最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
向かった先で合流したのは、大切な身内の2人組と、大切な義妹の少女だった。
「今日はここまでです。それでは、争奪戦が始まる時間まで、自由時間を過ごしていいですよ。」
「やっと終わった〜・・・・・・わたしの力、ちゃんと伸びてるのかな?」
「ご安心を。しっかりとお前は成長していますよ。最近は訓練をこなしても体力が有り余っているでしょう?」
「確かにね。」
昼食を済ませ、再びこなし始めた訓練。XANXUSさんがどのような手を使ってこようとも、しっかりと太刀打ちできるように行なわれるそれの、1日の訓練メニューが終わった。
Dさん達曰く、ちゃんとわたしの能力は伸び続けているようだ。少しだけ不安だったが、それを聞いて一安心する。
「お疲れ様です、奈月。」
「ん。頑張ったよ〜」
よかったよかったと安堵していると、ずっと訓練を眺めていた骸が労いの言葉をかけてくれた。
笑顔で頑張った、とガッツポーズをして見せれば、彼は穏やかに笑いながら、わたしの方へと歩み寄る。
「争奪戦が始まるまで、奈月は自由時間なのですよね?ならば、少しだけ外に連れ出しても?」
わたしの隣に並ぶなり、優しく頭を撫でてくる骸。その手を大人しく受け入れながら過ごしていると、彼はDさんにわたしを外に連れ出したいことを告げる。
「はい?まぁ、構いませんが、あまり疲労を蓄積させるようなことはしないでくださいよ。」
「僕が彼女にそんなことをさせるとでも?あなた方のように、彼女に対して無茶をさせるような男でもないと言うのに?」
骸からの鋭い返しに、プリーモファミリーがその場で無言になる。
自分達が教えられることをひたすら教え、わたしの疲労が限界に到達しそうになっていた時のことを思い出したのだろう。
Dさんですら黙り込んでしまっているため、こればかりは彼も反省しているようだ。
「・・・・・・とりあえず、夕飯までにはナツをこっちに連れて帰れよ。ちなみに、ここの夕飯は19時だ。」
「わかりました。では、少しだけ奈月をお借りしますよ、アルコバレーノ。」
気まずい空気が流れる中、口を開いたのはリボーンだった。
出かけることに関して止めるつもりはないが、せめて夕飯までには帰宅するようにと骸に告げる。
リボーンからその指示を聞いた骸は、すぐにその言葉に頷き、わたしの方へと手を差し出す。
差し出された手に自身の手を重ねれば、彼は慣れた様子で自身の方へとわたしを引き寄せ、そのまま腕を絡ませた。
ピッタリと骸にくっつけば、小さな笑い声が聞こえてくる。視線を上に向けてみれば、穏やかな笑みを浮かべ、青天と黄昏の双眸に、明確な愛しさを宿していた。
「折角昨日合流したのですから、犬と千種を巻き込んで町を歩きましょう。黒曜にいた時は、コソコソしなければ過ごせませんでしたからね。
彼らも羽を伸ばしたいと思いますし、久々に一緒に過ごしましょうか。」
「そうだね。それと、凪も一緒に連れて行こうよ。あの子も骸に会いたいと思うし、犬と千種にも会わせてあげたいからさ。」
「それはいい案ですね。では、僕から犬と千種に、奈月から凪へと連絡を入れましょう。」
自由時間をどうやって潰すかを相談し、黒曜組と凪との5人で過ごすことを決めたわたしと骸は、すぐに荷物から携帯電話を取り出す。
繋げる先はもちろん、合流したい3人の携帯電話。
❀
・・・・・・あれからしばらくして、わたしと骸はバスを使って並盛近くの繁華街へと移動した。
こっちに来るまでに、集まりたいメンバーと連絡は取り合ったため、しっかりと彼らと合流できるはずだけど・・・・・・。
「あ・・・奈月と骸様・・・。」
「お?本当らな。おーい、こっちびょん!」
「お待ちしていました、骸様。奈月も、昨日ぶり。」
そんなことを思っていると、バス停から少し離れた場所に凪と犬、千種の3人が待っていた。
「お待たせしました、犬。千種。」
「晴の守護者戦が終わって以来だね、凪。体調はあれから大丈夫?」
「うん・・・・・・。奈々さんも、家光さんも、フゥ太君やランボ君、イーピンちゃんとビアンキお姉さんも、よくしてくれるから大丈夫・・・・・・」
「それならよかった。ごめんね。折角、姉妹になったのに、ずっと自宅に戻れなくて・・・・・・」
「大丈夫・・・。奈月が、すごく頑張ってること、リボーンから聞いてるから・・・。」
合流した3人にそれぞれ声をかけながら、骸から少しだけ離れて久しぶりに再会した凪に歩寄れば、彼女はすぐにわたしの腕に抱きついてきた。
力としては弱々しいが、それでも伝わってくる熱の強さから、彼女がどれだけ腕に力を加えているのかしっかりとわかる。
「・・・・・・でも、ちょっと寂しかった・・・。」
ポツリと紡がれた寂しいと言う言葉に、数回わたしは瞬きを繰り返す。
だけど、素直に紡がれた彼女の本音は、どことなく覚えのあるもので、この子も寂しがり屋なんだと思いながら、小さく口元に笑みを浮かべた。
「骸や犬、千種も一緒だけど、今日は拠点に戻るまで凪と過ごせるから、一緒にいられなかった分、いっぱい時間を使おうね。」
「うん・・・。」
わたしの言葉に嬉しげな様子を見せる凪に、穏やかな気持ちと、少しの申し訳なさを抱きながらも、自身より低い位置にある頭を緩やかに撫でる。
わたしに頭を撫でられている凪は、嬉しそうに頬を綻ばせながら、こちらの手に軽く擦り寄った。
「・・・・・・奈月、さっきから思ってたんらけど、そいつ誰びょん?奈月の関係者らって聞いたから、なんか流れで普通に話してたけどよ。」
不意に、わたしと凪のやりとりの一部始終を見ていた犬が、少しの警戒心と疑問を抱きながら、彼女について聞いてきた。
そう言えば、犬と千種は凪と初めましてだったな、とすっぽ抜けていたメンバーの関係を思い出したわたしは、凪の頭を撫でるのをやめて、犬と千種に目を向ける。
・・・・・・すぐ近くから、ものすごく名残惜しげな視線と感情を感じ取れるけど、とりあえず紹介しよう。
「犬と千種は初めましてだったね。この子は沢田凪。わたしの妹だよ。まぁ、妹と言っても血が繋がっているわけじゃないんだけど、実親からネグレクトされていたところを保護されていたから、父さんと母さんが養子として引き取ったんだよね。
わたしと同じで、骸が無条件で憑依することができる子でもあるから、霧の守護者である骸が、本格的にわたしの守護者として活動することができるまで、彼の代理も務めることになってるもう1人の霧の守護者だよ。」
「「!?」」
「・・・・・・初めまして・・・。奈月の妹の沢田凪・・・。骸様の代理もしてるの・・・。覚えてもらえると・・・・・・いいんだけど・・・。」
忘れてた忘れてたと思いながら、凪のことを犬と千種に紹介すれば、2人は驚いたような表情を見せる。
そのあと、揃って2人は視線を骸に向けた。彼女が言ってることは真実か、それを問いかけるように。
「凪と奈月が言ってることは本当ですよ。奈月が正式にボンゴレを継ぐまで、僕は幻月のアルコバレーノであるメテオライトの監視下にいなくてはならないので、しばらくは彼女と一緒に行動を取ることができません。
ですが、彼女の霧の守護者として登録されている以上、彼女の身に何かあれば、駆けつける必要があります。
今回のように、門外顧問とキャバッローネ、幻月の関係者が集まるのであれば、僕もこうして生身で奈月の元に足を運ぶことができますが、集まらない時などは、警戒のため許可を得ることはできない・・・・・・そこで、奈月と同様に特異体質を持ち合わせている凪に、僕が干渉しやすいように、代理として奈月の側に控えてもらっているのですよ。」
犬と千種の反応を見て、骸はわたし達の説明が正しいものであることを2人に告げる。
彼の話を聞いた犬と千種は、その表情を曇らせた。
・・・・・・骸曰く、彼らを取り巻く事件に関しては、全て、自身が主犯格となっており、犬と千種は、主犯格である骸に教唆された結果、事件を引き起こしたと言う扱いになっているとのことだった。
そのため、門外顧問とキャバッローネ、メテオライトさんの連名の元、2人は経過観察対象と言う立場に格下げされており、連名組に保護されるカタチで自由を約束されている。
骸に教唆されたわけではなく、自ら骸側について行動を起こした2人からすると、骸を差し置いて自分達が自由になると言うのは、かなり複雑な気持ちなのだろう。
「・・・・・・そのような表情をしないでください、犬。千種。あの時説明したでしょう?僕はしばらく奈月の側にいることはできない・・・・・・だからこそ、お前達2人は、あえて門外顧問、キャバッローネ、幻月の関係者の連名による経過観察対象と言う自由が利く立場に身を置き、奈月のサポートをしなさいと。
彼女は放っておいたら無理をしますからね。自由が利くのであれば、そのストッパーになってもらった方が、僕が安心できます。」
それを悟ったのか、骸が少しだけ呆れながらも犬と千種に指示を出す。
彼の指示を聞いた犬と千種は、かなり渋々ではあるが、承諾の言葉をその場で紡ぎ、互いに顔を見合わせた。
ものすごく不満そうである。でも、今回の争奪戦の期間が終わったら離れなくてはならない骸が、本格的にこっちに合流し、過ごせるようになった時に、まずは慣れたメンバーがその居場所を確保して、そこに迎え入れる方が自然に混ざることができると思うし、わたしとしては2人がいることに少なからず安心している。
まぁ、わたしがあれこれ言えるわけじゃないから、今は黙っておくけどね。これは、彼らの問題なのだから。
「・・・・・・ところで凪。いつまで僕の奈月にくっついているのです?」
「奈月は・・・骸様だけの奈月ではありません・・・。私のお姉さんでもあるので・・・。」
「・・・・・・うん、両脇を固める霧コンビ。わたしを挟んで静かに火花を散らすんじゃない。」
そんなことを思っていると、骸と凪の両者から、嫉妬の感情が流入してくる。
凪は骸に、骸は凪に、2人して嫉妬合戦をし始めた。すかさずストップをかけたことにより、制することはできたが、互いに互いに嫉妬するんじゃないよ。
「さてと・・・・・・顔合わせも済ませたし、時間も限られているから街を散策しようか。
とは言っても、繁華街は変わり映えがないけどね。でも、犬と千種はあまり歩いたことないんだよね?」
なんとか話題を逸らそうと考え、限られた時間を過ごすのだから行動に移そうと提案すれば、骸と凪は少しだけ納得いかないと言わんばかりの反応を見せるが、それ以上の衝突はしなくなった。
そのことに軽く安堵しながらも、犬と千種に話しかければ、2人はキョトンとした表情を見せた。
「ああ、賑わってる街なんて、オレらは歩いたことねーびょん。」
「環境的に、そんなことできるような状態じゃなかったからね。だから、少しだけ楽しみだったりする。
奈月がいると、オレ達はみんな、普通を過ごすことができるから。」
しかし、すぐに自由に街を歩くのは初めてだとわたしに告げ、楽しみにしていたことでもあるのだと教えてくれた。
・・・・・・エストラーネオファミリーの関係者・・・・・・ただ、それだけの理由で不自由を強いられていた骸達。
1人で街を歩くことなどきっとなくて、誰かと遊ぶこともしてこなかったであろう寂しがり屋の凪。
それぞれがそれぞれの理由と事情を抱えていたからこそ、自由に過ごせるこの時間は、きっと、かけがえのないものになる。
それならわたしは・・・・・・
「じゃあ、今回の散策はみんなの行きたいところに行こうか。お金に関しては気にしないで。
骸達が嫌ってるマフィアから、未だに終わらない上納金が沢山あるし、みんなが自由に遊べるくらいのお金は持ち合わせてるからさ。
今回は全部わたしの奢り。限られた時間ではあるけど、目一杯楽しもう。」
少しでもみんなにとって、特別な時間として記憶に残るように、できる限りのことをしよう。
「!じゃ、じゃあ、オレ、一回ゲーセン行ってみたかったんら!」
「オレも、いくつか言ってみたい場所がある。付き合ってもらえる?」
「私・・・奈月がよく行くカフェに一緒に行ってみたい・・・」
「僕も行ってみたい場所がいくつかあります。限られた時間では回れる店も少ないかもしれませんが、少しだけ付き合ってくださいね。」
わたしの言葉を聞いた骸達は、すぐにそれぞれ行きたい場所があることを伝えてくる。
それを聞いたわたしは、笑顔で頷き返し、4人の行きたい場所に付き合うのだった。
沢田 奈月
骸と一緒に街に出た貝の女王。
久々に集まる黒曜カルテット&凪で、繁華街を歩き回る。
沢田 凪
久々に義理の姉との時間を過ごすことになった女王の霧の代理人。
奈月が京子達とよく行くカフェがあると聞いていたため、そこに行きたいとお願いする。
六道 骸
奈月と共に繁華街に出た女王の霧の守護者。
今回は彼女の言葉に甘えて奢ってもらうことにしたが、将来、きっちりと自分なりに勝手に決めた利息と一緒にそれを返すことにしている。
バレンタインに彼女が用意した沢山のスイーツを食べることができたスイーツバイキングに行きたい甘党男子。
城島 犬
流れで凪と話していたが、まさか彼女が自身が慕う骸と、身内認定している奈月に深く関わりがあると思わなかった保護対象者その①
骸から話を聞き、ゲームセンターに行きたいと思っていた少年。
柿本 千種
流れで凪と合流したが、まさか彼女が骸と奈月に深く関係する人物だと思わなかった保護対象者その②
繁華街のブティックや本屋、雑貨屋など、行きたい場所が複数ある少年。
プリーモファミリー&リボーン
骸からの指摘に思わず言葉を詰まらせた女王の教育者達。
彼女が自由に過ごせるように、夕飯までには戻れと言う門限のもと、2人を繁華街に送り出した。
ハルのハルハルインタビューや、犬のケンケンぱぁ〜、ルッスーリア3丁目、怪物使いツナのネタは・・・・・・
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骸「奈月ありで番外に書きましょうよ。」
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リ「別にいらねーんじゃねーか?」
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雲「どっちでもいい。」