最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 憤怒の王に対する一撃一撃を確実に叩き込み、確実に追い詰める少女の姿をヒットマンは見つめる。
 女王へと駆け上がるその姿を、彼はどのように思うのか・・・・・・

 side REBORN.


ヒットマンは見守る

 独立暗殺部隊であるヴァリアーを統率するXANXUSに、果敢なまでに連撃を叩き込む蒼穹の桜奈の姿を見つめながら、オレは小さく笑みを浮かべる。

 “ほら、オレの言った通りだろう?”・・・・・・そんな思いを乗せながら。

 

「な・・・・・・なんつー戦い方だよ・・・・・・」

 

「本当に・・・・・・あれがナツなのか・・・・・・?」

 

「XANXUS相手に、ここまで容赦無くなるなんて・・・・・・お嬢ってば、成長し過ぎでしょ・・・・・・」

 

 オレとプリーモファミリーに鍛え上げられている以上、こうなるの必然だったななんて思いながら、眩いばかりのオレンジの死ぬ気の炎を額に灯している桜奈を見つめていると、すぐ側から驚愕と言う表現が当てはまる反応をしている三つの声を耳に聞く。

 家光とディーノ、それとラウルの3人だった。よく見ると、バジルや9代目ファミリーすらも固まっている様子がある。

 

 ・・・・・・オレは、プリーモファミリーと一緒に桜奈の元に身を置き、訓練にも参加していたため、桜奈の能力がかなり高くなっていることに気づいていたが、それを知らない家光達からすれば、プリーモファミリーに鍛えられた場合、あそこまで強くなるのかと、困惑するのも無理はない。

 

「お、おい、リボーン。一体、ナツに何が起こったんだ?まさか、あそこまでナツの能力が高くなってるなんて思わなかったぞ?」

 

 そんなことを思っていると、家光から恐る恐ると言った雰囲気で話しかけられる。

 何が起こったも何も、目の前で広がってる現状が全てだが、家光からしたら、娘が知らず知らずに強力な力を身につけているようにしか見えないため、疑問としては当然だろうか・・・・・・。

 

「ナツは会食の時に説明した通り、プリーモファミリーのあらゆる技術者達から訓練をつけてもらっている。

 プリーモは死ぬ気の炎のコントロールの仕方と、素手を利用した戦闘の方法を。

 始まりの雲の守護者であるアラウディからは、武器を含め、総合的な戦闘技術、および、複数人を相手取る方法、それと、相手から武器を奪う方法を。

 始まりの晴の守護者であるナックルからは、相手の懐に潜り込む方法や、瞬時に攻撃を返すカウンター方法を。

 Gからは遠距離攻撃の対処法、および、遠距離攻撃の活用方法を。」

 

 そこまで口にして、オレは少しだけ言葉を区切る。桜奈は、他にもD・スペードから幻術の真髄や、大鎌を使った戦闘技術などを学んでいる。

 だが、D・スペードは、歴史上最も最低な裏切り者として知られている。まぁ、中にはD・スペードがいたからこそ、今のボンゴレの基盤となったと言う者もいるだろうが、あまり公に出せるような存在ではない。

 ああ、だが、オレなら名前を出してもいいか。オレ自身も、今回の修行の中、色々と桜奈には教えているのだから。

 

「あとは、こっちの姿を取ることができる分、戦闘知識を教えられる機会はあったんでな。

 オレからも戦闘や狙撃に関して知識を与えておいた。まさか、教えたことを全部吸収して、実戦に臨めるレベルにまで引き上げてくるとは思わなかったがな。

 ああ、ちゃんと休息はしっかりと取らせていたから、無茶はしてねーぞ。

 むしろ、ナツ自身がもう少しとか言って来るもんだから、大人しく休めって言わされた側だ。」

 

 “妙にワーカーホリックな部分があるみたいなんでな”・・・・・・と、休ませようとする側が疲労する状況にあることを説明すれば、家光はバツが悪そうに表情を歪める。

 自分自身の仕事が多忙だからと放置していたツケが回って来たかとでも言いたげな様子だった。

 だが、それに関してはオレもプリーモファミリーも詰め寄ることができない積だった。

 オレがもう少し早く、桜奈に気を抜く方法を教え込むことができたら・・・・・・ワーカーホリックの悪癖は、多少なりとも軽減させることはできたはずだったのだから。

 

「だが、こればかりはナツの優しさにつけ込み過ぎたオレ達にも責任がある。

 今でこそ、オレもナツに休めと注意する側となり、場合によっては強制的に休ませることができるように、ナツがワガママになれるような状況へと誘導することもしているが、その対応をするようになったのは、ナツが家出して戻って来たあの日からだ。

 反省することがあるなら、これからはお前もナツを気にかけていけばいい。」

 

 オレの言葉に、家光は静かに顔を上げて頷く。

 先程までの辛気臭い表情はなくなり、父親としてのものへと戻っていたため、小さくオレは笑みを浮かべた。

 

「さて、他に質問はあるか?」

 

「いや、ナツの戦闘力の高さに関してはよくわかった。リボーンまで、ナツに戦闘技術を教えてるとはな・・・・・・。

 まぁ、だが、それならナツの能力が跳ね上がる原因もわからなくもねーわ。つか、ナツに一体何を教えたんだよ・・・・・・」

 

 家光から問われた、何を教えたんだと言う言葉に、少しだけオレは考え込む。

 桜奈に教えたこと・・・・・・ああ、確か・・・・・・

 

「ナツに教えたのは、総合的な戦闘だな。プリーモファミリーが教えたことを全体的に合わせた戦い方だ。

 プリーモと一緒になって、ナツの手合わせをこなし、その中で素手や武器を合わせた戦い方を身につけさせた。

 トンファーを使ったノーモーションの攻撃や、急所へと的確に攻撃を叩き込む方法、それと、カウンターの仕方や、武器を持った戦い方・・・・・・他にも、ナツに拳銃の扱い方を教えておいた。

 オレの合図に合わせた早撃ちは完璧に、なおかつ確実に、狙った場所へと撃てるようになってるぞ。

 XANXUSに比べて拳銃の腕が高くなってるのは、オレが教えたことが影響してるだろうな。」

 

 オレの言葉を聞き、家光が絶句したような表情をする。

 まぁ、オレの狙撃の腕をよく知ってる家光からしたら、オレと同等の早撃ちを可能にしていると言う言葉は、驚き以外の何物でもないだろう。

 

「ちなみに、例の光学迷彩を使用した暗殺者2人組の腕をダメにしたのは、オレが教えた技術が影響している。

 素手による戦闘は、アルコバレーノの姿をしているオレではどうにもできねーが、狙撃や拳銃の技術に関しては、問題なく教えることができたからな。

 それにより、ナツは暗殺者2人が自身に拳銃を向けて来ると同時に、手早く安全装置を外し、二発の弾丸を使って2人の銃口を狙い、そこに自身が使ってる弾丸を撃ち込むことで、拳銃諸共腕をぶっ壊して負傷させたってことだ。」

 

「なんつーこと教えてくれてんだよおい!!」

 

「CHAOSだな。マフィアの道を歩くなら、それくらい身につけた方が身を守ることができるから教えただけだ。」

 

 ・・・・・・家光からツッコミを喰らってしまった。

 まぁ、自身の娘が平然と拳銃ブッパを躊躇いなく行うとなれば、こんな反応をしてもおかしくはねーか。

 しかし、今更ながらだが、オレと同等の早撃ちを身につけることができる桜奈の才能はとんでもない能力値だな。

 プリーモファミリーから早い段階で戦闘技術を教えられていたことを考えれば、能力値が高いことは確定していることではあるが、改めて桜奈は、恵まれた身体能力と頭脳を与えられた状態で、この世界に奈月として生まれ落ちたのだとわかる。

 

 ─────・・・・・・まるで、世界が桜奈の力に手を貸したかのようだな。これでもかと言う程に、桜奈に力を与え、戦えるようにしたのではと思う程だ。

 

 そこまで考えて、オレは桜奈が桜奈としての終わりを迎え時の話を思い出す。

 幸せとは程遠い生活を行い、精神の崩壊と共に自らの命を手放した・・・・・・その話をしていた桜奈には、諦観以外感じ取ることができない表情をしていた。

 絶望に染められ、輝きを失った琥珀色の瞳は、遥か遠くの世界を見つめているかのようで、どれだけ苦しんだのかわからない程だった。

 そのせいで、新たな命を得た今でも、その時の絶望の記憶が呪いのように張り付き、誰かに甘えることなんてできないような状態に陥っていた。

 

 ─────・・・・・・それだけの力を与えることにより、桜奈を死から遠ざけたのか?それとも、桜奈が多くの人々に出会える道のりが、この道だったのか・・・・・・。

 

 だとしたら、もし、マフィアの道を歩くことがなかったら、桜奈は一体どんな道のりを歩くことになったんだ・・・・・・?

 

 そんな疑問を浮かべ、わずかな寒気を覚える。

 もし、自身の身を守るための力を会得することが出来ない状態で、マフィアの道を歩くことが長く生きるための道のりだったとしたら、その道に巡り合わなかった桜奈は、一体、どんな目に遭うことになっていたんだ・・・・・・?

 

 ─────・・・・・・桜奈自身が身を守ることができ、なおかつ、オレや、桜奈を守る力を身につけることができる人間が桜奈の側にいなかったら・・・・・・

 

 “桜奈は、長く生きることが出来ないのかもしれない”・・・・・・思考を過った最悪な可能性に、オレは思わず拳を握りしめる。

 未来予知なんてものがあるわけないため、桜奈が、マフィアにならない道を歩いた場合、短命の運命にあったのではと言う疑問の答えなどわからない。

 だが、もし、この疑問に間違いがないのだとしたら、桜奈は、生まれ変わっても幸せに手を届かせることが出来なかった可能性があるのかもしれない。

 

 ─────・・・・・・桜奈のことは、これからも守らねーといけねーな。

 

 そのためには、自身の呪いも早く解かなくては・・・・・・そこまで考えたオレは、桜奈が少しでも長く、幸せを感じられるように、桜奈のことを守ることを決める。

 所詮は憶測、たまたまそれだけの力を得ることが出来た可能性だってあるが、一度抱いてしまった寒気を打ち消すためには、この答えが正しいと、なんとなくだが思っている自分がいた。

 

 誰かが水を、愛情を与えなくては、すぐに花びらを散らしてしまう桜の花・・・・・・その花を長く咲き誇らせるためなら、オレはいくらでも力を振るおう。

 そこまで決意し、オレは輝く琥珀色を見据える。

 

 視界の端に映り込む、裏切り者が浮かべた笑みに、わずかな警戒を抱きながら。

 

 

 




 リボーン
 マフィアになるべくしてなったと言っても過言ではない能力値を与えられているとしか思えない桜奈の力の理由を考え、一つのもしもを過らせてしまったヒットマン。
 彼は知らない。遥か先の未来で、その答えを知ることになると言うことを。

ハルのハルハルインタビューや、犬のケンケンぱぁ〜、ルッスーリア3丁目、怪物使いツナのネタは・・・・・・

  • 骸「奈月ありで番外に書きましょうよ。」
  • リ「別にいらねーんじゃねーか?」
  • 雲「どっちでもいい。」
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