最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

328 / 385
 術と術のぶつかり合いは続く。
 全ては“僕の桜”/“ボス”のために。



VS. 霧の守護者 Ⅱ

 骸から嫌がらせのように無数の猛毒のヘビを降らされたマーモンが、その重さに耐えきれなくなったのか、地面に落っこちる。

 それを確認するなり、骸はスキルを修羅道へと移行させ、毒ヘビまみれになっているマーモンに攻撃しようと地面を蹴り上げた。

 

 相変わらず、骸が修羅道を使っている時の動きは早い。彼からスキルを借りて、自分自身でも修羅道を使ってみたことがあるが、わたしの場合、修羅道を使うよりは、死ぬ気モードを使う方が素早く動けるという状態だった。

 自身に合ってる属性が大空だからか、それとも、骸程スキルの練度は高くないからか・・・・・・何にせよ、わたしはあのスキルであそこまで自身の身体能力を上げることはできないのは事実だ。

 

「簡単にやられたりはしないよ!!」

 

 そんなことを考えていると、マーモンは自身のおしゃぶりを強く輝かせる。

 その瞬間、まとわりついていた毒ヘビは、その小さな体から勢いよく弾かれた。

 同時にヘビは、絶命する。よく見ると、先程弾かれた際に何かを喰らったのか、体が裂けているようだった。

 

「・・・・・・サイキック能力と呼ばれるものは、本当に色々あるようですね、種類。」

 

 マーモンの力に関して呟くように言葉を口にすれば、隼人が興味津々にこちらをみて来る。

 超能力に顔を青くしていたからビビってるのかと思っていたけど、どうやらそうではないらしい。

 ・・・・・・幽霊とかに関してはビビっていたけど隼人に都市伝説の「きさらぎ駅」とか聞かせたらどうなるんだろ?

 まぁ、やらないけど。

 

「・・・・・・奈月。別のことを考えるのは構いませんが、僕のことを見るの忘れないでくれます?」

 

 そんなことを思っていると、骸から軽く拗ねたような声音で話しかけられた。

 同時に彼は自身の手元にある槍の柄を地面へと突き、無数の火柱を発生させる。

 

「うおおっ!?」

 

「あちっ!?」

 

「あっつぁ!?ええ・・・・・・?これも幻覚なのか・・・・・・?」

 

「幻覚に見えねーよな。幻覚で間違いねーけどよ。」

 

「・・・・・・汗かいてきた。」

 

 すると、すぐに了平さん、隼人、武、ディーノさん、恭弥さんの順でそれぞれ幻術に対する反応を見せる。

 わざとこっちに近い位置に火柱を上げやがったなこいつ・・・・・・と何やらめんどくさい恋人のようなことを口走っていたような骸へと視線を向けた。

 骸は、こっちに視線を向けたまま、ムスッとした表情を浮かべている。

 

「子ども染みたことしないでください。」

 

「肉体的には子どもですが?」

 

 “それは知ってるけど・・・!!”・・・・・・とツッコミそうになりながらも、骸へとしっかり視線を向ければ、彼は満足げな笑みを浮かべた。

 本当に見てほしかっただけらしい。正直言って、骸ならしっかりと見てなくても、十分勝ってくれるって確信があるけど、彼にとってはわたしに見てもらうことが一つの動力源になるようだ。

 

「ぐっ・・・・・・!!僕を相手にしながらも、彼女と呑気に言葉を交わせるとはね・・・・・・!!しかも、集中力が霧散しているにも関わらず、これ程までの幻術をしようすることができるなんて・・・・・・!!どうやら僕も、本気を出す必要があるらしい!!」

 

 呑気に骸と話しながら、幻術の応酬を眺めていると、マーモンが少しだけ表情を歪めながら火柱から抜け出す。

 同時に向こうも術士としての力を使用して、そのまま火柱を氷により覆ってみせた。

 これは・・・・・・うん。かなり寒い。

 

「火柱が・・・凍った!?」

 

「何だこの寒さは・・・・・・!?」

 

「不覚にも幻覚にかかちまったぜ、コラ。」

 

「こっちはギリかからなかったが、気を抜いたらヤベーな・・・・・・。流石はバイパーってところか。」

 

 すぐ側から、焦りを見せるバジル達の声が聞こえて来る。

 どうやら、リボーンはマーモンの幻術にかかることはなかったようだが、わたしを含め、こちらの陣営のほとんどがマーモンが作り出した幻覚に囚われてしまったらしい。

 

「・・・・・・凪、こっちにおいで。まるで雪山・・・・・・いや、氷山かな。その中に薄着で放り込まれたような錯覚を覚える。

 かなり冷え込むから、凪の体に影響が出そうだから。」

 

「うん・・・・・・。」

 

 この寒さは凪に堪えると思い、すぐに自分のところに来るように声をかける。

 ただでさえ青白くなっている顔が、ますます悪くなっているのが確認出来た。

 とりあえず、この子を温めてあげないと・・・・・・近づいてきた凪に体温をわけるようにしっかりと抱きしめる。

 

『これは・・・・・・気を抜いたらかなり厄介だな。』

 

『だな。なんとかかからねーように防衛できたが、気を張らねーとすぐに向こう側に引っ張り込まれちまう。』

 

『うへぇ〜・・・・・・これだから術士同士の戦いはイヤだものね・・・・・・』

 

『究極に同意だな。かかりすぎたら酔いも発生する。』

 

『幻術による汚染・・・・・・でござるな。』

 

『昔、Dと同じように幻術を使ってくるヤツいたけど、その時にDも容赦なく幻術で応戦していたから、酔った記憶しかない。』

 

 ・・・・・・まぁ、うん。プリーモファミリーがかからないのは何となく察していた。

 と言うか、幻覚を見続けるとやっぱり酔うんだね。何とかわたしは、術士と言う能力を習得したおかげで耐性ができているけど、長期間、このレベルの幻術を見せられたら、流石にまずいかもしれない。

 

「術士なら誰もが知ってるけど、幻術とは、人の知覚・・・すなわち五感を司る脳を支配すると言うこと。

 術士の能力が高ければ高い程、支配力は強く、術にかかる確率も高まり、より現実感(リアリティ)を持つようになる。

 そして、術士にとって幻術を幻術で返されると言うことは、知覚のコントロール兼を完全に奪われたことを示している。」

 

 マーモンが幻術がどのようなメカニズムで発生しているのかを説明する中、骸の足元が凍り始める。

 その様子に周りが驚く様子を見せるが、骸はそれを見つめながら、やれやれと言わんばかりの反応を見せていた。

 

「それくらい知っていますよ。だからこそ、術士は知覚の支配権を奪い合い、自身に有利なフィールドを作り上げていくのですから。」

 

 “こんな風にね”・・・・・・と穏やかに言葉を紡ぐと同時に、骸は六道輪廻のスキルを地獄道へと移行し、足元の氷を槍の柄で勢いよく砕く。

 その瞬間、氷は一瞬にして水へと変わり、水へと変えられた以上の量へと増水すると、そのままマーモンに向かって洪水のように襲いかかった。

 

「ガボボッ!?」

 

 すかさず何かしらの対処を図ろうとした様子をマーモンは見せるが、思った以上に押し寄せて来る水の量が多かったのか、そのまま洪水に飲み込まれ、球体のようになった水牢へとその体を閉じ込められることとなった。

 

「全く・・・・・・室内を冷凍庫レベルにしないでもらいたいものですね。ただでさえ体を冷やしやすい女性が2人いると言うのに・・・・・・。そんなに氷遊びがしたいのであれば・・・・・・」

 

 そこまで紡いだ骸は、手元に氷でできたトライデントを出現させ、それを思い切り水牢にいるマーモンへと投げつける。

 勢いよく放たれた氷のトライデントは、マーモンがもがく水に当たった瞬間、瞬く間にそれを氷獄へと変え始めた。

 

「勝手に1人で遊んでなさい。八寒地獄ならちょうどいいでしょう?」

 

 いや、確かに八寒地獄は八大地獄と真逆でものすごく寒い地獄だけどさ、と思わず内心でツッコミを入れる。

 ていうか、骸、明らかにまだ本気出してない気がするんだけど。相手、最強の赤ん坊であるアルコバレーノの1人のはずだよね?

 

「うっわ、姫んとこの術士ヤバくね?」

 

「CHAOSだな。何当然なことを言ってんだ“切り裂き王子”(プリンス・ザ・リッパー)

 そいつはこっちのメンバーの中じゃ、代表格って言っていい程のナツ溺愛主義者・・・・・・もしくは女王至上主義者だぞ。

 この中で1番ナツのバフがかかりやすいんだから、それくらいやって来る。」

 

「・・・・・・否定はしませんが、君だって僕と変わらないでしょうアルコバレーノ。」

 

 そんなことを思っていると、ベルとリボーンが離れた位置にいても十分聞こえる大きさの声で会話を行う。

 話題の元となっているわたしの霧の骸は、リボーンから告げられたわたしに対する溺愛主義と忠誠に対し、そっちも変わらないだろうと言い返す。

 同時にその場で槍を軽く地面に突き、氷塊の上に巨大な岩石を出現させた。

 

「早く逃げないと氷塊ごとグシャリと潰されてしまいますよ。」

 

 そして、手にしていた槍を勢いよくその場で振り下ろし、容赦なくその岩石を氷塊へと落石させた。

 うっわ、容赦ない・・・・・・いや、容赦無くって言ったのわたしか・・・・・・なんて冷静に思いながらもその様子を見つめていると、氷塊が一気にその場で砕け、閉じ込められていたマーモンが焦りの表情を見せながら姿を現した。

 

「くそっ・・・・・・!!君のところの守護者はどれだけ厄介なんだ!!」

 

「それを私に言われましても。選んだのは確かに私ですが、どれだけのレベルの能力を持ち合わせているのかまでは把握しきれていないもので。

 ああ、でも、一つだけ言えるとしたら、わたしの骸は本気を出していませんよ。

 彼の本気はこのようなレベルではないので。まぁ、彼が本気を出すところなんて一生見れる気がしませんけど。」

 

「そうでもないかもしれませんよ?あなたが言うのであれば、すぐにでも出しますが・・・・・・」

 

「気になるところですが、基本的には骸の判断に任せます。どれだけの力を使用すれば勝てるかなど、すでにわかりきっているのでしょう?」

 

「クフフフ・・・・・・ええ。凪のお勉強のためにも術士同士の戦いを見せるつもりでしたからこのようにしていますが、やろうと思えばいつでも奪い取ることが可能です。」

 

 わたしの問いかけに平然と肯定の言葉を口にする骸。凪の勉強のためにアルコバレーノ相手に本気を出していないと言うのはかなりの舐めプのような気もするが、骸なら普通にできてしまうと言う確証がわたしにはあった。

 なぜなら、骸は幻術を使ってリボーンですら見事に騙しきった実績がある。

 わたしと自分の姿を幻術により変え、黒曜の町までわたしを探しに来た彼のすぐ隣を通り過ぎたのだから。

 さらに言うと、わざと骸は、わたしと自身にかけていた幻術による隠蔽を軽く解き、リボーンに気配を悟らせたのち、すぐに気配を一瞬で隠し通した。

 

「・・・・・・リボーンすら騙し切る幻術を使えるのですから、まぁ、本気にはなりませんよね。リボーンだってアルコバレーノですし。」

 

「な!?お前、ナツの霧の守護者に騙し抜かれたのか!?コラ!!」

 

「・・・・・・チッ・・・・・・あの時のか・・・・・・・・・!!」

 

 わたしの呟きを聞き、自身が騙し抜かれた時のことを思い出したのか、リボーンが舌打ちを漏らす。

 あの時の失態は、彼にとってかなりのダメージとなっているようだ。

 

「っ・・・・・・リボーンを騙し抜いたからって図に乗るなよ!!」

 

 わたし達の会話を一通り聞いていたマーモンが焦りながらもその場で幻術を発動させる。

 すると、一瞬にして倉庫中に猛吹雪が吹き荒れ始めた。

 

「どわ!?なんつー吹雪だよ!!」

 

「こ、これ程までの力を相手はまだ持ち合わせていたのか!!」

 

「寒い!!凍え死んでしまうぞ!!」

 

 倉庫中には吹き荒れる吹雪により、体が急激に冷えるのを感じながらも、凪の体を強く抱きしめる。

 ただでさえ体が弱く、特殊な状況下で生きている凪に、負担をかけるわけにはいかない。

 

「はぁ・・・・・・。先程も言いましたよね?この場には体を冷やしやすい女性が2人いると。話を聞いていなかったのですか?」

 

 そんな中骸は深く溜め息を吐き、その場で幻術を展開する。

 先程まで吹き荒れていた猛吹雪は一瞬にして桜吹雪へと変わり、花びらが体に触れた瞬間、体温がすぐに戻ってきた。

 

「攻撃が一気にただの幻想的な景色になるから、幻術って不思議ですよね・・・・・・」

 

「うん・・・。あったかい・・・。」

 

「・・・・・・よりによって桜の花を出すのはオレに対する当てつけか?」

 

「クフフフ・・・・・・さぁ?どうでしょうね?」

 

 リボーンからの不満の声に、骸が小さく笑いながらはぐらかす言葉を紡ぐ。

 多分、軽い当てつけの気持ちは確実にあるのだろう。この場にいる人間の中で、わたしと言う割愛に塗れた子どもを真っ先に見つけたのは彼なのだから。

 

「これだけで終わるとは思わないように。僕の大切な桜の花からの応援ももらいましたからね。そろそろこちらも、本腰を入れるとしましょう。」

 

 穏やかな声音が辺りに響くと同時に、骸は一瞬にしてマーモンとの距離を詰め、攻撃のために槍を振り下ろす。

 すかさず槍による攻撃を躱すマーモンではあるが、彼が移動した先には、すでに別の幻術が発動していた。

 

「ぎゃっ!?」

 

 短い悲鳴と共に、マーモンの体は動きを止める。

 

「ぐっ・・・!?なんだ・・・これ・・・・・・!!苦しい・・・・・・っ!!」

 

 ギリギリと巻きつくそれは、初撃にマーモンが放ったそれと同じ形状のもの。

 だが、マーモンが放った時とは違い、移動先に先回りで設置されたそれは、容赦なくマーモンのことを締め殺さんとしているようだった。

 

 

 

 




 沢田 奈月
 骸が本気を出していないことに最初から気づいている貝の女王。
 例え相手がアルコバレーノであろうとも、骸が負けることはないと確信している。
 自身が彼の側で、普通の少女として過ごしていた時に、彼の力がどれだけアルコバレーノに通用するのかを知っているために。

 六道 骸
 リボーンから奈月溺愛主義者であり、なおかつ女王至上主義者であると称されたが、それは自身が1番把握している特性であるがために否定はせず、同時にお前もだろとリボーンに言い返した女王の霧。
 凪の勉強のために術士同士のぶつかり合いを見せていたが、正直、やろうと思えば秒でハーフボンゴレリングは奪える状態である。
 わたしの骸と言う言葉にご満悦。あなたがそこまで言うなら、すぐにでも向こうを潰しますよ?

 女王陣営
 明らかにこれまでの戦闘の中で最も優勢を取れている骸に驚いているが、リボーンの奈月溺愛主義者であり奈月至上主義者であると言う言葉に納得してしまう。
 そりゃ強い・・・・・・。

 マーモン
 完全に相手に遊ばれてしまっている憤怒の霧たるサイキッカー。
 所詮は向こうにいる術士見ならないの勉強のために戦ってると言われ怒りを抱くが、正直言ってかなりヤバいと焦りが出始めている。

 ヴァリアー陣営
 女王至上主義者怖・・・・・・

ハルのハルハルインタビューや、犬のケンケンぱぁ〜、ルッスーリア3丁目、怪物使いツナのネタは・・・・・・

  • 骸「奈月ありで番外に書きましょうよ。」
  • リ「別にいらねーんじゃねーか?」
  • 雲「どっちでもいい。」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。