最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
新たな仲間も巻き込んで、穏やかな学校生活を送る。
そんな中、晴の妹たる少女が彼女に話しかけるのだった。
リボーンから大胆以外の何ものでもないキスパニックを引き起こされたが、なんとか乗り越えた午前中。
黒曜中学校から並盛中学校へと転校して来たことになった犬と千種の2人を新たにクラスの仲間として迎え入れ、彼らが望む普通の学生生活というのを一緒に過ごし、穏やかな時間を楽しむ。
「なっちゃん。ちょっといいかな?」
「うん?どうしたの、京ちゃん。」
昼食も食べ終え、のんびりとした昼休憩を満喫していると、京ちゃんがわたしに話しかけてきた。
どうかしたのだろうかと首を傾げながら彼女に声をかけてみると、京ちゃんは笑顔でわたしの前に何かを差し出して来た。
それはよく見るとお守りで、安全必勝の文字と、桜の花飾りを頭につけた黒猫の刺繍がされていた。
「お兄ちゃんから聞いたんだけど、なっちゃんも、総合格闘技大会に参加してるんでしょ?
チーム戦で、明日が決勝なんだって教えてもらったよ。だから、ハルちゃんと一緒にお守りを作ってみたんだ。
だってなっちゃんが参加してるんだもん。少しでも応援できたらって思って。」
にこにこと笑顔を見せながら、お守りを渡して来た理由を口にする京ちゃん。
まさか、了平さんがわたしも参加していることを彼女に教えているとは思っていなかったが、総合格闘技大会で誤魔化しておいて本当に正解だった・・・・・・。
それにしても、お守りをもらえるとは思いもよらなかったな・・・・・・そんなことを思いながら、それを受け取ると、何やら袋の中に小さな石が入っていることに気づく。
「ん?何か入ってる?」
「うん!前になっちゃんに教えてもらった天然石を買って入れてみたの!カーネリアンって石がいいって調べたら出て来てね。」
カーネリアンと言う言葉に、わたしは一瞬だけキョトンとする。しかし、すぐにカーネリアンに込められた願いが何かを思い出しては、すぐに小さく笑みを浮かべた。
「ありがとう、京ちゃん。カーネリアンを入れるとは、とても素敵なセンスをしてるね。
カーネリアンは、かつてナポレオンも愛した勝利のお守りとして勝負運の引き上げを行う石とされている。
確かに、今のわたし達にとって、何よりも心強いお守りだよ。」
手元にあるお守りを持ち上げながら、わたしは静かに笑う。
勝利のお守りを渡された以上、負けて帰るわけにはいかないね。
「こんなに素敵なお守りをもらえるとは思わなかった。でも、君やハル達の祈りのおかげで、わたし達はこれまで以上に強くなれそうだよ。
大事にするね、このお守り。君が、君達が、心と祈りを込めてくれた物だから、その想いに応えられるように、勝利を掴んで帰ってくるよ。」
「!」
京ちゃんに笑みを返しながら、お守りに込められた想いに応えられるように戦いに臨むことを告げれば、彼女は顔を真っ赤にして固まってしまう。
そして、言葉にならない声を小さく漏らしながら、花の後ろへと隠れてしまった。
「・・・・・・あれ?」
「・・・・・・あんたさぁ・・・・・・相変わらず男子より王子様してんね?京子の心臓が持たないから程々にしてやんな?」
「ええ・・・・・・?わたしはただ思ったことを言っただけなのに・・・・・・?」
「ほんっとタチ悪いわねそこら辺は。」
花からまさかのダメ出しを喰らい、困惑の表情を浮かべていると、顔の赤みは残っているが、さっきよりは落ち着いている様子の京ちゃんが花の後ろから出てくる。
「えっと、山本君と獄寺君のも作って来たんだ。受け取ってくれるかな?」
「・・・・・・とのことらしいよ。可憐な女の子からの応援お守りだから、ここは素直に受け取ってあげて。」
「か、可憐って・・・・・・!!もう・・・・・・!!なっちゃん!!」
「あはは。わたしは素直な感想しか言ってないよ〜。」
熟れたりんごのように真っ赤な顔をしながら、こっちにツッコんで来る京ちゃんに、笑い声を漏らしながらも、隼人と武に視線を向ける。
「ナツって、本当に男よりカッケー時あるよな。」
「奈月さんらしいけどな。」
わたしの反応に、武と隼人はもはや恒例だと言わんばかりの反応を見せた後、京ちゃんの方へと視線を向ける。
2人の視線に気づいた京ちゃんは、一瞬だけキョトンとした後、2人にお守りを手渡した。
「ありがとな、笹川。」
「まぁ、折角作ってくれたからな。大事にする。」
「うん!」
隼人と武も京ちゃんからお守りを受け取り、それぞれ感謝の言葉を述べる。
2人から感謝の言葉をかけられた京ちゃんは、笑顔を見せながら頷いた。
その姿を微笑ましく思いながらも、わたしは自分のお守りに視線を落とす。
桜の花を耳飾りのごとくあしらわれた黒猫のお守り・・・・・・うん。少しだけ物申したい。
「武は野球のグローブとバットで、隼人は・・・・・・花火でいいのかな?うん。まぁ、2人と言えばそれだけどね。なんでわたしは桜の飾りをつけた黒猫なのかな?」
「え?だってなっちゃんってネコちゃんのイメージが強いもん。いつもネコちゃんを連れて歩いてるし、なっちゃん自体もネコちゃんっぽいから!」
サラッと笑顔でネコっぽいことを告げてくる京ちゃんの姿に思わず固まる。
えっと・・・・・・うん。ちょっと待って?
「・・・・・・そんなにわたしってネコっぽい?」
「そうっスね。奈月さんと言えばネコってイメージっス。」
「確かにナツはネコっぽいよな。いつもフラフラ自由にしてると思ったら、いつの間にか近くにいて寛いでるし、気がついたらまたフラフラどっか行ってるっつーか・・・・・・」
「あと、たまにナツって警戒心の強いネコって感じになるよね。踏み込ませていいラインを決めていて、それを越えようとする奴がいたらスッと毛を逆立ててシャーッ寸前、みたいな。
それと、賑やかなところを嫌ってるところとかさ。特に、内藤辺りにはものすごく表情を歪めてるよね。」
「ええ・・・・・・?」
プリーモファミリーやリボーンに対して、わざとネコの真似をしてふざけたりすることは度々あるが、周りから見てもわたしはネコだと言われてしまい、少しばかり困惑する。
いや、まぁ、居心地の良い場所を気まぐれに見つけてはのんびりしてる自覚はあるし、そこに居座ることも確かにしてるけど。
「なぁなぁ、奈月。朝からめちゃくちゃこっち見てくるうぜー奴いるびょん。」
「あの赤毛の奴、何?鬱陶しいんだけど。」
なんてことを考えていると、犬と千種の2人がものすごく不快そうな様子でわたしに声をかけて来た。
彼らの視線の先に視線を向けて見ると、そこにはロンシャン含めたトマゾファミリーがおり、こちらの様子を伺ってるようだった。
「ああ・・・・・・あれが花が言った内藤ロンシャンだよ。トマゾファミリーの8代目。」
「うへ〜・・・・・・あいつもマフィアなのかよ・・・・・・。」
「しかも8代目・・・・・・ボスってことだろ?」
「YES。」
「なんれマフィアのボスが2人もいるんだよ・・・・・・。奈月以外のボスとかキライびょん。ぶっ殺して〜・・・・・・。」
これでもかと言うくらいに不機嫌な表情を見せる犬と千種に、わたしは肩をすくめるだけで答える。
なんとなくだが、この2人ならそんな反応をするだろうと思っていた自分がいた。
骸を通じ、マフィアに苦しめられてきた子供達を見たこともあり、その怒りや憎しみ、殺意に関しては、抱いても仕方ない当然の権利だと思うようになったからだろう。
だからこそ、わたしは彼らの憎悪と殺意を否定するつもりはなく、それを止める気持ちもない。
ただ、今の2人はいわゆるボンゴレに連なるものであり、ボンゴレの保護下に入っている状態だ。
止めたくはないけど、流石に全面戦争を起こしかねない行動は、少しばかり止めなくては・・・・・・。
「そう言ってやりなさんな。気持ちはわからなくもないけどね。」
そこまで考えたわたしは、犬を軽く宥めながら、一旦は殺意を抑えるように指示を出す。
「一応、君らはわたし達の預かりになってる身だ。君らの行動は、こちら側の問題になりかねないからね。
その出自上、その感情は抱いても仕方ないものだ。でも、行動に取ることだけはやめてもらえるかな。」
「ちぇ〜・・・・・・仕方ねーびょん・・・・・・」
「まぁ、こればかりは奈月に従っておく方がいいね。奈月に迷惑をかけるわけにもいかないし。」
わたしの指示を聞き、犬と千種は表情を歪めながらもこちらの言葉に従う。
そのことに安堵の息を軽く吐き、視線を静かにロンシャンへと向けた。
彼はかなり戸惑ってるようだった。犬の言葉を聞いていたからか、それとも、わたしが明らかに普通じゃない2人の少年と言葉を交わしているからか・・・・・・どちらが原因であのような反応をされているのかはわからないあけど、とりあえずちょっかいをかけてくる様子はないと判断して、視線を犬と千種に戻した。
「まぁ、犬と千種の出自上、2人が彼に近づくことはまずないだろうけど、なんらかの形で絡まれたりした場合、突っぱねていいから。」
「了解。」
「りょ〜か〜い。」
とりあえず、犬と千種にはロンシャンに絡まれた際はどうしたらいいかだけを伝えれば、2人はすぐに頷いてそれを承諾した。
それでよしと思いながら、次の授業の準備をしていると、犬と千種の2人が荷物の中なら何かを取り出す。
それは、2人が行きしなに寄ったコンビニで買ったお菓子で、いちごのマシュマロもわたしの机に置かれる。
「奈月はマシュマロな。」
「凪は麦チョコでいいんだろ?」
「うん・・・・・・」
「こらこらこらこら、わたしの席で菓子パを開くんじゃない。」
当たり前のようにわたしの席付近で行われるお菓子パーティーに思わずツッコミを入れてしまう。
黒曜中学校にいた時は普通の学生みたいにお菓子を買って教師にバレないように食べることができたけど、ここでのわたしはいわゆる風紀委員会に入ってる優等生だ。
そんなわたしが菓子パなんてものに参加してもいいわけがない。
「授業中に腹減ったらめんどくさいびょん。教師にバレなきゃ問題ねーっての。」
「君らも食べれば?割と買い込んでるし。」
犬と千種に注意するが、2人は気にすることなくお菓子を広げる。
凪もちゃっかりチョコレート菓子を持ち込んでいるし、さらに言うと、犬と千種の2人は隼人達まで巻き込み始めた。
「え?オレらも食っていいのか?じゃあ、クッキーもらうな。」
「んじゃオレはチョコレート菓子貰うぜ。」
「い、いいのかな?」
「バレなければ大丈夫・・・。」
「じゃあ、私はビスケットもらうわ。」
「それじゃあ私は、パイをもらうね。」
こちらの制止も届かず、集まっていたメンバー・・・・・・隼人、武、犬、千種、凪、花、京ちゃんの7人は次々とお菓子を手に取り始めた。
その姿にしばらく無言になって見つめたが、すぐに溜め息を吐き、目の前にあるいちごマシュマロを開封して口にする。
中に入ってるいちごジュレの甘酸っぱさに頬を綻ばせると、すぐ側からホッコリしたような雰囲気が広がった気がした。
「・・・・・・何?」
なんとなく感じ取った空気に少しだけ疑問を抱いたわたしは、マシュマロを頬張りながらみんなに視線を向けた。
わたしから視線を向けられたみんなは、なんでもないと笑顔で口にしたあと、それぞれ手にしたお菓子を食べ始めるのだった。
沢田 奈月
わたし、風紀委員会役員・・・・・・と思いながらも、マシュマロの誘惑には勝てなかった貝の女王。
教室内で始まってしまった今回の菓子パ事件が起こった結果、後日、クラスメイトから度々お菓子(主にマシュマロ)のお裾分けをされることになると気づいていない。
マシュマロを食べる女王にホッコリした人々
注意しつつも、結局マシュマロの誘惑に負けて食べ始めたクラス1の優等生を見てホッコリしてしまった方々。
普段の優等生な真面目レディとは打って変わり、年相応の表情をして、幸せそうにマシュマロを頬張る彼女を見て、マシュマロが好きなんだなと笑顔になった。
後日、度々マシュマロをもぐもぐしながら笑う彼女の姿を見たいがために、マシュマロのお裾分けをする生徒がめちゃくちゃ増えた。
ハルのハルハルインタビューや、犬のケンケンぱぁ〜、ルッスーリア3丁目、怪物使いツナのネタは・・・・・・
-
骸「奈月ありで番外に書きましょうよ。」
-
リ「別にいらねーんじゃねーか?」
-
雲「どっちでもいい。」