最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
「はひ……いくら考えても出てきませんでしたぁ……。ごめんなさい、ナツさん……」
「謝らなくていいよ。まぁ、今回は仕方ないんじゃないかな。こっちもいろいろ調べたけど、やっぱり、中学レベルの問題じゃなかったし。」
「んな!?それ本当っスか!?」
「嘘は言ってないよ。」
「マジか〜……。じゃあ、どーすっかなこれ……。全問正解しなきゃ落第って言われてんだよな……」
あれから何度も考えて休んでを繰り返したが、結局三時間程繰り返しても、それが解かれることはなかった。いわゆる、解かせる気がない問題と言う奴である。
意図的に組み込まれたものなのか、それとも、たまたま混ざり込んでしまったものなのか……。
なんにせよ、今の私達ではどうすることもできないものだった。
現在の時間帯は夜。暗くなってる様子から、間違いなく20時は回っている。
流石にこれ以上、みんなを止まらせるわけにもいかないところだけど……さて、本当にどうしたものか。
リボーン……ならこれの解き方を知ってるんだろうけど、基本的には我関せず。
彼に聞くと言う選択肢はない。
「君はだれだい?僕はランボ♪ 僕はだれだい?君はランボ♪〜〜〜♪」
そんなことを思いながら解決策を探していると、不思議な歌が窓の方から聞こえてくる。
こんなことしそうな子は1人しかいないな……と視線を声の方に向けてみると、やはりと言うか、そこにはランボがいた。
「ナツ見っけ!」
「お帰り、ランボ。また私の部屋の窓から入り込んで悪い子だな。玄関から入って来てって、いつも言ってるだろ。」
「だってナツの部屋に行けばすぐにナツに会えるんだもん。オレっち、こっちの方がいい。」
いつもの調子でランボに話しかければ、彼はこっちから入る理由を告げてくる。
すぐに私に会いたいと言ってくれるのは、とても嬉しいことではあるけど、毎回こっから帰ってこられる側からしたら、ちょっとやめてほしいと言うのが素直な気持ちである。
なぜなら、手洗いうがいがすぐにできないから、ランボの健康に影響が出る可能性が少しあるからね。
コ○ナが流行ったせいで、バタバタしていた時代から来た身からすると、これはちょっと黙認できない。
「それでもダメだよ。しっかり手洗いうがいをしないと、病気になって一緒に遊ぶこともできなくなるよ。」
「そ、それは嫌だもんね!」
「だったら、ちゃんと手洗いうがいをするために、ちゃんと玄関から入って、洗面所に向かおうね。」
「うぅ……わかったもんね……」
「ん、良い子。ランボは偉いね。」
「えへへ〜」
注意することと褒めることを交互に行えば、ランボが笑顔を見せる。
この手法は結構この子には有効で、一度注意したことはしっかりと覚えてくれている。
まぁ、この子は褒めて伸ばす手法の方がしっくりと合うみたいだからね。それならと、同じ手法を行なっていけば、成長はそれなりに促せそうだ。
「はひ?ナツさん。この微妙に可愛らしい男の子はどなたですか?」
「知り合いから預かってる5歳の男の子だよ。ランボって言ってね。あと、微妙はちょっと余計だよ。ランボはちゃんと可愛くて、元気な男の子だからね。
まぁ、たまに手のかかる部分があるけど、素直な子だから少し話せば理解してくれるよ。」
ハルの問いかけに応えるようにランボのことを伝えれば、なるほどーと彼女は納得する。
それを確認した私は、ランボに手洗いとうがいをさせてくることを伝えれば、3人は小さく頷いた。
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ランボに手洗いうがいをさせて、彼用のブドウジュースを持って自室へと向かってみれば、また3人が問7に頭を悩ませていた。
「まだわかりそうにない?」
「はい……わからないです……」
「ナツから見たら、中学で習うような問題じゃないって話だったよな。」
「うん。明らかに中学で習う範囲じゃない。それこそ、大学で習うような、そんなレベルのものだと思うよ。」
「だ、大学!?」
「はひ!?だ、大学レベルって本気ですか!?」
「なんだってそんな問題を……!!」
「さぁね。意図的に混ぜ込まれたのか、それとも間違って紛れ込んだのか……このことに関しては、一応、伝えておくつもりだよ。
意図的に入れられて、全問解けなくては落第とか言ってるんだったら、かなり悪質だし、相手にとってはおふざけでも、やられた側からしたら、イジメになりかねない。まぁ、そこら辺は個人の捉え方によるけどね。」
私の説明を聞いて、顔を見合わせる3人。そんな3人の姿を横目に、携帯電話で武の課題プリントと、問7を強調した写真を撮り、恭弥さんへとことの顛末を知らせるものと、彼を動かす対価として、夏休みのうちの数日間を支払うことをメールと一緒に添付して送る。
意図的によるものか、それとも無意識に組み込まれたものだったかのか……それにより学校への影響が変わってくるはずだし、動いてくれると良いんだけど……。
あ、返信きた……。
from:雲雀 恭弥
題名:いい度胸だね?
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まさか、こんなことで僕を動かす
とは思わなかったよ。
まぁ、その教師にはいくつか気になる
点があることを他の役員から聞いてた
から、今回は使われてあげる。
条件も提示されたしね。
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……動いてくれるようで何よりです。少しだけ苦笑いをこぼしながらも、すぐに私はお願いしますと返す。
すると、3日間はもらうからと言う短いものが送られて来た。3日間、恭弥さんの相手するのか……と一瞬遠い目をしてしまったが、承諾するメールを返せば、楽しみにしてると返ってきた。
楽しみ……って何?と思ったけど、藪蛇は勘弁だから携帯電話を閉じた。
「さて……この宿題を解くには大人の……しかも、大学をしっかり卒業してるくらいには頭がいい人が必要になりそうだけど……」
「あ、でしたらもうすぐでハルのお父さんが来ますよ!」
「ハルのお父さん?」
「はい!ナツさんが大学レベルかもしれないって言っていたので、それならと、お迎えついでにお願いしました!ハルのお父さん、大学で数学を教えているんですよ!」
「なるほどね。それは完璧な助っ人だ。」
「よっしゃ!これで宿題が解けそうだな!」
「つか、早めに呼べよそこは!!無駄に考えちまったじゃねーかアホ女!」
「こら、隼人。無茶は言ったらダメだろ。」
「ゔっ……そ、そうかもしれませんが……」
「そもそも大学は、長期の休みがあったとしても、大学の教授は出勤している可能性かある。
中には、休みでも自主的に学びにくる生徒だっていることもあるんだから、すぐに呼べないことの方が多いよ。
教授や教師の本分は生徒に教えることであり、自身が担当している生徒を優先するのは当然のこと。
何事にも優先順位があるんだから、大学で学ぶ生徒に教えるのと、子供の友人に教えるのじゃ、こっちが後回しになるのが正常だ。」
「す、すみません、10代目……」
「私より先に謝る人がいるでしょ?」
「うぐ……悪かったな、三浦……」
「い、いえ、大丈夫です。」
私の説明を聞き、ちゃんとハルに謝罪をした隼人を見て小さく笑う。
仲良しこよしになれとまでは言わないけど、基礎的なコミュニケーションをする程度には、なってほしいから、満足満足。
そんなことを思っていると、来客を知らせるチャイムが聞こえてくる。
「あ、お父さんが来たみたいです!呼んできますね!」
「ありがとう、ハル。」
それを聞いたハルは、すぐに私の部屋から玄関の方へと移動した。
程なくして彼女は、1人の男性を連れてくる。メガネをかけた、中年あたりと思われる男性だ。
「君が沢田 奈月さんだね。いつもハルから話は聞かせてもらっているよ。その節は、川に落ちた娘を助けてくれてありがとう。」
「いいえ。当然のことをしたまでですのでお気になさらず。」
「礼儀が正しい方のようでよかった。これからも娘をよろしく頼むよ。」
「はい。お任せください。」
「さて、ハル。どの問題がわからないのだね?」
「これよ、お父さん。」
ハルのお父様とあたり感触のない挨拶を交わせば、ハルのお父様は満足気な様子を見せたあと、わからない問題と言う本題に入る。
すぐにハルが武の宿題プリントを手渡し、問7を指差せば、彼はしばらくそれを見つめたあと、納得したように頷いた。
「これは確かに超大学レベルの問題だな。だが、私にかかれば解けなくはない。答えは3だよ。」
「いいや、4だぞ。」
ハルのお父様が答えを紡げば、それを上書きするようにリボーンが別の答えを口にする。
視線をリボーンの方に向けてみれば、彼は私のベッドに寝巻き姿で寝転びながら、黒曜石のような黒いつぶらな瞳をこちらに向けていた。
「お前、ネコジャラシの公式ミスってるぞ。答えは4だ。」
「ネコジャラシの公式なんてあるの?」
「ああ、あるぞ。興味があるなら今度教えてやるよ。」
聞いたことのない公式の話が出て、思わず反応をしてしまった私は、リボーンにそんな式があるのかと問う。
どうやら、本当にあるらしく、興味があれば教えてくれるようだ。
なるほど。この世界にしか存在しない式と言うことか。それなら、10年バズーカや、特殊弾、特殊薬なんてものが存在していてもおかしくはない。
「んん……?そのモミアゲ……どこかで……!ああ!思い出した!!」
「「「「!?」」」」
謎の技術が存在する理由に納得していると、ハルのお父様が驚いたように声を上げる。
びっくりして体をびくりと跳ねさせながら、ハルのお父様に視線を向けてみると、彼はリボーンを見つめながら興奮したような表情を見せている。
「あなたは天才数学者のボリーン博士じゃありませんか!!」
「え?」
「いや、どゆこと?」
告げられた言葉に混乱する。何?リボーンって学会ではかなり有名な存在だったりするの……?
「間違いない!彼こそ学会に時折現れて不可能と言われた問題をことごとく解いていく幻の天才数学者、ボリーン博士その人だ!!」
「人違いではなくて?」
「ああ!その証拠に私は間違っていたよ。答えは4だ!」
……どうやら事実のようらしいが、にわかには信じ難いため、静かにリボーンに目を向ける。
……が、彼はすでに鼻提灯を膨らませながら、夢の世界へと旅立っていた。
「……どう思う?」
「全部寝言じゃねーか?考えてみろよ。こいつ、まだ赤ん坊だぜ?」
「寝言で超難レベルの問題を解く赤ん坊なんて聞いたことないけど……?」
「真実は夢の中っスね……」
目の前でリボーンに感激しているハルのお父様と、すごいすごいとはしゃいでいるハルの姿を見つめながら、私と隼人と武の3人は、困惑したように言葉を交わす。
いったいこれは真実か否か……答えを聞ける日はやってくるのだろうか……。
沢田 奈月
あまりの情報過多に思考が軽くフリーズしてしまった転生者な10代目。
前世で生きてきた時間を含めると、すでに三十路は完全に超え、アラフォーに近い精神を持ち、社会についてある程度知ってるせいか、最近の言動が年不相応気味になっている。
リボーン
まさかの事実を持っていた家庭教師なヒットマン。
奈月にいろいろと疑問を持たれてはいるが、答える前に寝落ちたため、真実は夢の中へと消えた。
獄寺 隼人
10代目に怒られて軽くしょんぼりした最初のファミリー。
しかし、彼女からされた説明を聞き、すぐにハルが父親を呼べない理由を理解したため、謝罪の言葉をハルにかけた。
山本 武
世の中似てる人って本当にいるんだなーと感心していた野球少年な2人目のファミリー。
奈月のことは大人びてる同級生と言う認識をしてるため、彼女の言動に疑問も違和感も抱いていない。
三浦 ハル
最高の助っ人を呼んだ緑中の女の子。
奈月の大学レベルの問題発言のおかげで、原作にあったビアンキ召喚をすっ飛ばして、父親への連絡になった。
ランボ
たまたま通過した一般マフィアの男の子。
奈月に注意され、手洗いうがいを済ませた後は、彼女の膝の上でブドウジュースを大人しく飲んでいた。
雲雀 恭弥
ちょこっと出てきた風紀委員長。
奈月が提示した条件と、風紀委員の役員からの疑問を照らし合わせ、今回の宿題を出し、解けなければ落第発言の真偽を裏で確認した。
その数学教師の行方は誰も知らない。