターの向こうにいる武は、室内の方にいたチェルベッロから話を聞いたのち、倒れ込んでいるスクアーロさんをその肩に担ぐ。
「は?姫んとこの雨、何やってんの?」
「まさか、スクアーロを助ける気だとか言わないよね?」
「・・・・・・そのまさかですよ。必要ならば切り捨てる私とは違い、彼は、目の前に命を脅かされているような人を放っておけるような性格はしておりませんから。」
「バカなんじゃないの?」
マーモンから告げられた言葉に対して、わたしは言葉を返すことなくモニターを見つめる。
一瞬、わたしと同じで、と口にしてしまいそうになったが、XANXUSさんには、最終的に不要と判断した存在は切り捨てると告げてしまっている手前、それを覆すような言動をすることはできない。
・・・・・・まぁ、ベルには自分の本音を教え、わたしが本当は、完全に非道になりきれるような人間ではないことを話しているため、わたしがどんな人間であるかを知られているが、彼は、わたしの考えをそれなりに尊重し、XANXUSさんには黙ってくれるだろう。
「バカか山本!!そいつを窓側に置いて早く離脱しろ!!」
「何言ってんだよ獄寺。普通助けるだろ?」
「んなこと言ってんじゃねーよ!!」
「おひい様の助言もあってある程度は防ぐことができておりましたが、此度の戦闘により発生した疲労とダメージでは、スクアーロを担いで行くのは無理があります!!」
そんなことを思っていると、隼人達が武にスクアーロさんを離して離脱するように声をかけ始めた。
なるべく窓側・・・・・・スクアーロさんが自力でも出られる位置に彼を置いて、早く室内から出るようにと。
武はそんな隼人達の意図がわかっていないのか、それとも自力で助けることができると思っているのか、スクアーロさんを離すことなくその場から移動し始める。
時折フラフラと覚束ない足取りになりながらも。
「あいつ、マジであのロン毛野郎担いで行く気かびょん?」
「無理があるだろうね。足元がふらついてる。」
「ええ・・・・・・。スクアーロが自力で移動できる位置に移したのち、すぐに室内から出るのが最善でしょうね。」
「まぁ、彼はわかってないみたいだけどね。」
武の行動に、犬は引き、恭弥さんと骸と千種の3人は呆れたような反応を見せる。
正直言って、わたしも骸達と同じ意見だ。危ないところに放置するのはやめた方がいいが、せめて、意識を取り戻した時にでも、自力で抜け出せる位置にスクアーロさんを移動させ、離脱するのが最善だ。
でも、誰よりも優しい武は、きっとそれをしないのだろう。彼もまた、お人好しでもあるのだから。
「げっ」
不意に、武が苦い声を漏らす。彼の視線を追うように、同じ方角へと視線を向けてみれば、そこには遠巻きでもわかる程に巨大な背鰭を持つサメの姿があった。
「血の臭いに反応してサメが寄ってきているぞ!!」
「で・・・・・・でけえ!!!」
獰猛な海洋生物と言う言葉から、予測できていた生き物ではあるが、あまりにもその体が巨大だったためか、了平さんと隼人が顔を青くしながら焦りを見せる。
「ハハ・・・・・・おっかねー。でも、位置的にまだ届かねーさ。」
サメの姿を確認した武は、引き攣った笑みを浮かべながらも、自身がいる位置に高さがあることから、問題はないと口にする。
しかし、すぐにその表情は焦りにより塗りつぶされた。
巨大な背鰭が武達の方へと移動し、そのまま彼らがいる足元に突進する。
その瞬間、武達の足場は無慈悲にも崩れ落ち、彼らはサメの牙が届く範囲内へと強制的に移動させられてしまった。
「「「山本!!?」」」
「やべっ」
その姿を見た隼人、了平さん、犬の3人が焦ったように声を荒げ、下に落下してしまった武も自身の置かれた状況に顔を青くする。
しかし、エサを求め、血の臭いに釣られているサメに、彼らの反応など関係あるはずもなく、刻一刻と彼らがいる場所へと移動し始める。
「・・・・・・おろせ。」
「!?」
何とか安全地帯に移動しようとする武に、不意に、スクアーロさんの声をかける。
意識を取り戻したスクアーロさんに気づいた武は、すぐに彼の方へと視線を向けた。
「剣士としてのオレの誇りを汚すな。」
紡がれた言葉は、遠回しに自分を助けるなと伝える言葉。剣士として敗北したのであれば、潔く散る・・・・・・きっと、スクアーロさんの中では、それが誇りなんだろう。
強き剣士であったからこそ、敗北した上に、勝者に助けられてしまうと言うことが、恥だと思っているのだろう。
最後まで、暗殺者としての自分ではなく、1人の剣士としての自分のままでいるために、彼が告げた最後の意地だ。
「でも・・・・・・よ・・・・・・」
「う゛お゛ぉいっ!!!うぜぇぞぉ!!!」
そんなスクアーロさんを見て、武は何かを言おうと口にする。
しかし、スクアーロさんはそれを遮るように怒鳴り声をあげ、どこにそんな力があったのか、強烈な蹴りを武の体に叩き込み、水位が届いていない高所にある床へと彼を吹き飛ばした。
同時にスクアーロさんは、サメが近づいてきている瓦礫の上に倒れ込み、自身の肩にある傷口に視線を落とす。
その表情には、どことなく納得がいかないと言わんばかりのものが浮かんでおり、彼はその場で舌打ちをこぼした。
「・・・・・・最後の最後でトドメをさせねー甘ったれに助けられるなんざ、反吐が出るくらい不快なんだよ。
いいか、ガキ。テメェの剣の筋は悪くねぇ。だが、テメェが慕ってる女王様を守るためにこっち側に来るってんなら、その甘さは早めに捨てることだ。
そんな甘っちょろい考えで生き抜ける程、こっちの世界はぬるくねぇ!!!」
決着を峰打ちでつけられたことが気に入らなかったらしいスクアーロさんは、自身に迫るサメに構うことなく武に一つの警告を告げる。
その表情には、自身が認めた1人の剣士に対する選別と言わんばかりの笑みが浮かんでおり、自身の敗北を受け入れていた。
同時にスクアーロさんがいる場所へと辿り着いた巨大なサメは、凶牙がひしめく巨大な口を開け、水飛沫と共にスクアーロさんを水中へと引き摺り込んだ。
「スクアーロ!!!」
目の前で起こったことに、武の悲痛な声が上がる。
だが、スクアーロさんを飲み込んだ広がる暗闇の海の水面に、飲み込まれた彼の姿は浮かんでくることなく、ただ、静かに赤が広がり始める。
「ぶは─────っははは!!!最後がサメのエサとは、あのドカスが!!!」
辺りの空気が重くなる中、XANXUSさんの笑い声だけがその場にこだまする。
静かに彼の方へと視線を向ければ、彼はひとしきりその場で笑い声を上げたのち、その表情にどこか一つの区切りをつけたように笑みを浮かべた。
「これで・・・・・・過去を一つ精算できた・・・・・・。」
「過去を・・・・・・ですか・・・・・・?」
「フン・・・・・・女王陛下殿には関係ねー話だ。気にする必要はねーな。」
思わずXANXUSさんが紡いだ言葉に反応を示すが、彼はわたしの反応に対してはぐらかすように言葉を紡ぐだけで、それ以上言葉を紡ぐことはなかった。
「・・・・・・っくしょー・・・・・・・・・っ」
モニター越しに、武の悲痛な声が聞こえて来る。
彼の反応に呼応するように、隼人達もその表情を暗くする。
『・・・・・・ナツキ。大丈夫・・・・・・ではありませんよね。いくら私が精神をリンクさせているとはいえ、あまりにもこの現状は、抑制し切るには重過ぎる。
完全に、私がお前に憑依していれば、お前の精神は完全に遮断され、ダメージは受けなかったと思いますが、責任感のあるお前のことです。
・・・・・・どれだけ精神的にダメージを浴びようとも、完全に感情を抑制するなど責任放棄と考えて、決して同意することはなかったでしょう。』
「・・・・・・当たり前だよ、
例えどれだけ辛くても、自分だけ何も知らなかったで済ませるわけにはいかないよ。
だってそれは、自身の責任から逃げることにしかならないから。でも・・・・・・やっぱり、すごく苦しくて辛くて、胸がすごく痛くなる。
例え、
『・・・・・・今夜は、本格的な精神ケアが必要そうですね。帰ったら私が相手をしてあげます。だから、もう少し我慢してください。』
「・・・・・・うん。」
『・・・・・・本当に・・・・・・お前はいい子ですね、ナツキ。』
背後から聞こえてきたDさんの言葉に静かに答えながらも、わたしは、少しだけ滲んで見え難い世界を見つめる。
この場で泣いてはダメだ・・・・・・そう、自分に言い聞かせながら、涙をこぼさないように堪えた。
「雨の守護者のリング争奪戦は、山本武の勝利です。それでは、次回の対戦カードを発表します。」
淡々としたチェルベッロの声が辺りに響く。
本当に、彼女達は無機質な機械のようで、人の心など持たない人形なのかと疑いたくなるものだ。
しかし、そんなことを口にしたところで、何も返ってこないことは明白で、彼女達のことは、もはやシステムとして認識するしかないのだろう。
「明晩の対戦は、霧の守護者同士の対決です。」
そんな風に考えていると、明日の対戦カードは霧だと明かされた。
それを聞いたわたしは、すぐにその場で幻術を広げ、自身の涙を隠しながら、骸へと静かに視線を向けた。
「・・・・・・どうやら、明日はキミのようだね、骸。頼りにしてるよ。」
「奈月・・・・・・。ええ。任せてください。必ずその期待に応えましょう。」
骸は、一瞬だけわたしを心配するような声音を漏らしたが、すぐに頭を切り替えて、わたしの言葉に力強く頷き、その口元に笑みを浮かべた。
そして、静かに青天と黄昏を宿す瞳を、ベルの側にいるマーモンへと向ける。
「どうやら、そちらの霧はあなたのようですね。」
「ムッ・・・・・・キミが彼女の霧の守護者なのかい?」
「ええ。」
「ふぅん。そう。楽しみにしておくよ。」
骸に話しかけられたマーモンは、一瞬だけ驚いたような反応を見せたが、すぐに冷静さを取り戻したのち、明日の対決を楽しみにしておくと口にする。
マーモンと骸の顔合わせを確認したXANXUSさんはと言うと、少しだけ骸に強めの警戒を向けたのち、この場から静かに立ち去っていった。
彼が立ち去ると同時に、マーモンとモスカと呼ばれたデカブツが姿を消す。
「・・・・・・姫。あんま無理すんなよ。うちのボスも観戦しない時あるし、ヤバそうだったら拠点で休むのも手だからな。」
最後にその場に残っていたベルは、わたしにそれだけを告げたのち、XANXUSさん達のあとを追って姿を消した。
それを見届けたわたしは、自身の手元にあったリングボックスを隣にいたリボーンに押し付ける。
「・・・・・・ナツ・・・。」
「・・・・・・ごめん。流石に、この場に居続けるのが辛くなってきた。武から雨のリングを受け取っておいて。」
自身が仕掛けていた幻術をその場で解き、堪えきれなくなった涙が両目から溢れていくのを感じ取りながら、静かに告げた自身の状態。
それを聞いたリボーンが、リングの受け取りを同意するように頷くと同時に、濃霧が広がり始め、程なくして世界を白く塗りつぶす。
「うわ!?」
「な、何がおこって!?極限に見えんではないか!!」
「何にも見えねーびょん!!骸さん!!柿ピー!!そこにいるよな!?」
「ちゃんといるよ。」
「・・・・・・なるほど。把握してはおりましたが、まさかここまでとは。」
「これ、幻術か!?明らかにナツのじゃねーだろ!?」
急に視界が悪くなったことに驚く声や、あまりにもわたしが使う幻術とかけ離れているレベルの強力な幻術に戸惑う声が上がる中、わたしは静かに広がった濃霧の中を歩く。
程なくして姿を現したのは、自身の幻術による有幻覚で作り上げた器の中に入り込んでいたDさんで、彼は、わたしの元に近寄るなり、静かにその手を差し伸べてきた。
「ナツキ。今日は、あそこに戻りましょう。私達しか知らない、もう一つの拠点に。」
「・・・・・・うん。」
差し伸べられた手に自身の手を重ねれば、そのまま優しく引き寄せられ、軽々と横抱きで抱え上げられる。
近くなったDさんの匂いと、その温もりに力を抜いたわたしは、落下しないように彼の首の後ろへと手を回し、そのまま体を密着させた。
「・・・・・・本日もお疲れ様でした。メンタルケアは任せてください。少しでもお前が休めるように、私も全力でサポートしますから。」
穏やかな声音で言葉をかけられると同時に、額に優しく唇が触れる。
その感触に気づき、静かに顔を上げてみれば、Dさんは眉をハの字に下げながら、穏やかな光が宿る藍色の瞳をわたしに向けていた。
「そうですね・・・・・・。溜め込むのもあまりよくありませんし、拠点に戻り次第、自身の思うことを吐き出して、堪えるのも大変な涙を流した方がいいかもしれませんね。
そのあと、ゆっくりと湯船に浸かり、今日の汗を流した後、ハチミツ入りのホットミルクでも淹れましょうか。
それを飲みながらゆっくり過ごすのもよし。話し相手になってほしいのであれば、私がその相手を務めましょう。
まぁ、他の奴ら・・・・・・プリーモ達の誰かがいいと言うのであれば、そちらを選んでくださっても構いませんがね。」
“どうしますか?”・・・・・・と聞いて来るDさんに無言を返したわたしは、そのまま彼に静かに抱きついた。
それが何を意味するのか、すぐにDさんはわかったのだろう。“それならば私が相手をしますね”、と穏やかに紡ぎ、そのまま移動を続ける。
視界の先の方に、一台のタクシーを捉えながら。
「・・・・・・いつもはこんなことしない癖に、急にどうしたわけ、
そんなDさんに対して、一つの質問を口にすれば、彼は一瞬だけ驚いたような表情を見せる。
しかし、すぐに小さく笑い声を漏らしては、静かに口を開いた。
「そうですね・・・・・・お前が疲れ切っているので、そのケアをと思ったのは事実ですが、主な理由としては、アルコバレーノがかなり羨ましかったので、私もお前を甘えさせたくなったのですよ。」
紡がれた言葉はあまりにも馬鹿馬鹿しいものだった。
だけど、その思いに嘘はなく、本当に彼はリボーンに対して羨ましいと思っていたのだと把握することができた。
「・・・・・・変な理由。」
「ヌフフフ・・・・・・ええ。私も少しだけそう思います。ですが、男と言うものは、割と何かと競い合おうとするものですよ。
勝負事然り、恋愛然り・・・・・・ね。結局のところ、私も1人の男ですので、心から想う女性を、自身の方に振り向かせるためにはどうしたらいいかと必死になってしまうのですよ。」
短く紡いだ理由に対する感想に、Dさんは笑い声を漏らしながら、わたし達が話した拠点へと向かうための移動を続けるのだった。
沢田 奈月
Dの精神保護すら貫通してしまう程、精神的なダメージを受けてしまったが、決して、全ての感情が抑えられてしまう上、記憶も曖昧になってしまう完全なる憑依だけは責任逃れになるからと選ぶことなく戦いを見届けた貝の女王。
精神的なダメージに関してはかなりしんどかったので、この後プリーモファミリーと自分だけしか知らないもう一つの拠点へと向かい、リボーンに対する対抗意識を抱いていたDに甘やかされて過ごすことになる。
山本 武
スクアーロとの決着をつけたが、あまりの終わり方にかなりショックを受け、悔しい思いをした女王の雨。
室内から出てみたら奈月がおらず、かなり困惑したが、リボーンからナツは先に拠点へと帰ったことや、今回の対決でかなりの精神ダメージを負ったらしいことを告げられ、彼女も辛かったんだなと、心配しながらリングを収めた。
女王陣営
最後まで戦いを見届けたのち、霧に包まれて消えてしまった女王の精神状態を案じながら、次の対決に駒を進めた。
D・スペード
自身が繋がっていたことから、彼女の精神状態が、かなり悪化していることを把握していた始まりの霧。
リボーンに羨望を向けていたのは事実であり、それならばと彼女をプリーモファミリーと自分と女王のみが知る屋敷へと向かい、そこで彼女のメンタルケアを行う。
S・スクアーロ
女王陣営の雨の手により敗北することとなった憤怒の雨。
女王の雨に甘さに対する警告を行い消息不明となる。
ヴァリアー陣営
貝の女王に再び黒丸を押しつけられてしまった暗殺部隊。
スクアーロが敗北したことは正直少し驚いたが、感情はそれくらいしかなかった。
ベルフェゴール
暗殺部隊の中、唯一女王を心配していた憤怒の嵐。
スクアーロの敗北に関しては、他のヴァリアー陣営と同じだが、彼だけは女王の精神面を気遣う。
ハルのハルハルインタビューや、犬のケンケンぱぁ〜、ルッスーリア3丁目、怪物使いツナのネタは・・・・・・
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骸「奈月ありで番外に書きましょうよ。」
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リ「別にいらねーんじゃねーか?」
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雲「どっちでもいい。」